「外国車ディーラーにヤナセとシュテルンってあるけど、ベンツを買うならどっちで買うべき?」
「そもそもヤナセとシュテルンってなに? そんな名前の車聞いたことないよ?」
街で見かけるヤナセやシュテルンという看板のついた車屋。トヨタやホンダのディーラーと違ってメーカーの名前じゃないので、なんなのか疑問に思いますよね。
どちらもメルセデス・ベンツの車を販売しているディーラーですが、どういう関係なんでしょうか? またメルセデス・ベンツの車を買うならどちらで買うべきでしょうか?
それぞれの違いを比較して、わかりやすく解説します。
ヤナセとシュテルンはメルセデス・ベンツ販売のライバル関係
まずはヤナセとシュテルンとはなにか? というところから解説していきます。
ヤナセとは昔から日本にある外国車ディーラー
ヤナセとは外国車のディーラーを経営する販売会社です。日本国内で昔から外国車を輸入して、販売していました。
仕組みとしては下の図のようになります。
海外の メーカー | 車を輸出 → | ヤナセ | 海外から輸入した 外国車を販売 → | 日本国内 の購入者 |
当初のヤナセは、海外からの輸入会社と日本国内での販売会社をかねていたので、かなりの利益をあげていました。
しかし輸入会社はすごく儲かるということがわかり、輸入権利は徐々に各メーカーから取り上げられ、ヤナセは外国車の販売専門の会社に生まれ変わるしかありませんでした。
仕組みは下の図のように変わります。
海外のメーカー | 車を輸出→ | 輸入会社 | 販売権利を与える → | ヤナセ | 販売 → | 日本国内の購入者 |
輸入権利がなくなったことで、ヤナセの利益は激減してしまいましたが、現在も営業しています。
ヤナセについては以下の記事でも解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
ヤナセとベンツやBMWの正規ディーラーとの違いは?詳しく解説!シュテルンとはメルセデス・ベンツのメーカーがつくった販売会社
シュテルンとは、メルセデス・ベンツのメーカーであるダイムラー社直系の、販売会社です。
ダイムラー社はヤナセからメルセデス・ベンツの輸入権利を取り上げたあと、高級志向のヤナセよりもっと車を安く売りたかったので、販売会社も自分たちで新しくつくることにしました。
そのとき生まれたのがシュテルンです。仕組みは下の図のようになります。
ダイムラー社 (メーカー) | 車を 輸出 → | メルセデス・ ベンツ日本 (輸入会社) | 販売権利 を与える → | ヤナセ | 販売 → | 日本国内 の購入者 |
シュテルン | 販売 → | 日本国内 の購入者 |
ヤナセとしてはメルセデス・ベンツの輸入権利がなくなったうえに、シュテルンがあらわれたことで販売まで邪魔がはいってしまい、利益はさらに減ってしまいました。
このようにヤナセとシュテルンはメルセデス・ベンツの販売における、ライバル関係の会社です。
もしこれから車の購入を考えているなら、正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
ヤナセとシュテルンの3つの違いを比較
では、メルセデス・ベンツの車を買う場合、ヤナセとシュテルンではどんな違いがあるんでしょうか。それぞれのメリットを比較して解説します。
シュテルンのほうが車購入時の値引きに期待できる
ヤナセの店舗は、すべて同じ系列の会社(伊藤忠商事傘下)が運営し、全国展開しています。
昔から富裕層をターゲットにした高級志向の商売をやってきているので、車を購入する際にあまり値引きしてくれません。
それに対してシュテルンはフランチャイズ方式を採用していて、同じシュテルンでも店舗によって経営している会社はバラバラです。
シュテルンのほうが会社の規模が小さいぶん、ヤナセに対抗するために価格の安さで勝負していて、車を購入する際の値引きに期待できます。
ヤナセで500,000円しか値引きしてくれなかった車種を、シュテルンで見積もりしたら700,000円値引きしてくれたという実例もあり、その差はかなり大きいです。
値引きについては以下の記事でも解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
ヤナセの中古車は値引きできる?実例も交えて解説!ヤナセは他県に行っても同じサービスが受けられる
ヤナセは、全国どこの店舗に行っても同じサービスが受けられます。
たとえば車を購入したあと他県に引っ越してしまい、購入した店舗に行けなくなっても、顧客情報が全店舗で共有されているので、最寄りのヤナセに行けばスムーズに対応してもらえます。
旅行先で車が故障した場合も、ちかくの店舗に行くだけで対応してくれるので、購入後も安心して車に乗れるのはヤナセです。
逆にシュテルンは車を購入した店舗にしか顧客情報は登録されておらず、ほかの店舗に行ってもイチから説明して顧客登録しなければ、サービスが受けられません。
ヤナセのほうが消耗品の交換費用は安くできる(保証期間切れの車の場合)
車に乗り続けていると消耗品の交換が必要になってきますが、保証期間を過ぎている車の場合、ヤナセのほうが費用を安く済ませることができます。
なぜなら、シュテルンでは交換する消耗品にメルセデス・ベンツの純正品しか選べませんが、ヤナセではOEM部品やリビルト品が選べるからです。
OEM部品とは、他社が製造した部品のことをいいます。リビルト品とは、もともとほかの車でつかっていた部品を、必要なところだけ取り換えて新品同様にしたものです。
OEM部品やリビルト品を選ぶと、費用が純正品の半額以下で済みます。ちなみにヤナセでもシュテルンでも、保証期間中なら消耗品は無料で交換してくれます。
なおベンツの故障したときの費用については、以下の記事で詳しく解説しています。詳細が気になる方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
壊れやすい?ベンツは故障が多いのか故障率の実態とは?!メルセデス・ベンツの車はヤナセで買うべき(私の意見)
ここからは私の意見です。メルセデス・ベンツの車は、ヤナセで買うべきです。
購入価格が安いシュテルンと、購入後の維持費が安いヤナセ。どちらも一長一短ですが、全国どこでも同じサービスが受けられるというのは重要です。
車は5年も10年も乗るものなので、そのあいだに遠くに引っ越してしまう可能性は大いにあります。
そして、自分が引っ越さなくても店がなくなってしまう可能性もあります。
パワーボム(著者)
私が10代のころに原付を購入したバイク屋は、私が購入してから2年もしないうちになくなってしまい、アフターサービスが受けられなくなってしまいました。
原付に関することはその店にすべて世話になろうと思っていたので、その後どうしていいかわからず、ものすごく困った覚えがあります。
購入してから乗り続けることも考えると、ヤナセで購入するほうがおすすめです。ここまで書いてきましたが、最後のはあくまで私の経験上の意見です。
なおヤナセについては以下の記事で評判をまとめています。こちらも参考にしてみてください。
認定中古車が高評価?ヤナセの評判を徹底的に調査しました!とにかく購入価格を安くおさえたいということであれば、シュテルンで購入するのもアリなので、予算や状況に応じて判断してくださいね。
アウディのヤナセでの購入については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。
アウディはヤナセで買うべきか?どんな違いがあるのか解説!