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ハイブリッド車の税金は優遇免除されて安い?普通車と比較していくらか解説【2019年版】

ハイブリッド車は燃費の良さが特徴の車種で、車の維持費が安いのが特徴です。

しかしハイブリッド車には別のメリットもあり、自動車にかかる税金関係でもハイブリッド車には優遇措置などが多いです。

今回はそんなハイブリッド車の税金についてご説明します。

ハイブリッド車の税金の種類一覧

車とお金

自動車を所有する上ではいくつもの税金を払う必要があり、自動車の維持費のうち大きな割合を占めます。

自動車にかかる税金は次の3種類があり、これはハイブリッド車であろうと普通のガソリン車やディーゼル車であろうとかわりません。

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  • 自動車税
  • 自動車重量税
  • 自動車取得税

ですがそれぞれの税金は内訳が細かく設定されており、ハイブリッド車と他の車とでは違いがあります。

「エコカー減税」と呼ばれる制度によって、高い環境性能を持つ車や燃費の良い車に関しては税額に減免措置があり、それまでの車からエコカーへの乗り換えを促進させる意味合いもあります。

ではそれぞれの税金について、もう少し細かく見ていきましょう。

ハイブリッド車の自動車税

自動車税

自動車税は自動車を所有する上で最も基本的な税金で、自動車の所有者が1年に1回納税する税金です。

この税金は自動車の排気量によって税額が決められており、大型の車で大きなエンジンが必要であるほど税額が高くなる特徴があります。

ですが車種によってはエコカー減税が適用されて大幅に金額が安くなる特徴があります。

この制度によってハイブリッドカーは燃費基準の達成度によって減税割合が決まっており、最大で75%もの減税が受けられます。

減税率車種
75%減税・電気自動車
・燃料電池車
・天然ガス自動車(平成21年排ガス規制NOx10%以上低減車)
・プラグインハイブリッド自動車
・クリーンディーゼル乗用車(平成21年排ガス規制適合車)
・ガソリン車(ハイブリッド車を含む)のうち平成27年度燃費基準+20%達成かつ平成32年度燃費基準達成(平成17年排ガス規制75%低減車)
50%減税・平成27年度燃費基準+20%達成かつ平成32年度燃費基準未達成(平成17年排ガス規制75%低減車)
・平成27年度燃費基準+10%達成車(平成17年排ガス規制75%低減車)

減税前の税額は以下の通りですが、多くのハイブリッド車は総排気量が1,000cc〜2,000ccの間なので10,000円以下の税額がほとんどです。

総排気量減額無し75%減税50%減税
~1,000㏄29,5007,50015,000
1,000㏄~1,500㏄34,5009,00017,500
1,500㏄~2,000㏄39,50010,00020,000
2,000㏄~2,500㏄45,00011,50022,500
2,500㏄~3,000㏄51,00013,00025,500
3,000㏄~3,500㏄58,00014,50029,000
3,500㏄~4,000㏄66,50017,00033,500
4,000㏄~4,500㏄76,50019,50038,500
4,500㏄~6,000㏄88,00022,00044,000
6,000㏄~111,00028,00055,500

ハイブリッド車の自動車税の減免措置は、自動車を所有している限りかかってくる税金なので、これが安くなるというのはハイブリッド車を所有する上で大きなメリットです。

ですが制度上では購入の翌年度の課税のみが対象となっており、長期的に減免制度が使えるわけではありません。

自動車重量税

車検

自動車重量税はその名の通り車の総重量にたいして課税される税金で、税金を支払うタイミングは車の車検時です。

車検は1年ごともしくは2年ごとで選べるのですが、ほとんどは2年ごとで車検を受ける方が多いです。

ハイブリッド車は現在の制度では自動車重量税には免税措置があり、以下の通り小型の車であっても大型の車であっても自動車重量税はかかりません。

車両重量2年自家用
免税50%
減税
本則
税率
エコカー以外
右以外13年経過18年
経過
H28.3.31
まで
H28.4.1
以降
0.5t
以下
免税2,5005,0008,20010,80011,40012,600
~1.0t5,00010,00016,40021,60022,80025,200
~1.5t7,50015,00024,60032,40034,20037,800
~2.0t10,00020,00032,80043,20045,60050,400
~2.5t12,50025,00041,00054,00057,00063,000
~3t15,00030,00049,20064,80068,40075,600

ですが自動車重量税の場合には免税措置には期間があり、ハイブリッド車の免税措置は新車購入時の車検とその次の2回めの車検時までとなっています。

3度目の車検からは自動車重量税が課税されますが、その際には本則税率の税金が課税されます。ただ車の車検は初年度登録のみ3年、その後2年となる制度ですので、自動車重量税が実際にかかるのは新車購入から5年後です。

その間に車の乗り換えをする人も多く、ハイブリッド車を乗り継いでいれば自動車重量税をずっと免税措置を受けながら乗ることも可能です。

自動車取得税

自動車取得税は車の購入時に課税される税金で、その税額は車の購入価格によって決まっています。

車の購入時にかかるので新車だけではなく中古車購入時にもかかる税金で、ハイブリッド車であってもそこは変わりません。

自動車取得税にもエコカー減税措置がありますがそれは税額の控除という形となっており、購入時の自動車取得税が安ければ安いほど恩恵が大きい制度となります。

燃費基準エコカー減税控除額
・電気自動車
・燃料電池自動車
・天然ガス自動車(平成21年排ガス規制NOx10%以上低減)
・プラグインハイブリッド車
・クリーンディーゼル乗用車(平成21年排ガス規制適合の乗用車)
・平成32年度燃費基準+20%達成車
450,000円
平成32年度燃費基準+10%達成車350,000円
平成32年度燃費基準達成車250,000円
平成27年度燃費基準+10%達成車150,000円
平成27年度燃費基準+5%達成車50,000円

この制度でもハイブリッド車の免税措置は燃費達成基準で決められており、それぞれ上記のような税金控除額が適用されます。

控除額は最大450,000円ですが中型車の自動車取得税から見れば十分であり、結果的に免税となる場合もあります。

MEMO

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ハイブリッド車と他の車の税金の違いを比較

ハイブリッド車の各種税額はかなり優遇措置が充実しており、従来のガソリン車やディーゼル車と比較してみるとその税額の安さが見えてきます。

その違いがどのぐらいあるかを具体的に見てみましょう。

ハイブリッド車とガソリン車

ハイブリッド車とガソリン車は現在の税制上はほぼ同じ基準で判断されており、それは燃費が各年度の達成基準をクリアしているかどうかです。

最新のハイブリッド車のうちトップクラスの車種は燃費基準の最上位の基準をクリアする性能を十分確保してあり、減免額は最大限獲得できます。

MEMO

一方でガソリン車の燃費はハイブリッド車ほどの伸びはなく、ワンランク、ツーランク下の燃費基準までしか適合できていません。

そのため最初の自動車税に関してはガソリン車は50%減税ぐらいが最大限であり、75%の減税額をもつハイブリッド車とは結構な差があります。

排気量にもよりますが、ハイブリッド車のメインである中型クラスではおおよそ10,000円〜15,000円ぐらいの価格差があり、毎年これだけの金額差が出るのは大きいです。

また重量税に関しても免税であるハイブリッド車とは数千円〜10,000円ぐらいの価格差があり、2年に一度ではありますが結構な差がうまれます。

ポイント

自動車取得税に関しては、車両価格がハイブリッド車のほうが高いこともありそもそもの税額自体はハイブリッド車のほうが高くなる傾向にあります。

ですが控除額で100,000円以上の差が出ることも少なくないので、車の購入総額として考えると結構な差が生まれるでしょう。

まとめると車を所有している間にかかる自動車税や自動車重量税に関しては、ガソリン車のほうが年額で20,000円ぐらいの差がうまれることになります。

ですが購入時の自動車取得税の差が大きければ、年額の差は十分に埋められるといえるでしょう。

ハイブリッド車とディーゼル車

ディーゼル車は以前は環境への負荷が高いということで国内では乗用車がなくなる時期もありました。

ですが現在では環境対応技術を盛り込んだクリーンディーゼル車という車種が登場しており、ハイブリッド車と並ぶエコカーとなっています。

パジェロ エンジンクリーンディーゼルエンジンとは?メリット2つとデメリット3つ!仕組み/構造の特徴まで解説!

前述のエコカー減税の対象の表でも分かるように、ハイブリッド車の属する燃費基準の高い車種と、クリーンディーゼル車は同じ基準となります。

そのため税金の減免額はほぼ変わらず、同クラスの車であれば自動車税や自動車重量税の金額は変わらないでしょう。

単純な燃費に関してはクリーンディーゼル車よりハイブリッド車のほうが高い性能を持ちますが、クリーンディーゼル車はCO2排出量の少なさという点からエコカーに認定されており、現在の制度では同じ基準が適用されています。

自動車取得税に関しても燃費基準と控除額は変わりませんが、自動車価格はハイブリッド車のほうがクリーンディーゼル車よりも多少高額なことから、むしろ税金額に関してはクリーンディーゼル車のほうが有利と見ることもできます。

ただクリーンディーゼル車の環境対応技術は世界的にも厳しい状況が続いており、将来的にはハイブリッド車と同じエコカー減税にならない可能性も出てきています。

なおディーゼル車の維持費については以下の記事でさらに詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

車 維持費(クリーン)ディーゼルの維持費は安いかハイブリッド、ガソリンと比較!お得か高いか決着!

ハイブリッド車の税金の具体例

ホンダ グレイス

それでは実際にハイブリッド車とガソリン車、クリーンディーゼル車の税金がいくらぐらい違うのかを、それぞれ代表的な車種を挙げて見てみましょう。今回例に挙げるのはホンダ グレイスおよびマツダ アクセラです。

グレイスは同じ車種でハイブリッドモデルとガソリンエンジンモデルがあり、比較がしやすいため採用しました。またクリーンディーゼル車は国産車では少ないのですが、グレイスと同クラスの車としてアクセラのクリーンディーゼル車を例にあげます。

それぞれの車種における、各種税金の金額は次のとおりです。なおこれらは新車購入時におけるものとなっています。

メーカー車種エンジン
スペック
自動車税自動車重量税自動車取得税合計額参考
車両価格
ホンダグレイス
ハイブリッド
LEB型 1,496cc
水冷直列4気筒
DOHC16バルブ
+モーター
75%
軽減
9,000円免税0円免税
(控除額で
全額減税扱い)
0円9,000円1,979,640円〜
2,559,320円
ホンダグレイスL15B型 1,496cc
水冷直列4気筒
DOHC16バルブ
減税
なし
34,500円25%
減税
16,800円20%
減税
36,000円87,300円1,769,040円〜
1,985,040円
マツダアクセラS5-DPTS型
1,498cc 水冷
直列4気筒
DOHC16バルブ
75%
軽減
9,000円免税0円免税0円9,000円2,338,200円〜
2,689,200円

これを見てもらえば一目瞭然なように、ハイブリッド車の税金はガソリン車に比べて大幅に減額されており、グレイスハイブリッドの場合では初年度は自動車税の9,000円のみしかかかりません。

一方でグレイスのガソリン車の場合には自動車税の減税はなく、また自動車重量税や自動車取得税の減税割合も大幅に下がっています。このことによりガソリン車は87,300円の税額が初年度登録時に発生します。

またハイブリッド車とクリーンディーゼル車の比較では、現在の税制上ではほぼ同レベルの減税、免税が受けられます。

グレイスやアクセラクラスの車では自動車取得税がまだ安く、450,000円の控除額を目一杯使えるので税額上の差はありません。

これらよりガソリン車はハイブリッド車やクリーンディーゼル車に比べて、80,000円近い金額の税金が余分にかかることになります。

しかし一方で車両価格を比較してみると、ハイブリッド車やクリーンディーゼル車はその構造が複雑でコスト増となるためガソリン車より数十万円も高額になるのが普通で、グレイスでもハイブリッド車とガソリン車の差は200,000円〜500,000円にも登ります。

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そのため税額上のメリットがあってもトータル的な支払総額では、ハイブリッド車のほうが高くなります。

ハイブリッド車は当然ながらガソリン車より燃費が良く燃料代の節約ができるので、将来てきに見ればこの差額分をカバーすることも出来ます。

しかしそれには数年〜十年程度の期間が必要で、かなりの走行距離を走らなければ燃料代で車両価格の差はカバーできません。

なおアクセラの維持費については以下の記事でさらに詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

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ハイブリッド車は税金はお得だがトータルコストは微妙

ハイブリッド車を税金のお得さという点から見れば、同クラスのガソリン車よりは当然ながら大きなメリットがあって買いといえます。

またクリーンディーゼル車と比べてみても、クリーンディーゼル車が年々排気ガス対策で価格が上昇していることを考えれば、同じ税額であったとしてもハイブリッド車のほうが有利でしょう。

しかし前述でも触れたように、ハイブリッド車とガソリン車の間には車両価格差が大きいという点があり、車を所有している間のトータルコストという目で見るとハイブリッド車がお得になるのは長い時間が必要です。

1台のハイブリッド車をずっと乗り続ければ乗り続けるほど維持費の面で有利となりますが、どのぐらい乗ることになるかはオーナーの判断次第なので、よく考えてハイブリッド車を決めると良いでしょう。

なおハイブリッド車については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

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