トヨタ プリウスはハイブリッドカーとして燃費の良い車種として有名ですが、その信頼性の高さも評判です。
そこで今回は走行距離が多いプリウスが大丈夫かどうかについてご説明します。
100,000km超えのプリウスは大丈夫?
この投稿をInstagramで見る
プリウスはトヨタを代表するハイブリッドカーの1車種で、ハイブリッドシステムによって燃費性能が非常に高い車種です。
プリウスの燃費性能は4代目を数える現行車でもトップクラスの性能を持っており、その経済性から何年にも渡って乗っている方もいらっしゃいます。
プリウスを開発したトヨタは世界屈指の車の信頼性を持っているメーカーで、プリウスに限らずトヨタ車は何年も乗り続けても故障が少ないことで有名です。
また走行距離に関してもトヨタ車は何万キロもの走行に耐えうる性能があり、中には何十万キロもの走行距離を乗り続けても走り続けているトヨタ車は存在しています。
車の寿命の一つの指標として走行距離100,000kmというものがあるのですが、これはこの走行距離になったら故障するというわけではなく車の主要部品がこの設計条件で作られていることが多いからです。
そのため100,000kmに近づくに連れて車の故障や部品交換の必要性が増えてくるのですが、すべての車に故障が起こるわけではなく100,000kmを超えてもノートラブルな車も少なくありません。
特にトヨタ車は世界的にも信頼性や耐久性に定評があり、日本で100,000kmを超えたような車でも乗り続けられていることがあります。
そんなトヨタ車の一部にプリウスがあるのですが、走行距離に関しては次のような感じとなります。
100,000km超えのプリウスについて
プリウスは現行モデルで4代目を重ねる車で初期プリウスはすでに20年以上の年式の車もありますが、走行距離に関しては年式にかかわらず大小があります。
しかしプリウスは台数の多い2代目、3代目あたりで特に100,000kmを超えた車が増えてきており、その燃費性能の高さから長期間、長い走行距離を経ているプリウスはあります。
中古車市場を見ても走行距離100,000kmを超えているプリウスは全体の1割〜2割は残っており、まだまだ十分走行できる性能が残っています。
もちろん中には故障があったり部品修理の履歴があるプリウスもあるでしょうが、車が走行できないほどではなく車の寿命としてはまだまだということがわかるでしょう。
とはいえプリウスで走行距離が増えてきた車では他の車にはない不安点もあり、プリウスのハイブリッドカーとしての大きな特徴であるハイブリッドシステムのトラブルには注意が必要です。
プリウスにはガソリンエンジンの他にハイブリッドシステムとして電動モーター、インバーター、DC-DCコンバーター、駆動用バッテリーなどの大型システム部品が搭載されており、これらを駆使して高い燃費性能を誇ります。
しかしハイブリッドシステムの部品は走行距離によって故障する確率が増えてくるもので、システムにトラブルがあると自走ができなくなり修理が必要となります。
走行距離100,000km超えのプリウスはまだまだ走行できる性能は持っていますが、特にハイブリッドシステムのトラブルには中尉が必要です。
走行距離100,000km以上のプリウスは?
プリウスに限らず日本では走行距離が100,000kmになると一つの区切りのように考えられがちですが、プリウスは実例としてもっと走行距離が多い車もあるのです。
いつの間にか、ウチの2010年登録の プリウス、20万キロ超えてた。 pic.twitter.com/Mcuzb5cc0d
— 弾丸ヒロシ(配送ドライバーヒロシ) (@komatunakobun) June 19, 2021
愛車の40プリウスが30万キロになりました🚘 pic.twitter.com/JUnWF7n2tM
— てっぺー@福岡 (@tetu_go_fukuoka) October 10, 2019
【祝プリウス走行40万キロ】
平成13年製プリウス、本日40万キロ、走行達成しました! pic.twitter.com/KVdY0woUfX— Mika Noda (@mikanoda) March 8, 2019
その実例はTwitterにも様々な方が投稿されているのですが、中には200,000km、300,000km、400,000kmに到達された方がいらっしゃいます。
こういった方は仕事や趣味などで何らか長距離運転が必要な方でいつのまにか走行距離が増えた結果ということが多いのですが、それでもプリウスという車が100,000kmで寿命を迎えるということはないという証明でもあります。
もちろんそれまでの間にいろいろなメンテナンスや部品交換などをされていると思うのですが、そういった処置をしていればプリウスという車はしっかりした耐久性があるわけです。
また日本ではなく海外に目を向けてみるともっと走行距離の多いプリウスの実例があり、2013年にオーストリアでなんと1,000,000km走行の2代目プリウスがあります。
このドライバーの方はタクシー運転手ということで日常的に長い距離を運転する仕事でありタクシーの車は走行距離が増える傾向にはありますが、それでも1,000,000kmという走行距離はかなり圧倒的な数字です。
この方は1,000,000kmに行くまでに消耗品などを交換してこられたそうですが大きな故障はなかったらしく、プリウスの高い耐久性の証明でもあります。
参考 2代目トヨタ プリウスのタクシー、累計走行距離100万km達成…オーストリアReaponse.jpすべてのプリウスが1,000,000kmまで保つわけではなく環境によって大きく変わるのですが、それでもプリウスという車に十分な耐久性があることはわかるでしょう。
プリウスに実際に乗ってる人の評判
走行距離が多いプリウスに乗っていらっしゃる方は想像以上に多いようで、Twitter上にも実際にその経過を投稿されていまSのでご紹介しましょう。
プリウス、30系でもマジで10万キロ超えても大きな故障ないからな…… 20はあってもウォーターポンプぐらいのイメージ
— もやし (@moyashiZZ) December 15, 2020
こちらの方は100,000kmを超えたプリウスにどうやら乗られているようなのですが、大きな故障もなくまだまだ乗れるそうです。
また2代目の20プリウスにしてもかなりの年式の古さはあるものの、信頼性は十分なイメージとおっしゃっていますね。
2代目プリウスに乗っている。10万キロ超えたら、山道下ってきても、
バッテリーがフル充電されなくなった。燃費も落ちてきた。やはり、携帯と同じでバッテリーが性能に直結している。— サービス残業ブラック@サラリーマン戦隊 (@welove2x4) October 3, 2010
こちらの方のプリウスは100,000kmを超えてプリウスの要である駆動用バッテリーの充電が微妙になってきたそうです。
駆動用バッテリーは走行中に常に充放電を繰り返しているので劣化が大きい部品で、走行距離が増えてくるとどうしても性能の低下は避けられません。
タイヤ交換
2台目マイ、プリウス
20万キロ走っているが
いまだ、リッター26走ってくれる。 pic.twitter.com/GHLR64kcrV— ますた (@masta0113) December 1, 2019
こちらの方のプリウスは200,000kmを超えている車だそうなのですが、それでもまだ実燃費でリッター26kmを記録しているようでかなり燃費性能が高いまま維持されています。
プリウスの燃費はなによりハイブリッドシステムにかかっているのですが、長距離を走行しても車によっては十分な性能があるようです。
100,000km超えのプリウスのメンテナンス
この投稿をInstagramで見る
走行距離が増えたプリウスでは長期間に渡って性能や信頼性を保つためにメンテナンスは欠かせないもので、特に消耗品の交換はしっかり行ったほうが結果的に長い距離を走行できるようになります 。
プリウスに限らず車は走行距離や年式が増えてくるごとに車のトラブルは増加傾向にあり、その問題の多くは劣化した部品の故障によるものです。
車には金属部品からゴム部品、電気、電子部品など非常に様々な部品がつかわれているのですが、それらは少しずつ劣化していきどこかの時点で故障や破損をすることがあります。
故障した場合には該当部品を交換することでまだまだ車を走らせることは可能で、消耗品などは故障する前に予め交換をしていると長い走行距離でも故障少なく乗り続けることができます。
プリウスに関してはエンジンや車両の部品に加えて前述したハイブリッドシステムの故障が問題となることが多く、特に駆動用バッテリーは走行によって間違いなく劣化するので100,000kmを超えたプリウスで故障する可能性が高い部品です。
またその他のハイブリッドシステムも走行距離が増えると故障も増えるので、これらの故障と修理により部品交換をしっかり行っていけば何十万キロでもプリウスは走行を続けることができるでしょう。
なおハイブリッドシステムの故障には修理に何十万円もかかる部品が多く、長距離を走行するにはそれなりのメンテナンス費用や部品代も必要になることが多くなるでしょう。
10万キロ超えのプリウスは買い替えた方がいい?
走行距離が100,000kmを超えてきたプリウスに関しては新しい車に比べれば確かに故障やトラブルは増えますが、まだまだ乗り続けることはできます。
プリウスに限らず国産の車の寿命としてよく言われている走行距離100,000kmですが、これはこの走行距離になったら車が使えなくなるということではなくひとつの区切りとして考える程度のものです。
100,000kmに達したことをきっかけとして車の乗り換えをする方も少なくはありませんが、車自体の耐久性としては前述のプリウスの例を見ても分かるとおりもっと多い走行距離でも十分使えるものです。
もちろん100,000kmという走行距離は結構多く部品によっては故障や交換が必要な状態になることもありますが、そこのメンテナンスをしっかり行えば200,000km、300,000kmなどの走行距離を達成することも不可能ではありません。
しかし100,000kmを超えてきた車というのは故障以外にも問題があり、それは中古車として車を下取りに出したときの下取り費用が安くなるということです。
車は年式や走行距離によっておおまかな中古車価格が決まるのですが、走行距離が100,000kmを超えていると買取価格はかなり安くなってしまいます。
また故障した箇所のメンテナンス費用、特にプリウスの場合には高額修理が必要なハイブリッドシステムなどがあることから、走行距離が増えるとコストの増加とそれに反する買い取り費用の低下というお金の面での問題はあります。
それでもプリウスという車が好きであったり、仕事で使っていて満足されていたりすれば、もともとの燃費性能はよいのですから100,000kmを超えていても十分乗り続けていられます。
100,000km超えのプリウスの買取相場
100,000kmに近づいてきたプリウスはその買取相場がガクッと下がる傾向にあるのですが、実際の価格は相場だけでなくその車の装備やグレード、車の状態によっても上下します。
また買取相場は走行距離だけでなく車の年式も関係してくるのですが、年式が5年程度で走行距離100,000kmを超えている車であれば買取価格はまだ1,000,000円前後は十分に期待できます。
しかし年式が10年に近づいていくとどんどん価格は下がっていき、年式10年以上、走行距離100,000km超えとなるとその買取価格は200,000円〜400,000円ぐらいが一般的です。
同じ走行距離100,000kmでも1,000,000円と200,000円となるとかなりの差があるのですが、これでも状態がよく中古車としての価値がまだあるからで、故障があったり事故歴があったりキズだらけだったりすればもっと買取価格は下がるでしょう。
ですが走行距離100,000km以降は大きく価格が変動するということはなく、年式にもよりますが走行距離100,000kmでも200,000kmでも相場的にはほとんど変わりません。
200,000kmでもそれまでしっかりメンテナンスをしたり劣化した部品の交換が行われていれば中古車価格はそれなりに残りますし、そうでなければ買取価格0円ということもあります。
いずれにしても買取査定などを行わなければちゃんとした買取価格は出ませんが、一般的にただ車を売るだけよりは新車、中古車購入時の下取りとしたほうが買取価格は高めにしてくれることが多いです。
100,000km超えのプリウスの値段
この投稿をInstagramで見る
では最後にそうやって買い取りされた100,000km超えのプリウスが、いくらぐらいの中古車価格で販売されているかを見てみましょう。
プリウスには初代から4代目までのモデルがありますが、今回はそれぞれの世代でそれぞれ100,000km、200,000km、300,000km以上でいくらぐらいの価格なのかを見てみます。
また中古車価格は有名な中古車情報サイトであるカーセンサーとgoo-netでそれぞれ見ていきます。なおプリウスのそれぞれの世代は初代からモデルナンバーで10、20、30、50と分けて呼んでいます。
走行距離 | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | |
100,000km〜200,000km | 10プリウス | カーセンサー | 150,000円(1台のみ) |
goo-net | 対象車なし | ||
20プリウス | カーセンサー | 124,000円〜400,000円 | |
goo-net | 79,000円〜715,000円 | ||
30プリウス | カーセンサー | 100,000円〜1,590,000円 | |
goo-net | 150,000円〜2,200,000円 | ||
50プリウス | カーセンサー | 775,000円〜2,250,000円 | |
goo-net | 850,000円〜2,099,000円 | ||
200,000km〜300,000km | 10プリウス | カーセンサー | 対象車なし |
goo-net | 対象車なし | ||
20プリウス | カーセンサー | 38,000円〜480,000円 | |
goo-net | 69,000円〜470,000円 | ||
30プリウス | カーセンサー | 198,000円〜880,000円 | |
goo-net | 198,000円〜620,000円 | ||
50プリウス | カーセンサー | 1,060,000円(1台のみ) | |
goo-net | 900,000円〜1,060,000円 | ||
300,000km〜 | 10プリウス | カーセンサー | 対象車なし |
goo-net | 対象車なし | ||
20プリウス | カーセンサー | 180,000円〜280,000円 | |
goo-net | 180,000円〜286,000円 | ||
30プリウス | カーセンサー | 280,000円〜290,000円 | |
goo-net | 280,000円(1台のみ) | ||
50プリウス | カーセンサー | 対象車なし | |
goo-net | 対象車なし |
それぞれの世代はまだ中古車市場には台数が多数残っており、初期モデルである10プリウスも走行距離の少ない中古車はあります。
しかし10プリウスの走行距離の多い中古車というのはあまり市場には残っておらず、100,000km超えの車が1台見つかっただけです。
10プリウスは年式が古く廃車になった車も多いのですが、その他に海外に輸出された車も多く国内にはそこまでたくさん残っていません。
2代目である20プリウスからはまだまだ中古車の台数は残っていますが、20プリウスでは100,000km〜200,000kmぐらいであればまだ高めの価格の中古車があります。
しかしそれ以上の走行距離となるとおよそ200,000円〜400,000円ぐらいのところに落ち着き、走行距離よりもそれぞれの中古車のクオリティで価格が決まっているような状態です。
30プリウスでは200,000kmまでなら1,000,000円超えの中古車もあり十分なクオリティを保っている中古車が多いですが、200,000kmを超えるとそこまでではなくそれなりの値段となり、300,000km超えの車は珍しいといった感じです。
そして現行モデルである50プリウスになると300,000km超えの中古車というものはなく、200,000km超えでも数台とまだまだそこまでの走行距離に達する車は少ないということです。
その代わり100,000km〜200,000kmの間の中古車はそれなりの台数が残っており、その価格も800,000円〜2,000,000円ぐらいの間とまだまだ高い中古車は高いままです。
中でも特別仕様車やエアロパーツなどを装着した仕様が2,000,000円を超えており、100,000kmを超えたプリウスでもまだ人気が高いことがわかりますね。