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インプレッサは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!

インプレッサWRXといえば、かつて世界を相手にした、スバル筆頭の超硬派モデル。

ご存知のとおり「インプレッサ」「WRX」へと分離して、現在ではWRXがスポーツモデルの後継を担っていますよね。

ゆえに「今のインプに悪路を走る力はない」などと、一部ではこんなイメージを持つ人もいるようです…。

というわけで今回は、インプレッサのセダンモデル「G4」について、さまざまな角度から、雪道での走行性能を徹底分析してみました。

ライバル車とも比較してみたので、購入について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

インプレッサは雪道での走行性能は抜群に素晴らしい

スバル インプレッサG4

スバル車らしく、インプレッサG4は「1.6L」「2.0L」のどちらのモデルにも4WDが用意されています。

正しくは、常時前輪駆動の「AWD」。機械的な機構により悪条件にも強いので、雪道でも快適に走ることができます。

とまあ、4WDが雪道に強いのは、みなさんも経験的にご存知のことでしょう。今回はそれだけではなく、ボディの構造など面からも分析をしてみたいと思います。

それでは、こちらの諸元を参考にしながら、具体的な話にまいりましょう。

項目諸元
種類水平対向4気筒DOHC16バルブ水平対向4気筒DOHC16バルブ
排気量1,599cc1,995cc
最高出力115PS/6,200rpm154PS/6,000rpm
最大トルク15.1kgf・m/3,600rpm20.0kgf・m/4,000rpm
車重1,300kg1,350kg
全長×全幅×全高4,625×1,775×1,455mm
最低地上高130mm
駆動方式2WD/AWD(常時前輪駆動)

※水平対向4気筒、DOHCエンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。

スバル 水平対向エンジン水平対向4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!エンジンDOHCエンジンとは?仕組み/構造は?ツインカムとの違いとは?!

走行性能の評価

真冬の早朝や雨天時は、氷上に水が張って、なかなか発進できません。ツルツルと滑って、短い距離を走るのにも一苦労ですよね?

交差点はアイスバーンになりやすいため、とくにスリップしやすいポイントです。他にも登坂や駐車場など、走りにくい場所は日常のいたる所に潜んでいます。

どんな車なら安心して走れるのでしょうか? 雪道走行に求められる性能を、一覧にしてみました。

  • 駆動方式
  • 最低地上高の高さ
  • 車重の重さ
  • トルクの大きさ

インプレッサはこの4点のうち、「車重」「最低地上高」以外は満たしていますね。

発進のときは、タイヤのグリップ力が非常に大切です。ある程度タイヤに荷重が加わったほうが、強くグリップが働きます。ゆえに、重い車のほうが発進では有利なのです。

セダンのなかでは標準的な重量ですが、インプレッサの1,350kgという重量は、重い部類とはいえません。

また、「最低地上高」ですが、セダンの中でも低めな「130mm」という数値。これは積雪が多いときや、轍(わだち)や障害物に対して不利ですね。使用頻度が多い場合は、損傷や劣化が激しくなるでしょう。

このように、雪道に不利な面もありますが、雪に強い面もありますよ。

第一に「駆動方式」です。スバルの真骨頂であるAWDによって、いかなる状況でも4輪でグリップするので、冬の安心感は計り知れません。

雪道では「トルク性能」も大事。これは氷上というよりも、雪が深い状況で求められますね。「20.0kgf・m」というトルクは、けっして大きいわけではありませんが、車重とAWDを考慮すると十分な性能です。

念のため、「牽引ロープ」「スコップ」「スタックラダー」などを準備しておけばスタックした場合でもバッチリ。

まとめると、インプレッサは車高などに難があるものの、走行に関しては雪道でも安心できますね。

轍や雪の塊に注意が必要ですが、日常使用ならまったく問題ありません。定期的に車体下を洗浄して、ケアしてあげましょう。

なおスピードという意味での走行性能ついては以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はこちらも参考にしてみてください。

インプレッサインプレッサは速いのか?加速性能から0-100km/h加速タイムまで解説!

コーナリング性能の評価

右左折や旋回など、コーナリング性能も重要な項目です。路肩に突っ込んでいる事故現場を、たびたび目にしますよね。絶対にこうはなりたくありません…。

コーナーリング性能に求められる条件には、このようなものがあります。

  • 車重の軽さ
  • 重心の低さ

コーナリングでも4WDが有利な気がしますが、実はそうでもありません。

このように感じるのは、強くて重いボディを持つ四駆車のほうが、路面を強くグリップできるため。ようするに、コーナリングフォース(遠心力)に負けないからなのです。

しかし、雪道は摩擦が極端に少ないため、軽いボデイのほうが有利とされています。グリップ力よりも、コーナリングフォースを減らしたほうが安全に旋回できるということ。

その点、インプレッサG4は軽量なので、コーナーでは有利といえますね。

また、コーナーにおいては重心が低いほうが安心。重心が高いと、コーナー旋回中に踏ん張りが利かず、横転してしまうことがあります。雪国の方なら、真冬の峠道で軽自動車が横転している光景を、よく目にすることでしょう。

インプレッサをはじめ、多くのスバル車に採用される「水平対向エンジン」は、低重心なエンジンとして知られています。ストロークを横に持っているからですね。ゆえに、コーナーでの安定感もピカイチ。(水平対向エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)

水平対向エンジン水平対向エンジン/ボクサーエンジンのメリット5つとデメリット5つ!音がいい?!

したがって、インプレッサのコーナーリング性能は同クラスでもトップの性能でしょう。峠道でも安心して運転することができますね。

ブレーキ性能の評価

インプレッサ ブレーキ

「雪の路面において、何が一番大切か?」

この答えは、いうまでもなく「ブレーキ性能」でしょう。発進時にスリップしても重大な事故にはいたりませんが、停車時にスリップしてしまったらひとたまりもないです…。

ブレーキ性能についてはこんなものが関連しています。

  • 車重の軽さ
  • 駆動方式

通常、「車重」と「制動距離」の間には大きな差がありません。なんとなく、重い車は止まりにくいイメージがありますよね?事実、重量が大きいほうが、静止させるのに多くのエネルギーを必要とします。

しかし、荷重が加わる分、タイヤのグリップ力も増えるのです。それに、重い車はタイヤサイズが大きいですし、そもそもブレーキシステムが強力に設計されています。つまり、重い車はそれだけブレーキが効くということ。

これに関しては、国土交通省が実施した「ブレーキ性能試験」からも判断することができます。

参考 ブレーキ性能試験結果一覧自動車総合安全情報

しかし、これはあくまでもドライ路面における話。雪が積もった道路では適用されません…。

「では、どうなのか?」というと、イメージのとおり、重い車のほうが止まりにくいのです。

理由を簡単に説明すると、雪によって極端に摩擦力が減り、グリップ力が荷重に対して比例しないから、ということです。


少し長い話になりましたが、ようするに「雪の上では軽い車のほうが止まりやすい」ということ。前述のとおり、インプレッサは軽量なので、ブレーキに関しても有利なのです。

また、4WDというのも、実は有効なんです。駆動方式はフットブレーキとは直接関係ありませんが、エンジンブレーキとは関連が深いんですよ。

なにせ「駆動するのが2輪か?4輪か?」という話ですからね。

ポイント

停車直前に、アクセルオフやエンジンブレーキで減速力を働かせておくことで、スリップの危険を減らすことができます。

2輪駆動車でエンジンブレーキを使うと、横滑りする恐れがあるのですが、4輪駆動ならその心配もありません。

まとめると、インプレッサG4なら雪道のブレーキ性能も心配ないということ。過信せずに、早めの減速を心がければ、雪の日でも安心して運転できます。

MEMO

もしインプレッサを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。

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インプレッサでの雪道走行での評価

インプレッサG4の雪道走行については、みなさんどう思っているのでしょうか?

Twitterから感想をいくつかピックアップしてみました。

昔に比べるとずいぶん大人しくなったインプレッサですが、雪道もしっかり走れます。スバルの神髄であるAWDは、今もなお健在なのです。

現在販売されている国産セダンのなかでも、4WD性能に関しては群を抜いているでしょう。

レンタルしたインプレッサで雪道を走った方の感想です。「高速でもブリザードでも安定した走り」とのこと。

雪道性能の評価としては、これ以上ない高評価ではないでしょうか?

凍結した上り坂での発進や、膝丈の積雪での走行…これは並の性能では走破できません。

これだけの状況を難なくクリアするのは、さすがAWDといったところ。最低地上高の低さも、まったく問題ではありませんね。

インプレッサとWRXが別モデルに分裂して以降、インプレッサシリーズは落ち着いたように思えますが、このあたりの丁寧なつくり込みがさすがです。

なおインプレッサの口コミ・評判については以下の記事で詳しくまとめているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

インプレッサG4 外装インプレッサG4の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!

インプレッサの雪道性能をほかの車と比較

ここで気になるのは、「同クラスで比較すると、どうなのか?」ということ。各メーカーのライバル車の性能と比べてみましょう。

今回比較対象に選んだのはホンダ「シビック セダン」、ホンダ「グレイス ハイブリッド」、トヨタ「プレミオ」の3台です。

ホンダ シビック セダン

ホンダ シビック セダン

インプレッサの競争相手として、真っ先に名が挙がるのがホンダ「シビック セダン」でしょう。なにせ、キャラクターが似ていますからね。

雪道を走るならどちらが優れているのでしょうか?まずは、シビックの諸元をご覧ください。

項目諸元
種類水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量1,496cc
最高出力173PS/5,500rpm
最大トルク22.4kgf・m/1,700-5,500rpm
車重1,300kg
全長×全幅×全高4,520×1,800×1,515mm
最低地上高135mm
駆動方式FF

※水冷、直列4気筒エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。

ポルシェ 水冷エンジン水冷エンジンのメリット5つ!バイクだけでなく車にも搭載されてる?!BMW 直4エンジン直列4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!

シビックの駆動といえば、FFですよね。全体的な車高はシビックが高いですが、エンジン性能や車重はほとんど同じくらいです。つまり、駆動方式以外は、大きな差はありません。

したがって、雪道への対応力はAWDのインプレッサに軍配が上がるでしょう。

トヨタ プレミオ

トヨタ プレミオ

トヨタから選んだのは、小型セダンの「プレミオ」です。落ち着いた大人なイメージのモデルですが、雪道には対応しているのでしょうか?

諸元を参考にして、インプレッサと比較してみましょう。

項目諸元
種類直列4気筒DOHC
排気量1,797cc
最高出力131PS/6,200rpm
最大トルク16.4kgf・m/4,000rpm
車重1,330kg
全長×全幅×全高4,595×1,695×1,485mm
最低地上高155mm
駆動方式4WD

インプレッサと同じくNAモデルなので、エンジン性能や車重には大きな差はありませんね。最低地上高はプレミオが2.5cm高いです。駆動方式も4WDと安定しています。(NAエンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)

レクサス エンジンNAエンジン(自然吸気エンジン)とは?メリット5つ!音が最強の魅力?!

雪道性能としてはほとんど同じくらいに思えますが…AWDによってインプレッサのほうが足が強力なので、トラブルへ対能力が高いです。

したがって、走行性能は同じくらいですが、トータル的な雪道性能はインプレッサのほうが上手でしょう。最低地上高が高い分、プレミオのほうが運転は楽かもしれません。

ホンダ グレイス ハイブリッド

ホンダ グレイス ハイブリッド

シビックの関辱を果たすべく、ホンダからもう一台選んでみました。ハイブリッドセダンの「グレイス」の登場です。

おとなしいキャラクターですが、インプレッサと比較してみると、走行性能はどうでしょうか?諸元はこちらになります。

項目諸元
種類水冷直列4気筒DOHC16バルブ+モーター
排気量1,496cc
最高出力エンジン:110PS/6,000rpm
モーター:29.5PS
最大トルクエンジン:13.7kgf・m/5,000rpm
モーター:16.3kgf・m
車重1,160-1,240kg
全長×全幅×全高4,450×1,695×1,500mm
最低地上高150mm
駆動方式FF/4WD

落ち着いたキャラクターということですが、なかなか悪くない性能ですよね?

駆動はFFと4WDの2種類をラインナップし、最低地上高150mmに、車重も1,200kgと軽量。エンジン性能は少し低めですが、トータルバランスはピカイチです。

したがって、両車比べてみると、発進性能・安定性能はインプレッサが、コーナリング性能・ブレーキ性能はグレイスのほうが優れていると判断できます。トラブルに対しては、NAでトルクの大きいインプレッサのほうが強いですね。

インプレッサは雪道走行する車としては買い

というわけで、インプレッサG4の雪道走行についての解説は以上になります。

まとめると、『車高は低いけど、雪道でも抜群の安定感を持つ車』といった感じですね。やはりインプレッサは絶大な信頼感がある一台といえるでしょう。

冬に乗るセダンを考えるなら、インプレッサG4はマストな選択といえますね。

なおインプレッサについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせてご参照ください。

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