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パナメーラは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

ポルシェ パナメーラはポルシェがはじめて作ったラグジュアリーカーで、高級車のクオリティとポルシェならではのスポーティーさが両立した車です。

世界的に大ヒットとなり日本でも結構な台数が走っているのを見かけますが、輸入車ということで故障が心配でもあります。

今回はパナメーラの故障率についてご説明しましょう。

パナメーラの故障率

ポルシェ パナメーラ

パナメーラが登場したのは2009年で、当時はポルシェがラグジュアリーカーを発売するということで賛否両論巻き起こった車でもあります。

しかし発売されてみるとその高級車デザインとスポーツカーとしての融合は素晴らしいものがあり、それまでポルシェに縁のなかった年齢の高い層にも大人気となりました。

2016年には初めてのフルモデルチェンジを行って2代目となりましたが、デザインはキープコンセプトとなりその人気がうかがえます。

性能面では大きく進化しており、スポーツカーとしての実力がさらに向上しているので、ポルシェの販売を牽引するモデルとして今後も人気は続くでしょう。

日本での販売も好調であり、2代目登場以降は初代の中古車も比較的安価になってきました。

そこで気になるのがパナメーラの故障率であり、輸入車ということで悪かったりしないのでしょうか。

ポルシェの信頼性の高さ

自動車の故障率のデータというのはメーカーの重要な社外秘のデータとなっているので、私たち一般人がパナメーラの故障率を調べることはできません。

しかしメーカーとは全く関係ない第三者である民間調査会社が独自に故障率の調査を行っており、こちらは見ることができるので貴重なデータとなります。

米国のJ.D.パワー社が毎年発表している「自動車耐久品質調査」では、各国の市場ごとに新車を購入して3年~5年経過したオーナーにその期間の故障件数や故障内容を聞き取り調査し、これをメーカーごとのランキングとして公開しています。

日本市場でも調査は行われているのですが、ポルシェは日本国内では販売台数が少なくて調査の対象外となってしまっているので、今回は米国市場での調査を参考として日本メーカーなどと比較してみます。

2018年 米国自動車耐久品質調査

ランキングメーカースコア
1レクサス99
2ポルシェ100
3ビュイック116
4インフィニティ120
5キア122
6シボレー124
6ヒュンダイ124
8BMW127
8トヨタ127
10リンカーン133
10日産133
業界平均142

参考:J.D. Power 2018 U.S. Vehicle Dependability Study

この調査では故障件数の多さがスコアで表されており少ないほど故障率が少ないのですが、ポルシェはなんとレクサスについで2位と非常に高い信頼性を示しています。

スコアもわずか1点差とほぼかわりなく、米国市場ではレクサスと同レベルの信頼性を持っていると言えるでしょう。(レクサスの故障率の詳細は以下の記事をご参照ください。)

LEXUS LS500のフロントグリル2レクサスは故障しない?逆に多い?故障率を徹底解明!

ポルシェがこの調査で上位にはいるのはなにもこれがはじめてではなく、何年もの間10位圏内には入っていました。

同じドイツメーカーのメルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲンなどがあまり上位には入れない中にあってポルシェは頭ひとつ飛び抜けているといってもよいでしょう。(ドイツメーカーの故障率の詳細は以下の記事をご参照ください。)

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この調査がパナメーラの故障率に直結するわけではありませんが、ポルシェはそもそもモデル数が少なく販売台数に対するパナメーラの割合も結構高いので、そこまでかけ離れた結果ではないでしょう。

パナメーラはポルシェの最高級車ですので、むしろ信頼性は高くなければいけないはずです。

ポルシェの設計は質実剛健

走っているパナメーラ

ポルシェは長年スポーツカーのみを設計生産してきたメーカーで、多人数乗りの乗用車を手掛け始めたのはせいぜいここ20年です。

当初はライトウェイトスポーツカーのケイマンに始まり、SUVのカイエンやマカンなどラインナップを拡充させてきました。(カイエンの故障率は以下の記事で解説しています。)

ポルシェカイエンカイエンは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

その集大成とも言えるのがラグジュアリーカーであるパナメーラであり、ポルシェのここまでの技術の結晶といってよいでしょう。

ポルシェはスポーツカーを作る際にもイタリア車のような派手さより質実剛健さを優先しており、なにより速く走れるように、そしてドイツのアウトバーンでの激しい走りに耐えられる車作りをしてきました。

これは乗用車が中心の他のドイツメーカーとは一線を画しているわけで、ポルシェだけが信頼性の高いメーカーとなったのもうなずけます。

パナメーラにはそういった考えのもとでより信頼性を確保した車作りが行われていますので、その故障率は輸入車としてはかなり少ないといえるでしょう。

ポルシェのメーカーとしての故障率は、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご参考にしてみてください。

ポルシェポルシェは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

中古のパナメーラの故障しやすさ

パナメーラは2代目の登場以降中古車市場にもそれなりの台数が出てくるようになり、新車に比べれば安価になった車がみられるようになりました。

しかしまだまだ価格は高止まりを続けており、最低でも5,000,000円〜10,000,000円といったところが相場の車です。

中古の輸入車と聞くと故障しやすいと思ってしまう人が多いでしょうが、パナメーラの場合もともとの信頼性が高いこともあって、輸入車にありがちな軽微なトラブルの連続などといった事態はあまりおこらないでしょう。

また走行距離が多い個体もまだまだ希で、初期のパナメーラでも走行距離50,000km~60,000kmの物がほとんどなので、消耗品や定期交換部品をしっかり変えれば余計な故障はあまり心配することではありません。

しかし中には走行距離が多かったりするパナメーラもあり、これはやはり価格が下がりぎみです。

走行距離が80,000km~100,000kmに達していれば経年劣化によって故障が起こる事例が増えてきますので、そのあたりは車の見極めが大事になります。(走行距離の限界は以下の記事で詳しく解説しています。)

車のメーター中古車は走行距離が何万キロまで安心して乗れる?答えはこれだ!

もし大幅に安い中古のパナメーラがあったとしたらそのあたりを疑うか、事故車など別の理由がある場合でしょう。安い理由の詳細は以下の記事をご参照ください。

ポルシェポルシェの中古車はなぜ安い?安価な理由はこの3つだ!

パナメーラは信頼性の高さから中古車の値崩れが起こりにくい車ですので、相場以下の車には要注意です。

パナメーラオーナーの評判

パナメーラの故障に関する実態はやはりオーナーさんが一番わかっておられますので、Twitterからご意見を集めてみたいと思います。

パナメーラも水漏れは起こる

パナメーラのトラブルで結構多いのが冷却水(クーラント)漏れで、ゴムホースの途中や接続部が破れて漏れることが多いようです。

日本のような高温多湿な環境ではゴム部品の劣化は予想以上に早まるので、輸入車のパナメーラでは弱点となる部分でしょう。

ドアがロックできない

この方のパナメーラはドアのアクチュエータの故障ということですが、どうやらドアロックアクチュエータという部品が故障したようですね。

この部品はオートでドアロックするためのアクチュエータなので、故障するとドアのロックができなくなってしまいます。

パナメーラでは結構発生しやすいトラブルですので、ロックがうまくいかないというときにはすぐに点検に出しましょう。

エアサスはとにかく高額修理

この方のパナメーラは故障ではなく事故でエアサス交換を行われたのですが、その修理費用の見積もりが参考になるため掲載しました。

エアサスはパナメーラのような高級車には付き物の装備で経年劣化でエア抜けなどのトラブルが起こりやすい箇所です。

修理はエアサスの交換が多いのですが、エアサス一本で220,000もする高額な修理となりますのでできるだけエアサスにトラブルはかかえたくないものですね。

MEMO

もしパナメーラの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。

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パナメーラの故障事例

それでは前述のツイートにあった故障事例を詳しくご説明しましょう。

冷却水漏れのトラブル

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パナメーラのトラブルで比較的多い冷却水漏れは、多くはエンジンとラジエーターを接続しているゴムホースから漏れることが多いようです。

この部分はエンジンが揺れるときにその動きをホースで吸収している部分であり、車が動いていると常に力がかかっている部分でもあります。

そういった部分のゴムは経年劣化が早く進む傾向にあり、ゴムのひび割れや肉厚減少が起こります。

またラジエーターにいくホースにはエンジンを冷却したあとのかなり高温の冷却水が流れますので、この熱によって内部からゴムの劣化が進む点でもあります。

このように比較的負荷の高い冷却水ホースが真っ先に冷却水漏れの原因となるのですが、漏れに気づかず放置していると別のトラブルの原因ともなります。

冷却水が一番必要なのはエンジン本体の燃焼室周辺であり、冷却しなければピストンとシリンダーブロックは焼き付いてしまいます。

冷却水が漏れるということは車全体に流れる冷却水が減るということで、当然ながら冷却性能はどんどん下がります。

そしてエンジン冷却が十分にできなくなるとエンジンのオーバーヒートに繋がり、最悪の場合はエンジン焼き付きでエンジン自体がおしゃかになってしまうのです。

こうなるとエンジン交換しか修理の手段はなく、それこそ数十万円〜百万円近い修理費用となるでしょう。

そうならないためには定期点検をしっかり行って冷却水漏れの早期発見をすることであり、ホースの交換だけであれば数万円の修理で済みます。

またドライバーが冷却水漏れに気づける点としては、水温計の針が大幅に上がっていたり、またエンジンルームから冷却水独特の甘い臭いがしたりすると冷却水漏れが原因の可能性があります。

少しでも怪しいなと思ったらすぐに点検に出すようにしましょう。

ドアロックアクチュエータの故障

ドアロックアクチュエータはパナメーラの4枚のドアそれぞれに一つづつあり、それぞれのドアのロックを行う電気部品です。

オートロックをしたときにガチャっと鳴ってドアがロックされるのはアクチュエータのお陰なのです。

しかし電気部品であると同時に結構使用頻度が高いものでもあるので、ドアに関係する部品の中では経年劣化が進みやすい部位でもあります。

故障箇所はアクチュエータ内部のモーターであったりスイッチ類だったりするのですが、それらの単品交換は基本的にはできず、ドアロックアクチュエータ自体の交換が必要となります。

部品自体が小さいこともありポルシェとしては安めの修理費用で済みますが、ドアロックアクチュエータ自体は同じ部品を組みつけるため、そのうち症状が再発する可能性は多いにあります。

実際2度、3度ドアロックアクチュエータを交換した事例もあり、パナメーラと付き合う上では仕方ないのかもしれません。

しかし本当に問題なのはドアのどこかのロックが効いていないことに気づけるかどうかで、スイッチひとつで全部のロックを閉めたつもりでどこかが開いている場合、防犯上非常にまずい状態です。

故障の具合によってはロックが効かずに警告サウンドが鳴ることもありますが、そうならなかった場合が問題でしょう。

パナメーラなら家ではガレージなどで保管できていることが多いので、せめて外出時にはドアロックがしっかり閉まっているか確認したほうが良さそうです。

エアサスのトラブル

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エアサスペンションは空気の力をバネがわりにしてショックを吸収する機構のサスペンションで、バネ式より遥かに滑らかな乗り心地を得られます。

そのため高級車に採用されることが多いのですが、機構が複雑なためトラブルも多い機構でもあります。

パナメーラでも走行距離が増えるとエアサスのトラブルが増える傾向にあり、大半はエアサスの機構のどこからかエアが漏れるトラブルです。

エアサス本体は一種のエアシリンダーとなっており、ゴム蛇腹などがあることからそのゴムの劣化でエア漏れが起こります。

また空気圧を発生させているエアサスポンプからエアサスまではゴムホースなどで接続されているので、ここからのエア漏れも起こります。

ホースであれば数万円程度の修理費用で済みますが、エアサス本体の場合は前述のツイートにあったように一本でも200,000円近い部品費となってしまいます。

またエアサスポンプ(コンプレッサー)が故障する場合もあり、この場合もポンプの交換で200,000円近い部品費用が必要です。

加えて油圧を制御するバルブも交換する場合があり、合わせると交換費用もいれて400,000円近い修理費用となります。

とにかくエアサスのトラブルは高額修理となるのですが、いちどエア漏れが起こってしまえば4つのタイヤのどれかが常に下がった状態となるのでまともに走行できなくなりますので、すぐに修理が必要なトラブルです。

また4つのエアサスのどれかが故障したということは他のエアサスも故障する確率は高いわけで、その後同様なトラブルが起こることは多いに考えられます。

そのためあらかじめエアサスを4本全部交換する場合もあり、いちどの修理費用は高いものの工賃はいくらかましになるでしょう。

ここまで故障事例について解説してきましたが、日頃のメンテナンスも重要です。メンテナンスについては以下の記事で解説しているので、こちらもぜひご覧ください。

ポルシェケイマンポルシェにはどんなメンテナンスが必要?費用はこんなにかかります!

パナメーラは買っても大丈夫か?

パナメーラは日本の輸入車のなかでは他のメーカーに比べれば信頼性の高い車ということができ、故障という観点では購入する価値のある車です。

固有のトラブルはあるものの多くは経年劣化による部品の故障が原因ですので、部品交換さえしっかり行えば致命的なトラブルになることはありません。

パナメーラはそもそも価格が高いので簡単に購入できる車ではありませんが、中古車はそれなりに価格が下がってきており走行距離の多いパナメーラは国産車の値段ぐらいになってきています。

しかしそういう車はやはり経年劣化は進んでいると言えるので、購入後の維持費がかかる可能性を考えておかなければなりません。

これからポルシェを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。購入の参考になりますよ。

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