スバル フォレスターはミドルサイズのクロスオーバーSUVで、スバル車の中では中堅クラスにあたります。
SUVはアウトドアにぴったりの車ですが、果たしてフォレスターはキャンプで使いやすい車なのでしょうか。
今回はスバル フォレスターがキャンプに向いているかどうかをご説明しましょう。
フォレスターがキャンプに向いている点
フォレスターはスバル車の中では歴史の長い車で、1997年から続いて現行車で4代目です。
当初スバルにはそもそもキャンプでの使い勝手に定評のあるレガシィツーリングワゴンがありましたので、フォレスターはこの車にSUVテイストを与えるコンセプトで作られているので、どちらかというとステーションワゴン風SUVでした。
それが4代目では近年流行りのクロスオーバーSUVの方向に大きく舵を切り、よりマッシブで力強く、SUVらしい車へと変身しました。
フォレスターのデザインはキャンプ場など大自然の多いフィールドにはぴったりで、いくつかの使い勝手のよさと合わせて結構キャンプに向いている車といえるでしょう。
ではまずフォレスターがキャンプに向いている点をご紹介します。
キャンプ場で使いやすいサイズ
フォレスターはミドルサイズSUVの中では比較的サイズが控えめで、狭い林道や森の中のキャンプ場などで運転しやすいです。
ミドルサイズSUVは各社から何車種もラインナップされておりサイズもさまざまありますが、その中でも次の表の通りフォレスターは全幅が競合車より短くなっています。
部位 | フォレスター | マツダ CX-5 | トヨタ ハリアー | 日産 エクストレイル |
全長 | 4,595mm | 4,545mm | 4,720 mm | 4,690mm |
全幅 | 1,795mm | 1,840mm | 1,835 mm | 1,820mm |
全高 | 1,715mm | 1,690mm | 1,690 mm | 1,740mm |
ホイール ベース | 2,640mm | 2,700mm | 2,660 mm | 2,705mm |
最低地上高 | 220mm | 210mm | 195mm | 205mm |
※ちなみにCX-5とエクストレイルもキャンプに最適な車です。
日産 エクストレイルがキャンプに最適な理由4つマツダCX-5がキャンプに最適な理由6つ車幅をコンパクトにまとめるのはフォレスターの当初からのコンセプトのひとつであり、1,800mm以下に納まるように設計されています。
ミドルサイズのクロスオーバーSUVは車幅をとってマッシブ間と車内スペースを確保しているのに対し、フォレスターは運転のしやすいコンパクトさを重視しているのです。
また車両全長も比較的抑えめになっており、狭い道や林道で取り回しがよい車です。
最近のSUVがどんどん大型化する傾向にあっては、フォレスターの存在はなかなか貴重です。
なお全高はわりと高めなのですが、それは最低地上高を競合車より大きめにとっているためで、SUVの走破性の要となる最低地上高がしっかり確保されているのは悪路走行に強い証拠です。(走破性の詳細は以下の記事をご参照ください。)
フォレスターの走破性を徹底解剖!オフロード性能が高く悪路も走行可能?!!車幅と全長が短く最低地上高が高いフォレスターはキャンプ場ぐらいの不整地ならばぴったりの車といえるでしょう。
車中泊に便利なシートアレンジ
フォレスターはシートアレンジによって荷室をフラットにすることができるのですが、この特徴を活かせば車中泊が快適にこなせます。
フォレスターの2列目シートを格納すると、長さ1,827mm、幅1,583mmの荷室が出現します。
長さが1.8m以上ありますので成人男性でも足を伸ばして寝られるスペースができるのです。また幅も大人二人が横並びに寝れるぐらいのスペースはあります。
ただこのシートアレンジにすると2列目シートの前に200mmぐらいの空間ができてしまうので、そのままの状態では頭か足がその空間に落ち込んでしまいます。
それを回避するためには厚手のマットを敷き、なおかつ空間になにか荷物を積めて底上げした方が快適な車中泊ベッドができます。
少々工夫が必要なものの、ミドルサイズSUVでこれだけの荷室長を確保できる車は珍しいので、フォレスターはなかなか車中泊が楽しい車と言えるでしょう。
アウトドア向き特別仕様車”X-BREAK”
フォレスターにはアウトドアにさらに特化した特別仕様車があり、その名も「X-BREAK」といいます。
この特別仕様車はエクステリアやインテリアにアウトドア性をより高める装備が追加されており、デザイン的な点から便利な装備までさまざまです。
プレミアム感の高いX-BREAKの特徴を簡単にご説明しましょう。
通常のフォレスターのデザインについては、以下の記事で解説しています。こちらもあわせて参考にしてみてください。
【画像】フォレスターはかっこいいのか?デザインについて徹底分析!エクステリアには専用の加飾
X-BREAKのエクステリアデザインは基本的にノーマル仕様と変わりませんが、ところどころ専用の加飾が入っています。
専用装備としてフォグランプ、ルーフレール、アルミホイール、フロントグリル、サイドフェンダーがあり、それぞれボディカラーに映えるカラーが一部に入っています。
例えばパールホワイトのボディからーの場合にはオレンジ色の目を引くカラーが入り、特別感を際だたせています。
またリアにX-BREAKの専用バッジもついており、人目見て特別仕様車ということがわかります。
インテリアは撥水仕様
X-BREAKがノーマル仕様より便利な点として撥水インテリアの採用があり、アウトドアスポーツなどで汚れたり濡れたものを積む際にインテリアの汚れが気になりません。
インテリアの撥水加工は専用のシートとラゲッジに施されており、濡れたウェアのまま座ったり、泥や雪のついた道具をのせられます。
※なおフォレスターの雪道性能の詳細は以下の記事で解説しています。
フォレスターは雪道に最強?雪道走行の性能について徹底分析しました!シートは専用の撥水生地を使ったシートになっており、さらに専用カラーのステッチと合皮も使われています。
またラゲッジボードとリアシートの背面も撥水加工が施され、シートを格納した状態でもラゲッジ全体が撥水仕様になっています。
キャンプとあわせてアウトドアスポーツを楽しむ人にはX-BREAKがピッタリです。
次期型にはついにPHEV設定予定
現行のフォレスターの泣き所は燃費のよいハイブリッド仕様がないことでしたが、近々フォレスターのフルモデルチェンジが予定されており、ついにハイブリッド、それもプラグインハイブリッド仕様(以下PHEV)が追加される見込みとなっています。
フォレスターのフルモデルチェンジは2018年10月と言われており、スバルのアナウンスでもPHEVの登場はほぼ確実です。
PHEVの魅力はなんといっても環境性能で、普通のハイブリッド車より大きなバッテリーを積むことでモーターでの走行距離が大幅にあがっています。
しかしキャンプとなるとPHEVには新たな魅力があり、それは駆動用バッテリーを使った大容量電源が使えることです。
現在発売されている他社のPHEVには100V 1,500Wのコンセントが設置されており、家庭で使う大半の電化製品が使えます。
キャンプで調理や照明などに電化製品を使えば非常に便利で、普通のキャンプとはまた違った楽しみがあるキャンプとなります。
キャンプに電化製品を使うのに抵抗のある人も少なくないでしょうが、例えば電源でアンプを駆動してキャンプ中に楽器を奏でるなどできるとすれば楽しくありませんか?
現時点では詳細な仕様はわかりませんが、新型フォレスターとPHEVの登場が待ち遠しいですね。
もしフォレスターの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
フォレスターのキャンプに向いていない点
フォレスターはキャンプに便利に使える車なのは間違いありませんが、一点荷室の大きさについては少々微妙です。
というのも前述したようにフォレスターは競合車よりサイズが小さく設計されていることで、その皺寄せがどうしても荷室の大きさにはねかえってきてしまいます。
先程比較したミドルサイズSUVの荷室を比較してみるとよくわかります。
部位 | フォレスター | マツダ CX-5 | トヨタ ハリアー | 日産 エクストレイル | |
荷室幅 | 1,073mm | 1,040mm | 1,130mm | 1,010mm | |
荷室高 | 785mm | 820mm | 765mm | 790mm | |
荷室長 | 2列目最後端 | 840mm | 940mm | 1,000 mm | 840mm |
2列目格納 | 1,760mm | 1,830mm | 1,900mm | 1,780mm |
フォレスターの荷室はキャンプ用品が積めないほど狭いというわけではないのですが、ほかのSUVと比較すると一回りサイズが小さくなっており、とくに車幅を1,800mm以下に納めたことで荷室幅が狭くなっています。
また最低地上高の高さは荷室高さを減らすことになってしまい、少しですが高さも窮屈です。
これによりフォレスターにキャンプ用品を積み込むと、ある程度は収まるものの微妙に足りないということがよくあります。
キャンプ用品の積みかたを工夫したり、キャンプ用品それぞれのサイズを減らす必要が出てくるかもしれません。
それでも荷室がちょっと足りないなというときには、積極的にルーフレールとルーフレールやルーフコンテナを使いましょう。
せっかくSUVにはルーフレールが似合うのですから、活用しない手はありません。大きな荷物を屋根の上に載せてしまえば、車内はゆとりをもって使えるでしょう。
ちなみにフォレスターはどのグレードにもスライドドアは搭載されていません。その点もキャンプに向いていないと言えるでしょう。
将来搭載される噂があるので、もし搭載されたらよりキャンプに向いた車になるかもしれません。詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらも参考にしてみてください。
フォレスターはスライドドアが採用されてる?今後の導入可能性はいかに?!フォレスターの評判
フォレスターのキャンプでの評判はTwitterにいくつも投稿されており、今回はその中から何件かご紹介しましょう。
キャンプでのフォレスターはかっこいい
みんなとキャンプ🏕
フォレスター出して大正解だった…😂
やっぱSUVは純正に限る😂 pic.twitter.com/aF6G3c7pJO— Nina Ricci (@Nina___Ricci) September 9, 2017
こちらの方のフォレスターは純正仕様ということですが、キャンプ場にはスバル独特の質実剛健なデザインがよく似合いますね。
キャンプで荷物が一杯載って便利なのはトールサイズミニバンなのですが、ミニバンではこんなにキャンプ場には似合いません。
やはり大自然に似合う車はSUVなのです。
フォレスターの荷室は少し狭い
フォレスターは少し荷室が小さいけどアウトバックは車体がデカすぎるって人結構多いのかもね。
新車でレガシィツーリングワゴンが欲しい…レヴォーグじゃなく。— ろくよんガールドロップ (@tksk_EF64_1001) March 18, 2017
フォレスターの荷室についてはやはり不満がある人は多く、少しとはいえ狭いのが気になっているようです。
アウトバックは同じスバルの大型SUVで荷室は広いですが、車自体も大きいのがデメリットで、フォレスターとは一長一短ですね。
キャンプ道具を積載させたフォレスターのラゲッジルームです。
毎回綺麗に入れる旦那さまに敬服です。
私はひたすら、ひたすらコマゴマしたものを片付ける係りですが、綺麗に積み込むのは旦那さまの係りと決めています😁後方確認できる高さまでに押さえてます。 pic.twitter.com/u4dB0vy0ys
— あやおっぴ (@ochappa_club) May 1, 2017
しかしキャンプ用品のサイズと量を考えて積みかたを工夫すれば、この方のようにきれいに載せることもできそうです。
結局は買ったあとにフォレスターに合わせてキャンプ用品を整理するのが良さそうですね。
フォレスターX-BREAKにひとめぼれ
キャンプ場で周りに(音で)気を使う 嫌だしSUV買うか。
↓
どれもしっくり来ないからフォレスターでいいかな
↓
(マイチェンでX-BREAKに新色追加)
↓
コレだ!#愛車との出会い pic.twitter.com/emIlA2mPnH— なこち@#0 SMILE FOR ALL (@98dc2r) July 12, 2016
こちらの方の愛車はX-BREAKだそうですが、車を探しておられるときにこのオレンジのフォレスターが発売されて思わず買ってしまったそうです。
この写真のかっこよさを見ればその気持ちもよくわかりますし、何より鮮やかなオレンジはアウトドアにはぴったりのボディカラーです。
ブラックのルーフコンテナもオレンジに良く映えますね。
これからフォレスターを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。購入の参考になりますよ。
フォレスターは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!フォレスターは雪道に最強?雪道走行の性能について徹底分析しました!