ダイハツ タントはトールサイズワゴンの軽自動車で、車内の広さが何より特徴の車です。
今回はそんなタントのいろいろなサイズや寸法についてご説明します。
タントのサイズ・寸法と広さ・大きさ
ダイハツ タントは2003年から現在までモデルが続いている主力車種の1つで、軽自動車のカテゴリーの中でも最も広い室内を持つトールワゴンです。
現行タントは2019年にフルモデルチェンジを果たしたばかりのかなり新しい車種で、ダイハツの最新設計が織り込まれています。
室内の広さはクラストップレベルで非常に使い勝手が良いことが特徴で、そこに燃費の良好なガソリンエンジンが組み合わされます。ハイブリッドモデルこそありませんが、その分軽量で扱いやすい車といえます。
そんなタントのサイズ感について、外観や内装などそれぞれの大きさなどをご紹介しましょう。
タントの外観
まずはタントの外観上の特徴をご説明します。以下の表はタントの主要諸元の寸法、およびその他の大まかなサイズを計測した表となります。
スペック | タント | |
全長 | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | |
全高 | 1,755mm | |
ホイールベース | 2,460mm | |
トレッド(前/後) | 1,300/1,295mm | |
最低地上高 | 150mm〜160mm | |
車両重量 | 880-1000kg | |
タイヤサイズ | フロントタイヤ | 155/65R14 |
リアタイヤ | 155/65R14 | |
ウインドウサイズ | フロントウインドウ | 約870mm✕約1,300mm |
サイドウインドウ | 約870mm✕約2,000mm | |
リアウインドウ | 約800mm✕約1,300mm | |
ミラー幅 | 1,855mm | |
エンブレム・ロゴサイズ | 100mm✕150mm |
タントの寸法
タントは軽自動車であり、その外観寸法は法規上の制限があります。
軽自動車はそのサイズが「車両寸法が長さ3.40 m (3,400 mm) 以内、幅1.48 m (1,480 mm) 以内、高さ2.0 m (2,000 mm) 以内」となっており、日本の道路事情にマッチした車の規格になっています。
タントはもちろんこのサイズ内に納まっており、全長、全幅については制限ギリギリまで使って室内を広くしてあります。
また全高に関しては1,755mmと制限からは多少余裕が有りますが、制限いっぱいまで使うとあまりに背が高くてバランスが悪い車になってしまいます。
トールワゴンでない軽自動車は全高が1,500mm程度が一般的で、タントの全高は十分高いものです。
軽自動車はこのコンパクトなサイズから非常に扱いやすい車となっており、タントも日本の狭い道で運転しやすい車となっています。
タントは駐車場に収まるか?
次に車のサイズで気になるのは駐車場に収まるかという点です。
駐車場と一口にいってもさまざまな種類の駐車場がありますが、最も一般的な平置きの駐車場は幅が2.5m・奥行き5.0mぐらいまでは収まります。タントはもちろんこのサイズには納まっているので、平置きの駐車場なら楽々駐車できます。
車両寸法が気になる駐車場としては立体駐車場がありますが、立体駐車場も全長や全幅については軽自動車であるタントであれば楽々収まるサイズです。
ですが高さについては低めの立体駐車場では「1.57m以下」というところがあり、その立体駐車場ではタントを駐車することはできません。
ですが近年の立体駐車場は高さ制限が2.0mが一般的となってきており、タントでも駐車できる立体駐車場は増えてきています。そのため古い立体駐車場でなければタントは十分収められるサイズとなっています。
その他の外観のサイズ感
タントの外観サイズは基本的には軽自動車の規格に収まるものですが、1つ大きな特徴としてはウインドウサイズの大きさにあります。
タントはトールワゴンという車種の特徴として、直線基調のスクエアボディによる車内の広さがあります。
スクエアボディに合わせてウインドウサイズも広くなっており、フロントやリアはおよそ車のサイズの半分ぐらいのウインドウ面積を持っています。
サイドウインドウもフロントとリアサイドのウインドウが広く開いており、非常に開放感の高いデザインとなっています。
タントの内装
では次にタントの内装のサイズについてその寸法をご紹介します。
スペック | タント | |
室内長 | 2,180mm〜1,910mm | |
室内幅 | 1,350mm | |
室内高 | 1,370mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 1,040mm |
幅 | 950mm | |
奥行き | 360mm | |
運転席寸法 | 高さ | 1,370mm |
幅 | 約675mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
助手席寸法 | 高さ | 1,370mm |
幅 | 約675mm | |
奥行き | 約1,090mm | |
後席寸法 | 高さ | 1,370mm |
幅 | 1,350mm | |
奥行き | 約1,090mm |
タントの車内の広さ
タントは前述で述べた通り車内を広く取った軽自動車で、その室内寸法は軽自動車とは思えないほど広いものです。
車内の前席と後席を合わせた室内長は2m超となっており、全長3.4m弱の車としては破格の広さをもっています。
室内幅も軽自動車の規格ギリギリに設計されており、軽自動車としては非常に広々としています。さらにトールサイズワゴンの特徴である車高の高さから1,370mmという室内高を誇っています。
普通車のトールサイズのミニバンが1.4m前後の室内高を持っていますので、1,370mmという室内高はかなり広いことがわかります。車内に座ると頭上の空間の余裕がとても多く開放感の高い車内がタントの魅力です。
タントのラゲッジルームの広さ
もう一つ車内のサイズで気になるのはラゲッジルームですが、こちらは軽自動車らしくそこまで広くはありません。
タントの車高の高さを活かしてラゲッジルームの高さは1m近くあり、高さの面ではかなり大きなものも積み込むことができます。
ですが奥行きは360mmしかなく、軽自動車のサイズ制限によってここにしわよせがきています。奥行きが少ないので乗せられる荷物はあまり多くなく、狭いラゲッジルームといえます。
ですがタントのシートアレンジを利用すれば後席を移動させてラゲッジルームの奥行きを広げることができるので、使い勝手は悪くありません。
その他の内装のサイズ感
タントの運転席や助手席、後部座席のサイズは軽自動車としては標準的なサイズですが、前述で述べた通り頭上空間は広々としています。
運転席と助手席は間にセンターコンソールを挟んだ形となっており、軽自動車のフロントシートとしてはそれなりの広さです。
後部座席は左右が繋がったベンチシート式となっていますが、タントは軽自動車で4人乗りなのでそれなりに広々とはしています。
タントの運転
では次にタントの運転時の感覚について、そのサイズに関係した点をご説明します。
スペック | タント |
最小回転半径 | 4.4m〜4.7mm |
ハンドルサイズ | 外径 約370mm |
タントの旋回性
まず車の運転時に気になるスペックとして車の「最小回転半径」があり、これはどのぐらい小回りが効くのかの指標です。
最小回転半径は車のハンドルを左右どちらかに最大まで切って、そのまま低速で走行した時にどのぐらいの半径で一周できるかを表した指標です。
この数値が小さいほど車の小回りが効くのですが、タントの場合はグレードによって4.4mから4.7mまで少しバラツキがあります。
この最小回転半径は近年の軽自動車では一般的なスペックとなっていますが、車全体から見れば十分すぎるほど小さい値となっておりタントは非常に小回りが効くことがわかります。
他の車種ではコンパクトカーで4m代後半〜5m前半、中型車種ではほとんどが5m〜6mの間といったところです。
タントは車両サイズに制限のある軽自動車ではありますが、それを活かして最小回転半径が小さくなっておりとてもキビキビと転回してくれます。
日常の運転でも駐車場に入れる際やUターンの際にとても使い勝手の良い車となっています。
タントの走行感覚
タントは小回りがしっかり効く車ですが、そのコンパクトなボディは運転時の走行感覚にもメリットがあります。
日本の道路は大きな道路も増えてきましたが、住宅地や田舎道などにいくとまだまだ狭い幅の道がかなり多い道路事情です。
もともと軽自動車はそういった日本の事情に合った車を作ろうとしてサイズに制限があるのですが、そこに納まっているタントは狭い道でも運転しやすい車となっています。特に住宅街の狭い道でも運転しやすく、他の車種に比べれば運転は楽です。
一方でタントは軽自動車はもちろん普通の車と比べても背の高い車であり、横風のアオリは受けやすい車です。
背の高い車はどうしても横風を受けるとグラグラしてしまうのですが、タントはホイールベースやトレッドが小さいのでその影響は大きいです。
とくに高速道路走行時には顕著で、隣の車線に大型トラックなどが走行したりすると影響を受けやすいです。
タントの走行時にはこういった影響を受けやすいことを覚えておけば、横風が強いときなどにはスピードを落とす、トラックなどから離れるなど対策が取れるでしょう。
タントの車内の運転感覚
タントは車内での運転も結構楽な車で、運転感覚は良い車です。
まずドライバーからの視界は非常に見通しが良く、前述のウインドウサイズが車の半分位を占めていることから死角が少なくて車の周囲を確認しやすい車です。
また車がスクエアボディとなっているので車の前方の見切りが良く、障害物などとの間隔を図りやすい車の形です。
男性だけでなく女性でも運転しやすい車となっているので、子育て世代のファミリーにピッタリの車です。
またハンドルのサイズは標準的で運転の邪魔にはなりませんし、メーターの視認性もよくて便利です。
ただルームミラーの大きさについては多少不満も多いようで、社外品の大型ミラーに変更する人もいらっしゃいます。
タントのルームミラーサイズは一般的なサイズではあるのですが、車のウインドウが広い分もう少し視認できる範囲がほしいということでしょう。
タントは全体的には非常に運転しやすいサイズ感をしており、ドライバーには嬉しい車といえるでしょう。
タントのサイズの評判
タントのサイズ感についてはTwitterでもいろいろ評判があり、その中からいくつかご紹介します。
タントの室内空間の広さと小回りが効くサイズ、最高です(*´꒳`*)✨
壊れても直して乗りたいくらい😍— ここあ🍎 (@sea_sou0502) January 13, 2020
こちらの方は以前からタントに乗り続けていらっしゃるそうなのですが、その室内空間の広さと最小回転半径の小ささが非常に気に入っていらっしゃるようです。
他の車を検討していてもタントを手放さないと言われており、とても便利な車というのが伝わってきますね。
こないだタント乗ったけど、見切り良くて乗りやすい感じだし、乗った感じやたら広く感じでやっぱり軽自動車作り慣れてるなーと思いました(笑) でも確かにDQNっぽいというかなんかヤンチャなデザインですよねw
— たかだは静かに暮らしたい。 (@tkd_373rr) March 19, 2017
こちらの方は代車か何かでタントに乗られたようなのですが、普段乗っていない人でもその見切りの良さに気づかれるようです。
軽自動車といってもタント野ような車は意外な車内の広さに驚きますし、利便性では大きな車にも負けずとも劣らない車になってきています。
タントを他の車と比較
タントのようなトールサイズワゴンはダイハツだけでなく他のメーカーでも主力車種となっており、そのサイズ感を主要なスペックで比較してみましょう。
比較対象は、「ホンダ N-BOX」、「スズキ スペーシア」、「日産 デイズルークス」の3車種です。
スペック | タント | ホンダ N-BOX | スズキ スペーシア | 日産 デイズルークス | |
価格 | 1,243,000円〜1,765,500円 | 1,411,300円〜1,926,100円 | 1,358,500円〜1,619,200円 | 1,342,000円〜2,097,700円 | |
エンジン | KF-DE型:658cc 直列3気筒DOHC KF-DET型:658cc 直列3気筒DOHCインタークーラー付ターボ | S07B型:658cc 直列3気筒DOHC S07B型:658cc 直列3気筒DOHCターボ | R06A型:658c 直列3気筒DOHC(スペーシア/スペーシアカスタム/スペーシアギア HYBRID XZ) R06A型:658c 直列3気筒DOHCターボ(スペーシアカスタム HYBRID XSターボ/スペーシアギア HYBRID XZターボ) | 3B20型 659cc 直3 DOHC 3B20型 659cc 直3 DOHC インタークーラーターボ | |
エンジン出力 | KF-DE型:38kW (52PS)/6,900rpm KF-DET型:47kW (64PS)/6,400rpm | 43kW (58PS)/7,300rpm(NA車) 47kW (64PS)/6,000rpm(ターボ車) | エンジン:38kW (52PS)/6,500rpm モーター:2.3kW (3.1PS)/1,000rpm(スペーシア/スペーシアカスタム/スペーシアギア HYBRID XZ) エンジン:47kW (64PS)/6,000rpm モーター:2.3kW (3.1PS)/1,000rpm(スペーシアカスタム HYBRID XSターボ/スペーシアギア HYBRID XZターボ) | 3B20 NA:36kW(49PS)/6,500rpm 3B20 インタークーラーターボ:47kW(64PS)/6,000rpm | |
エンジントルク | エンジントルク KF-DE型:60N・m (6.1kgf・m)/3,600rpm KF-DET型:100N・m (10.2kgf・m)/3,600rpm | 65N・m (6.6kgf・m)/4,800rpm(NA車) 104N・m (10.6kgf・m)/2,600rpm(ターボ車) | エンジン:60N・m (6.1kg・m)/4,000rpm モーター:50N・m (5.1kg・m)/100rpm(スペーシア/スペーシアカスタム/スペーシアギア HYBRID XZ) エンジン:98N・m (10.0kg・m)/3,000rpm モーター: 50N・m (5.1kg・m)/100rpm(スペーシアカスタム HYBRID XSターボ/スペーシアギア HYBRID XZターボ) | 3B20 NA:59N・m(6.0kgf・m)/5000rpm 3B20 インタークーラーターボ:98N・m(10.0kgf・m)/3,000rpm | |
全長 | 3,395mm | 3,395mm | 3,395mm | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | 1,475mm | 1,475mm | 1,475mm | |
全高 | 1,755mm | 1,790mm(FF車) 1,815mm(4WD車) | 1,785mm 1,800mm(スペーシアHYBRID X 2トーンルーフパッケージ装着車/スペーシアギア) | 1,775mm | |
ホイールベース | 2,460mm | 2,520mm | 2,460mm | 2,430mm | |
トレッド(前/後) | 1,300/1,295mm | 1,305/1,305mm | 1,295/1,300mm | 1,300/1,290mm | |
最低地上高 | 150mm〜160mm | 145mm | 150mm | 150mm | |
車両重量 | 880-1000kg | 890-1,030kg | 850-930kg(スペーシア) 880-950kg(スペーシアカスタム) 880-940kg(スペーシアギア) | 920-1,000kg | |
タイヤサイズ | フロントタイヤ | 155/65R14 | 155/65R14 | 155/65R14 | 155/65R14 |
リアタイヤ | 155/65R14 | 155/65R14 | 155/65R14 | 155/65R14 | |
室内長 | 2,180mm〜1,910mm | 2,240mm | 2,155mm | 2,235mm | |
室内幅 | 1,350mm | 1,350mm | 1,345mm | 1,320mm | |
室内高 | 1,370mm | 1,400mm | 1,410mm | 1,400mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 1,040mm | 1,230mm | 1,120mm | 1,100mm |
幅 | 950mm | 1,120mm | 850mm | 950mm | |
奥行き | 360mm | 345mm | 300mm | 250mm | |
最小回転半径 | 4.4m〜4.7mm | 4.5m〜4.7mm | 4.4m | 4.4m〜4.7mm |
まず価格帯で行くとタントは他の3車種に比べて少し安めの価格設定となっており、最低価格が安めなのが特徴です。
他の車種にはハイブリッドモデルなどもあって高めになっている場合がありますが、タントではそういった要素が無いため安めとなっています。
ただ軽自動車なのでエンジンの排気量は同一でサイズ感もほぼ変わらず、エンジンルームの広さや性能面も拮抗しています。
また車両の外観サイズに関しては4車種でほぼ違いはありませんが、タントはN-BOXやスペーシアに比べると少し低めです。
このクラスでトップの販売台数を誇っているのはホンダ N-BOXですが、ホイールベースや最低地上高などをみてもタントより全体的に室内の広さを確保しているのがわかります。ですが車高が少し低い分タントは横風の影響が多少少ないという点はメリットでしょう。
その室内スペースやラゲッジルームもタントはほかの3車種に比べると多少サイズが小さくなっており、N-BOXと比較すると結構な差があります。
このあたりの差が車の人気に繋がっているのですが、タントはその分コストパフォーマンスに優れているという点が比較した場合のメリットでしょう。
総評
タントはトールサイズワゴンの軽自動車として人気の高い車種の1つであり、ダイハツの主力車種です。
トールサイズワゴンはさまざまな年代に人気の車種で、日常使いからファミリーカー、荷物を運ぶ用途などさまざまな点で便利さが必要ですが、タントはそういった点では十分及第点といえるでしょう。
競合車種と比べると、車内の広さやラゲッジルームなどサイズ感の面では少し及ばない部分もありますが、低価格というメリットを持っているので軽自動車として重要なコストパフォーマンスは高い車種となっています。