軽快な走行性能と存在感のあるスタイルが特徴的なN-WGN。
上質なインテリアやワゴンらしい使い勝手で非常に人気があります。
その他にも衝突安全性でファイブスターを初めて獲得した軽自動車としても記憶に新しいです。
そんなN-WGNですが、燃費性能はどうなのでしょうか。
ここではN-WGNの燃費性能について解説していきます。
N-WGNの燃費・実燃費
N-WGNにはNA(自然吸気)エンジンとターボエンジンの2つのエンジンがあります。
NAエンジン(自然吸気エンジン)とは?メリット5つ!音が最強の魅力?!ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!カタログ燃費の達成率は一般的には6割から7割と言われていますが、N-WGNはどれくらい達成しているのでしょうか。それぞれのカタログ燃費と実燃費を見ていきます。
NAモデルの燃費・実燃費
NAモデルはカタログ燃費が29.4km/Lです。30km/Lに迫る数値ですが、実燃費はどうでしょうか。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 29.4km/L |
街乗り燃費 | 16~19km/L |
高速燃費 | 19~22km/L |
実燃費は上記のようになっています。カタログ燃費の達成率は約6割程度と、達成率は低めです。
ターボモデルの燃費・実燃費
ターボモデルは26.0km/LとNAモデルより1割ほど低い数値です。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 26.0km/L |
街乗り燃費 | 15~18km/L |
高速燃費 | 18~21km/L |
ターボモデルはこのようになっており、NAモデルとほとんど変わらない数値です。
ターボだからといって大きく落とすというような感じではありませんが、燃費の達成率は6割程度とどちらにせよそれほど良いとは言いにくい数値です。
カタログにある高い数値を期待して購入すると拍子抜けしてしまうような実燃費です。ただ他車よりも走行性能の高さが売りなのがN-WGNなので、走りを求めて乗る人には燃費性能はこれでも十分でしょう。
なおターボの燃費については以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ターボエンジン車は燃費が悪い?燃費向上は走り方次第で可能?!N-WGNの燃費の口コミ
N-WGNの燃費性能についてユーザーはどう感じているのでしょうか。ここではツイッターからN-WGNユーザーの実際の声を紹介していきます。
折角燃費記録録ってるんだったら、皆さんの参考になれば。(N-WGN Custom:ターボ)
過去14回の給油から、満タン法でメータ表示と実際の燃費との差がどれぐらいあるのか表にしてみました。
平均で92.6%の差分なので、大まかに9割ぐらいで見とけば実際の燃費に近いのかなと。 pic.twitter.com/zgSSZf8X3O
— -そあら- (@toyota_soarer) 2018年12月15日
コンスタントに17~19km/Lという燃費を出しています。この方は満タン法の燃費と燃費計のデータを比較しており、どうやらこれらは1割ほどの乖離があるようです。
また暑くなったのでエアコン付けたけどそうすると平均燃費が一気に落ちる。17.5から16.9まで下がった。#NWGN#ホンダ#燃費 pic.twitter.com/fJRoFdGbXC
— Hiro@N”s (@NseriesOwners) 2018年9月8日
エアコンを付けると0.5kmほど平均燃費が落ちるようです。エアコンは軽自動車にとって大きな負担ですが、昔ほど消費が多くはないようですね。
初めて燃費が17超えた(*≧艸≦)#燃費#Nwgn_custom pic.twitter.com/N1yFLF18v9
— tsunamayo_04 (@tsunamayo_04) 2018年11月4日
はじめて燃費が17km/Lをこえたとのことです。ワゴン系の軽自動車なのでもう一声期待したいところですね。
なおN-WGNの口コミ・評判については以下の記事で詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
N-WGNの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!N-WGNの燃費の理由
平均的な燃費性能のN-WGN。その燃費性能を支えているのはどういった仕組みがあるのでしょうか。ここではN-WGNの燃費の理由を解説していきます。
停車前アイドリングストップ
N-WGNは2013年発売とちょっと古い規格のため目新しい燃費改善の機構は少ないです。しかしそんな中でも少しでも無駄を減らす機構として停車前アイドリングストップがあります。
エンジンのアイドリング時間を少しでも減らすために、信号などで停車する際に減速中からエンジンを停車させ、無駄なアイドリングを1秒でも減らすシステムです。
アイドリングストップは3秒以上ストップすることで燃費の改善がなされるので、できるだけ停車時間を伸ばしましょう。
ECONモード
N-WGNは軽自動車としてはとても軽快に走る車です。もちろん走りが良いということは燃料を多く使うということなので、そのままでは必要以上に燃料が消費してしまいます。そこで手軽に燃費の良い走りを実現してくれるのがECONモードです。
エンジンの制御で必要以上にアクセルが開かないようになったり、エアコンのかかり具合を緩やかにしてエンジンの負担を抑えるなど、様々制御を駆使して燃料の無駄を減らします。
こういった制御があるのもN-WGNの良いところですね。
高効率なエンジン
もちろん古いとはいえどエンジンにも無駄のない高効率な仕組みが採用されています。エンジンの効率の良い燃焼を行うためにデュアルインジェクションを採用しており、ひとつあたりの負担を抑え、燃料噴射がきれいになるようにしています。
その他にもバルブ内に熱伝導の良いナトリウムを封入することでピストン内の温度を低くキープし、圧縮比を11.8にまで上げることに成功しています。効率の良い燃焼をキープする仕組みが多々採用されています。
N-WGNの燃費改善・向上方法
ではN-WGNの燃費をさらに良くする方法はないでしょうか。ここではN-WGNの燃費を向上する方法をご紹介します。
メリハリのあるアクセルワーク
N-WGNは軽快な走りが売りの軽自動車です。これはエンジンの性能がよいだけでなく、走り出だしが良く感じる制御をしておりその分燃料を消費してしまいます。
ですのでできるだけ低燃費な走行を目指すならば走り出しはアクセルを踏み込むのをこらえて、まずはクリープ現象で前に出ることを意識しましょう。
ある程度進み出してからはアクセルをしっかり踏み込んで加速します。ここではアクセルを3分の1から半分ほどしっかりと踏み込み、目的の速度まで勢いよく加速させましょう。目的の速度になったらアクセルを緩め、そこからはできるだけ一定の速度で走行します。
走り出しはエンジンの回転と速度が同期しにくいのでゆっくりが良いですが、加速するときは燃費をよくするためにとアクセルをふんわりと踏む必要はありません。
加速するときにアクセルを渋るとポンピングロスというエンジンの内部抵抗によって逆に燃費が悪くなってしまいます。メリハリのある運転が重要です。
エンジンブレーキを活用する
N-WGNのさらなる燃費向上のために、減速時にはエンジンブレーキを活用します。
車はだいたい1,500回転以上でアクセルが離された状態であればエンジンブレーキがかかっており、燃料供給をカットしエンジンの負荷で減速するため燃料の消費も減らせます。周囲の状況を把握し、早めのアクセルオフをすることで効率の良い減速ができるのです。
ただ燃費をよくしたいからと言って闇雲にアイドリングストップやアクセルオフなどをするのではなく、道路状況をしっかり把握し、周りの車の流れを妨害したりあおり運転にならないように周りへの配慮が非常に大事です。車の特性をしっかり掴み低燃費な運転をしましょう。
アイドリングストップをコントロールする
N-WGNにはアイドリングストップがついているというお話をしました。アイドリングストップが採用されている車は3秒以上エンジンが停止することで燃費が改善されると言われています。
しかし信号などで減速の最中にエンジンが停まってしまい、ブレーキを緩めたらすぐに再始動したという流れを体験している人もいると思います。
これではもったいないのでブレーキの踏み具合によって車にアイドリングストップをコントロールしましょう。
減速中に速度が落ちきる前にブレーキを緩め、まだ進むようなニュアンスを車に与えると車はまだ進むと勘違いし、エンジンは止まりません。ただ確実にこうしたら止まるというものはなく、感覚の問題なので、いろいろと試してみてください。
道路状況をしっかり確認し、アイドリングストップが必要な状況かどうか考えながら運転することで、周りに気の配った運転と燃費の良い運転が可能となります。
もしN-WGNを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!N-WGNの燃費を他の車と比較
さまざまな技術で進化しているN-WGNですが、ライバルの車たちはどうでしょうか。
ここでは日産のデイズ、スズキのワゴンR、ダイハツのムーヴと比較していきます。
日産 デイズ
インテリアやデザインが良くできており、とても人気のある日産のデイズ。
アイドリングストップやバッテリーアシストシステムなど燃費改善技術もしっかり取り入れられていますが、燃費性能は芳しくありません。
カタログ燃費はNAモデルで25.8km/Lという数値です。では燃費を見ていきます。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 25.8km/L |
街乗り燃費 | 17~19km/L |
高速燃費 | 19~21km/L |
燃費の数値を見ていくと、N-WGNとデイズはそこまで変わらない数値です。
ただ走りの軽快さはN-WGNの方が圧倒的に良いですし、車内の質感や安全装備に関してはデイズのほうが優れている部分が多いです。
走り重視であればN-WGN、安全装備や質感を求めるならばデイズが良いでしょう。
スズキ ワゴンR
S-エネチャージやヘッドアップディスプレイなど、さまざまな先進装備が魅力的なワゴンR。車内の広さと使い勝手が両立された十分な空間で、走行性能も良くできています。
カタログ燃費は33.4km/Lと非常に良い数値を出しています。モーターアシストの付いたパワートレインはN-WGNともためをはる走行性能です。では実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 33.4km/L |
街乗り燃費 | 20~22km/L |
高速燃費 | 20~24km/L |
燃費性能は圧倒的にワゴンRの勝利です。車内の使い勝手の良さなどは両者ともに非常に便利ですが、予防安全装備などもワゴンRの方が優れているため、ここであえてN-WGNを選ぶ理由はないでしょう。
なおワゴンRについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ワゴンRの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!ワゴンRの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!ダイハツ ムーヴ
ムーヴはN-WGNの登場に対抗して発売されたこちらもまた歴史の長い軽自動車です。最近はタントなどの影に隠れてしまいあまり目立ちませんが、十分に魅力のある車です。
タントの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!カタログ燃費はNAモデルで31.0km/L、ターボモデルで27.4km/LとN-WGNにせまる数値です。では実燃費を見てみましょう。
燃費の種類 | NA | ターボ |
カタログ燃費 | 31.0km/L | 27.4km/L |
街乗り燃費 | 18~20km/L | 14~16km/L |
高速燃費 | 20~23km/L | 17~21km/L |
燃費性能はムーヴのほうが勝っています。その他にも安全装備や質感に関しても若干ムーヴのほうが優れていますのでN-WGNを選ぶ理由はないでしょう。ムーヴのほうが良いです。
N-WGNはとても扱いやすい軽自動車
N-WGNは現在の市場では、とても中途半端なカテゴリーにいます。広さではハイトワゴンにはかないませんし、燃費などはコンパクトタイプにかないません。
しかし実は広い車内でありながらも低燃費で走行安定性も高い、両モデルの良いところを非常に良い状態で組み合わされた、とてもバランスの良い車です。
とても扱いやすい軽自動車であるN-WGN。今一度軽自動車のスタンダードのN-WGNを見直すいい機会かもしれません。
なおN-WGNの他のライバル車の燃費については以下の記事で取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
デイズルークスの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!ムーヴキャンバスの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!