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キャデラック ATSは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

キャデラック ATSは米国生まれのスポーツセダンで、日本にも正規輸入されたことのある車です。

今回はそんなキャデラック ATSの故障に関してご説明します。

キャデラック ATSの故障率

 

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キャデラックはアメリカのGM(ゼネラルモータース)の傘下の高級車ブランドで、そのキャデラックが2012年に発売した車がATSです。

それ以前にキャデラックにはCTSという中大型のスポーツセダンがありましたが、ATSはそれより一回り小型の車として作られており、日本の高級セダンと同クラスの車になっています。

そのためキャデラックとしては珍しく日本にも正規輸入され、2013年から発売が開始されました。ATSの日本車にはないスポーティなデザインと高級感のある内装は一定の人気を獲得し、国内でも結構見かける車になりました。

キャデラック ATSは2018年に生産終了したことで国内でも販売は終了していますが、故障に関しては次のような点から見ることが出来ます。

キャデラックの自動車耐久品質調査

自動車の故障率は基本的にメーカーの機密情報となっており一般には公開されませんので、私達が故障率を見ることは出来ません。

ですがメーカーとは別の民間調査会社が公表しているデータは見ることができ、米国J.D.パワー社の公表する「自動車耐久品質調査」がその一つです。

この調査では各国市場の新車購入者から3年〜5年経過時までに起こった不具合件数を聞き取り調査し、それをメーカーごとのランキングとしたものです。

キャデラックは日本では販売台数が少なくランキングに乗ってきませんが、その代わりに米国市場での調査結果を参照します。

2018年 米国自動車耐久品質調査
ランキングメーカースコア
1レクサス99
2ポルシェ100
3ビュイック116
4インフィニティ120
5キア122
6シボレー124
6ヒュンダイ124
8BMW127
8トヨタ127
10リンカーン133
10日産133
業界平均142
27キャデラック186
参考 2018 U.S. Vehicle Dependability StudyJ.D. Power

キャデラック ATSが生産終了された2018年次点での最新結果が上記となりますが、キャデラックは全体の27位と下位に沈んでおり、不具合が比較的多いメーカーとなっています。

同ランキングでは日本メーカーも多数ランクインされていますが、日本メーカーは殆どが上位でその不具合件数は良い結果となっています。

キャデラックはそれに比べると1.5倍〜2倍不具合が多いという結果になっており、信頼性が全体的に低いという結果になります。

キャデラックATSの信頼性評価結果

J.D.パワー社では米国の車種であれば信頼性の評価結果が公表されており、キャデラックATSもその対象に入っています。

参考 2019 Cadillac ATS Reliability & RecallsUS News & World Report

この調査では星5点を最高評価として星3点を平均としており、不具合率などの数字ではありませんが車種の比較が可能です。キャデラックATSの最新の評価結果は星2.5点となっており、信頼性は平均以下となっています。

これに対し国産車のセダンは星4点付近が多くなっており信頼性が高いという結果になっており、キャデラックATSは国産車より故障が多いともいえます。

これは日本市場での結果ではありませんが、大体の比較としては外れてはいないでしょう。

中古のキャデラックATSの故障しやすさ

キャデラックATSは日本でも5年間販売されていたため、中古車市場でも見かけることの出来る車です。

ですが輸入車ということで故障に関しては敏感になる必要があり、年式と走行距離は最も重要な判断基準となります。

国産車の場合は年式10年以上もしくは走行距離100,000km以上が寿命といわれるのですが、輸入車の場合は年式5年、走行距離50,000kmを超えると故障が一気に増加してきます。

キャデラックATSもこの例に漏れず中古車は故障が増えるのですが、キャデラックATSは最近まで生産、販売されていた車ですのでまだ状態の良い中古車は残っています。

少なくとも年式に関してはもっとも古い車でも5年〜6年程度であり、探せば年式の新しい車は見つかるでしょう。

走行距離に関しては車によって状況は大きく違いますので、少なくとも50,000kmを超えるような中古車は故障が今後増えてくると考えておいて良いでしょう。

キャデラックATSオーナーの評判

キャデラックATSは国内では販売台数があまり多くないこともあってその故障に関するTwitterの投稿は少ないです。その中でもいくつか見られたものをご紹介しましょう。

キャデラックATSのような米国の輸入車、いわゆるアメ車は日本では故障が多いというのが一般的なイメージです。

アメ車メーカーもすべてが故障が多いというわけではなく前述の調査結果で結果が良いメーカーもあるのですが、キャデラックに関してはイメージに近いことがデータでは出ています。

一方でこちらの方はキャデラックATSはそこまで壊れないともおっしゃっており、ドイツ車よりも故障は少ないそうです。

いくらデータ上で不具合の多いキャデラックであってもすべての車が故障が多いわけではないので、故障のない個体もあります。ただその割合は国産車よりもかなり少ないといえます。

キャデラックATSの故障事例

キャデラックATSにはいくつかの故障事例がありますが、その中から代表的なものをご紹介します。

エンジンからのオイル漏れ

オイル交換

キャデラックATSにはGM製のエンジンが搭載されており日本車とは少し違った設計のエンジンです。ですがこのエンジンはオイル漏れのトラブルが多く、故障事例の中ではよく見られます。

エンジンオイルはエンジンの全体に循環しており、それを各部のオイルシールやガスケットによって密閉して外部にもれないようにしています。

ですがこれらシール部品の経年劣化によって次第に各部からオイルが滲み出し、最終的にはオイル漏れとなって滴下するまでに至ります。

ポイント

国産車でも長年使用していればオイル漏れは起こってくるのですが、キャデラックATSなどの輸入車はもっと早い時期にこれが起こります。

一度オイルにじみが発生したらその後症状はどんどん悪くなっていきますので、出来る限り早く修理する必要があります。

修理にはガスケットの交換やオイルシールの交換となるのですが、エンジンの大幅な分解が必要な場合もあり、費用は100,000円〜200,000円ぐらいはかかります。

電気系統の故障

電気系統もキャデラックATSでは故障しやすい部分ですが、一口に電気系統と言ってもさまざまな部分があります。

一例を挙げるとエンジン関係のセンサー類や電子制御系の部品、イグニッションコイル、バッテリー関連などがあります。

他には内装関係ではスイッチ類が効かなくなったり温度センサーなどのセンサー系の故障などがあり、国産車より全体的に故障する場合が多いです。

修理にはこれらの電装品の交換が必要ですが、一箇所あたり数万円ぐらいは費用が必要です。他にキャデラックATSで故障しやすい電装品としてはエンジンのスタータモーターがあり、これはエンジンをかける際にモーターやギアに大きな負荷がかかります。

このことから破損することの多い部品であり国産車でもトラブルは比較的多いのですが、キャデラックATSのほうが故障する確立は高いです。

修理にはスタータモーターの交換が必要ですが、それには100,000円以上の費用がかかります。

国産車ではもっと安いのですが、キャデラックは特に日本でディーラーなどが殆どないため部品の在庫がなく、取り寄せなどにも時間がかかります。

補機類の故障

エンジン関連の故障の一つに補機類の故障がありますが、これは国産車よりも短い期間で故障する確立が高い部品です。

補機はエンジンの動力によって動作する各種機器で、エンジン動力をベルトで伝達しています。

注意

補機には発電機であるオルタネーターやエアコンのコンプレッサーなどがあり、これらはベルトによって高速回転することによって動いているのですが、経年劣化によって回転部分のベアリングがヘタれて異常振動や異音などが発生します。

またほかには電気系統の故障によるトラブルもあり、これらは走行距離50,000kmを越えたあたりから故障が増えてくる部位となります。

修理には補機の交換が必要なのですが、補機ひとつあたり200,000円前後の修理費用がかかりますので、かなりの高額修理部品です。

キャデラックATSは買っても大丈夫か?

キャデラックATSはデザイン的にスタイリッシュなセダンで、国産車ではなかなか味わえない魅力を持つ車です。

新車はないものの中古車はまだ状態が良いものも多く、購入を検討している人も少なくないでしょう。

ですが故障に関してはやはりトラブルの多いメーカーであり、キャデラックATSも年式が経過すると共にどんどん故障は増えていくでしょう。

加えてキャデラックは国内にディーラーが少なく部品供給にも不安があるため、あらかじめ修理の出来るところを見つけておいたほうが良いでしょう。