ヴェゼルはホンダのコンパクトSUVで、近年人気な車の一つです。
今回はそんなヴェゼルのサイズ感や寸法についてご説明します。
ヴェゼルのサイズ・寸法と広さ・大きさ
ヴェゼルは2013年に登場した新型車で、コンパクトカーとSUVの人気を受けて新しく設計された車となっています。
ここ10年ほどSUVの人気は右肩上がりで世界的にも人気なのですが、そのサイズは結構大きめで扱いづらい部分もあります。
そこでコンパクトカーのプラットフォームを利用してSUVとして設計したのがコンパクトSUVで、サイズの小ささとSUVらしいデザインが特徴です。
ヴェゼルはホンダのコンパクトカーであるフィットをベースとしたSUVで、フィットとは大きく違う力強いデザインのボディとなっています。
またエンジンにはガソリンエンジンのほかにハイブリッドエンジンも設定されており、燃費性能も高い車となっています。
そんなヴェゼルのサイズについては次のような点をご紹介します。
ヴェゼルの外観
まずヴェゼルの外観サイズについてご説明します。
スペック | ヴェゼル | |
全長 | 4,295mm(HYBRID RS・Honda SENSING、RS・Honda SENSINGは4.305mm) | |
全幅 | 1,770mm(HYBRID RS・Honda SENSING、RS・Honda SENSINGは1.790mm) | |
全高 | 1,605mm | |
ホイールベース | 2,610mm | |
トレッド(前/後) | 1,535/1,540mm | |
最低地上高 | 170mm〜185mm | |
車両重量 | 1,180mm〜1,390mm | |
タイヤサイズ | フロントタイヤ | 215/60R16 225/50R18 215/55R17 |
リアタイヤ | 215/60R16 225/50R18 215/55R17 | |
ウインドウサイズ | フロントウインドウ | 約400mm✕1,300mm |
サイドウインドウ | 約300mm✕2,100mm | |
リアウインドウ | 約200mm✕1,300mm | |
ミラー幅 | 約2,150mm | |
エンブレム・ロゴサイズ | 約100mm✕100mm |
ヴェゼルの寸法
ヴェゼルの外観寸法は基本的にはフィットのようなコンパクトカーに似たものとなっていますが、SUVによる特徴もあります。
国内車のサイズについてはいわゆる5ナンバーサイズと3ナンバーサイズという2つの枠があるのですが、コンパクトカーはそのうち5ナンバーサイズを強く意識した車です。
5ナンバーと3ナンバーは以下の規制で決まっており、いずれか1つでも規制を超えると5ナンバーサイズから3ナンバーサイズへと変わります。
スペック | 5ナンバー | 3ナンバー |
エンジン排気量 | 2,000cc以下 | 2,001cc以上 |
全長 | 4,700mm以下 | 4,701mm以上 |
全幅 | 1,700mm以下 | 1,701mm以上 |
全高 | 2,000mm以下 | 2,001mm以上 |
ヴェゼルのベースとなっているフィットはこの5ナンバーサイズに収まるようになっているのですが、ヴェゼルは全体的なデザインで一回り大きくなっています。
特に全幅が1,770mmとなっていることでヴェゼルは3ナンバーサイズとなっており、他の規制はクリアしているものの5ナンバー車とはなりません。
昔は5ナンバーと3ナンバーで税金の違いなどがありましたが現在ではそういったものはなく、あくまでナンバーの区分の違いだけです。
ですが国産車は5ナンバー車にコンパクトなイメージが非常に強く、3ナンバーというと大きな車という印象が高くなってしまいます。
ヴェゼルは3ナンバー車とはいえほとんど5ナンバー車サイズなので、実際の車はかなりコンパクトです。
ヴェゼルは駐車場に収まるか?
次に車のサイズで気になる点は駐車場に収まるかどうかで、平置き駐車場と立体駐車場の2つが気になる点です。
まず平置き駐車場は自宅や街中、ショッピングセンターの駐車場などで見られますが、そのサイズは場所によってずいぶん違います。
ですが一般的には幅が2.5m・奥行き5.0mが平置き駐車場の平均的なサイズであり、ヴェゼルのサイズであれば十分収まるサイズとなっています。
一方で立体駐車場は高さ制限が厳しい点があり、昔からある立体駐車場はコンパクトカーやセダンが収まる高さ制限「1.57m」が規制としてあります。
この高さ制限ではSUV風で車高の高いヴェゼルではギリギリ収まらないサイズ感であり、立体駐車場は気をつけなくてはいけません。
ですが近年は立体駐車場の高さ制限が緩和されてきている施設が多く、その多くはミニバンなどに対応して2.0m〜2.5mぐらいの高さ制限となっています。
このサイズであればヴェゼルはしっかり納まるので、立体駐車場に停めるときには高さ制限がいくつかをしっかり確認しましょう。
その他の外観のサイズ感
ヴェゼルの外観サイズは前述でご説明した通り全幅は大きくなっていますが、基本的なサイズはベース車のフィットに近い車です。
ヴェゼルはフィットのプラットフォームをベースに設計された車で、車のホイールベースやトレッドはフィットより少し大きい程度で収まっています。
搭載されるエンジンや座席のレイアウト、燃料タンクの位置などもよく似たレイアウトとなっており、ヴェゼルもたしかにコンパクトカーです。
しかしSUVは押し出し感の強いデザインが必要となり、全長や全幅は主にデザイン的な面でフィットより一回り大きくなっています。
またSUVはなにより車高の高さがデザイン的な特徴なので、全高はタイヤのサイズなどを大きくして全高も高くしてあります。
そういった変更によってヴェゼルは効率を重視したコンパクトカーとは少し違って、デザイン性を特に重視した車となっています。
ヴェゼルの内装
次にヴェゼルの内装のサイズ感についてご説明していきましょう。
スペック | ヴェゼル | |
室内長 | 1,930mm | |
室内幅 | 1,485mm | |
室内高 | 1,265mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 780mm |
幅 | 1,010mm | |
奥行き | 800mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 495mm | |
奥行き | 約900mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 495mm | |
奥行き | 約900mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 1,240mm | |
奥行き | 約900mm |
ヴェゼルの車内の広さ
ヴェゼルの車内の広さは基本的にはコンパクトカーレベルなのですが、こちらもほとんどフィットと近い寸法となっています。
フィットの室内寸法は、室内長:1.935mm、室内幅:1.450mm、室内高:1.280mmとなっていますが、この室内寸法はヴェゼルの室内寸法とほとんど変わりません。
室内長や室内高はむしろヴェゼルのほうがわずかに小さいぐらいであり、ヴェゼルのほうは室内の装備や内装デザインもデザインが重視されています。
さすがに室内幅はヴェゼルの全幅が大きくなったことで広くなっていますが、35mmほどの差なのでそこまで広々とはしていません。
フィットの室内は狭いわけではありませんがコンパクトカーの一般的なサイズ感であり、ヴェゼルの室内のサイズ感もボディサイズのイメージよりは少し狭く感じるかも知れません。
ヴェゼルのラゲッジルームの広さ
ヴェゼルのラゲッジルームはコンパクトカーとしてはそれなりに広めとなっており、フィットよりも広々としています。
まずフィットのラゲッジルームは後席を使った状態で奥行きが1,010mm程度使えますが、フィットはもう少し奥行きが小さくてヴェゼルのほうが広々としています。
このあたりは全長の長さが影響していますが、もう一つヴェゼルのようなSUVはキャンプやレジャーで沢山荷物を載せる需要が強いため、ラゲッジルームが広めになっています。
一方でラゲッジルームの高さはヴェゼルのほうが少し低めなのですが、ヴェゼルはデザイン的に車の後方に行くほど屋根が低くなっていっているので、その影響がラゲッジの高さにあらわれています。
コンパクトSUVとしてのスポーティなデザインが優先されており、高さの大きな荷物を載せるのには少し不向きです。
その他の内装のサイズ感
ヴェゼルの車内の座席サイズもフィットに準じたものとなっており、広々とはしていませんがコンパクトカーとして必要十分なものとなっています。
SUVは基本的にデザインが優先されて座席の快適さなどは普通の車と大差はないのですが、ヴェゼルもそのコンセプトで設計されています。
前席のスペースや座席の面積、後席の幅などほとんどフィットと変わらない寸法となっており、5人フル乗車となると後席は少し狭めとなるでしょう。
また後席はヴェゼルは6:4分割式となっており、ラゲッジルームの長さが足りない時には後席を折りたたんで広くすることができます。これによりラゲッジルームの全長が2m弱となりかなり大きな物を搭載できます。
後席の左右どちらかだけを倒すこともできるので、数人後席に座りながらラゲッジを広くするなども可能です。
こういった使い勝手の良さはフィット譲りであり、うまく活用すればサイズ感以上の利便性があるでしょう。
ヴェゼルの運転
次にヴェゼルの運転性についてご説明します。
スペック | ヴェゼル |
最小回転半径 | 5.3m〜5.5m |
ハンドルサイズ | 370mm |
ヴェゼルの旋回性
まず車の運転性で気になる点は小回りが効くかという点なのですが、スペック的には車の最小回転半径が影響します。
最小回転半径は車のハンドルを左右どちらかに最大限切った状態で車を低速で走行させ、車を360° 1回転させたときに要する半径です。
このスペックが小さいほど車の小回りが効くということであり、フィットなどのコンパクトカーは4.5m〜5.0mぐらいが標準的な値となっています。
ですがヴェゼルはフィットよりは最小回転半径が大きく5.3m〜5.5mとなっており、ホイールベースの増加とタイヤサイズの大型化が影響しています。
この最小回転半径の数値は中型車並のものとなっているので、ヴェゼルはコンパクトカーほどは小回りが効かない車といえます。
それでも運転しづらいということはほとんどありませんし、ヴェゼルのようなSUV系の車種はほとんどこのぐらいのスペックです。
ヴェゼルの走行感覚
ヴェゼルはコンパクトカーと同じような走行感覚があり、運転しやすい車といえます。
コンパクトカーはなにより車のサイズが小さいことから日本の狭い道で扱いやすい車となっており、これが人気の理由の大きな点となっています。
ヴェゼルは普通のコンパクトカーよりは少し大きめではありますが、ほとんどサイズ的には変わらないので住宅街とかの取り回しはほぼ同様です。
またヴェゼルはフロントオーバーハングが短いというコンパクトカーの特徴を受け継いでおり、車の前方の見切りも良いので運転しやすいです。
また後方もハッチバックタイプの車なのでサイズ感をつかみやすく、車高も高いので視界も良好です。
ヴェゼルの車内の運転感覚
ヴェゼルの車内からの運転感覚は前述した通り前方は良好で、ドライバーが車の運転感覚をつかみやすい特徴があります。
ヴェゼルはフロントウインドウのサイズがコンパクトカーにしては結構広めで、ドライバーからの前方視界は良好です。
フロントウインドウは少し寝ている形状なのでフロントの左右の視界も結構よく、普通に走行する状態は良いといえるでしょう。
ただ車のデザイン的に車のリア側が少し低くなっていくのでリアウインドウが狭くなっており、ドライバーからの後方視界はあまり良くありません。
ウインドウサイズが狭いのでどうしても死角が多くなり、バックなどの際には注意が必要です。バックミラーからの視界もそこまで広くないので、肉眼での確認をしっかりすることが重要でしょう。
ヴェゼルのサイズの評判
ヴェゼルのサイズ感に関してはTwitterにも色々な意見があり、次のようなものをご紹介します。
今ヴェゼル乗ってるけど新型出たらまたヴェゼル買いたい
安っぽく無いしサイズ感絶妙— かずきち! (@monsuxu) October 23, 2019
ヴェゼルのサイズ感に関しては丁度いいという意見がとても多く、コンパクトカーとしてのサイズとSUVらしい特徴的なデザインが好評のようです。
この方もヴェゼルの次もヴェゼルにしたいほど気に入っておられますね。
HR-VもCR-Xもホンダ車ですねw
ちなみに今のHR-Vの国内名はVEZELです←マイカー(^o^)VEZELもSUVなので後方視界は難ありですがC-HRほど酷くないですww
— JG1XQB / カワサキAW055 (@jg1xqb) January 27, 2019
ヴェゼルのサイズ感はたしかに丁度いいのですが、後方視界の悪さに関しては誰しも感じているようです。
しかし他のコンパクトSUVも多かれ少なかれ同じデメリットを持っており、ヴェゼルのライバルであるトヨタCH-Rよりはまだ良いようですね。
ヴェゼルを他の車と比較
ではヴェゼルのサイズ感をライバル車と比較してみますが、近年このコンパクトSUVというカテゴリーは競争が激しく各社とも新型車を投入しています。
スペック | ヴェゼル | トヨタ C-HR | 日産 ジューク | マツダ CX-3 | |
価格 | 2,505,555円〜2,980,186円 | 2,367,000円〜2,863,000円 | 2,011,900円〜3,533,200円 | 2,167,000円〜3,151,786円 | |
全長 | 4,295mm(HYBRID RS・Honda SENSING、RS・Honda SENSINGは4.305mm) | 4,360mm | 4,135mm | 4,275mm | |
全幅 | 1,770mm(HYBRID RS・Honda SENSING、RS・Honda SENSINGは1.790mm) | 1,795mm | 1,765mm | 1,765mm | |
全高 | 1,605mm | 1,550mm(ガソリン4WDは 1,565mm) | 1,565mm〜1,570mm | 1,550mm | |
ホイールベース | 2,610mm | 2,640mm | 2,530mm | 2,570mm | |
トレッド(前/後) | 1,535/1,540mm | 1,540/1,540mm 1,550/1,550mm | 1,540/1,540mm 1,525/1,525mm 1,530/1,525mm 1,525/1,505mm | 1,525/1,520mm | |
最低地上高 | 170mm〜185mm | 140mm(ガソリン4WDは155mm) | 155mm〜170mm | 160mm | |
車両重量 | 1,180kg〜1,390kg | 1,440kg〜1,470kg | 1,200kg〜1,380kg | 1,230kg〜1,370kg | |
タイヤサイズ | フロントタイヤ | 215/60R16 225/50R18 215/55R17 | 215/60R17 225/50R18 | 205/60R16 92H 215/55R17 94V | 215/50R18 215/60R16 |
リアタイヤ | 215/60R16 225/50R18 215/55R17 | 215/60R17 225/50R18 | 205/60R16 92H 215/55R17 94V | 215/50R18 215/60R16 | |
室内長 | 1,930mm | 1,800mm | 1,835mm | 1,810mm | |
室内幅 | 1,485mm | 1,455mm | 1,470mm | 1,435mm | |
室内高 | 1,265mm | 1,210mm | 1,215mm | 1,210mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 780mm | 675mm | 680mm | 790mm |
幅 | 1,010mm | 1,100mm | 880mm | 940mm | |
奥行き | 800mm | 770mm | 660mm | 700mm | |
最小回転半径 | 5.3m〜5.5m | 5.2m | 5.3m | 5.3m |
ヴェゼルとトヨタ C-HRのサイズ感の比較
トヨタ C-HRはヴェゼルの直接的なライバルの車種で、車のサイズ感や同様のハイブリッドモデルの存在などとても似ている箇所の多い車種です。価格帯もほぼ同等でまさにライバルです。
C-HRの外観サイズは全長と全幅はヴェゼルより多少大きめですが、全高に関してはC-HRのほうが多少高くなっています。
このあたりはデザイン的な面もあり、ヴェゼルに比べるとC-HRはよりスポーティで背の低いスタイルとなっています。
一方で室内の寸法に関しては全体的にヴェゼルのほうが広々としており、全長がずいぶん差があるのが目立ちます。
ホンダは以前から室内の広さを確保するためのレイアウトを得意としており、ヴェゼルもその影響で同クラスの車よりは室内が広くなっていて快適感が高くなっています。
またラゲッジルームの寸法に関してもヴェゼルのほうが広く、より大きな荷物も載せられる車です。
しかし最小回転半径などはC-HRのほうが小さくて小回りが効き、デザイン的な面もあってC-HRのほうがよりコンパクトといえるでしょう。
ヴェゼルと日産 ジュークのサイズ感の比較
日産ジュークは日産のコンパクトSUVですが、国産車のコンパクトSUVのさきがけともいえる存在です。
ジュークは非常に特徴的なデザインを持つ車で、そのアクの強いデザインから一躍話題となりました。
それが功を奏して販売面では成功しましたが、登場から既に10年近く経過しておりヴェゼルのような新型車と比べると古い部分も出てきています。
そんなジュークの外観寸法は全体的にヴェゼルより小さくなっており、特に全長がずいぶん短いので見た目がよりコンパクトカーに近いです。
そのため室内の寸法もヴェゼルよりは結構狭くなっており、快適性という面ではヴェゼルに圧倒的なアドバンテージがあります。
さらにジュークは車のデザインが全体的に締まっていることもあってラゲッジルームまわりの形状が狭く、ラゲッジルーム寸法が結構小さくなっています。
車の使い勝手としては圧倒的にヴェゼルにメリットがありますが、ジュークのデザインの特徴的な面は唯一なのでそのあたりは一概に比較はできませんね。
ヴェゼルとマツダ CX-3のサイズ感の比較
マツダ CX-3はサイズが非常にヴェゼルに似ている車ですが、デザインコンセプトは結構違います。
CX-3はデザインがシャープであるところシンプルですが、ヴェゼルは結構押し出し感の強い形なので購入時の比較の点となります。
サイズ感は全長、全幅、全高ともヴェゼルのほうが僅かに大きいですが、ほとんど変わらないと言っても良い差です。
また室内寸法についても前述した通りホンダ車のレイアウトのメリットが光っており、室内の広さはヴェゼルのほうが広いです。
ラゲッジルームの広さについてもヴェゼルのほうが広くなっており、使い勝手に関してはヴェゼルが便利でしょう。
ただCX-3の唯一の特徴としては燃費の良好なクリーンディーゼルエンジンの搭載があり、このエンジンはトルクフルで扱いやすい点が大きな差です。
総評
ヴェゼルはホンダのラインナップの中でも絶大な人気を持っている車で、その絶妙なサイズ感と特徴的なデザインでとても魅力の高い車です。
コンパクトカーがベースなのでサイズ的に制限がある点もありますが、さまざまな用途に便利に使える車としてライバル車の中でも広い室内やラゲッジの広さなどのメリットが多いといえるでしょう。