日産 NV350キャラバンは中型のバンタイプの車で、高い積載性から商用車として幅広く活用されている車です。
今回はNV350キャラバンのラゲッジスペースについてご紹介します。
NV350キャラバンの荷室・トランクの容量・寸法
日産 NV350キャラバンは商用車メインのキャブオーバーバンで、高い積載性を誇るラゲッジスペースの広さが魅力です。
NV350キャラバンは箱型バンの定番車種の一つであり、商店や企業などで活躍する車です。NV350キャラバンは直線基調の箱型ボディとキャブオーバー式のレイアウトで車の全長がほぼ全て室内サイズとなっており、特にラゲッジスペースの広さが大きく確保されています。
その積載性の高さから商用車としてだけでなく乗用車としても人気のある車で、商用メインのモデルと乗用モデルとして内装やシートなどを豪華にした仕様もあります。
またNV350キャラバンには用途や積載性によってボディサイズや乗車人数にもバリエーションがあり、次のような3種類に主に別れています。
ではこれらの大まかなサイズ感やラゲッジスペースのサイズなどについてご紹介しましょう。
スペック | NV350 ロング 標準ルーフ 標準幅 | NV350 スーパーロング ハイルーフ 標準幅 | NV350 スーパーロング ハイルーフ ワイド | |
乗車定員 | 3-9人(バン) 10人(ワゴン) 14人(マイクロバス) | |||
全長 | 4,695mm(ロング・標準幅) | 5,080mm(スーパーロング・標準幅) | 5,230mm(スーパーロング・ワイド幅) | |
全幅 | 1,695mm(標準幅) | 1,880mm(ワイド幅) | ||
全高 | 1,990mm(標準ルーフ) | 2,285mm(ハイルーフ) | ||
荷室長 | 3,040mm | 3,395mm | 3,395mm | |
床面長 | 2,375mm | 2,960mm | 2,960mm | |
荷室高 | 1,345mm | 1,645mm(平床部分は1,500mm) | 1,640mm | |
荷室幅 | 1,545mm | 1,545mm | 1,730mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,000mm | 約1,400mm | 約1,400mm |
幅 | 約500mm | 約500mm | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | 約900mm | 約900mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,000mm | 約1,400mm | 約1,400mm |
幅 | 約500mm | 約500mm | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | 約900mm | 約900mm | |
2列目シート寸法 6人乗り | 高さ | 約1,400mm | 約1,800mm | 約1,800mm |
幅 | 約1,200mm | 約1,200mm | 約1,200mm | |
奥行き | 約1,200mm | 約1,200mm | 約1,200mm | |
2列目シート寸法 9人乗り | 高さ | 約1,400mm | 約1,800mm | 約1,800mm |
幅 | 約1,200mm | 約1,200mm | 約1,200mm | |
奥行き | 約900mm | 約900mm | 約900mm | |
3列目座席 9人乗り | 高さ | 約1,400mm | 約1,800mm | 約1,800mm |
幅 | 約1,200mm | 約1,200mm | 約1,200mm | |
奥行き | 約900mm | 約900mm | 約900mm |
NV350キャラバンは車の基本的なサイズは中型車〜大型車に入るサイズの車ですが、ボディサイズの仕様によって結構変わってきます。
標準的な仕様では全長4,695mm、全幅1,695mmと中型車サイズで扱いやすいですが、全長や全幅を伸ばしたスーパーロングやワイドボディなどもありこれらはかなり大柄なボディです。
また全高も標準ルーフとハイルーフの2種類があり、ハイルーフモデルは全高2,285mmと非常に背の高い車となっています。
NV350キャラバンのラゲッジスペースのサイズはこれらのボディサイズのバリエーションによって大きく変わってくるもので、またシートの展開や収納によってもサイズが変わってきます。
標準ボディ、標準幅のNV350キャラバンでもシート上も使えば荷室長3,000mm以上、床面部分の奥行きでは2,375mmまで確保可能で、荷室幅も1,500mmを超える広さなのでかなりの積載性を発揮します。
ロングボディではさらに荷室長が3,395mmまで拡大しており、商用バンとして最大級の広さがあります。
さらにワイドボディやハイルーフボディなどにすればその分ラゲッジスペースの広さも拡大しますので、ニーズによって選択肢が多いのも魅力です。
ではNV350キャラバンのラゲッジスペースについて詳しくご紹介しましょう。
NV350キャラバンの荷室・トランク・荷物収納スペースの良い点
NV350キャラバンのラゲッジスペースは広々としていて使い勝手が良く、次のような点で魅力があります。
積載量に富んだ使い勝手の良いラゲッジスペース
NV350キャラバンのラゲッジスペースはシートを展開した状態でも積載性に富んでおり、非常に使い勝手の良いものとなっています。
NV350キャラバンは基本的なレイアウトとしては前席2席、後席3席が設けられた座席レイアウトであり、後部座席の後ろのスペースが基本的なラゲッジスペースとなります。
標準サイズの全長ではセカンドシートを展開した状態でもラゲッジスペースの長さが2,000mm程度はあり、一般的な乗用車のシートアレンジ後のラゲッジスペースを超えるほどの広さがあります。
標準仕様でも1,500mmを超える幅と1,345mmの高さがラゲッジスペースでも活用できますので、これだけあれば何十個ものダンボールや引っ越し荷物、大型の家具などもしっかり収まります。
またより積載性が必要な場合にはワイドボディにすればラゲッジスペースの横幅が拡大でき、キャラバンがスクエアボディなので200mm近い拡大代はラゲッジスペース全体で活用できます。
高さ方向でもハイルーフモデルになると高さが300mm近くも広くなりますので、元々の標準ルーフでも自転車やベビーカーなどを載せるのに十分なサイズがありましたが、ハイルーフであれば車内でほぼ立ったまま積み込み作業が出来るなど利便性は一気に向上します。
ただ一般的な商用車としては標準ボディのNV350キャラバンでも十分な積載性がありますし、乗用車としてみると普段使いには大きすぎるほどのラゲッジスペースです。
用途によって大きなボディで高い積載性を持つモデルが選べるのはメリットですが、それに応じて価格も上昇しますので自分のニーズにあわせた車選択が必要になるでしょう。
シートアレンジによって圧倒的な広さのラゲッジスペースが展開できる
NV350キャラバンのラゲッジスペースはシートを収納することで最大限のスペースを活用でき、座席が不要なときにはシートを収納したままにしておいてもよいぐらいです。
NV350キャラバンの基本的なレイアウトでは5人乗りモデルでセカンドシートが3人掛けのベンチシートになっており、商用モデルでもある程度の人数が乗りながら荷物も一緒に運べる車となっています。
このベンチシートはシートアレンジとして前側へ跳ね上げる形で収納が可能な構造となっており、セカンドシートのスペースの一部もラゲッジスペースにできるので床面部分の長さで通常ボディで2,300mm程度、ロングボディでは3,000mm近い奥行きが活用できるほどの広さが確保でき、より大きなものや前後に長いものもしっかり積み込めるスペースとなります。
またシートアレンジをするとラゲッジスペースの前側には折りたたんで収納したシートが残っているのですが、シートの上側はスペースがありますので折りたたんだシートの上に載せる形にすればさらに長い奥行きを活用できます。
標準ボディの状態でも奥行きが3,000mm以上活用できるようになるので長い木材やパイプ類なども積み込めるサイズであり、使い方によっていろいろなシーンに対応できます。
さらにはセカンドシートは左右分割式の構造のモデルもあり、こちらは左右どちらかの座席をシートとして残しながら片方をラゲッジスペースとして収納できるので、乗用車としての利便性も高い使い方が出来ます。
フラットなフロアで邪魔なものも少ないデザイン
NV350キャラバンのラゲッジスペースでは床面がフラットなデザインとなっており、荷物の積み下ろしのがしやすい形状となっています。
NV350キャラバンのラゲッジスペースはセカンドシートの後側のスペースやシートアレンジでシートを収納した場合、ラゲッジスペースは前側から後側まで完全なフルフラットになっています。
一般的な乗用車では車内や床下の構造やシートの構造などによって凹凸が結構あったりするのですが、NV350キャラバンは設計時点からフルフラットになるように設計されています。
フルフラットなラゲッジスペースでは荷物の積み下ろしがとても楽になるメリットがあり、荷物を前後に移動するときにも段差などで邪魔にならずに作業できるのが便利です。
セカンドシートの跳ね上げ時にもシートの足などが残らないような構造となっており、シートの固定部分も目立たず収まるようになっています。
またNV350キャラバンではラゲッジスペースの左右に張り出しているタイヤハウスにも工夫があり、タイヤハウスの上側が平たくなっています。
タイヤハウスは後輪が収まる部分なのでどうしても社内に張り出してきてラゲッジスペースを圧迫する原因になり、一般的な車ではタイヤにあわせた丸い張り出しとなります。
ですがNV350キャラバンでは上側が平たくなっていることでこの部分に荷物を載せやすくなっており、ボードを渡したりすれば上下2段の棚のような使い方も出来ます。
タイヤハウス自体はどうしても出てきてしまうものなので、この部分も使いやすくしてあるあたり工夫が垣間見えますね。
普段だけでなく趣味の車としてもってこいの広さ
NV350キャラバンは基本的には商用車として活用されることの多い車ですが、その積載性の高さは趣味の車として乗用車としても便利な車です。
商用車は一般的に企業や商店などで使われる車であり、荷物を運んだり仕事の人員を運んだりする用途がメインとなります。
そのため乗用車のような乗り心地や質感よりも車内の広さとコストパフォーマンスが重視される傾向にありますが、その高い積載性はキャンプやアウトドア、レジャーなどをする方の趣味の車としても重宝されます。
NV350キャラバンはその圧倒的なラゲッジスペースの広さやシートの数によって乗車人数を選べる便利さなどがあるので、特に乗用車としての人気もあります。
NV350キャラバンはなによりラゲッジスペースの広さとフルフラットなフロアデザインが大量の荷物を積み込むのに適しており、テントなどのキャンプ用品やレジャー用品、サーフボードなどの大きな道具類を積み込むなどさまざまな用途に使えます。
またNV350キャラバンにはワイドボディやハイルーフ仕様などボディサイズもいろいろな選択肢がありますので、マウンテンバイクやオートバイなどを積み込むことにも対応できます。
それでいて普段は座席を展開すればミニバン的な使い方も出来ますので、趣味の車専用というわけではなくファミリーカーとしても活躍する車です。
さらにフルフラットなラゲッジスペースの床面を利用して車中泊用の車としてもかなり便利な車であり、余計な工夫をしなくてもフルフラットな面にマットを敷けばそれだけで寝台が完成します。
乗用車では凹凸などを底上げするなどの対応が必要な場合も多いのですが、NV350キャラバンであれば最小限の容易で車中泊に対応できるのはうれしいですね。
カスタムベースとしても使いやすいラゲッジスペース
NV350キャラバンの広々とした車内スペースはキャンプやアウトドアでも便利な車なのですが、さらに踏み込んでカスタマイズをするためのベースカーにも活用されます。
NV350キャラバンのラゲッジスペースの広さはワゴン系の車種としては最大級の広さがあり、シンプルで飾り気のない内装によってとにかくスペース効率が突き詰められたデザインをしています。
商用車としてはシンプルな面も良いのですが、乗用車としてみると質感的な不満さはどうしてもあります。
ですがNV350キャラバンはそのシンプルさからさまざまなパーツを追加したり改造したカスタムのベースにしやすく、さまざまな用途にあわせた専用の1台を作り出せます。
日産のオフィシャルな車種としてもNV350キャラバンのカスタムカーとして「トランスポーターシリーズ」というものがあり、バイクなどを積み込むのに適したトランポ型や福祉車両に特化してリフトなどを増設したモデルなどがあります。
また社外カスタムとしてもキャンピングカー型であったりヘビーデューティな用途を想定したカスタムカーなどもあって、普通の車では味わえないカスタムカーならではの魅力に出会うことが出来ます。
中には個人でNV350キャラバンにDIYでカスタムをする方もいらっしゃって、構造的に邪魔な張り出しがほとんどないラゲッジスペースなので改造もしやすい点もあります。
なお個人でカスタムするときには木材などを始めとしていろいろな資材を運ぶ必要がありますが、その運搬にもNV350キャラバンの積載性がしっかり活躍する点も1台でまかなえて便利な点でしょう。
ラゲッジスペースで活用できる各種装備
NV350キャラバンのラゲッジスペースにはいろいろな装備がそなわっており、オプション装備もラゲッジスペースに関連したものが多くあります。
まずNV350キャラバンのラゲッジスペースには標準装備として「ラゲッジユーティリティナット」という装備があり、こちらは主にラゲッジスペースの左右に何箇所もネジ固定ができるナットが装備されています。
ナットは普段はカバーで隠れているのですが、カバーを取り外せばさまざまなオプション装備を装着するベースとなる部分です。
ラゲッジユーティリティナットは左右それぞれに天井からラゲッジスペースの真ん中、床面など9箇所ずつ、両側で18箇所もあるので、さまざまな用途に利用できます。
ラゲッジユーティリティナットにはサイズが合えば基本的にどんなものでも固定できるのですが、NV350キャラバンのオプション装備としても固定できる装備が揃っています。
まずロープなどを引っ掛けるためのユーティリティフックという小さな回転式フックがあり、ひっかけたロープのたるみを回転することでとれるという面白い装備です。
またロープやフックなどをひっかけられるシンプルなラゲッジフックなどもあり、これらだけでも十分荷物の固定が楽に行なえます。
また天井部分にはキャリアのような棚も装備できますし、その他にもさまざまなオプション装備や社外品のカスタムパーツなどを利用でき、カスタムの一環として好みのオプションを追加することで使いやすい車になります。
なおラゲッジユーティリティナットは工具さえあれば装着したものを簡単に取り外しすることも出来ますので、用途によってフックの位置をすぐに変化させたり出来るのも面白い点です。
NV350キャラバンの荷室・トランク・荷物収納スペースの悪い点
NV350キャラバンのラゲッジスペースは便利な点が非常に多いものとなっていますが、次の点は若干弱さを感じる点です。
電動パワーバックドアの設定がない
NV350キャラバンにはラゲッジスペース周りに色々なオプション装備が揃っているのですが、最近の乗用車に装備されている便利な機能が結構少ないです。
NV350キャラバンはあくまで商用車として設計された車なので乗用車ほどの質感を持たされてはおらず、機能面もかなりシンプルなもののみとなっています。
最近は乗用車のミニバンには電動パワーバックドアという機能が多くの車種に装備されているのですが、こちらは車内のスイッチなどでテールゲートが自動で開閉できる機能です。
この機能があれば重量のあるテールゲートを手を使わなくても楽に開閉できるので便利であり、特にミニバン系の車種はテールゲートが大型なのでその効果は高いです。
NV350キャラバンもミニバン同様テールゲートが大きな車種ですが、商用車ということでコストの掛かる電動式機構は少なくなっており、電動パワーバックドアも装備されていません。
手動でも十分テールゲートの開閉は出来るものの、NV350キャラバンを乗用車として使う方にはこういった機能がないことが残念に感じる方もいらっしゃるでしょう。
そのためかNV350キャラバンには社外カスタムとしての電動パワーバックドアを追加するものなどもあり、必要な方はこれを導入すると良いでしょう。
NV350キャラバンの荷室・トランク・荷物収納スペースの口コミ・評判
NV350キャラバンのラゲッジスペースについてはtwitterでもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
NV350のGXバンを仕事用で購入しましたけど、思ったよりいい車ですね。
ラゲッジにベッドキットを組んで、下と上で荷物を積めるようにしました。
オートキャンプでも行きたいところです。
普段はベッドキット上に毛布類を敷いて、荷物や材料を積むんですけどね。
キャンプデビューも近い!— nouzeioome (@nouzeioome1) April 11, 2017
こちらの方は仕事用の車としてNV350キャラバンを購入されたそうですが、ラゲッジスペースの広さを活かして趣味の車としても活用されています。
どうやら自作でベッドを組み込んでいらっしゃるようですが、普段はベッドの上を荷室として使って仕事をなさっているようで、公私ともに1台で活躍する便利な車になっています。
#乗ってる車名と長所と短所書いてけ
NV350キャラバン
長所
・荷室にM6のナットがたくさんある。荷室アレンジが容易。
・5・5分割2ndシート。でかいバイクを積んでも3名乗れる。
短所
・ハイエースより悪い燃費。概ね1km/l位悪い。
・洗車が大変。気合いが足りない時は無理🌀 pic.twitter.com/g0Ybd5iJHL— Tak (@Atora_Benly) May 9, 2018
こちらの方はNV350キャラバンの良い点と悪い点を挙げていらっしゃって燃費など不便な点もあるようですが、メリットとして挙げられているのにラゲッジユーティリティナットがあります。
荷室にさまざまな用途に利用できるナットがあるというのはカスタマイズする際には非常に便利なものであり、自作の色々なパーツを固定すれば自分だけの使いやすい車に仕上げることができます。
総評
日産 NV350キャラバンは商用のキャブオーバーバンとして非常に優秀な車で、特に車内のラゲッジスペースが広々と確保されているので沢山の荷物を積み込む用途に適しています。
その積載性は仕事のためにも便利ですが乗用車としても十分に活用できるものであり、趣味の車としてもとても使いやすい車になっています。
またグレードにもよりますが商用車ベースであればコストパフォーマンスも高くなっており、カスタムベースとして便利に使える車になっています。