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FJクルーザーは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!

ポップなカラーリングと、レトロな意匠が目を惹くトヨタ「FJクルーザー」。

アメリカ産ゆえ、国産車とはまた違ったデザインが新鮮なモデルですが、「走行性能がどんなものか」知らない人が多いんじゃないかと思います。

というわけで今回は、ロードスターについて「雪道でもちゃんと走れるのか?」分析してみました。

2018年1月の販売終了からしばらく経ち、後継モデルの登場もささやかれておりますので、この機会にお勉強しましょう。

ライバル車とも比較してみたので、購入について悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。

FJクルーザーは雪道での走行はどうなのか?

 

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雪道での走行性能を評価するには、いくつかのパートについて考えるとわかりやすいです。

というわけで、ざっくりと「走行性能」「コーナリング性能」「ブレーキ性能」の3項目にわけて、公称スペックを参考に評価したいと思います。

まずは、FJクルーザーの諸元をご覧ください。

項目諸元
種類V型6気筒DOHC
排気量3,955cc
最高出力203PS/5,600rpm
最大トルク38.8kgf・m/4,400rpm
車重1,940kg
全長×全幅×全高4,635×1,905×1,840mm
最低地上高230mm
駆動方式パートタイム4WD

※V型6気筒、DOHCエンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。

フェアレディZ V6 エンジンV6エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!エンジンDOHCエンジンとは?仕組み/構造は?ツインカムとの違いとは?!

走行性能の評価

まず、雪道で困ることといえば、「アイスバーンでスリップして、発進できない」ということ。

雪国にお住まいの方なら、一度は経験がありますよね?交差点はアイスバーンになりやすいため、とくにスリップしやすいポイントです。

他にも、轍(わだち)や路面の凹凸、氷塊など、冬の道路には障害がたくさん…。

雪道でも安全に走れる車とは、どんな能力が求められるのでしょうか?チェックポイントとして、以下3点を挙げてみました。

  • 駆動方式
  • 最低地上高の高さ
  • トルクの大きさ

まず「駆動方式」ですが、雪道ではいうまでもなく4WDが有効です。FJクルーザーは、北米向けに作られたタフな4WD機構を搭載しているので、かなりハードな雪道でも億すことなく突き進みますよ。

次に見るのは「最低地上高」ですね。一般的には150mm以上が、雪道でも楽に走れるラインといわれています。

もちろん、オフロード車のFJクルーザーは、これも楽々クリア。車体下に230mmのクリアランスがあるので、まったく問題ありません。

雪道では「トルク性能」も大事。これは氷上というよりも、雪が深い状況で求められますね。

岩や傾斜などを駆け上がれるよう設計されているFJクルーザーは、最大で38.8kgfものトルクを発揮。一般道の雪道なら余りあるパワーです。

したがって、発進や直進走行はまったく問題ありません。むしろ、一般道を走るにはオーバースペックなくらいですね。

牽引ロープやスコップを携帯して、スタックした人を救出できるように備えておきましょう。

ちなみにFJクルーザーは走破性だけでなく積載性も優れているので、キャンプには最適な車です。詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はあわせてご参照ください。

キャンプ中のFJクルーザーFJクルーザーがキャンプに最適な理由4つ

コーナリング性能の評価

雪道では「コーナリング性能」も大切です。雪道では、ドライな路面以上にコーナリング性能が重要です。

大型のSUVなど、雪に強い車さえも路肩に突っ込んでいたりしますが、これにはどんな事情があるんでしょうか?

こちらの2点について解説してみましょう。

  • 車重の軽さ
  • 重心の低さ

コーナリングでも4WDが有利な気がしますが、実際にはそう大差ありません。

このように感じるのは、強くて重いボディを持つ四駆車のほうが、路面を強くグリップできるため。

ようするに、車体がコーナリングフォース(遠心力)に負けないからなのです。コンパクトカーと大型SUVとでは、重量がぜんぜん違いますよね?

ポイント

しかし、雪道のコーナーでは単純に「重ければ有利」とはいえません。摩擦が極端に少ないため、コーナリングフォースがグリップを超えやすいんです。簡単にいえば、重いほどスリップしやすいということ。

次に「重心」についてですが、コーナーにおいては重心が低ければ横転しにくいです。

重心が高いと、コーナー旋回中に踏ん張りが利きませんからね。背が高くて足が弱い車は、峠のコーナーは要注意ですよ。

FJクルーザーはというと、重量が重くて、重心も高いので、コーナーには注意。

これは他の大型SUVにもいえることですが、スピードを出すとオーバーステアになりやすいので気を付けたいところ。

ブレーキ性能の評価

雪道でもっとも怖いのは、「ブレーキを踏んでも止まれないこと」です。周りに車がいなければいいですが、大きな道路でやってしまったら一大事ですよ…。

ブレーキシステムの制動力や、タイヤの性能も重要ではありますが、他にもこんなものが関連しています。

  • 車重の軽さ
  • 駆動方式

通常、車重と制動距離の間には大きな差がありません。なんとなく、重い車のほうが止まりにくい気がしますよね?たしかに重い物を静止させるには、大きなエネルギーを必要とします。

しかし、大きな荷重が加わる分、タイヤのグリップ力も増えるんです。重い車はタイヤサイズが大きいですし、そもそもブレーキシステムが強力だったりしますしね。

つまり、車重はブレーキの制動距離に対して、大きく影響していないということ。

これに関しては、国土交通省が実施した「ブレーキ性能試験」からも判断することができます。

参考 ブレーキ性能試験結果一覧自動車総合安全情報

しかし、これはあくまでもドライ路面における話。雪が積もった道路では適用されません…。

コーナリングの話と同じ理屈で、雪の上では推進力がグリップを超えやすいんです。


少し長い話になりましたが、ようするに「重い車は止まりにくい」ということ。FJクルーザーは2t近い車重があるため、ブレーキにも多くのエネルギーを必要とします。

その分ブレーキが強力ではありますが、四駆だからといって、くれぐれも雪道で過信しないように。

ただし、同じような大型SUVよりは100~200kgほど軽いので、ライバル車と比較するとブレーキはかかりやすいかも? のちほど他車と比較してみましょう。

四輪駆動ゆえ、エンジンブレーキが4輪に均等に働くため、停車前にあらかじめエンジンブレーキで減速することがおすすめですよ。

MEMO

もしFJクルーザーを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 裏技を知って後悔する人たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!

FJクルーザーの雪道走行での評価

FJクルーザーの雪道走行については、みなさんどう思っているのでしょうか?

Twitterから感想をいくつかピックアップしてみました。

非常にシンプルな一言ですが、まさにそのとおり。もともとはFJクルーザーはアメリカで先に販売開始され、遅れて日本に入ってきたモデルです。

そのため、米国仕様のモデルといっても過言ではありません。国産の乗用車とは、ステージが違うということですね。

「雪道無双」…この言葉がしっくりきますね。燃費を気にしてはなりませんが、それと引き換えにガンガン走ります。

個人的には、レギュラーで8km/L弱くらい走ってくれるので、威圧感のあるわりに燃費がいいと思うのですが、これは人により感じ方が異なるところでしょう。

雪がよく似合います。FJクルーザーは、JAFの車両に使われていることでもお馴染みです。

車両救出のプロが使用しているのですから、その走破性は紛れもありませんよね?

FJクルーザーの雪道性能をほかの車と比較

ここで気になるのは、「ライバル車と比較すると、どうなのか?」ということ。というわけで、同クラスのモデルと雪道性能を具体的に比べてみましょう。

今回、比較対象に選んだのは三菱「パジェロ」、トヨタ「ランドクルーザー」、ジープ「ラングラー」の3台です。

比較しやすいように価格も載せておきましたので、よかったら参考にしてみてください。ちなみに、FJクルーザーの販売価格は324~349万円となっています。

三菱 パジェロ

三菱 パジェロ

三菱から販売される大型SUVといえば「パジェロ」でしょう。国産SUVの代表的モデルともいえますね。

エンジンラインナップは3.0Lガソリン、3.2Lディーゼルターボの2種類。ボディタイプには3ドア(5名乗車)と5ドア(7名乗車)の2種類が用意され、販売価格は293~495万円ということで、FJクルーザーとかなり近いモデルです。

雪道性能はどちらが優れているのでしょうか?

項目諸元
種類直列4気筒DOHCディーゼルターボ
排気量3,200cc
最高出力190PS/3,500rpm
最大トルク45.0kgf・m/2,000rpm
車重2,130-2,290kg
全長×全幅×全高4,900×1,875×1,870mm
最低地上高225mm
駆動方式フルタイム4WD

※直列4気筒エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。

BMW 直4エンジン直列4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!

車重と最低地上高はFJクルーザーのほうが雪道に適していますね。

ブレーキ機構・サスペンション機構が似たような作りで、車重が200kg以上差があるため、FJクルーザーのほうがブレーキは確実に効くでしょう。

したがって、一般道の雪道ならFJクルーザーのほうが優れているといえます。トルク性能で圧勝しているため、悪路においてはパジェロのほうが強そうですね。

トヨタ ランドクルーザー

トヨタ ランドクルーザー

国産SUVの代表格として忘れてはいけないのが、「陸の王者」ことトヨタ「ランドクルーザー」ですよね。

エンジンラインナップは4.6Lガソリンのみ、ボディタイプは5ドア5人乗りと、8人乗りの2種類があります。

ラインナップ的にもそうですが、販売価格が473~684万円という点からも、FJクルーザーより車格は上ですね。同じSUVでも方向性が異なりますが、雪道性能について比較するとどうでしょうか?

項目諸元
種類V型8気筒DOHC
排気量4,608cc
最高出力318PS/5,600rpm
最大トルク46.9kgf・m/3,400rpm
車重2,430-2,690kg
全長×全幅×全高4,950×1,980×1,880mm
最低地上高225mm
駆動方式フルタイム4WD

※V型8気筒エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。

レクサスLC V8エンジンV8エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!

最低地上高は同じくらいですが、重量に大きな差がありますね。2.5tという、まさしく王者の貫禄といったところですが、これではブレーキ性能に少し不安があります…。

純正タイヤサイズがFJクルーザーの「245/60R20」に対しランクルは「275/65R17」と幅が大きいですが、それでもこの重量差は街乗りには影響するでしょう。

そのため、一般道ではFJクルーザーの方が安心して乗れるかと。悪路での使用なら、トルクで勝り、高級なサスペンションが組まれているランクルのほうが強いです。

ランクルの走破性は以下の記事でも解説しているので、詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。

トヨタ ランドクルーザーランクルの走破性を徹底解剖!クロカン・オフロード性能はいかに?!

ジープ ラングラー

ジープ ラングラー

オフロードといったら、ジープですよね。なかでも、無骨なモデルの「ラングラー」がFJクルーザーには似ていますね。販売価格も396万円ということで、比較的近いです。

それでは、雪道性能について比較してみましょう。

項目諸元
種類 V型6気筒DOHC
排気量3,604cc
最高出力284PS/6,350rpm
最大トルク35.4kgf・m/4,300rpm
車重1,860kg
全長×全幅×全高4,185×1,880×1,845mm
最低地上高220mm
駆動方式フルタイム4WD

※V型6気筒エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。

フェアレディZ V6 エンジンV6エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!

トルク・最低地上高ではFJクルーザーが勝りますが、重量が100kgほどラングラーのほうが軽量ですね。ブレーキやコーナーでは、ラングラーのほうが優れていそうです。

トルクでは劣るものの、ラングラーのサスペンションは「コイルリジット式」という点で雪道走行に適しています。

これは「車軸懸架」といって、両輪がつながっているような構造のサスペンション。

FJクルーザーの「独立懸架」よりも悪路についてのです。したがって、総合的な雪道性能はラングラーのほうが上手といえでしょう。

FJクルーザーは雪道走行する車としては買いか?

というわけで、FJクルーザーの雪道走行についての解説は以上になります。

まとめると、『雪道での走行性能は申し分ないが、ボディの重さには注意』といった感じ。

間違いなく雪道に強い車種ですが、過信はいけないということですね。したがって、冬に乗る車としておすすめできる一台といえるでしょう。

FJクルーザーについては以下の記事でも解説しているので、これから購入を考えている方はあわせて参考にしてみてください。

キャンプ中のFJクルーザーFJクルーザーがキャンプに最適な理由4つFJクルーザーFJクルーザーを1ナンバー登録するとお得?やり方まで解説!