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エアロパーツとは?装着する効果6つ!種類を全て解説!

自動車にはさまざまな部品が装着されているのですが、その中で多少特殊なカスタムパーツとなっているのがエアロパーツです。

今回はそんな車のエアロパーツについてご説明します。

エアロパーツとは?

エアロ

エアロパーツは主に自動車のエクステリアに装着されるドレスアップパーツを指しており、様々な種類のエアロパーツが存在しています。

エアロパーツは主に2種類のものがあるのですが、エアロパーツの大本はレーシングカーに装着された空力パーツとなっています。

現在でもレーシングカーの多くにはエアロパーツが標準的に装着されており、レーシングカーの外観的な特徴の部分でもあります。

もう1つは主に民間の乗用車に装着されるエアロパーツで、これはエクステリアの装飾を目的とした装備です。

さて今回のメインの話題は乗用車に装着されているエアロパーツについてですが、まずはそんな2種類のエアロパーツの違いについてご説明しましょう。

レーシングカーのエアロパーツの登場

 

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エアロパーツは元々はレーシングカーの専用パーツとして進化してきたもので、レーシングカーの進化とともに非常に重要な要素となっています。

レーシングカーはこの世に自動車というものが登場してから比較的すぐ登場してきており、初期の簡単なフレーム構造の車でもカーレースを行っていました。

MEMO

初期のレーシングカーは現在のレーシングカーとは全くイメージの違うもので、市販されている車をほぼそのまま利用してレースを行っていました。

しかしレーシングカーは年々進化を続けていて1900年ごろにはレース専用の車が開発されるようになっていて、レーシングカーのボディも次第に空力を考えた流線型のものになっていきました。

とくに1950年ごろに始まった世界最高峰レースのフォーミュラー1(F1)レースでは様々な面で非常に高性能なレーシングカーが要求され、各国の自動車メーカーが技術競争に花を咲かせていたのです。

そして転機が訪れたのは1960年ごろで、F1カーにそれまでよりパワフルなエンジンが搭載されることになり、車のスピードが一気に増加しました。

ポイント

それに伴いF1レーシングカーはコーナリングを安定して行うためにウイングと呼ばれるエアロパーツが導入され、車の後部に初めて大きな板状のパーツが装着されました。

このウイングはダウンフォースという力を発生させるためのもので、車を走行風で地面に押し付けることでタイヤのグリップを大幅に高める効果を持ちます。

このウイングによってレーシングカーはより高速で安定したコーナリングが出来るようになり、F1カーの平均速度もどんどん向上しました。

このウイングこそエアロパーツの元祖であり、その後ウイングだけでなく様々なエアロパーツが登場してきます。

レースでのエアロパーツの効果

レーシングカーではF1カーへのウイングの導入以降「空力」という面が重要視されており、現在ではウイング以外にもさまざまなエアロパーツが装備されています。

レーシングカーの空力とは主にダウンフォースを発生させるための装備であり、現在ではF1カーにはリアのウイングだけではなくフロントウイングやボディ自体でダウンフォースが発生できるようなボディ形状に設計されています。

また車を高速で走行させるためには空気抵抗というのは大きな障害となるのですが、できるだけ空気抵抗を減少させるような空気の流れを生むためにもエアロパーツが活用されており、まるで戦闘機のようなフォルムを生み出しています。

また世界最高峰のレースであるF1で進化してきたレーシングカーのエアロパーツはエクステリアデザインとしても非常にカッコいいものであり、レーシングカーの人気のもとにもなっています。

エアロパーツはF1のレーシングカーだけで使われるものではなく、現在では耐久レースを戦うル・マンのマシンや乗用車をベースに開発されたツーリングカーレース、悪路を走破するラリーカーでもエアロパーツが導入されています。

これらのレーシングカーにはクローズドタイプのボディが設定されているのですが、エアロパーツの効果としてはF1カーと同じで、レーシングカーにダウンフォースを生み出すと共に空気の整流効果を持ち、安定して高速で走行するためには欠かせない装備です。

空力効果で重要な点はウイングだけでなく路面と車の下面に巻き込む空気が少ないほうが良く、そのためにレーシングカーは前後のバンパーやサイドスカートが地面に非常に近い位置まで延長されています。

これらのウイングやボディの形状がレーシングカーとしての大きな特徴となっていて、F1カー同様カッコよさからレーシングカーの魅力の1つとなっています。

乗用車のエアロパーツ

レーシングカーではない乗用車でもさまざまなエアロパーツが装着されているのですが、これらに関してはは主にデザイン的な効果がメインです。

乗用車のエアロパーツはレーシングカーを参考に開発されているものが多く、乗用車にもウイングやバンパーの延長などが施されることが多いです。

レーシングカーはそのスピードや難しいコースをクリアしていくドライバーの技量などさまざまな見どころがありますが、レーシングカー自体のカッコよさも多くの人を魅了するものです。

特にツーリングカーやラリーカーなどは市販の乗用車をベースとして開発されていることもあり、車やレースが好きな人にはF1カーなどに比べると身近な存在となっています。

自動車メーカーはレーシングカーを開発すると共にその技術を市販車にもフィードバックしており、エアロパーツなども市販車にも装着して魅力を高めてくれる装備として1970年頃から続々と登場してきました。

特にラリーカーは一時期ホモロゲーションというルールによってラリーカーと同等の車種を一定台数販売しなくてはならず、多数のメーカーからラリーカーとほぼ同等のエアロパーツを装着した車も発売されました。

その結果エアロパーツは市販車用のパーツとしても次第に一般化され、自動車メーカーが設定するエアロパーツ以外にも社外のカスタムパーツとしても多数販売されるようになっています。

一般の乗用車のエアロパーツは市販車をレーシングカーに近づけるカスタムパーツとして車好きの方には非常に人気の装備であり、レーシングカー寄りのエクステリアデザインの車を所有できるという点が魅力です。

エアロパーツの種類

市販車用のエアロパーツには様々な種類があるのですが、その中で主要なエアロパーツをご紹介しましょう。

エアロウイング

 

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まずエアロパーツの代表といえるエアロウイングですが、エアロウイングには意外と種類が沢山あります。

エアロウイングは主に車の後部に装着されるウイングパーツとなっており、多少傾斜を付けたプラスチック製の装備となります。

ポイント

エアロウイングで乗用車用のエアロパーツで一番多い種類の装備は 「リアスポイラー」で、これはトランクルームがあるセダンやクーペなどの車種でトランクルーム後部に斜めのパーツを付けてウイング状にしたものです。

空力パーツとしてのウイングとしての効果は限定的ですが、車のデザインを大きく崩すこと無くスポーティなフォルムを獲得できます。

またトランクルームのないハッチバックタイプの車でもテールゲートの上に同様のスポイラーが装着でき、テールゲートスポイラーもスタイルを改善させています。

その他にウイングのエアロパーツには「GTウイング」という装備もあるのですが、これはレーシングカーの1つであるGTカーのウイングを模したものとなります。

GTカーには車の後部から支柱で支える軽量のウイングが装備されており、トランクの左右幅を超えるような大きなサイズのウイングを装備できるようになります。

GTウイングは乗用車にも装備できるエアロパーツがいくつも用意されており、より乗用車をレースカーに近づけるエアロパーツとなっています。

フロントスポイラー、リアスポイラー

スポイラーは車のバンパーを下に伸ばすような形のエアロパーツで、レーシングカーでは車下部への空気の流入を減らす効果があります。

一般的な車はフロントとリアにそれぞれバンパーを持っており、バンパーと地面との間は縁石を乗り越えても大丈夫なようにある程度の距離が確保してあります。

しかしレーシングカーにおいてはこの距離が広いとそこから車の下面に走行風を巻き込んでしまい、車が浮き上がってしまうような問題があります。

そこでバンパーを可能な限り地面まで近づけてローダウン化し空気の巻き込みを減らすのですが、そのローダウン化したフォルムがレーシングカーのカッコよさにもつながっています。

そのため乗用車用にもローダウンするためのエアロパーツは人気が高く、バンパーを下部に延長するような形のエアロパーツをスポイラーと呼んでいます。

ローダウン化は車の全体で行うため、基本的にはフロントスポイラーとリアスポイラーはセットで装着するもので、デザイン的にもさまざまなスポイラーがあります。

乗用車の速度域ではあまりスポイラーによる空力的な効果はメインではなく、なによりレーシングカーに近いフォルムを手に入れるためのパーツとなります。

なおフロントスポイラーは別名フロントリップやフロントハーフなどとも呼びますが基本的には同じものです。またリアスポイラーはリアスカートなどとも呼ばれることがあります。

サイドスカート

 

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フロント、リアスポイラーと同じくローダウン化を狙ったサイドのパーツがサイドスカートで、こちらも乗用車ではドレスアップがメインです。

サイドスカートもレーシングカーでは車の下面への空気の巻き込みを防ぐためのもので、フロントスポイラーやリアスポイラーと同様の効果をもたらす装備です。

また外からの空気の巻き込みを防ぐだけでなくフロントから流れ込んだ空気をサイドに流して排出させるような効果をもたせているサイドスカートもあり、空力的にも重要なパーツです。

サイドスカートは基本的にはフロントスポイラー、リアスポイラーと一緒に装着する装備で、デザイン的にも統一感をもたせてあります。

サイドスカートも車をローダウンする装備なのでレーシングカーのフォルムに影響を与えており、乗用車向けのエアロパーツでも人気のある装備です。

サイドスカートは車の左右に1つずつ装着するエアロパーツで、主にサイドのドアの下を覆うような形で装着されます。

なおサイドスカートは別名でサイドスポイラー、サイドステップ、サイドシルなどとも呼ばれていますが、こちらもすべて同様の装備と考えて良いでしょう。

リアディフューザー

 

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リアディフューザーはリアバンパーやスポイラーのある位置に装着されるエアロパーツですが、リアスポイラーとは少し効果の違うエアロパーツです。

ポイント

リアディフューザーはリアスポイラーにウイング状の整流板が付いたようなエアロパーツなのですが、その効果は車のフロントから下面に入ってきた空気をリアに積極的に排出するものとなります。

バンパー状のリアスポイラーではローダウンをするだけの効果がメインとなりますが、そこをリアディフューザーに交換することでより空気の流れを整えて空力性を向上させる効果があります。

また積極的に底面の空気を排出したことで負圧を発生させ、ダウンフォースを生み出す効果も持っているので近年のレーシングカーには幅広く採用されています。

乗用車のエアロパーツにもリアディフューザー式のスポイラーには人気があり、リアスポイラーよりさらにレーシーな外観となることが大きなメリットと言えます。

乗用車の速度域では本当の意味でのリアディフューザーの空力効果は発揮されませんが、多少の空力的な整流効果はあるでしょう。

何よりリアから見たときにひと目でスポーティとわかるウイング状の形状は説得力があり、少し攻めたエアロパーツといえるでしょう。

エアロボンネット

 

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エアロボンネットはフロントのボンネットの一部に穴が空いたエアロパーツで、空力的な効果と冷却効果の向上がメリットとなります。

エアロボンネットも最近のレーシングカーで多用されるようになってきた装備で、ボンネットの一部にフロントからリアにむけて空気を排出するようなダクト状の形状が設けられています。

レーシングカーの速度域ではフロントのボンネット形状で車を浮かせるようなリフト力が発生するのですが、そこにダクトを設けることでリフトを抑えることができ車の安定性を向上させています。

また車のフロントからダクトに向けての空気の流れを生み出すことでラジエーターの冷却効率を向上させることができ、ボンネット1つでかなりの効果を発生させています。

このエアロボンネットもレーシーな外観にするカスタムパーツとして乗用車用のものが販売されており、標準のボンネットと交換することで比較的簡単にレーシングカーのような見た目を手に入れられます。

また近年ではメーカー純正の量産車にもダクト付きのボンネットが採用されることがあり、これは主にエンジンルームの冷却効果向上を目的としたものです。

一般のエアロパーツでも同様の効果はある程度見込めるのですが、それよりは外観的な効果の方がメインでしょう。

アンダーパネル

アンダーパネルはまさにレーシングカー専用のエアロパーツであり、車の下面の整流効果を最大限発揮させるためのエアロパーツです。

車の下面というのは一般的には複雑な形状をしており、車体のフレーム構造やエンジン、トランスミッションなどの主要構造、配管類、排気管などが複雑に組み合わさっています。

そのためそのままだと車の下面の空気の流れはあまりなめらかではなく、いくらスポイラーやサイドスカートなどでローダウン化しても空気の流れを邪魔するものも多いです。

そこでレーシングカーでは車の下面のほぼ全体を一枚のパネルで覆うような形になっており、なめらかなアンダーパネルで空気をなめらかに流して空力性能を向上させています。

乗用車でも一部のスポーツカーでは設計段階からアンダーパネルが装着されている車もありますが、ほとんどの車は下面に衝突対策のカバーぐらいはあるものの空力的な効果は考慮されていません。

そこでエアロパーツとしてのアンダーパネルがさまざまな車種向けに販売されており、これを装着することでレーシングカーと同様の空力的な効果を期待することはできます。

ですがやはり乗用車の速度域ではアンダーパネルの効果は限定的で、車の外側から見えるエアロパーツでもないため装着する人はそこまで多くはありません。

エアロミラー、エアロフィン

 

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エアロパーツは大きな装備であるスポイラーやウイングなどは代表的なものとなりますが、その他にも小さなエアロパーツもいろいろあります。

まずご紹介するのはエアロミラーですが、これは車の横側に飛び出しているサイドミラーを空力的な流線型のものとした装備です。

レーシングカーの速度域ではサイドミラーであっても空気抵抗を発生するものとして、空気抵抗の小さい形状のエアロミラーが装着されています。

乗用車用としてもエアロミラーは販売されていますが、こちらは主にドレスアップの役割でありスポイラーやウイングと合わせてスポーティなフォルムを形作っています。

またエアロフィンは車の車体の各所に小さな突起状のパーツを装着する装備で、車体に流る空気の流れを整えてくれます。

エアロフィンの大きさからはほとんど効果が無いように見える装備なのですが、現在ではトヨタなどが量産車に「ボルテックスジェネレーター」という名称で装備させており、その目的は空気抵抗を減らすことでの燃費改善効果を狙ったものです。

ウイングやスポイラー、ディフューザーと比べると地味なエアロパーツなのであまりドレスアップパーツとしては装着されませんが、量産車には次第に採用例が増えてきています。

その他にもカナードやホイールスカートなどエアロパーツはレーシングカーから生まれた様々な装備がありますが、このあたりはあまりにも専門的な装備なので乗用車ではほとんど装着されません。

エアロパーツの効果

エアロパーツは主にレーシングカーに装備されているものなので車の走行性能や安定性能を向上させる効果がメインで、主に次のような効果を見込めます。

車にダウンフォースを発生させる

 

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まずエアロパーツの元祖ともいえるウイングの効果は車にダウンフォースを発生させることで、車を地面に押し付けるような力を発生させる装備です。

ダウンフォースというものは普通の車を運転している時にはあまり気にしなくても良いものなのですが、レーシングカーなどの非常に高い速度で走行する場合には非常に大事なものとなります。

前述でも触れましたがレーシングカーが150km/h〜300km/hもの高速で走行する時に、車の下面に流れ込んだ空気によって車が浮き上がるようなリフトと呼ばれる現象が起こります。

車が浮き上がると車が唯一地面に接触しているタイヤの接地性が悪化し、車の走行安定性やコーナーでの旋回性などすべての性能が悪化します。

ポイント

そこでレーシングカーではウイングやリアディフューザー、スポイラーなどの効果によって車を地面に押し付けるようなダウンフォースを積極的に生み出しており、飛行機が羽根によって機体を上に浮かしているのとは逆の効果を発生させています。

これによりリフトを抑制してタイヤが強く地面に設置することで非常に高い速度でも安定して走行でき、コーナーでの旋回時にもスピードを維持したまま旋回ができるのがダウンフォースの効果となります。

なおダウンフォースが実際的に車の挙動に関係してくるのは100km/h〜150km/hを越えたぐらいのスピードでなくてはならないので、普段乗用車を運転しているだけでは体感できるほどは効果はないでしょう。

ですが乗用車であってもサーキット走行を趣味にする方などであれば十分エアロパーツを装着する意味が出てきます。

車体に流れる空気の流れを整える

エアロパーツのもう1つの効果として空気の整流効果があり、これは乗用車でもある程度は感じられる効果です。

エアロパーツのうちスポイラーやサイドスカート、アンダーパネルなどを装着することでローダウン化ができるのですが、その効果によって車の下面に流れ込む空気を減らしてレーシングカーのリフトを減らす効果があり、レーシングカーには必須の装備となります。

また車の車体の周りに流る空気は非常に複雑な流れ方をしているのですが、ともするとボディ形状で空気の流れが妨げられたり渦が出来たりして結果的に走行抵抗が増えてしまいます。

またエアロパーツを装着することで空気の流れを整えて走行抵抗を減らすことも効果の1つで、高速で走行するレーシングカーでは走行抵抗によって出せる最高速度が大きく変わってくるので重要なパーツです。

最近のレーシングカーではエアロパーツが非常に複雑なものとなっていますが、車のボディに流れる空気の流れをコンピューターによって解析し、それに合わせてエアロパーツの位置や形状を最適化させています。

乗用車では最高速度を発揮するようなシーンは殆ど無いのでそういった意味でのエアロパーツはあまり意味がないのですが、高速道路などで走行するときにはそこそこ体感できる効果はあります。

走行安定性の確保

エアロパーツによる車に流る空気の整流効果は一般道路の速度域ではあまり関係ないのですが、高速道路であれば乗用車でも関係してきます。

乗用車では一般道路では速くても50km/hぐらいまでの速度域ですが、高速道路であれば80km/h〜100km/hぐらいまでは速度を出すことがあります。

この速度域では走行抵抗の大きい車では運転がフラフラと安定しないことがあり、大きな車の横を走ったり突風に煽られたりすると車が不安定になってしまいます。

これは車のボディの空気抵抗が大きいことや、レーシングカーほどではないにしても車のリフトが発生しているからです。

そこでエアロパーツを装着することで高速道路ぐらいの速度域であればある程度走行安定性を増加させることができ、特にローダウン化は高速道路の走行では結構効果があります。

装着前後で比較することはちょっと難しいですが、エアロパーツをしっかり装着した車では高速走行は結構運転が楽になるでしょう。

走行安定性は車の安全性にも関係してくるので、レーシングカーのように高速走行をするためでなくても乗用車向けの効果はあるといえます。

風切り音の低減

エアロパーツによる空気抵抗の削減は別の効果として風切り音を低減させる効果があり、これは乗用車でも効果が高いものです。

車のボディ形状やサイドミラーの形状によっては高速走行時にピューピューという耳障りな音が聞こえてくるのですが、これは風切り音というものである速度から突然聞こえてきたりするものです。

風切り音は空気がなめらかに流れなかったり滞留したりする時に発生するのですが、レーシングカーではあまり音自体は気にされないものです。

しかし乗用車では快適にドライブしたい時に耳障りな音が聞こえてくるのは不快であり、風切り音はできるだけ軽減させたいものです。

ポイント

風切り音の発声は車のボディ形状やデザインで大きく影響されるので簡単に対策できるものではありませんが、エアロパーツの装着によって空気の流れが整えられて風切り音が低減されることはあります。

特に風が流る車のサイド側は影響が大きくサイドスカートを装着したりエアロミラーに変更したりすることで風切り音を低減できたりもします。

風切り音が低減できるかどうかは実際に装着して走行してみないと効果がわからないものですが、エアロパーツに一定の効果は見込めるでしょう。

燃費向上の効果

乗用車でのエアロパーツの効果としては燃費向上という大きなメリットのあるものがあります。

エアロパーツはレーシングカーが高速で走行するために開発されたものであり、ダウンフォースや空気抵抗の削減、空力効果の追求が主な目的となります。

しかしそれに対してレーシングカーでは燃費についてはそこまで重要な要素ではなく、一部の耐久レースカーを除けば乗用車ほど燃費に縛られることはありません。

しかし乗用車では燃費性能というのは非常に重要な要素であり、経済性についてもまた排気ガス排出による環境性能についても燃費を向上させることは史上課題となっています。

これに対して一部のエアロパーツには燃費向上の効果があり、主に車の空気抵抗を減少させることで車が走行する際のエネルギーを減らすことができ、結果的に燃料消費を減らすことができます。

この効果は前述したエアロフィンなどによって近年乗用車に取り入れられてきていますが、その他にもハッチバックカーのテールゲートスポイラーも形状によっては燃費向上の効果も得られます。

このときにはエアロパーツはダウンフォースを発生させることが目的ではなく、空気をなめらかに流して空気抵抗を減らすことがメインとなります。

レーシングカーに近い外観を得られる

乗用車のエアロパーツの効果はなによりレーシングカーと同じような外観デザインを得られることが最大の効果といってもよく、言い方は悪いですが実質的な効果は二の次といっても良いでしょう。

車好きの方にはさまざまな方がいらっしゃいますが、特に車のドライブが好きな方や車自体が好きな方、レース観戦が趣味の方などは、普通の車とは違った自分だけのカスタムカーがほしいという方も少なくないでしょう。

特にカーレースというのは高速でレースを行うストイックなスポーツであり、そのために洗練されたレーシングカーは素人目に見ても非常にカッコいいものに仕上がっています。

そのため本格的なレーシングカーでなくても外観デザインだけでもスポーティにしたいという需要は多く、エアロパーツを装着することで一気に車をスポーティに仕上げることができます。

元々のレーシングカーのエアロパーツは走行性能を高めるための技術的な側面が強いのですが、乗用車で同様のパーツを付けたとしてもレースをするわけではないので実際の走行性能への効果は殆どないといっても良いでしょう。

しかし車の改造をある程度行うだけでレーシングカーに近い見た目を手に入れられるエアロパーツは魅力的であり、乗用車で最重要なのはそのデザインなのです。

そのため乗用車用にはさまざまな車種でメーカー純正、社外品問わず非常に沢山のエアロパーツのカスタムパーツが販売されており、それを組み合わせることで自分だけの1台を作り上げることができます。

エアロパーツを取り付ける方法

乗用車のエアロパーツは基本的に標準仕様のボディに後付するような形で取り付けるのですが、その方法としては次のようなものがあります。

新車購入時にオプションのエアロパーツを装着する

まず一番わかり易いエアロパーツの装着方法は新車購入時に取り付けることで、新車をオーダーする時のオプションパーツとして選択できる車種がほとんどです。

レーシングカーではエアロパーツはボディとほぼ一体化されているのですが、乗用車ではエアロパーツは後付けであることがほとんどです。

乗用車はさまざまなユーザーに販売される車なのでそのニーズは多用であり、ノーマル仕様がいい人やエアロパーツをフル装備したほうがいい人など様々です。

そのため乗用車のエアロパーツの殆どはベースとなるボディにスポイラーやスカートなどのエアロパーツを装着できるような構造にはなっており、新車販売時にもオプションパーツとしてメーカーがエアロパーツを選択できるようにしています。

ポイント

新車の購入時には車のグレード選択やボディカラー選択、オプション装備の選択などを行いますが、最近ではスポイラーやサイドスカートなどのエアロパーツもオプション化されていて、新車オーダー時にかなりの部分までカスタマイズができます。

すべての車種でエアロパーツがあるわけではありませんが、軽度なローダウン化をするようなパーツはミニバンなどの車種でも装着できる車種が増えており、かなり一般的なオプション装備となっています。

昔はローダウンするようなエアロパーツは社外品でしか装着できなかったのですが、近年は新車の状態でも十分なカスタマイズができます。

社外品のエアロパーツを装着する

エアロパーツによるカスタマイズは以前から社外品によるカスタマイズが広く行われており、個性的なエアロパーツを購入して装着することができます。

エアロパーツは以前から自動車メーカー以外のカスタマイズカーメーカーがさまざまなパーツを開発しており、メーカー純正では得られないようなスポーティなデザインや押し出し感の高いデザインなどが大きな特徴です。

社外品のエアロパーツではカスタマイズの幅が非常に広いことが特徴で、一定の種類しか用意されていない純正オプションのエアロパーツに対して数多くのカスタマイズメーカーが制作しているエアロパーツの数は圧倒的に多いです。

その中にはデザイン的な特徴を持つものだけでなくサーキット走行時のパフォーマンス向上ができるエアロパーツも多く、ユーザーのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。

社外品のエアロパーツの場合には、新車購入時にオプションで装着する時とは違いエアロパーツ自体を民間自動車工場などで装着してもらう必要があります。

エアロパーツの入手自体は個人もしくは自動車工場経由などでできますが、装着自体はなかなか個人では難しいので別途装着費用などもいるでしょう。

また社外品のエアロパーツでは車の走行性能や安全性、耐久性などがメーカー純正パーツほど考慮されているわけではないので、ある程度自己責任で装着することになります。

しかしながら自分の車を豊富なパーツの中からカスタマイズできる社外品のエアロパーツはとても魅力的なものです。

コンプリートカーを購入する

コンプリートカーとは車のカスタマイズをあらかじめ完了してある車のことで、コンプリートカーを購入すれば完成度の高いエアロパーツ装着車を手に入れることができます。

コンプリートカーは主にエアロパーツを開発しているメーカーなどが販売している車種で、ベース車両にエアロパーツのほかサスペンション、エンジン関係、インテリア、塗装など車の様々なカスタマイズを行った形では販売している車です。

コンプリートカーではそのカスタマイズカーメーカー独自のデザインコンセプトやパフォーマンスが高いレベルでまとまっており、非常に魅力的なカスタマイズカーとなっています。

コンプリートカーはすべての車種であるわけではありませんが、スポーツカーの他にミニバンやSUVなどの車種のコンプリートカーもあります。

コンプリートカーは民間のカスタマイズカーメーカーから販売されている車が多いのですが、その他に自動車メーカーのカスタマイズカー部門がコンプリートカーを出したりもしており以外と選択肢は多いです。

さまざまなカスタマイズパーツを装着しているということでエアロパーツを装着するだけのカスタマイズに比べれば価格が高めですが、その分の満足度は非常に高いカスタマイズカーになっています。

またコンプリートカーの組み立ては専門のメーカーが行っていますので、パーツの合わせなどの完成度が高いのも特徴です。

エアロパーツを取り付けるのにかかる費用

では最期に前述したエアロパーツを装着する方法それぞれでどのぐらい費用がかかるのかをご紹介します。

なお今回はベース車両としてトヨタの大型ミニバンであるアルファードを選び、それぞれエアロパーツを装着したときの費用を簡単に見ていきます。

ただしこの価格には取り付け費用などは含まれていないので、実際にはもう少し高い費用となるでしょう。

アルファード+メーカー純正エアロパーツ

アルファード TRD参考:toyota.jp

アルファードはトヨタの高級ミニバンですが、その高級感から非常人気の高い車種となっておりさまざまなエアロパーツも用意されています。

ミニバンという車種は以前は多人数乗りが出来るバンというのが特徴でエアロパーツなどあまりなかったのですが、アルファードなどの高級ミニバン路線になってからは押し出し感の強いデザインに合わせたエアロパーツも多数設定されるようになっています。

ポイント

特にアルファードはカスタマイズをする人が多い車種でもあり、トヨタの純正オプションには何種類物エアロパーツが用意されています。

アルファードのエアロパーツにはTRDやモデリスタなどトヨタのカスタマイズメーカーそれぞれが独自のデザインで投入しており、メーカー純正品とは思えないほど選択肢が広いです。

今回はその中でTRD仕様のエアロパーツの1例をご紹介します。

アルファードメーカー純正エアロパーツ装着価格
ベースグレードS 7人乗り3,985,000円
エアロパーツ&マフラーセットセット価格塗装済(LED付)434,500円(消費税抜き395,000円)
フロントスポイラー塗装済(LED付)110,000円(消費税抜き100,000円)
サイドスカート塗装済93,500円(消費税抜き85,000円)
リヤバンパースポイラー&ハイレスポンスマフラー塗装済231,000円(消費税抜き210,000円)
トータル価格4,419,500円

このエアロパーツは3種類のパーツがセットになっている製品で、セット価格としてフル仕様で434,500円となっています。

このセットにはフロントスポイラー、サイドスカート、リアバンパーなどの基本的なローダウン化するエアロパーツが揃っており、さらに専用のマフラーも装着されることでより高級感のあるデザインに仕上がっています。

今回はエアロパーツだけを選択しましたが、この他にもアルファードにはドレスアップパーツが数多く用意されており、オプション装備の設定だけでも十分満足度の行く仕様にはなるでしょう。

アルファードのメーカー純正オプションでの装着では、車両価格とエアロパーツでトータルで4,419,500円となります。

アルファード+社外エアロパーツ

アルファード エイムゲイン参考:www.aimgain.net

次に社外品のエアロパーツの1例として、エイムゲインというカスタマイズパーツメーカーのエアロパーツをご紹介します。

エイムゲインは押し出し感の強いエアロパーツを多数開発しているカスタマイズパーツメーカーで、アルファードだけでもボディキットとして何種類かのエアロパーツを設定しています。

エイムゲインのエアロパーツはメーカーのHPなどで購入できるほかネット通販でも購入することができ、今回はその中から「純VIP」というエアロパーツ3点セットを設定します。

なおネット通販などで購入時には基本的には自宅にエアロパーツだけが届くので、その装着は自分で民間自動車工場などに持ち込む形で装着します。

また自動車工場と協議すればエアロパーツの購入から装着までをすべて依頼することも出来、そのほうが手間は少ないでしょう。

アルファード社外品エアロパーツ装着価格
ベースグレードS 7人乗り3,985,000円
エイムゲイン 純VIP エアロ3点セットセット価格(塗装済み)247,500円(消費税込み)
フロントアンダースポイラー
サイドアンダースカート
リヤアンダースポイラー
トータル価格4,232,500円

参考:アルファード 30系 後期 エアログレード エアロ3点セット 塗装済 純VIP

エイムゲインのエアロパーツセットには基本となるフロントスポイラー、サイドスカート、リアスポイラーが含まれており、これらを装着すれば一気に雰囲気の違うアルファードに仕上がります。

このエアロパーツはデザイン的にかなり大幅にローダウン化できるものとなっており、装着後にはメーカー純正にはないほど安定感のあるフォルムに仕上がっています。

なおメーカーのHPなどには装着例もありますが、そこまでローダウン化するにはサスペンションやホイールなどまた別のカスタマイズも必要です。

なおエアロパーツキットは247,500円となっており、メーカー純正オプションのエアロパーツセットよりは幾分安価に手に入れることができます。

アルファードコンプリートカーの価格

アルファード KUHL名古屋参考:kuhl-japan.com

最期にアルファードのコンプリートカーの価格をご紹介しますが、今回はKUHL名古屋が手がけるフルカスタムコンプリートカーをご紹介します。

KUHL名古屋はカスタマイズカーパーツの大手メーカーの1つで、さまざまなカスタマイズパーツの開発に加えて独自のエアロパーツの開発、さらにはカスタマイズパーツをふんだんに盛り込んだコンプリートカーの製作も行っています。

アルファードにもKUHL名古屋のコンプリートカーエディションがあり、非常に完成度の高いカスタマイズカーとなっています。

このコンプリートカーはかなりローダウン化が可能なキットが導入されており、エアロパーツだけでは実現できないフォルムもあらかじめ構成されています。

アルファードKUHLRACINGエアロキットKR-30ARR フルカスタムコンプリートカー価格
コンプリート価格S 7人乗り4,730,000円 ※割引額699,160円あり
装着オプション合計塗装取付工賃込1,521,160円(消費税込み)
主要装着オプションパーツKRUISE KR-30ARRエアロコンプリートキット 4点セット(1トーン塗装費用含む) ・レーシングボンネット ・フロントディフューザー ・サイドディフューザー一体型 ・リアフローティングセンターディフューザー
BLITZ ZZ-R車高調+アライメント調整
VERZ-RACINGホイール VRC01 20インチAW 全3色から選択可能
FALKEN AZENIS FK510 20インチタイヤ
TOYOTA エントリーナビ&CD/DVD付き
KUHLレッドステッチフロアマット
トヨタメーカーオプション 両側パワースライドドア
トータル価格4,730,000円

参考:kuhl-japan.com

このコンプリートカーではエアロパーツだけでなくほかのカスタマイズパーツも沢山装着されており、そのオプショントータル価格は1,521,160円とかなりの価格に登ります。

含まれるカスタマイズパーツとしてはエアロパーツのコンプリートキットや車高長サスペンションキット、20インチホイール+タイヤ、ナビやその他のオプションパーツなど一通り揃っています。

またベース車両はしっかりアルファードの新車が使われているので車自体のクオリティも間違いなく、非常に完成度の高いカスタマイズカーに仕上がっています。

コンプリートカーではさまざまなパーツの価格積み上げ式ではなくコンプリートカーとしての価格が設定されており、このモデルは4,730,000円とベース車両のアルファードよりも1,000,000円弱高いものとなっています。

しかしオプション総額からはこのメーカー独自の割引がかなり入っていることもあり、コンプリートカーとしては結構割安感のあるものとなります。

前述したメーカー純正のエアロパーツキットを導入しても4,419,500円でしたので、さらに様々なカスタマイズパーツが装着されたコンプリートカーとしてみるとこの価格はむしろ大きな魅力でしょう。