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L型エンジンの特徴!どんな構造/仕組み?搭載車は何の車種か紹介!

L型エンジンはエンジン形式としては非常に珍しい形で、イタリアのバイクメーカー ドゥカティしか採用していません。

ということはバイク用のエンジンなのですが、バイク向けにどんなメリットがあるエンジンなのでしょうか。

なおL型エンジンという名前は日産自動車の直6エンジンの名称でもあるのですが、今回はそのエンジンとは別で、エンジン形式としてのL型エンジンについてご説明します。

L型エンジンとは

デュカティ モンスター797 エンジン

エンジン形式としてのL型エンジンは、変則的なシリンダー配置を持つV型エンジンの総称で、90°バンクを持つエンジンのシリンダーのひとつが水平、もうひとつが垂直になっているところからL型と呼ばれます。

この形式のエンジンを開発、生産しているのはイタリアのバイクメーカー ドゥカティのみで、1970年から続くドゥカティ伝統のエンジン形式となっています。

ドゥカティの市販バイクのほとんどに2気筒のLツインエンジンが搭載されていますが、ドゥカティが長年力をいれるレース用マシンにはL型4気筒が搭載されています。

排気量は500cc程度から1.0L弱までラインナップが広く、過去には単気筒エンジンなどもありましたが、今ではドゥカティのエンジンはほぼすべてがL型エンジンなのです。

そんな一風変わったL型エンジンですが、普通のV型エンジンと比べるといくつか違いがでてきます。

L型エンジンの特徴

L型エンジンのエンジン形式としての特徴ですが、基本的にはV型エンジンと同じ特性を持つエンジンです。

クランクシャフトを中心としてVバンクを回転させたことが形状的な特徴であり、それによってバイク用エンジンとして有用な面が出てきます。

普通のV型エンジンをバイクにのせる場合、一般的な配置はVバンクがバイクの前後に並ぶ用な配置となります。

V型エンジンはエンジン全長が短く幅が大きいので、スペース効率を考えるとベストな搭載方法です。

しかしバイクエンジンでまだまだ多い空冷式エンジンでこの配置をした場合、バイクの後ろ側のバンクは前のバンクに邪魔をされて空気が十分に当たらないというデメリットが出てきます。

それでも空冷フィンの形状や数によって十分な冷却性能は得られるのですが、根本的にはあまり嬉しいことではありません。

そこでVバンクの両側にしっかりと風が当たるようにシリンダー配置を工夫したのがL型というわけで、どちらのシリンダーも前側には邪魔なものがなくなるので十分な冷却性能を与えることができます。

空冷バイクエンジンの冷却性はエンジン性能を100%引き出すために重要な要素であり、レース用エンジンでは特に重要です。

L型エンジンによって空冷エンジンのスペックを底上げすることにより、ドゥカティは何度もレースで上位の成績を納めています。

しかしバイクエンジンの高性能化が年々進む中で空冷式では十分な性能が確保できなくなってしまい、ドゥカティに限らず大型のバイクエンジンは水冷式が一般的になってきました。

ドゥカティも例に漏れず水冷式が一般的となり、現在のドゥカティのバイクにも水冷式が増えています。

そうなるとL型エンジンの最大のメリットは関係なくなってしまうのですが、L型エンジンがドゥカティのトレードマークにもなっているので、現在でもL型エンジンはドゥカティの主力エンジンなのです。

Lツインの空冷エンジンもまだまだドゥカティの中ではよく使われますので、空冷式に適用しやすいという特徴は決して不要になったわけではありません。

L型エンジンの振動

L型エンジンの振動特性も基本的にV型エンジンと同じで、同気筒の直列エンジンと比べると振動低減の効果があります。

とくに1次振動と呼ばれる上下方向の強い振動をある程度打ち消せるのがV型の特徴で、ドゥカティの主力である2気筒エンジンでは90°V型とすることで完全に打ち消しあうことが可能となります。

バンク角度をもう少し縮めるとバイクへの搭載性はよくなりますが、その分振動が増えてしまう欠点も抱えるので、90°Vツインは理想的なのです。

L型であればVバンクによるエンジン上側の構造物が少ないので、90°V型を搭載する上では有利となります。

それもあってかドゥカティのエンジン音は一種独特なものがあり、ファンも多いのです。

L型エンジンの音

L型エンジンのエンジンサウンドはそのままドゥカティのサウンドですので、今回はドゥカティのV4エンジンとL2エンジンを比較した動画をご紹介します。

ドゥカティも最新のスポーツバイクにはV4エンジンが採用されており、L型だけの時代は過ぎ去ったようです。

動画の最初が最新型のパニガーレというバイクでV4エンジンが搭載されていますが、割と静かで上質なバイクの音がします。

しかし後半のL2エンジンになると途端にけたたましい音を発するエンジンとなり、同じメーカーのバイクとは思えないほどです。

しかしこのL2エンジンの音こそこれまでドゥカティサウンドといわれてきたもので、メカニカルな振動音が体に響くバイクです。

他のメーカーだとうるさいといわれる音ですが、ドゥカティとなるとこれがなくなると寂しくなります。わずか2気筒で1L近い排気量を持つエンジンなので余計に音と振動がすごいのです。

L型エンジンのメリット・デメリット

L型エンジンのメリットは空冷エンジンにおいて最大限発揮されますが、現在では水冷エンジンも増えているので昔ほどL型が優位と言うわけではありません。

それでもL型空冷エンジンは今もドゥカティの主要エンジンのひとつですし、水冷式よりシンプルでコストがかからないというメリットはあります。

ほかのメリットやデメリットについてはV型エンジンと基本的には同じなので、直列エンジンとの差などはV型エンジンの記事を参考にして頂きたいと思います。

しかしL型エンジンとしてのメリットはもうひとつあり、エンジン本体が比較的低重心にまとめられると言うことです。

エンジンの全高が高いV型や直列エンジンではどうしてもエンジン本体の重心を下げるのには限界がありますが、Vバンクのひとつを水平に持ってこれるL型エンジンであれば多少なりとも重心を下げることが可能となります。

バイクでもエンジン重心の高さは重要で、バイクの運動性が大事なスポーツバイクならなおさらです。

さすがに水平対向エンジンほど重心は下がりませんが、バイク用エンジンとしてはよい方と言えるでしょう。

なおL型エンジン特有のデメリットはあまりないのですが、自動車にはまず採用することはないエンジンといえます。

L型の形状では車への搭載に対してはなんのメリットもないので、バイク専用エンジンといっても差し支えないでしょう。

また吸気管や排気管のレイアウトが特殊で整備にある程度の知識と経験が必要となりますが、これも熟練した整備士であれば大きな問題にはならないものです。

あくまでバイク用の変則V型エンジンですので、空冷への適用性が関係なくなった現在としてはドゥカティのイメージリーダーとしての意味合いが強いエンジンといえます。

L型エンジンの評価・乗り心地

ドゥカティのL型エンジンには昔から熱狂的なファンがたくさんおられ、その振動や音、乗り味などが特徴的なのがよいようです。

そういったご意見を今回はTwitterから集めてみました。

Lツインの乗り味はまさに独特

同排気量の4気筒と比べると2気筒であるLツインは低速トルクに優れる特徴もあり、加速感は目を見張るものがあります。

その分音や振動が強いという面もありますが、趣味性の強いバイクでもありますしなによりドゥカティというバイクの真髄が味わえるのは最高です。

日本のバイクよりピーキーなので操作は難しいバイクですが、満足感はとても高いですね。

L2からV4への移行はちょっと寂しい

ドゥカティ最高級のパニガーレがV4エンジンになったことについては賛否両論が非常に多かったのですが、この方のおっしゃるように正常進化であることは間違いないのです。

乗り心地もよくなり滑らかな走りができるV4は決して悪いエンジンではなく、バイクとしての完成度はむしろ高いと言えるでしょう。

しかしあの独特の音と振動がなくなってしまうというのが寂しいというのは心情的にはわかります。

ドゥカティの満足度のひとつがLツイン独特のサウンドでしたので、ほかのバイクと同じになってしまうのはなんかモヤモヤしますよね。

とはいえドゥカティの主力エンジンはいまだにLツインですし、全車種がV4になると言う話ではないので安心です。

L型エンジン搭載車

それではL型エンジンを搭載したドゥカティのバイクをいくつかご紹介しましょう。

モンスター797

ドゥカティ モンスター797

ドゥカティ モンスターはネイキッドタイプのバイクで、ドゥカティのラインナップの中では定番と言えるバイクです。

モンスターにはいくつか排気量でバリエーションがあるのですが、今回はモンスターのエントリーモデルというべき797をご紹介します。

モンスター797には803cc L型2気筒エンジンが搭載されており、ドゥカティのLツインの伝統を受け継ぐ車種となっています。

このエンジンは空冷なので、Lツインのメリットを最大限受けられるエンジンといえるでしょう。車体がコンパクトにまとまっているので運動性もよく、結構運転しやすいバイクです。

モンスター 797
エンジン803cc L型2気筒
2バルブ デスモドロミック 空冷
最高出力55kW(75PS)/8,250rpm
最大トルク68.9N·m(7.0kgf·m)/5,750rpm

空冷エンジンとはいえ出力は十分すぎるほどあり、ドゥカティのパワフルなバイクを味わうエントリーモデルとしてはもってこいでしょう。

トルクも太く加速もしっかりしているので運転はしやすいでしょう。

ネイキッドなので最高速を狙うよりはツーリングを楽しむバイクですね。

スーパースポーツ

ドゥカティ スーパースポーツ

スーパースポーツはドゥカティの上位車種で、フルカウルのスポーツバイクです。

前述したパニガーレはレースバイクの量産版ということで普段使いでは使いづらいところも多いバイクですが、スーパースポーツはあくまで一般道に合わせたスポーツバイクになっており、オールラウンダー性のあるモデルとなっています。

スーパースポーツには937ccの水冷Lツインが搭載されており、モンスターとは違って最高スペックを追い求めたエンジンとなっています。

スーパースポーツ
エンジン937cc テスタストレッタ 11° L型2気筒
4バルブ デスモドロミック 水冷
最高出力83.1kW(113PS)/9,250rpm
最大トルク96.7N·m(9.9kgf·m)/6,500rpm

モンスターのエンジンから100cc程度の排気量アップですが、高回転型の高出力ユニットとなっており出力もトルクも大幅に向上しています。

フルカウルタイプのスポーツバイクとしてかなりパワフルですが、それでも日常使いも考慮してピーキーな特性は控えめになっている乗りやすいバイクです。