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ハイブリッド車はエンジンブレーキが弱い?燃費は?よくある疑問を解明!

自動車にはエンジンブレーキという機能があり、運転する中では減速時に活用する人も多いのですが、よくハイブリッド車はエンジンブレーキの効きが弱いといわれることがあります。

今回はそんなハイブリッド車のエンジンブレーキについてご説明します。

ハイブリッド車のエンジンブレーキの効き具合

プリウス ブレーキ

ハイブリッド車は従来のエンジン車に電気モーターが組み合わされた車のことを指し、エンジンとモーターの両方を効率的に活用することで車の燃費を大幅に向上させる技術です。

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日本でトヨタ プリウスが登場して以降、その燃費性能の高さから各自動車メーカーから多数のハイブリッド車が登場しました。

モーターを併用した走行感覚は従来の車にはなかったものであり、モーター走行の静かさなどもあってかなり一般に浸透してきました。

ですが一方で走行時のエンジンブレーキの効きが悪いとも言われており、ハイブリッド車の欠点の1つと言われていました。

ハイブリッド車のエンジンブレーキの仕組みについてご説明する前に、エンジンブレーキがどういうものかを最初にご説明します。

エンジンブレーキとは

プリウス アクセル、ブレーキ、パーキングペダル

エンジンブレーキは車が減速する現象の一つで、走行中にアクセルを離したときに車の速度がググッと下がる現象を指します。このときにはブレーキは踏まなくてもよく、ギアが走行に入っている限りはエンジンブレーキがある程度かかります。

エンジンブレーキという言葉は車を運転している人なら聞いたことはあると思いますが、それがどういう仕組みで起こっているかはわからない人が多いでしょう。

エンジンブレーキの正体は車がエンジンを逆回転させるときの抵抗で、その抵抗によって車のスピードが落ちるのでブレーキ代わりに利用できます。

ポイント

車のエンジンはアクセルを踏んでいると燃料が噴射されて稼働状態にありますが、走行中にアクセルを離すとその時点でエンジンへの燃料供給がカットされエンジンは停止状態になります。

その状態でギアを接続している状態を続けると、車が惰性で進む間にもエンジンとつながっているので、停止状態にあるエンジンを車が逆にまわしているような状態となります。停止状態のエンジンを回すためには大きな力が必要となるので、それが抵抗となるのです。

一般的にエンジンブレーキはマニュアル車ほど強く、オートマ車では少し弱くなります。これはオートマ車のトランスミッションには「トルクコンバーター」という流体継ぎ手の一種がエンジンとミッションの間に組み込まれていることで、内部の流体の滑りによってエンジン抵抗の一部が緩和されることでエンジンブレーキが弱くなるからです。

このような仕組みによって起こるエンジンブレーキですが、私達は日常あまり意識せずに使用しています。

ですがエンジンブレーキが強くなったり弱くなったりすれば即座に走行感覚の違いという形で表れ、それによってドライバーの満足感も大きく変わります。

ハイブリッド車のエンジンブレーキ

ハイブリッド車でもエンジンブレーキ自体はちゃんと備わっているのですが、その構造自体はおおきく違います。

というのもハイブリッド車には減速時に発電を行う「回生ブレーキ」というシステムが備わっており、これがエンジンブレーキに大きく影響を与えています。

MEMO

回生ブレーキはハイブリッド車の燃費改善効果の中心を占めるもので、従来の車が減速時に走行エネルギーをブレーキの摩擦熱として無駄に消費していたものを、電気エネルギーとして回収する技術です。

ここで発電した電気を使用してハイブリッド車はモーターを駆動させており、モーター走行中にはエンジンの稼動を少なくすることで燃料消費を減らすシステムです。

この回生ブレーキとモーター走行の2つがハイブリッド車が燃費が良い最大の理由となります。

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回生ブレーキは車の減速時に車軸とモーターをつないだままにしておき、車が惰性で走行することでモーターを発電機として使用しハイブリッド用の駆動バッテリーを充電します。

実はこの動きはエンジンブレーキの作動原理と全くおなじもので、エンジンブレーキがエンジンを逆回転させて抵抗を生んでいたことと、モーターの発電時の抵抗は同じように車を減速させる効果があります。

このときモーターの発電効率を高めるために、多くのハイブリッド車はモーターとエンジンの接続は切っており、減速時にしっかり発電することが燃費の向上に大きく寄与します。

ハイブリッド車のエンジンブレーキが弱いといわれているのはこのエンジンとモーターの抵抗の違いが理由であり、減速時の走行感覚の違いにもなります。

しかしそれはハイブリッド車特有の走行モードによっても変わるものであり、モードを見直せばハイブリッド車でも強いエンジンブレーキをかけられる場合もあります。

MEMO

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ハイブリッド車の走行モード

プリウス ドライブモード

ハイブリッド車に特有のシステムとしてさまざまな走行モードの選択があり、道路条件や走行条件、燃費重視の走行をしたいときなどに柔軟にモードの切り替えができます。

多くのハイブリッド車には、

  • 「NORMAL」
  • 「SPORTS」
  • 「ECO」

などの走行モードが備えられており、この切り替えによって走行感覚は結構違います。

NORMALは燃費と走行性能のバランスを取ったモードで最も一般的なモードなのですが、多くの人はこの状態でハイブリッド車がエンジンブレーキが弱いと感じているようです。

このときエンジンブレーキの強さは機械的な制御ではなく、車のコンピューターが効率や回生制御などの設定によって自動的に制御します。

ですが他のモードではエンジンブレーキの強さや回生ブレーキの設定は違いがあり、このモードの切り替えによってエンジンブレーキの効き具合を変えることができます。

SPORTSモードは車の加速を強くし、よりパワフルに走行できるモードですが、その他にも下り坂などでのエンジンブレーキを強めに効かせる設定の車が多いようです。

スポーツカーなどはエンジンブレーキを積極的に走行に利用するので、その感覚を取り入れたものなのです。

またECOモードはより燃費重視の走行を行うモードとなっており、NORMALモードやSPORTSモードなどより加速が穏やかです。

MEMO

SPORTSモードのないハイブリッド車でもECOモードは設定されていることが多く、ハイブリッド車ならではのモードといえます。

ECOモードでは回生ブレーキの効きが強くなっており、より充電効率が高いモードとなるので減速時のエンジンブレーキも強くなります。

また下り坂以外の一般道路でも回生ブレーキが作動している間はエンジンブレーキも強くなります。

これらのモード切替によってハイブリッド車のエンジンブレーキはある程度強くすることができるので、弱いと感じる場合にはモードを切り替えて走り方を確かめてみると良いでしょう。

なおECOモードについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

アクアのシフトレバーのスイッチアクアのエコモードとは?仕組みから使い方まで全て解説!

ハイブリッド車のエンジンブレーキ時の燃費

プリウス ECO

ハイブリッド車はエンジンブレーキの効果によって回生ブレーキを動かしているので、前述のモード変更によって燃費へ多少なりとも影響がでてきます。

ECOモードの使用による車の走行感覚の違いは、おもに加速の鈍化と回生ブレーキの強化にあります。

一般的にどんな車でも加速が強くなると燃料消費量が増え、燃費が悪化します。ハイブリッド車でも同様の悪影響があるので、ECOモードでは車のコンピューターが加速を抑えめにする制御をしており、全体的に車の走りは鈍重となります。

加えて回生ブレーキによるエンジンブレーキの強化があるので、これを最大限利用することで車の実燃費で1割ぐらいは改善効果が得られるでしょう。

ただ車によってモードの制御や車の走りはさまざまであり、また道路条件によっても実燃費の値は様々変わってくるので、全ての状態で燃費が改善するわけではありません。

ハイブリッド車にはほとんどの場合、運転席で確認できる燃費計がありますので、自分の環境で運転しながらノーマルモードとECOモードの燃費の差を見てみると良いでしょう。

ハイブリッド車での理想のエンジンブレーキの使い方

ハイブリッド車でエンジンブレーキを最も理想的に使う方法は、ECOモードの使用、および車の走り方を燃費走行にすることです。

ECOモードについては前述したとおりですが、それに加えてドライバーの走り方次第で車の燃費は変わってきます。これは普通の車でもそうですが、減速時にはブレーキの使用を控えてエンジンブレーキである程度減速するのがよく、ブレーキは完全停車時や緊急時に使用する方法です。

こうすることでブレーキで余計なエネルギーを消費しなくて済むので、燃費が多少なりとも向上するわけです。

加えてハイブリッド車の場合にはエンジンブレーキをしっかり使うことで回生ブレーキを最大限利用し、これによってブレーキの使用を控えるのが最大限燃費を改善するエンジンブレーキの使い方となります。

ポイント

また加速を穏やかにするのも重要で、いくらECOモードであってもアクセルを踏み込めば強く加速してしまうため、アクセルの踏み方も控えめにすることです。

ちょっとした減速時にもできる限りはエンジンブレーキを使用するようにし、ハイブリッド車に合った走り方をすることが大事となるのです。

なおハイブリッド車については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

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