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ロータリーエンジンのオーバーホールの費用!時期はいつがベスト?!

ロータリーエンジンはマツダを代表する軽量コンパクト、ハイパワーなエンジンで、世界でもマツダしか実用化できなかったエンジンでもあります。

そんなロータリーエンジンも2012年に生産中止となりましたが、それでもまだまだ人気は高く中古車市場では搭載車が高止まりする状況が続いています。

しかしエンジンは古くなってくればメンテナンスやオーバーホールが必要となって来るもので、ロータリーエンジンはとくにその必要性が高いエンジンなのです。

今回はロータリーエンジンのオーバーホールについてご説明します。

そもそもロータリーエンジンとは何か、ということから知りたい方は、まず以下の記事からご参照ください。

ロータリーエンジンロータリーエンジンとは?仕組みのメリット5つとデメリット6つを解説!

オーバーホールの必要性

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ロータリーエンジンは1950年代にドイツで開発されたエンジンですが、実用化には高い技術力が求められたために開発したメーカーはおろか、世界の名だたる自動車メーカーがこぞって開発に乗り出して失敗した歴史があります。

ロータリーエンジンの歴史

そんな中、日本の中小メーカーであったマツダが世界ではじめて実用的なロータリーエンジンの開発に成功し、それ以降ロータリーエンジンといえばマツダの代名詞として長年採用されてきました。

しかしロータリーエンジンは燃費の向上や排気ガス規制への対応が難しいというデメリットを抱えており、マツダは度重なる改良でなんとかクリアしていたものの、2012年についにロータリーエンジン搭載車の生産中止を決めます。

そのため現在市場に存在するロータリーエンジン搭載車はすべて中古車であり、最後のロータリーエンジン搭載車であるRX-8でも6年以上が経過していることになります。(RX-8の詳細は以下の記事をご参照ください。)

RX-8RX-8は故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

ロータリーエンジンは特別でスポーティーなエンジンであることからとくに日本ではファンが多く、生産中止後も中古車市場ではロータリーエンジン搭載車の人気は日増しに高まっていますが、一方で年式が10年、20年経過したモデルも増えてきておりロータリーエンジン自体の経年劣化が進行しているのはたしかです。

しかしそれでもロータリーエンジン搭載車に乗り続けたいという人はまだまだ多く、劣化したロータリーエンジンのオーバーホールへの需要は日増しに高まっています。

メンテナンスが重要なロータリーエンジン

ロータリーエンジンはその独特な構造からメンテナンスが非常に重要なエンジンであり、適切なメンテナンスが行われなかった場合には大きく耐久性を損なう可能性が高いエンジンです。(耐久性の詳細は以下の記事をご参照ください。)

RX-7 エンジンロータリーエンジンは耐久性が低く壊れやすい?寿命について解説!

ロータリーエンジンは繭型のハウジングの中でおむすび型のローターが回転しながら圧縮、膨張を行うエンジンですが、ハウジングとローターの間には3種類のシールが使われており、これによって圧縮されたガスや爆発によって膨張するガスが漏れないようにシールをしています。

このシール類は新品の頃ならしっかりしたシール性を持ってガス漏れしないようにしてあるのですが、長年の摩擦、高温、高圧などにさらされるうちに次第に劣化が進み、少しずつガスが漏れるようになる「圧縮抜け」という現象が起きてきます。

普通のレシプロエンジンでも、ピストンやバルブなどからある程度圧縮抜けは起こるものの、ロータリーエンジンはシールする総延長が長いことに加えてシール材も多少柔らかいものが必要でありレシプロエンジンより劣化が早いのです。(レシプロエンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)

レシプロエンジンレシプロエンジンとは?種類は?仕組みや構造まですべて解説!

そのため古いロータリーエンジンの状態を見るのにエンジン内圧力を確かめる方法が一般的になっており、ある程度圧縮抜けが進行しているロータリーエンジンにはメンテナンスが必要となります。

アペックスシールの損耗

ロータリーエンジンではもし圧縮抜けが起きなかったとしても(そんなことはありませんが)、各部のシール材自体が少しずつ摩擦によって削れていくため、シールが規定値以下の残量になってもやはり部品交換が必要なエンジンです。

ロータリーエンジンの主なシールはローター回りで3箇所あり、ローター外周とハウジングの間をシールするもっとも重要な「アペックスシール」、ローターのサイドをシールする「サイドシール」、アペックスシールとサイドシールの繋ぎ目をシールする「コーナーシール」があります。

このうち損耗がもっとも気になるのはアペックスシールで、ローターとともに外周でハウジングに常に接触しながら回転しますので、少しずつ削れていく部品です。

アペックスシールがもっとも圧縮ガスのシールを行っているため、このシールがしっかりしているかどうかで圧縮抜けの大半が決まります。

とはいっても数万キロで損耗するような部品ではなく、純正なら60,000kmでも十分な残り代があるように設計されています。

交換するタイミングは80,000km~100,000kmの間ぐらいですが、圧縮抜けが見られたら早めでも交換しておいた方がよいでしょう。

ロータリーエンジンのオーバーホール

前述のようにロータリーエンジンはローター回りのシールが弱点であり、圧縮抜けが見られたらオーバーホールが必要な時期といえます。

それ以外にもエンジンのトラブルで異音や以上振動などが起こる場合がありますが、ロータリーエンジンのトラブルのほとんどはシール、とくにアペックスシールによるものです。

オーバーホールのタイミングとしては走行距離100,000kmを越えた辺りで、普通のレシプロエンジンより早い段階で行うのがよいでしょう。

アペックスシールの交換だけであれば費用的にはそこまで高額ではなく十万円程度で修理は可能です。

しかしロータリーエンジンのオーバーホールが必要な走行距離100,000kmぐらいになってくると他の部品の耐久限界もいっしょに来ますので、結果的にさまざまな部品交換を伴うオーバーホールが必要となります。

ローター回りのシール3種の交換をはじめとして、水密ガスケット、ターボチャージャー、補機類、配管類など、劣化や破損した部品というのは案外多く、修理と部品交換は多岐にわたることがほとんどです。(ターボチャージャーの詳細は以下の記事をご参照ください。)

GT-R エンジンターボチャージャーとスーパーチャージャーの違い2つを比較!両方搭載も可能?!

またハウジングやローターには擦れによる傷などがある場合も多く、その場合はハウジングやローター自体も交換しなければなりません。

そのためロータリーエンジンの完全なオーバーホールとして考えると、エンジン本体だけで500,000円〜700,000円、周辺部品を含めると1,000,000円近い費用がかかる作業となります。

普通の車の感覚でいると非常に高額で現実的じゃない!と思うかもしれませんが、ロータリーエンジンとはそうした頻繁なメンテナンスがかかせない特殊なエンジンなのです。

オーバーホールのやり方

ロータリーエンジンのオーバーホールを行うには、ディーラー経由でマツダ本社で実施する方法がひとつと、民間の修理工場に依頼する方法の2つが主に考えられます。

オーバーホールは信頼できる工場で

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マツダのディーラーではロータリーエンジン搭載車の販売終了後もメンテナンスは普通に受けることができ、部品交換程度であればディーラーで実施します。

しかしオーバーホールでのエンジンの大幅な分解と再組み立て、部品交換など大がかりな作業はディーラーでは基本的に行わず、マツダ本社に車を送って本社のメンテナンス部門で行うのが一般的です。

期間は結構かかるものの純正のしっかりしたオーバーホールを行えるのはやはりマツダ本社です。

それ以外にも民間修理工場のなかにはロータリーエンジンのオーバーホールの実績が多いところもあり、民間でオーバーホールをするなら実績のある工場へ依頼するのがよいでしょう。

ロータリーエンジンは構造も簡単で誰でも組めると言われることもありますが、組むだけと正常な状態に持っていくのでは雲泥の差があります。

費用が安くてノウハウの少ない修理工場でやってもらった結果圧縮抜けが直っていない、という話はよく聞くものであり、構造が簡単な分、細部への気の配りようとか最適なセッティングなどをできるようなショップでなければ不安は残ります。

最近はネットでそういった修理工場の情報を簡単に調べられるようになり、評価やクチコミなどがのっているサイトもあります。

簡単な修理であれば近所の修理工場でも十分対処ができますが、オーバーホールとなれば専門的な技術と経験をもったところへお願いした方がよいでしょう。

費用についてはまちまちですが、前述したように500,000円〜1,000,000円の間の高額なものとなります。

自分でオーバーホールはおすすめしない

しかしロータリーエンジン車のオーナーの中にはオーバーホールを自前で行うという人も少なくなく、パーツをディーラーで購入して自分で修理する記事も見かけます。

費用をおさえようと自分でオーバーホールしようというわけですね。

前述したようにロータリーエンジンは部品が少なく構造も簡単なので確かに個人でオーバーホールがやりやすく見えてきます。

また交換部品は個人でもディーラー経由で注文すれば手にいれることが可能ですし、オーバーホールの説明書である整備書なども一緒に手に入れられます。

オーバーホールを行う前段階は割と個人でもなんとかなるのです。

しかしいざオーバーホールとなって部品をポイポイ交換するだけならよいのですが、実際には微妙な計測を行ったり細かな調整を行ったりする箇所が多く、決して簡単なものではありません。

またなんとかオーバーホールを終えても、圧縮抜けが起きない正常な状態に戻せているかどうかは微妙なところであり、もし失敗していても症状が出るまで期間がかかることもあります。

非常にデリケートなメンテナンスを必要とするロータリーエンジンですので、よい状態で乗り続けようとするならやはり専門業者にお任せした方がよい結果が得られるでしょう。

年々減り続ける部品の在庫

ロータリーエンジンは年々オーバーホールが必要なエンジンが増えていっている状態ですが、その反面生産が終了しているエンジンの部品というのは在庫がどんどん少なくなっていっているものであり、古いロータリーエンジンほどその傾向は強く現れます。

メーカーが修理部品の在庫を持たなければならない期間というのは車の生産終了から13年経過までとなっており、それ以降は部品がいつ在庫切れしてもおかしくない状態です。

最後のロータリーエンジン搭載車であるRX-8なら生産終了からまだ6年ですので大丈夫ですが、2002年に生産が終了したRX-7などはすでに部品の保持期間を過ぎています。

実際RX-7のロータリーエンジンの部品も欠品するものが出始めており、今後どれだけ供給されるかはメーカーの在庫次第となってしまうのです。

また部品の値段自体も在庫が減ったことで高騰しており、今後その傾向は強くなると予想されます。

つまり今現在1,000,000円ぐらいで完了するオーバーホールであっても、将来的に値段が上がることはあっても下がる可能性はないということですので、早め早めに対応するのが長く乗る上では重要となります。

もし純正部品が欠品しても他の中古車から取り外した中古部品を使うという手段があり費用も低めですが、中古なのでそれなりに劣化は進んでいますし重要なアペックスシールなどでは不安も残ります。

今後いつまでちゃんとした部品でロータリーエンジンのオーバーホールが行えるかは不透明な状況です。

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オーバーホールの費用

ロータリーエンジンの一般的なオーバーホール費用については前述した通り500,000円〜1,000,000円ぐらいの高額なものとなりますが、費用をなんとか抑えたいと考える場合には中古エンジンの載せかえという手段もあります。

簡単な作業ですむ中古エンジン

オーバーホールはエンジンの使える部品は可能な限り使い続けて消耗品を交換する方法で、金属の大きな部品はそのまま使い続けることがほとんどです。

完了すれば新品同様のコンディションに戻すことが可能ですが、工賃と部品費用がかなり高額となります。

そこでエンジンを分解するのではなく、別の車に搭載されていたエンジンをそのまま載せかえるという方法があります。

別のエンジンの出所は事故などで廃車となった車がほとんどで、ボディやシャーシが破損して走れなくなってもエンジンは無事な場合があります。

そういった車からエンジンを取り外して中古エンジンとして販売されており、それを載せかえるだけなら費用は低く押さえられることもあります。

中古のエンジンですのでコンディションや劣化具合はさまざまで、圧縮抜けなどがすでに起こっている可能性もあるので見極めは重要です。

ですが基本的にはでき上がっているエンジンを買ってきて付け替えるだけですので、オーバーホールほどの難しさはなく、個人でも十分可能でしょう。

安いところでは数万円ほどから中古エンジンを手に入れることが可能で、ネットオークションなどでも結構台数が出ています。

ですが当然古いエンジンでトラブルが多発することも考えられるので、リスクが高い方法でもありますね。

リビルドエンジンへの載せかえ

もうひとつエンジン載せかえの方法として、おもにマツダ本社や有名な自動車修理工場、チューニングメーカーなどが発売しているリビルドエンジンに載せかえる方法もあります。

リビルドエンジンも中古エンジンのひとつですが中身は全く違い、簡単に言えばオーバーホールが完了した交換用エンジンという位置付けです。

メーカーや修理工場などにも事故車や不動車などのエンジンがたくさんありますので、それらのエンジンを一度分解して、まだ使える部品を集めてもう一度組み直したのがリビルドエンジンです。

問題のある部品や消耗品はリビルドの段階で排除されますので、中古エンジンですが中身は正常なコンディションとなっています。

リビルドエンジンを販売しているのはメーカーや経験も実績もある修理工場などですので、そのクオリティはオーバーホールしたエンジン以上のものがあります。

そのため費用的にはともすればオーバーホールと同程度かさらに高額になることもあり、1,000,000円前後は必要となるでしょう。

ですがアペックスシールが限界を越えてエンジンブローとなったようなロータリーエンジンの場合、オーバーホールして直すよりリビルドエンジンへの交換のほうが結果は良いですし、長持ちするものです。

マツダはRX-8用の最後の新品のエンジンを何年も前に出荷してしまっており、世の中に新品のロータリーエンジンは無いといってもよい状況です。

そんな中で最良のクオリティのロータリーエンジンを手に入れたいと思えば、現時点ではリビルドエンジン以上のものはありません。

ロータリーエンジンについては以下の記事でも解説しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

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