三菱 アウトランダーはスタイリッシュなクロスオーバーSUVで、現行の三菱車のなかで非常に高い人気を得ています。
アウトドアにも使えそうなアウトランダーですが、キャンプなどでの使い勝手は果たしてどうなのでしょうか?
今回は三菱 アウトランダーがキャンプに向いているかどうかについてご説明します。
アウトランダーがキャンプに向いている点
アウトランダーは三菱のラインナップではお大型SUVにあたり、有名なSUVであるパジェロよりも乗用車寄りのクロスオーバーSUVです。
アウトランダーはガソリン車がベースですが、派生モデルとしてSUVでは珍しいプラグインハイブリッドカー(以下PHEV)の設定があり、エコ性能も非常に高いレベルをもっています。
アウトランダーはオフロード風のSUVですがファミリーカーとしての一面もあり、ガソリン車は3列シートで7人乗りができるなど人も荷物もたくさん乗る車です。
ですのでキャンプにもしっかり活用できる車で、またガソリン車とPHEVで違う使い方もできます。
ガソリン車とPHEVの簡単なスペックの違いを次の表に示し、その後アウトランダーがキャンプに向いている点をご説明しましょう。
項目 | ガソリン車 | PHEV |
乗車定員 | 5名~7名 | 5名 |
エンジン | ・4J11 2.0L 直列4気筒 SOHC16バルブ(MIVEC)・4J12 2.4L 直列4気筒 SOHC16バルブ(MIVEC) | 4B11 2.0L 直列4気筒 DOHC16バルブ+モーター |
全長 | 4,695mm | |
全幅 | 1,810mm | 1,800mm |
全高 | 1,710mm | |
燃費 | 14.6km/L~16.0km/L | 19.2km/L |
※直列4気筒、MIVEC、エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
直列4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!MIVECエンジンとは?サウンドが特徴的?VTECの仕組みとの違いまで解説!スタイリッシュな外観
まずアウトランダーの特徴といえば、そのスタイリッシュでかっこいいデザインでしょう。
クロスオーバーSUVは都会派のSUVでシャープでかっこいいデザインが多いのですが、数あるSUVのなかでもアウトランダーはシンプルながらスポーティなのが特徴です。
しかもSUVの特徴である大径タイヤがそこにに組み合わされ、かっこよさと力強さがうまく融合しています。
家族や友人とせっかく行くキャンプですから、できるだけかっこいい車がいいですよね。アウトランダーならキャンプにはぴったりです。
SUVでは大きめの荷室
アウトランダーはSUVとしてはなかなかに広い荷室を持っており、キャンプ用品をしっかり積み込むことができます。
アウトランダーの荷室は次の通りですが、ガソリン車とPHEVで少々違うものの2列目シートまで使うようにすれば結構な荷室が出現します。
部位 | ガソリン車 | PHEV | |
荷室幅 | 990mm | 975mm | |
荷室高さ | 810mm | 850mm | |
荷室長さ | 3列目シートあり | 350mm | |
2列目シート最後端 | 1,015mm | 1,015mm | |
2列目シート格納 | 1,685mm | 1,685mm |
ガソリン車で3列目まで使うとさすがにキャンプには狭すぎますが、2列目までなら奥行きは1m程度確保でき、多少長い荷物も載せることはできます。
また2列目、3列目とも分割可倒式なので、左右どちらかだけを格納するようにすれば1.7mもの奥行きを確保できます。
SUVなので荷室高さは少々狭いのですが、奥行き方向でうまく荷物を載せれば4人キャンプなら必要最低限の荷物は載るでしょう。
これでも不足な場合は、屋根の上にルーフレール、ルーフコンテナなどの装備をつければさらに荷物も載りますし、SUVのデザインにもぴったりマッチするのでおすすめです。
車中泊も余裕でこなせる
アウトランダーはシートアレンジによって室内がフルフラットになるので、最近流行りの車中泊も十分に可能です。
ガソリン車はもちろんのこと、PHEVでもフルフラットになる上手な設計で、ハイブリッド車は大きなバッテリーを積む関係でフルフラットは難しいのですがアウトランダーはクリアしています。
フルフラットになるとほとんど凸凹はなくなるので、ちょっとしたマットを敷くことで寄り快適な車中泊が楽しめるでしょう。
PHEVはひと味違ったキャンプが可能
アウトランダーの最大の特徴はPHEVという先進的なシステムが搭載されていることですが、このシステムはキャンプの場合でも面白い使い方ができます。
PHEVの特徴
PHEVとはエンジンとモーターを併用するハイブリッドカーの一種ですが、この車はより大きなバッテリーを搭載することで電気自動車として使うことが可能です。
「プラグイン」というのは電気自動車と同じように車に充電が可能という意味で、家庭の電源からひっぱってくれば車に充電できます。
普通のハイブリッド車ではモーターでの走行は一瞬ですが、PHEVは60km程度の距離までなら充電した電気だけで電気自動車として走行できるのです。
そしてバッテリーが減ってくればPHEVもエンジンを稼働させて普通のハイブリッドカーとして走るので、電気自動車の欠点である長距離でも安心です。
そしてキャンプという場面でPHEVが威力を発揮するのは、搭載されている大容量バッテリーのおかげです。
PHEVで電化キャンプ
アウトランダーPHEVには100Vコンセントが3ヶ所つけられるようになっており、なんとこのコンセントは1500Wまで使うことができます。
ということはさまざまな電化製品を使うことが可能で、キャンプ場でも炊飯器やドライヤー、コーヒーメーカーなどが使えるのです。
最近のハイブリッドカーには100Vコンセントがついた車がありますが、1500Wもの大容量のものはまれで、またPHEVほどバッテリーが大きくないので長時間使えません。
しかしアウトランダーPHEVならキャンプ中ずっと使える電源装置として活用でき、これまでキャンプでは実用的ではなかった電化製品を取り入れることができるのです。
その容量はバッテリーだけで家庭での1日分、エンジンで発電すればガソリン満タンで10日分もの膨大な容量があり、キャンプで思いっきり使っても余裕です。
「キャンプに電化製品なんてありえない!」と考える人もおり、たしかにキャンプは普段と違う不便さを楽しむものではありますが、それはそれとして電化製品を取り入れたキャンプにも別の楽しみがあります。
とくに女性にはドライヤーが使えるという点はとてもありがたく、あまり気負いせずできるだけ楽にキャンプが楽しめる点がよいのです。
現在国産SUVでPHEVがあるのはアウトランダーだけで、電化キャンプという新たな価値観を産み出した先駆者となるでしょう。
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アウトランダーがキャンプに向いていない点
アウトランダーはキャンプには非常に向いた車であるのはご説明してきましたが、一点向かない点があるとすれば本格的なオフロード走行には向かないというところでしょう。
アウトランダーはSUVとはいえその車体設計は乗用車とほとんどかわりなく、本格的なオフロード走行をする車に採用されるラダーフレームなどは使われていません。
アウトランダーにも当然4WDはあるので悪路には強いのですが、それでも山岳地や泥道、川などのヘビーなフィールドではちょっと厳しいものがあります。
三菱でそういう用途に使える車はやはりパジェロでしょう。(パジェロの詳細は以下の記事をご参照ください。)
パジェロ(パジェロロング)がキャンプに最適な理由4つキャンプ地の大半は普通乗用車で行けるような場所なので大きな問題にはなりにくいですが、SUVだからといってキャンプ地に隣接しているアウトドアフィールドなどで走ろうとするのはやめておいた方が良いでしょう。
ラダーフレーム車ほどの耐久性がないアウトランダーでは車に大きな損傷を与えてしまいかねません。
アウトランダーをキャンプで使用した人の評判
アウトランダーでキャンプを実際にした人の評判がTwitterには多数投稿されており、とくにPHEVの革新性や便利さについての称賛が数多く見受けられます。
今回はその中から3件ご紹介します。
キャンプに溶け込むデザイン
シーズンラスト?
アウトランダーキャンプ pic.twitter.com/Opg51fgcfQ— ティルナ (@tirna_n) 2015年11月29日
アウトランダーで実際にキャンプをされている写真を投稿されていますが、キャンプというフィールドにアウトランダーのスタイリッシュなデザインがよくマッチしていますね。
最近キャンプ用の車には積載性や利便性を考えてミニバンが増えてきていますが、やはりアウトドアにはSUVがよく似合います。
非日常性を楽しむキャンプですのでミニバンではちょっと寂しいですよね。
PHEVの車中泊で日本横断?
アウトランダーPHEVから電源を供給して、ちょっとしたキャンプでテレビを数時間視聴していたんだけど、思いの外バッテリーを使っていたので、EVだったら帰れなかったことになってたところw
アウトランダーPHEVは強い。— らんだー (@lander_tw) 2016年10月25日
アウトランダーPHEVのよさを最大限にいかして、車中泊で日本中を旅している人がいらっしゃるようですね。
PHEVなら車内をキャンピングカーのように活用でき、なかなか快適な旅賀できるのではないでしょうか。
PHEVへの充電は家庭用電源からだけではなく、高速のSAや道の駅にある急速充電器を使うことができます。
これを使えばわずか30分ほどでほぼ満充電になりとても便利です。キャンプで電気を使う予定があるなら、キャンプ場直前のSAなどで充電しておくのもよいでしょう。
キャンプでギターは最高
アウトランダーPHEVもはや動く家状態でアンプあればギターで遊べるしキャンプだと無双できる pic.twitter.com/exTs0e7ZrY
— たけ (@takeeee0345) 2017年9月20日
キャンプでの楽しみのひとつに、焚き火を囲んでギターで演奏することがありますが、アウトランダーPHEVでのキャンプはなんとエレキギターとアンプが使えるようになるのです。
キャンプにもって行くギターというと電気の要らないアコースティックギターしかダメでしたが、大容量電源のあるアウトランダーならアンプが十分稼働できます。
これはこれまでにない価値観をキャンプに与えてくれるもので、アウトランダーでしかなかなか実現できないものでしょう。
キャンプで使えるかについてはほかの車種も以下の記事で取り上げているので、興味のある方はこちらもご参照ください。
レガシィアウトバックがキャンプに最適な理由3つトヨタ ランクル(ランドクルーザー)がキャンプに最適な理由4つ