国産車の中でも異国情緒のあるデザインが特徴的なイグニス。
コンパクトカーならではの乗りやすさと使い勝手の良いパッケージ、安全装備も万全で非常に使いやすい車です。
維持費も安いのでセカンドカーにもちょうどよいでしょう。
そんなイグニスですが燃費は良いのでしょうか。
ここではイグニスの燃費について解説していきます。
イグニスの燃費・実燃費
まずはイグニスのカタログ燃費と実燃費の差をチェックしていきます。
イグニスはマイルドハイブリッドシステム搭載でJC08モード燃費が採用されていますので、実燃費はカタログ値の6割から7割ほどが目安です。
イグニスの燃費はカタログ値で28.0km/Lですが、実燃費はどのような数値になるのでしょうか。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 28.0km/L |
街乗り燃費 | 15~18km/L |
高速燃費 | 18~21km/L |
ユーザーの燃費を見ていくとこのようになります。カタログ燃費達成率はなんと6割を切る数値で、優れているとは言い難い達成率です。カタログ燃費を期待して購入したユーザーにはがっかりされるでしょう。
しかしデュアルジェットエンジンやマイルドハイブリッドシステムなど燃費改善機構が多い車体なので、走り方によって数値は大きく伸びる可能性が高い車です。
イグニスの燃費の口コミ
イグニスの燃費についてユーザーはどう感じているのでしょうか。ここではツイッター上からイグニスの燃費に関する口コミをご紹介していきます。
愛車の燃費新記録達成!
給油目前で暑すぎてエアコンがフル回転したせいで、アイドリングストップ発動しなかったのは痛かったなー。
それがなければ24km/l超えてたのに。#スズキイグニス pic.twitter.com/xpT5Zibj8Q— ばっくざらん (@backtherun) 2018年6月30日
こちらの方は23.9km/Lという非常に高い数値を出しています。アイドリングストップが作動していれば24km/Lを超えていたということで非常に良い燃費です。
越生〜お台場
お台場〜江ノ島って感じで走りました😆
平均燃費良いな✨この車で長距離走るのは、これで最後かな、、、😭#スズキ#イグニス#江ノ島#お台場 pic.twitter.com/iExBqPuVW2
— KuRi (@Marron1522) 2018年3月7日
こちらの方は22.4km/Lという数値を出しています。ユーザー平均燃費を超える高い数値を出す方ばかりですね。
燃費走行への挑戦!!イグニス フルタイム4WD カタログJC08モード 25.4kmを大きく上回る燃費をたたき出しました♪
初のリッター30キロ越え!!(ただし、信号のない道路での条件付き)#IGNIS#イグニスハイブリット#SUZUKI#4WD#890kg pic.twitter.com/Jq8BXzclqS— SOTOみちのく✡ (@soto7michinoku) 2017年4月23日
ついに出ました。驚異のカタログ燃費超えの31.1km/Lです。このように走り方によって燃費は非常に伸びるということがわかります。
なお口コミ・評判については以下の記事でさらに詳しくまとめているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
イグニスの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!イグニスの燃費の理由
実はイグニスは優れた燃費性能をしています。これらはどういった技術から達成されているのでしょうか。解説していきます
非常に軽い車体
イグニスのボディは普通車ながらもなんと880kgと非常に軽い車体です。最近の車は衝突安全性の向上やセンサーなどのコンピューター類が多く搭載されており、重量の重い車が多くなっています。
しかしイグニスは高剛性材を用いて高い剛性を確保しながらも、軽量化させたモノコックボディで非常に軽い車体です。
重量は走行性能や燃費に直結する部分なので、非常にギリギリまで絞られているようです。
効率の高いパワートレイン
イグニスのエンジンには効率の良い燃焼を作り上げるために様々な技術が導入されています。
まずはデュアルジェットエンジンです。
デュアルジェットエンジンとは?メリット3つとデメリット2つを評価と解説!従来のエンジンは吸気ポート2つに1つのインジェクションですが、それぞれにインジェクションを入れることで燃料の粒子を細かくし、燃焼効率を上げました。
その他にもさまざまな技術によって圧縮比を12.5にまで高めることに成功しています。
そしてS-エネチャージの功績であるマイルドハイブリッドシステムです。
Sエネチャージとは?ハイブリッドより評価が高い?搭載車種はこれ!マイルドハイブリッド(MHEV)とは?仕組み/構造は?搭載車の燃費は悪いのか解説!従来のエネチャージで補助バッテリーに回生充電してアイドリングストップの時間を伸ばすだけでなく、発進時などの負荷の大きなときにモーターでエンジンを補助する仕組みで、軽い車体には非常にこれがききます。
そのほかにもCVTやアイドリングストップなど、さまざま燃費対策が練られています。
タイヤが大きい
イグニスの燃費が落ちる原因としてあげられるのが自慢のSUVスタイルからくるタイヤサイズの大きさです。イグニスはSUVライクな自動車で車体サイズからして大きめなタイヤを履いています。
もちろんタイヤが大きくなれば摩擦抵抗や重量、転がり抵抗など負荷が大きくなるのでその分燃費は落ちます。走破性と低燃費性能が両立できない残念な点ですね。
アクセルを踏みすぎる
イグニスはCVTで加速がアクセルの踏み具合にリニアについてこないため、加速時にガバっとアクセルを踏んでしまう人が多く、燃料の消費はどうしても多くなってしまいます。
走り出しはエンジンの回転とタイヤの回転の同期が合わないので、非常に効率が悪い部分です。燃費を抑えるためにもアクセルの踏みすぎには注意しましょう。
イグニスの燃費改善・向上方法
ドライバーによって燃費が左右されやすいイグニスですが、燃費を良くする方法はないでしょうか。ここではイグニスの燃費をさらに向上する方法をご紹介します。
出だしは丁寧なアクセルワークを
イグニスのマイルドハイブリッドシステムは、発進時にモーターアシストがあるので普通の車よりは走り出しは良いです。
しかし先程も書きましたがCVTの特性で回転と速度が同期しないため、出だしが悪く感じやすいです。
発進時に出足が悪いからとアクセルを踏み込んでも、エンジンの回転とタイヤの回転が同期されないので非常に無駄です。
発進時は信号や周りの状況をしっかり確認し、クリープ現象で徐々に前に出ましょう。ある程度スピードが乗ってからアクセルを踏み込んでください。
回生ブレーキを使おう
イグニスは、マイルドハイブリッドなので減速のエネルギーを電気にして回収しています。
本来ならばエンジンを回して充電するものを、捨てるだけのエネルギーから作り出せる効率的なシステムですので、減速時には多く電気が回収できるようにフットブレーキよりもエンジンブレーキを活用しましょう。
減速が必要なときにアクセルを離すとメーター内に電池のマークが出ます。これが表示されている間は回生充電をしています。
さらに1,500回転以上であれば燃料供給もカットされるので一石二鳥です。
アイドリングストップは3秒以上しよう
アイドリングストップが採用されている車は3秒以上アイドリングストップしていると燃費の改善に貢献します。
ただ状況によってはすぐにエンジンを作動させないといけず、このままではアイドリングストップを繰り返すことが無駄です。
しかしイグニスにはブレーキの踏み具合によってアイドリングストップの作動を制御できるポイントがあります。
たとえば停車前アイドリングストップを作動させたくないときは、減速中に一旦ブレーキを緩めると車はそのまま進むと判断しアイドリングストップをしません。
こうした具合でアイドリングストップをさせない制御を行うことで、無駄なアイドリングストップを抑えることができます。
その他にもアイドリングストップのキャンセルスイッチを使って手動で制御することもできますよ。
もしイグニスを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!イグニスの燃費を他の車と比較
イグニスの燃費性能はなかなか優秀です。ではイグニスのライバル車たちの燃費はどうでしょうか。
ここでは比較に上がりやすい日産のマーチ、ダイハツのブーン、三菱のミラージュと比較していきます。
日産 マーチ
マーチはふんわりとしたフレンドリーなデザインで、アイドリングストップや軽量化などでガソリン車ながらも高い燃費性能を持っています。発売から結構時間が経っている車種なので燃費改善機構は少なめです。
そんなマーチのカタログ燃費は23.0km/Lです。では実燃費を見ていきましょう。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 23.0km/L |
街乗り燃費 | 13~16km/L |
高速燃費 | 17~20km/L |
マーチとイグニスを比較するとイグニスのほうが1割ほど燃費が良いという結果です。
マーチには安全装備もありませんし燃費も負けているので何一つとして勝ち目はありません。こちらはイグニスの完全勝利です。
ダイハツ ブーン
イグニスのように一見軽自動車にも見えるサイズ感が特徴のブーン。モダンなエクステリアは非常に魅力的で、イグニスにとって強力なライバルです。
そんなブーンのカタログ燃費は1.0Lガソリンモデルで21.0km/Lです。実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 21.0km/L |
街乗り燃費 | 16~18km/L |
高速燃費 | 19~23km/L |
こちらは若干ブーンのほうが燃費の数値が良いという結果になりました。街乗り燃費はそれほど変わりませんが高速燃費はブーンのほうが良いようです。
ただ排気量はイグニスのほうが大きくモーターアシストもあるので、走行性能はイグニスのほうが優れています。
走行性能と燃費を加味すると排気量が大きくて燃費性能のほとんど変わらないイグニスのほうが優位でしょう。
三菱 ミラージュ
ミラージュは三菱が販売するコンパクトカーです。発売から結構期間が経っておりエンジン性能の古さなどが目立ってきていますが、マイナーチェンジ等でなんとか維持しています。
カタログ燃費は23.8km/Lという数値です。では実燃費を見ていきましょう。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 23.8km/L |
街乗り燃費 | 15~17km/L |
高速燃費 | 17~20km/L |
燃費性能はこちらはイグニスの勝利です。排気量は同じですし車重が軽い分イグニスのほうが走りも軽快です。ミラージュを選ぶ理由は殆ど無いでしょう。
イグニスは万能なコンパクトカー
イグニスはコンパクトな車体ながらSUVのスタイルをしており、走破性や燃費性能の高さが非常に魅力的な車で、使い勝手もそれなりに良いのでまさに万能です。
ただ燃費性能は走り方によって大きく左右されるようなので、個々にある方法を参考にしながら最適なドライビング方法を模索してみてください。
なおイグニスについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
イグニスは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!イグニスの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?