軽自動車はさまざまな種類のカテゴリーがあり、その一つに背の高いトールワゴンがあります。
そんなトールワゴンで大人気の一車種がダイハツ「タント」、「タントカスタム」です。
今回はこの2車種の特徴や違いなどについてご説明します。
ダイハツ タント、タントカスタムの関係
ダイハツ タントとタントカスタムは同時に開発された兄弟車で、トールワゴンの軽自動車の中で大人気の2車種です。
トールワゴンというのは背の高いワゴンタイプの軽自動車のことを指し、天井が高くて余裕のある室内空間が特徴です。
背が高いとはいっても軽自動車には規格によって全高の規制があるので、制限ギリギリの1,750mmで作られています。
タントは現行モデルで3代目ですが、先代、先々代はその使い勝手の良さから大ヒットとなり、ダイハツの軽自動車の看板車種になりました。
タントカスタムは名前から見てわかるように、タントという車種のバリエーションの一つです。
タントという車は丸みを帯びたフロントデザインが特徴の、どちらかと言えば女性的なデザインの車です。
それとは対照的にタントカスタムは押し出し感の強いフロントのデザインを取っており、男性の好きそうなカッコイイデザインで差別化を図っています。
車の主要部分であるシャーシやエンジン、その他装備はほとんど共通で、一つの車種で2種類の車が作られています。
大半が共通とはいえいろいろな点で違いもあるのですが、それはのちほどご説明するとして、まずはタントとタントとタントカスタムの特徴をご説明しましょう。
タント/タントカスタムの特徴
タントとタントカスタムの特徴をご説明する前に、主要諸元からご紹介しましょう。
タントとタントカスタムの主要諸元は次の通りですが、同一車種だけあってほぼほぼ共通です。
それぞれの型式は次のようになっています。
- タント:LA600S
- タントカスタム:LA610S
型式 | LA600S/LA610S型 |
エンジン | KF-VE型 658cc 直3 DOHC DVVT KF-DET型 658cc 直3 DOHC ICターボ |
駆動形式 | FF/4WD |
最高出力 | KF-VE型 :52PS/6,800rpm KF-DET型 :64PS/6,400rpm |
最大トルク | KF-VE型 :6.1kg.m/5,200rpm KF-DET型 :9.4kg.m/3,200rpm |
ギアボックス | CVT |
サスペンション | ・フロント:マクファーソンストラット式 ・リア:トーションビーム式(FF)/ 3リンク式(4WD) |
全長 | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,750mm |
車両重量 | 920kg – 1,010kg |
※直3、DOHC、エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。


エンジンは自然吸気エンジンとターボエンジンの2種類がありますが、これによる違いはのちほどご説明しましょう。
タントはトールワゴンというだけあって、室内空間を広々と取り、便利に快適に使えるように考えられています。
そのためタントが他の軽自動車と違う点は、その室内空間の作り方や使い勝手の良さに表れています。
抜群に広い室内空間
タントという車は初代のころから室内空間の広さがウリの一つとなっており、それは3代目であっても継承されています。
タントの室内空間はタントカスタムと共通ですが、次の様な寸法となっておりトールワゴンではトップクラスの室内空間を確保しています。
室内長 | 2,200mm |
室内幅 | 1,350mm |
室内高 | 1,365mm |
室内高が高いので、シートに座ったときの天井との隙間であるヘッドクリアランスは230mmを確保されており、非常に広々としています。
頭の上に手のひら一つ分以上の空間があるとしたら、かなり余裕がありますよね。
軽自動車でありながら、窮屈にならない広々空間を味わえるのがタントとタントカスタムなのです。
ミラクルオープンドア
ミラクルオープンドアは2代目タントから採用された装備ですが、助手席側のドアとドアの間にある柱(センターピラー)が無く、助手席側のドアを全部あけると広々とした開口部が現れます。
センターピラーは普通の車であれば助手席のドアと後部座席のドアの間にあって、柱のように車体を支えています。
しかしタントはミラクルオープンドアを採用するためにセンターピラーを廃止し、足りなくなった強度は後部座席のドアを強化して補っています。
センターピラーが無くなったことで助手席側はすべて開口部になるので、乗り降りがとてもしやすく、また長い荷物でも横から入れることができます。
反対側のドアは強度確保のためにセンターピラーありですが、片側だけでも広々とした開口部が得られるのはタントならではです。
フルフラットのシートアレンジ
タントは室内空間の広さもさることながら、シートアレンジによってリアシートがフルフラットになることで、荷物を載せるのにも便利な車です。
2代目タントもフルフラットに近いレベルにはなっていましたが、一部が飛び出ていました。
3代目ではそこが改善されて完全なフルフラットになり、使い勝手が向上しました。
そのおかげで大きなベビーカーを畳まずに搭載できたり、助手席を畳んで一番前までスライドすれば自転車も載せられます。
またその特徴を生かして車椅子などの介護用品も容易に載せられるようになりました。
軽自動車でありながら、巧みなシートアレンジで利便性が向上し、より一層便利になったのです。
ちなみに室内空間が広くシートアレンジもできるため、タントはキャンプにも最適な車ですよ。詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。

衝突安全性装備
スマートアシストと呼ばれるダイハツ独自の衝突安全機能が一部グレードで選べるようになり、衝突事故を未然に防ぐことができるようになりました。
スマートアシストとは
スマートアシストは車の前や後ろに車、障害物などがぶつかりそうになった時に、自動でブレーキをかけてくれるシステムです。
ぶつかりそうになると警告音や警告表示が出るとともに、自動でブレーキがある程度かかり、減速を始めます。
もしそれでも衝突の危険性があるときには、自動でブレーキが作動するようになっています。
スマートアシストはダイハツの車でも一部のグレードにしか採用が進んでおらず、標準装備にはなっていません。
より安全な車を求めるひとは、スマートアシスト付のグレードを選ぶとよいでしょう。
自動ブレーキでも過信してはいけない
注意点として、スマートアシストは自動ブレーキとはなっていますが、あくまでブレーキの補助がメインの機能であり、運転者が積極的に衝突回避を行うのが前提です。
車に任せれば衝突しないシステムではないので、過信せずあくまで運転者が止まる努力をしなければなりません。
もしタントの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
タントとタントカスタムの6つの違い
さてここまでタントやタントカスタムのもつ特徴をご説明していましたが、次からはタントとタントカスタムの違いについてご説明しましょう。
女性風のタントと男性風のタントカスタム
タントとタントカスタムの一番わかりやすい違いはフロントアスクの違いで、デザインの傾向としてはタントが女性風、タントカスタムが男性風という感じです。
女性風なタントの特徴的なデザイン
タントのフロントマスクは丸みを帯びたデザインになっており、ボンネットが緩やかなカーブを描いていて優しい印象になっています。
ヘッドライトも角の丸いデザインで、角張った印象を与えないようになっています。
フロントグリルもメッキのほとんど入っていないデザインで、鮮やかなボディカラーが映えるような感じです。
どちらかといえばタントは女性を意識してデザインされており、初めて車を買う若い女性にも、子供をお持ちの奥様にもどちらにもマッチするでしょう。
男性風なタントカスタムの特徴的なデザイン
かたやタントカスタムは男性向けにデザインされており、フロントマスクはシャープな印象です。
ボンネットはタントと違い直線基調で、それにつながるヘッドライトも角張った押し出し感の強いデザインです。
フロントグリルやバンパーにはメッキパネルが多く使われていて、前から見ると軽自動車とは思えない迫力があります。
丸っこい軽自動車はチョット…と思っている男声諸氏でも、タントカスタムならカッコイイ大人の車に感じるのではないでしょうか?
デザインなどの口コミ・評判は以下の記事でまとめているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。

ボディカラーもそれぞれ特色がある
タントとタントカスタムはフロントマスクのデザインで印象がガラリと変わる2台ですが、ボディカラーもそれぞれに合わせて特色があります。
基本カラ―であるホワイトやブラックは両方に共通していますが、そのほかのボディカラーはそれぞれのデザインに合わせて色調や鮮やかさが違います。
鮮やかなカラーのそろうタント
タントのボディカラーは10色から選べますが、全体的に明るい印象の色が多く、鮮やかな色がお好きな女性向けのカラーがそろっています。
パステル調のブルーやイエロー、スカイブルーがあり、お子さんのいる家庭でも人気が出る色ではないでしょうか。
またレッドやブラウン系もありますが、こちらは少々シックな印象です。タントカスタムと共通の色なので、どちらにもマッチする色に仕上がっています。
なおタントには専用の白を基調とした2トーンカラーが選べるグレードがあります。本体の色と屋根の色が2トーンになっていて、さらにホイールキャップまでおそろいのカラーになっているとてもカワイイモデルです。
シックでカッコいいカラーのタントカスタム
タントカスタムのボディカラーは8色あり、全体的には彩度を落としたシックな色合いが多いです。
シルバーやブルー系統の落ちついた色や、反対に一目をひくパープルまでそろっており、大人の男性にピッタリのカラーバリエーションです。
ボディカラーによってフロントグリルのメッキとの印象も変わるので、人それぞれのカッコイイ一台が選べるでしょう。
前述したとおりレッドやブラウンは共通色ですが、メッキの有り無しでずいぶん印象も変わります。
タントのレッドやブラウンより、タントカスタムはシャープでホットなイメージになるでしょう。
インテリアも専用色
タントとタントカスタムでは、インテリアの色もそれぞれ専用色が設定されています。
タントはゆとりを感じる内装色
タントの内装色は現在は2種類あり、ブラウンを基調とした柔らかい色と、ベージュを基調とした明るい色の2種類があります。
どちらもポップなボディカラーと非常にマッチしており、落ち着いた車内空間が楽しめます。
タントは天井が高く室内が広々としているので、ブラウンやベージュのインテリアは更に室内が広く見えることでしょう。
また追加料金の必用なオプションにはなりますが、タントの内装にブラック基調のインテリアを選ぶことができます。タントだけど内装はシャープなブラックが良い、という人はこちらがおすすめです。
男のブラック タント カスタム
タントカスタムの内装色は、タントと違ってブラック基調のインテリア一種類となっています。
これはタントのオプションと同じ装備ですが、こちらは標準装備なので追加料金は発生しません。
シャープな外見のタントカスタムですので、ブラック基調のインテリアはバッチリに会いますね。
エンジンの選択肢が違う
タントとタントカスタムにはどちらも660ccのエンジンが登載されていますが、選べるエンジンの仕様は少し違います。
エンジンは自然吸気エンジンとターボ付きエンジンの2種類が用意されていますが、タントでは自然吸気エンジンのみのラインナップになります。
タントカスタムでは自然吸気エンジン、ターボエンジンの2種類から選択することができ、走行性能や経済性で選ぶことができます。(エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)


穏やかな性格の自然吸気エンジン
自然吸気エンジンは最高出力やトルクはターボエンジンに劣りますが、その分エンジン音が静かで日常使いに向いています。
加速は緩やかでショックが少ないですが、高速道路の合流などで急に加速が必要なところでは少々もたついてしまうでしょう。
燃費は28.0km/lと非常によく、ターボエンジンよりも経済性に優れています。(燃費の詳細は以下の記事をご参照ください。)

自然吸気エンジンは穏やかで、まさにタント向けのエンジンにはピッタリです。
走りはお任せターボエンジン
ターボエンジンはタントカスタムで選ぶことができますが、出力もトルクも軽自動車ではトップクラスでパワフルなエンジンです。
低速から効いてくるターボのおかげで加速もよく、軽自動車でこんなに加速するの?と驚いてしまうほどです。
軽自動車であっても走りを楽しみたいと考える人にはピッタリのエンジンでしょう。
しかし燃費が多少悪く、ターボエンジンは26.0km/l(2WD)となっているので、自然吸気エンジンの1割減といったところです。(ターボエンジンの燃費の詳細は以下の記事をご参照ください。)

しかし軽自動車としては良好な燃費のレベルにあるので、実使用時にそこまで気になることはないでしょう。
またタントカスタムでは自然吸気エンジンも選べますので、燃費が気になる人はそちらを選ぶとよいですね。
タントカスタムのターボモデルは乗り心地も違う
タントカスタムのターボエンジンモデルは、タントやタントカスタムの自然吸気モデルと比べると乗り心地が多少固い印象になります。
タントとタントカスタムの自然吸気モデルには14インチのタイヤが付いているのですが、タントカスタムのターボエンジンモデルには15インチが標準装備されています。
サスペンションなどのセッティングは変わらないのですが、15インチのタイヤの影響か、多少ゴツゴツしたような感じを受けます。
とはいえ不快になるほどのものではないので、ターボエンジンで走りを楽しむ人にはむしろ多少固くても気にならないでしょう。
静かでフラットな乗り心地がほしいなら自然吸気モデル、走りを楽しみたいならターボエンジンモデル、と2種類の住み分けはしっかりしています。
ちなみにターボはパワフルな走りだけでなく、音がかなり特徴的で楽しいですよ。音の特徴の詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。

経済性はタントが良好
装備などのさまざまな違いをご説明してきましたが、車の価格についても触れましょう。
どちらかというと装備が充実しており、エンジンの選択肢もあるタントカスタムですが、その分車の価格としては割高になっています。
タントは1,200,000円台~1,600,000円台の価格設定になっており、装備やグレードを絞り込めば新車としてはお求めやすい価格です。
しかしタントカスタムは1,500,000円台~1,800,000円台後半の価格設定になっており、おおむねタントより300,000円ほど割高になります。
燃費自体はタントカスタムでも自然吸気エンジンを選べば変わりませんが、それでも300,000円の価格差は結構大きいです。
軽自動車の購入で経済性を優先させるなら、タントを選ぶのが賢明でしょう。
なおタントの維持費については以下の記事で詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

穏やかなタントと力強いタントカスタム
ここまでタントとタントカスタムの違いについてご説明してきましたが、簡単にまとめるとタントは全体的に穏やかな印象、タントカスタムはグイグイくるような力強い印象の車です。
軽自動車に快適性や経済性を求めるのならタントがおすすめで、家族のためのファミリーカーにはもってこいでしょう。
また走りやカッコよさを求める人にはタントカスタムが合っていて、独身の男性でも気に入る1台に仕上がっています。
ほとんど同じ設計で作られているタントとタントカスタムですが、ユーザーのニーズに合わせた作りわけができており、とても完成度の高い車だと感じました。
なおタントはここ数年でフルモデルチェンジを行う予定で、燃費や室内空間もさらに進化するようです。
今後もダイハツ タント、タントカスタムからは目が離せないですね。
タントに関しては他にも以下の記事もございますので、興味のある方はあわせてご参照ください。購入の参考になりますよ。

