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フィアット 500は故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

フィアット 500はイタリアを代表する大衆車の1つで、日本でも映画などの影響で人気の高い車種です。

今回はそんなフィアット 500の故障に関してご説明します。

フィアット500の故障率

フィアット 500参考:www.fiat-auto.co.jp

フィアットはイタリア最大の自動車メーカーで、イタリアメーカーはスポーツカーが多い中で唯一大衆車をメインにしているメーカーです。

その中でもフィアット500(チンクチェント)という車はもっとも有名で、なんと1936年から3代に渡って続いています。

中でも2代目のフィアット500はイタリアの大衆車として確固たる地位を獲得した名車で、日本の軽自動車よりも一回り小型な車体に4人乗り、元気なエンジンを積み、イタリアで最も愛された車と言っても良いでしょう。

また日本では「ルパン三世カリオストロの城」などで登場したこともあって結構有名で、2代目500は国内でもたまに見かけることがあります。

そして現行のフィアット 500は2007年に登場した車で、2代目500が1977年に生産終了してから実に30年経って新たに構想された車です。

デザインは2代目500を彷彿とさせるレトロフィーチャーな点が大きな特徴ですが、車体設計やエンジン、安全装備などは最新のものとなっており、新世代のフィアット500となっています。

今回故障に関してご説明するのはこの現行フィアット500となり、次のような点からご紹介します。

フィアットの自動車耐久品質調査

自動車の故障率などのデータは各自動車メーカーが独自に市場調査をして集めているのですが、そのデータは重要な機密データとなっており一般には公開されていません。

MEMO

そのため参考にするのであればメーカーとは別の民間調査会社のデータを見る必要があり、中でも米国J.D.パワー社が公開している「自動車耐久品質調査」が信頼の高いデータになっています。

この調査では新車を購入したユーザーから購入後3年〜5年の間に起こった不具合を聞き取り調査し、それを自動車メーカーごとのランキングとしたものです。

この調査ではフィアットというメーカー全体と他のメーカーの比較という形で不具合件数を比べたものですが、一定の傾向は見ることは出来ます。

なおフィアットは日本市場では販売台数が少なくランキングに乗りませんので、米国市場での調査を参考にします。

2018年 米国自動車耐久品質調査
ランキングメーカースコア
1レクサス99
2ポルシェ100
3ビュイック116
4インフィニティ120
5キア122
6シボレー124
6ヒュンダイ124
8BMW127
8トヨタ127
10リンカーン133
10日産133
業界平均142
28ジープ188
29フィアット192
参考 2018 U.S. Vehicle Dependability StudyJ.D. Power

フィアットはこの調査で29位にランクインしていますが、これは全体のワースト3であり決して良い結果ではありません。

不具合件数をみても上位勢の2倍近い不具合件数を持ち、また他の主要国産メーカーと比較しても1.5倍近い開きがあります。

この結果から分かることはフィアットは全体的に不具合や故障の多いメーカーであり、国産車よりも信頼性が低いといえます。

フィアット500の信頼性評価

J.D.パワー社では自動車耐久品質調査と並行して米国市場の各車種について信頼性評価の結果を発表しており、フィアット500もこちらで見ることが出来ます。

参考 2019 FIAT 500 Reliability & RecallsUS News & World Report

この評価では信頼性評価を最大星5点としており、星3点で平均点となっています。

フィアット500は毎年この評価の対象となっており、2019年の最新の結果では星3点と一応平均点をとっています。ですが以前は星2点前後となっており、信頼性評価では低い結果となっています。

それに対して国産車の多くはこの点を上回る結果を出しており、星4点前後が一般的な評価です。そのため同クラスの国産車に対してもフィアット500は故障や不具合の多い車といえるでしょう。

中古のフィアット500の故障しやすさ

フィアット500はそれなりに日本にも輸入されている車で中古車市場にも数多く供給されていますが、輸入車ということもあり故障に関してはより注意しなければなりません。

一般的に国産車の中古車は年式10年以上もしくは走行距離100,000km以上が寿命といわれていますが、輸入車はこれに対してもっと短いころに寿命が来ることが多いです。

年式5年以上もしくは走行距離50,000kmを超えると輸入車は故障が増加する傾向にあり、とくに信頼性の低いフィアットはこれを超える中古車はトラブルが多いと考えておいたほうが良いでしょう。

なお中古車市場には2代目のフィアット500も販売されていますが、これらは年式の古さがクラシックカーの域に入っていますので通常の故障率よりかなり高いと考えておかなければなりません。

気に入って購入する場合も故障やトラブルが頻繁に起こるはずなので、購入時以上に維持費がかかります。

フィアット500オーナーの評判

フィアット500の故障に関してはさまざまな情報がTwitterにも投稿されており、その中からいくつかご紹介します。

こちらの方のフィアット500はエアコンの風量が変えられないというトラブルで、常に最強のエアコンではどうしようもありませんね。

エアコンは輸入車では故障しやすい箇所ではありますが、この場合は電気系統の故障が理由でしょう。

こちらの方のフィアット500はサスペンションの故障が起こったそうで、ショックアブソーバーを交換しなければなりませんでした。

修理費用は150,000円もかかっており、非常に高額な修理となっていますね。

コチラの方のフィアット500はトランスミッションのトラブルのようですが、変速時にあるギアに入らないギア抜けトラブルです。

このトラブルが起こるとトランスミッションの交換などが必要になり、数十万円規模の修理費用となります。

フィアット500の故障事例

フィアット500の故障事例は様々なものがあるのですが、その中から代表的なものをご紹介します。

エンジンの冷却水漏れ

フィアット500 エンジン参考:www.fiat-auto.co.jp

フィアット500のエンジンには「ツインエア」と呼ばれる2気筒エンジンが採用されていますが、このエンジンは小型軽量であるメリットはあるものの冷却水漏れのトラブルが多いようです。

冷却水はエンジンの全体とラジエータなどのあいだで循環しており、その間をゴムホースーなどで接続しています。

注意

フィアットのエンジンではこのホースの接続部からの冷却水漏れが多く、特に接続部のクランプが外れるなどが起こります。

ツインエアは2気筒エンジンの特徴としてエンジン振動が強く、その結果エンジンに接続されている部品に大きな負荷がかかるためです。

また他には冷却水の樹脂パイプなどが破損することによる冷却水漏れもあり、この場合は樹脂部品自体に負荷がかかったことが原因です。

これらエンジン部品の故障に対しては部品交換が必要であり、輸入車ということで数万円の部品費用と修理費用が必要となります。

サスペンションのトラブル

フィアット500のサスペンションもトラブルが多い部位であり、交換修理が必要な場合が多いため100,000円〜200,000円近い費用が必要となります。

サスペンションのトラブルもいろいろなものがありますが、よく起こりやすいのはサスペンションブーツの破れやブッシングのヘタレなどゴム系部品の経年劣化によるトラブルです。

ゴム部品は国産車に対して耐久性が低い部分があり、走行距離50,000kmを越えたぐらいからトラブルが増加します。

また他にはサスペンションのショックアブソーバーが故障する場合もあり、足回りから異音などがした場合はこういったトラブルの場合が多いです。この場合もサスペンションの交換が必要です。

トランスミッションのトラブル

フィアット500にはフィアット独自のオートマチックトランスミッションである「デュアロジック」が搭載されていますが、このミッションは変速ギアが切り替わらないギア抜けというトラブルが多いことで有名です。

デュアロジックの特徴としては、ミッションの機構自体をマニュアルトランスミッションにした上で、その変速機構を自動化することでオートマチックトランスミッションとしています。

変速機構には油圧装置が採用されており、走行条件や速度によって自動的に変速が行われる機構です。

ですがこの機構の最もトラブルの多い箇所は油圧の変速装置であり、油圧回路の動作不良や油圧ポンプの故障などによって変速が不可能になったり、人気のギアに変速できないギア抜けが起こります。

修理には油圧装置の交換で対処できる場合もありますが、多くはトランスミッションの交換が必要となり数十万円規模の費用が必要となります。

フィアット500は買っても大丈夫か?

フィアット500は輸入車の中でも珍しいレトロフィーチャーなデザインで高い人気を誇っており、その満足度は非常に高いものがあります。

イタリア車独自のインテリアなどもあり、国産車では味わえない魅力がたくさんあります。しかしやはり故障に関しては輸入車の中でも問題が多く、ドイツメーカーと比較してもイタリア車はトラブルが多いです。

フィアット500を購入する場合はこういった点をあらかじめ考慮しておかなければいけません。