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中古車の「現状渡し」とはどういう意味?故障のリスク大で危険だった?!

中古車を探していると、時に「現状渡し」となっている安い中古車を見たことはありませんか? この「現状渡し」の中古車というのは、安いけれどどういう状態の車なのかご存じありませんよね。

今回は「現状渡し」の中古車についてご説明します。

現状渡しとは

中古車の現状渡しというのは、中古車店に展示されている中古車を整備や保証なしに購入することを指します。

整備や保証がないので値段が安いのですが、車に何かあっても原則すべて自己責任で修理しなければなりません。(これについてはのちほど詳しく解説します)

現状渡しの中古車には主に次の2種類があり、共通する点は納車前の整備や修理がないことです。

  • 整備なし+車の保証あり
この場合は整備はありませんが、車の保証はついています。

しかし保証期間は短いことが多く、「1か月または走行距離1,000㎞まで」のように短期間の初期保証のみとなっています。

  • 整備なし+車の保証なし
この場合には整備が無いのはもちろんの事、保証もついていません。車に何があっても完全自己責任というわけです。

しかしなぜそんな状態の車が売られているのでしょうか?

現状渡し車はこうして生まれる

納車

現状渡し車は、何も問題のある車を売ろうということではなく、いろいろな理由があります。

中古車業者で整備修理ができない

中古車業者さんはオートオークションと呼ばれる業者間のオークションで車を仕入れますが、仕入れた車に修理や整備をすることができない場合に、格安の現状渡しとして販売します。

修理整備ができない理由としては、仕入れた後に状態の悪さが発覚し、修理整備に多額の費用がかかる場合です。

無理に修理整備して高い販売価格を付けてもなかなか販売できない車であると、そんな無理をするよりは現状販売で売った方がよいこともあります。

また車の状態が悪すぎてその中古車業者では修理できない場合もあります。その場合でもほかの業者に修理を依頼すると高くなりますので、現状販売しかないというわけです。

いずれにせよ中古車店としても、やむにやまれず現状渡しとして販売しているのです。

事故車やわけアリの車の場合

中古車店にはお客さんからも中古車が売られますが、そこで買い取った車が事故車やわけアリの車だった場合、現状渡し車として安く販売されます。

事故車やわけアリ車をだまして売っているわけではなく、整備や修理をしてもトラブルを解消できない状態の車だということです。

また保証なども修理しなければならないリスクが増えてしまいますので、中古車店としては保証もつけられません。

現状渡しを容認してくれる人にしか販売できない車なのです。

現状渡し車のメリットは?

メリット

では現状渡しの車はどうしてそんな状態で販売されているのでしょうか?

一見すると現状渡し車にはメリットが無いようにも思えますが、整備や保証なしでも一定の需要があり次の様なメリットがあります。

とにかく価格は安い

現状渡しの車は整備や保証がないのもあって値段がとても安く、相場の半額以下で販売されていることもよくあります。

前述したように一部に問題のある車である可能性はありますが、必ずしもトラブルが出るわけではないので、それでもかまわないのであれば安く車が手に入れられます。

なお、正しいやり方で値引き交渉をすればもう少し安い価格で購入できます。

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カスタマイズのベースにはもってこい

現状渡しの車の使い方の一つに、カスタマイズ用に購入して自分パーツを取り付けるという方法があります。

カスタマイズのベースですので、多少問題がある車でも自分で手を入れられるのなら、車本体は安い方がいいわけです。

こういった用途には、個人でカスタマイズする人もいれば、他の中古車業者さんが改造のベースにするケースもあります。

またレース用の車両を作るベースに使われることもあり、レース用であれば通常の車に求められる性能は関係ありませんので、安い現状渡し車には需要があるのです。

現状渡しの中古車の抱えるリスク

前述したように、現状渡し車にも一定の需要があり価格が安いメリットはありますが、それでも普通の中古車に比べるといろいろなリスクがあります。

購入後に問題がでても自己責任

現状渡し車は整備、保証なしというところからもわかるように、販売後にどんなトラブルが現れても、基本的には購入者のノークレームノーリターンの自己責任になります。

現状渡し車は整備や修理は行わない前提ですので、購入者が中古車の状態をしっかり確認してから購入するのが基本となります。

しかし当然見落としなどもあるでしょうし、たとえ問題が事前にわかっていたとしても「どうせすぐ壊れることはないだろう」と考えて購入することもあります。

しかし購入後、運悪く車に故障が発生しても、基本的に購入した中古車業者では無償修理はうけられません。

クレームを入れたとしても「現状渡し」で購入している以上、販売店が責任を問われることは原則ありません。

もし修理を行うなら有償修理となるか、自分で修理するしかありません。

事故車の疑いがある

現状渡しとなっている中古車は、やはり事故車である可能性を捨てきれません。

車に大きな問題が起こる原因は事故が圧倒的に多く、たとえ外観がキレイに直されていたとしても中はボロボロということもあり得ます。

事故車の場合には、車体の歪みが原因となり車がまっすぐ進まなかったり、衝突安全性が悪化したりと、修理しても改善しない問題点が多く発生します。

修理しきれないので現状渡しとして販売せざるをえないわけです。

普通の中古車業者さんであれば、事故車であればその旨を事前に知らせたうえで現状渡しとして売っているのですが、中にはそうでないケースもあります。

事故車であるのを隠して安い値段で売っている悪徳業者も中にはいますので、注意が必要です。

事前に車の状態の十分な説明がない場合がある

説明している女性

現状渡し車の状態については中古車店からも説明がありますが、問題個所すべてが説明されているわけではないので、予想外のトラブルが発生することがあります。

本来であれば車の問題点は修理や整備の時に発見され、納車に問題のないように対策が取られます。

事前にしっかり修理しておかないと、保証を掛けた場合に中古車業者がリスクを負うことになるからです。

しかし現状渡しであるのであれば、そもそも整備も修理もないわけですし、問題点がすべて発見できないのです。

しかも基本は購入者が自己責任で買うわけで、多少の問題点には目をつぶることもあるでしょう。

もし予想外のトラブルが起こって、「説明が十分にされていなかった」とクレームを入れても、ノークレームノーリターンのひとことで無駄に終わってしまうわけです。

現状渡しの車は何があっても自己責任なのか

現状渡しの車は、基本的には何が起こっても自己責任、ノークレームノーリターンが原則ですが、「瑕疵担保責任」に当たる場合には販売者側の責任を問うことができます。

車の瑕疵担保責任というのは、簡単に言えば「売主が把握している不具合を買主に通告する責任」のことを指します。

つまりあらかじめ問題がある車を、問題が無いように見せかけて売った場合に、店側にその責任を問える、ということです。

通常の中古車であれば瑕疵担保責任があれば相手は無償修理に応じることがほとんどですが、現状渡し車の場合には必ずしも責任が問えるわけではありません。

購入者は現状渡しであることを了承して契約しているので、かなり重大な問題でない限りは瑕疵担保責任が問えない場合もあります。

最悪裁判に持ち込むことはできますが、そもそも安い車を買ったのにその費用でお金がかかってしまっては本末転倒です。

瑕疵担保責任に問えるかどうかは車の状態によりますので、消費者生活センターなどに事例を問い合わせてみるのが良いでしょう。