ホンダ ストリームは車高の低いステーションワゴンもしくはミニバン系の車種で、スタイリッシュなデザインをもっています。
今回はそんなストリームのデザインについてご説明します。
ストリームのデザイン
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ホンダ ストリームはホンダが2000年にラインナップした中型のワゴン系の車種で、5人乗りのステーションワゴンタイプと7人乗りのミニバンタイプがありました。
ストリームは2006年に2代目にフルモデルチェンジ後に2014まで販売されていた長寿車種で、ホンダのラインナップの中で薄くなっていたステーションワゴン系の車種を永らく支えてきた車です。
車のサイズは5ナンバーサイズに収まるような比較的扱いやすいサイズでまとめられているのですが、それでいて標準モデルでは3列シート7人乗りまで可能という乗車定員の多さが特徴です。
またそのほかに2列シートとした5人乗り仕様や、後ほど追加されて2列目シートが贅沢な2名掛けとなった3列シート6人乗り仕様など、車内の使い勝手に応じてさまざまな仕様が用意されていました。
またエンジンスペックなどはこのクラスのステーションワゴンとしては多少排気量の多いもので、ワゴンとしては十分な走行性能を持っています。
さらにステーションワゴンにしては4WD仕様があることでアウトドアなどにも使いやすい車種となっており、普段使いだけでなくさまざまなシーンに対応できる車です。
このように扱いやすいサイズ感と車内の使い勝手、スペックなどさまざまな面でバランスが取れた車種なので長期間に渡ってラインナップされていたのですが、同クラスのミニバンであるホンダ ジェイドの発売にあわせて2014年に販売終了となり、後継モデルもなかったためストリームは2代目で最後となっています。
今回はそんな最終型となった2代目ストリームのデザインをご紹介します。
ストリームのエクステリアデザイン
2代目のストリームはもともとのデザインが2006年当時のものではありますが、今見てもなかなかかっこいいフォルムに仕上がっています。
ストリームのフロントマスクはこの頃のホンダ車の定番のコンセプトとなっており、横長のデザインのヘッドライトとフロントグリルがなめらかにつながって一体感のあるフロントマスクを構成しています。
ボンネット全部の高さも低く抑えられていてスポーティなフォルムに仕上がっており、ミニバンよりはスポーツカーのようなスタイルのワゴンです。
フロントバンパーやボンネットのデザインにも抑揚がつけられていて質感も高く、5ナンバー車とは思えない存在感があります。
全体的なボディのフォルムも前方から後方まで流れるようなラインとなっており、低いフォルムのミニバンとして走行性能も悪くありません。
ストリームはリア側のデザインに結構特徴があり、まずサイドのウインドウ後方の三角窓はボディラインに合わせた形状ではなくデザイン重視のものとなっています。
またリアコンビランプが上下に長い形状ですが、かなりダイナミックで北米向けの車で見られるようなデザインとなっていて、スポーティなフロントマスクデザインとは対象的に力強いものとなります。
またリアバンパーのデザインも独特で、凹凸のある左右部分と盛り上がったセンター部分という複雑なデザインはあまり他の車では見られません。
しかしこのリアコンビランプの並べ方でテールゲーの開口部が最大限広く取られており、実用性も十分です。
ストリームのインテリアデザイン
ストリームのインテリアは比較的シンプルにまとまっていますが、各所に質感の高いデザインが盛り込まれています。
ストリームの運転席周りのデザインは良くも悪くも2006年当時のデザインで、カーナビの配置やエアコンダクトやパネル、シフトノブの形状などは少し昔の印象を受けます。
ですがインパネやハンドル周りのデザインはなかなかスタイリッシュなものとなっており、特にハンドル回りが質感の良いメッキパーツで形作られているので素敵です。
その他にもハンドル部分やドリンクホルダー、ドアノブなどにもメッキパーツが奢られたことで高級感はあります。
ストリームのインテリアは標準モデルが3列シート7人乗りモデルということで車内はほとんど3列のシートで占められており、この状態ではラゲッジスペースのサイズはそんなに大きくはありません。
ですがその分シート感のスペースやシート自体の質感は良好なもので、1列目、2列目だけでなく3列目シートもそこそこクッション性のあるものになっているのは実用性が高いポイントです。
ストリームは車高の低いフォルムのミニバンなので最近のトレンドであるトールワゴンほど天井は高くありませんが、普通の乗用車としてみれば十分なスペースはあります。
またストリームには上級仕様としてRSZという仕様がありますが、そのRSZ-Sパッケージという仕様には高級感のあるシート材が設定できます。
合わせてインテリアカラーもブラウンとシルバーでまとまるような形になっており、中型ミニバンとは思えない高級感のあるインテリアにすることもできます。
全体的にストリームは実用性が十分であり、多人数乗りでもシートアレンジを駆使しての沢山の荷物を積み込める車としても、さまざまなシーンで便利なインテリアとなっています。
ストリームのボディカラー
ストリームは長年のラインナップ期間の間にさまざまなボディカラーが設定されており、以下のボディカラーから同時期に9色〜10色が設定されていました。
ストリーム ボディカラー | クリスタルブラックパール |
モダンスティールメタリック | |
スーパープラチナメタリック | |
プレミアムディープロッソパール | |
コバルトブルーパール | |
ホワイトオーキッドパール | |
プレミアムミスティックナイトパール | |
ポリッシュドメタルメタリック | |
パッションレッドパール | |
プレミアムホワイトパール | |
ナイトホークブラックパール | |
クールアンバーメタリック | |
アラバスターシルバーメタリック | |
ミラノレッド | |
ニュートロンブルーメタリック |
ストリームのボディカラーはいわゆる定番カラーと呼ばれるカラーが多く、ホワイト、シルバー、ブラック系などは何度もカラーを変更しながら設定されてきました。
特にホワイトやシルバーはストリームのイメージカラーでもあり、同じホワイトやシルバーでも違うパールカラーになっているあたりこだわりが感じられます。
またその他のカラーとしてレッド系統のカラーやブルー系等のボディカラーが意外と何色も設定されており、スポーティなボディのデザインに合わせた存在感のあるカラーとなります。
ストリームだけの特殊なボディカラーはあまり見られないのですが、モダンスティールメタリックやポリッシュドメタルメタリックなどの金属色に近いボディカラーが何度も設定されており、これもシャープなストリームに合わせたボディカラーといえるでしょう。
ストリームは人気か?
ストリームは1つのモデルとしてはかなりの長期間に渡って販売された車ですが、販売台数を見るとそこそこの人気がありました。
ストリーム年間販売台数ランキング | 順位 |
2006 | 26位 |
2007 | 12位 |
2008 | 21位 |
2009 | 27位 |
2010〜2014 | 30位以下 |
2代目ストリームが登場した2006年には国内の年間販売台数でストリームは26位、その翌年度にはなんと12位まで販売台数が伸びており、ステーションワゴン系の中ではかなり売れた車です。
ただこの頃はミニバン系としてトールワゴン系の車種が伸びてきた頃でもあり、2008年以降はそこまで人気が持続せずに少しずつ順位は下がっています。
しかしそれでも2代目ストリームはモデル期間を通じて200,000台程度の販売台数を誇っており、最盛期には年間50,000台規模でしたので十分人気車種だったといって良いでしょう。
ストリームの評判
ストリームは販売終了して結構経つ車ですが、それでもデザインの評判についてはtwitterにいくつも投稿されており、そのデザインの良さが評価されています。
【人生3台目】HONDA ストリームRSZ(画像残ってないので代用です)
ゲーセン仲間達とよく一緒に遊んでたので人数たくさん乗せれる車が欲しくてWISH、プレマシーと競合して新車で購入。
初代のストリームよりもデザインがかなりカッコよくなったのが決め手。
ボディ色はこれと同じでした。 pic.twitter.com/4Rk91hwyIr— こっペぱん (@negikoppe) August 13, 2021
こちらの方は以前ストリームに乗っていらっしゃったそうですが、購入の決め手はそのかっこいいデザインだったそうです。
ストリームのようなスタイリッシュなフォルムのミニバンは意外と珍しく、同クラスの他の車より評価されたようですね。
ホンダ ストリームRSZ
5年ほど前まで通勤車として乗っていた車、転勤で電車通勤になり売却。
パワーはなかったがそこそこ燃費が良かった。ボディのデザインはカッコよく、足回りもよく粘りファミリーカーとしてはイイ車だった。— らぶ❤️ゆうLV69 🖌 👒🦁🐟💣(旧なおゆうLV99) (@KoLv99) May 23, 2021
こちらの方も以前ストリームに乗っていらっしゃいましたが、エンジンパワーはともかくとしてデザインはお気に入りだったそうです。
また足回りなどの基本性能も良かったようでファミリーカーとして十分な車だったという高い評価ですね。
ホンダ車はストリームが好きだった。5ナンバー幅に思えないデザインだし高さも立体駐車場に入るし。
次のシャトルがそういうデザインになったら、今のレヴォーグの次はシャトルにしたい。— Inada Naoki (@methane) May 29, 2020
こちらの方のストリームの評価ポイントはそのサイズにあり、5ナンバーサイズという中型車としては小さめのサイズながらデザインのおかげでクラス以上の魅力があるのはすばらしいですね。
また立体駐車場などへの対応がしやすいのもこのクラスのメリットであり、ストリームのようなスタイルのミニバンを乗り継いでいらっしゃるのもそういった点からでしょうか。
ストリームの欠点
ストリームは中型ステーションワゴンとしては便利な部分もたくさんある車ですが、一方で次のような点はどうしてもストリームのデザインやフォルムでは欠点となるものです。
車高の低さによる車内スペースの小ささ
まずストリームは長年に渡ってラインナップされてきた車種ではありますが、近年のミニバンのトレンドからすると少し離れている車種で、その点は車内スペースがそこそこしかないことです。
近年はファミリーカーとしてミニバンは大人気車種の一つになっていますが、ミニバンのトレンドとしては車高が高くなっているトールワゴンタイプが人気です。
トールワゴンタイプのミニバンが人気なのは何より車内が広々としていることにあり、車内の長さや幅以上に車高の高さによる圧倒的な天井の高さがあります。
上下に空間が広がっているのでとても解放感があり、車のクラス以上に快適なのです。また車内の広さは大きな荷物を載せることにも有利であり、ファミリーカーとして快適さと実用性をかねそなえた点がメリットとなります。
これに対してストリームは5ナンバーサイズ車としてのコンパクトさというのはあるのですが、車高は低く車内スペースもそこそこの広さなのでトールワゴン系のミニバンに比べるとどうしても狭く感じてしまいます。
もちろん車高が低いことで空力性能や安定性などメリットもあるのですが、ファミリーカーとしては何より車内スペースと実用性が優先される傾向にあるので、ストリームの販売台数を見ても分かるようにトールワゴンのブームとともに販売台数は減っています。
それでもストリームのようなロールーフのミニバンも需要があるためストリームやその後継であるジェイドなどの車種もホンダはラインナップし続けていますが、ほぼ同時期に1車種だけと下火なのは仕方ない点でしょう。
インテリアデザインの古さ
ストリームのデザインはエクステリアは近年の車と比較してもまだまだカッコいいフォルムではあるのですが、インテリアに関してはどうしてもデザインコンセプトが古めです。
ストリームのインテリアはフルモデルチェンジした2006年当時のデザインなこともあり、現在の車種と比べるとどうしても古くなってしまうのは仕方ない面はあります。
それでもエクステリアデザインが優秀で古めかしさがないので2014年までの8年もの間にわたってコンスタントに売れていた車なのですが、インテリアに関しては現在ではシンプルすぎるデザインです。
最近は中型車以上の車だけでなくコンパクトカーや軽自動車でも抑揚があって質感の高いインテリアをしているので、その中にあってストリームの商品性としてインテリアは残念な点でしょう。
特にストリームのインパネ部分には昔の車という感じのポイントが多く、左右で統一感のないデザインや各パーツが独立しているようなデザインなど一昔の印象があります。
またシート表皮などもカラーはともかく表皮のパターンなどがシンプルすぎるきらいがあり、ワンポイントとなるステッチなどもないため高級感もいまいちです。
2006年当時であればこういったデザインの車は多く競争力もあったのですが、2014年当時のコンセプトとしてはさすがに古さがあります。
ストリームの値段
ストリームは既に新車販売を終了していますが、今回は販売当時の新車価格と現在の中古車価格をご紹介します。
なお中古車価格については大手中古車情報サイトであるカーセンサーおよびgoo-netで調べています。
ストリーム | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | |
ストリーム(2代目) | 1,820,000円〜2,750,000円 | カーセンサー | 9,800円〜898,000円 |
goo-net | 10,000円〜1,102,000円 |
ストリームは新車販売時の価格としては中型車の価格帯にしっかり入っている車で、2,000,000円弱〜3,000,000円弱が価格帯となっていました。
ミニバンとしては結構コストパフォーマンスに優れた価格帯であり、3列シートで多人数乗りができる車としてはなかなか悪くない選択肢です。
またエクステリアデザインも長年色あせないデザインなので十分カッコよくて実用性がある車といえます。
現在ではストリームは中古車としてなら購入できるのですが、その価格はかなり下がっておりなんと最低価格は10,000円から購入できます。
このストリームは発売当時の初期型のため既に年式が10年以上経過していることからこの価格であり、車のクオリティとしては見極めは必要です。
ですが中古車価格の最高価格としても900,000円〜1,100,000円とかなり価格は下がっており、探せばコストパフォーマンスとクオリティのバランスがとれた中古車も見つかるでしょう。
近年はストリームのようなスタイルのミニバンは少なくなってきたので、今はなかなかお買い得な車といえます。