ホンダ フィットはベーシックなレイアウトを持つコンパクトカーで、スタイリッシュなデザインが特徴です。
今回はフィットのラゲッジスペースについてご紹介します。
フィットの荷室・トランクの容量・寸法
フィットはホンダのスタンダードモデルとなるコンパクトハッチバックカーで、現行モデルで4代目となります。
フィットは車高の低めのコンパクトハッチバックカーで、扱いやすいサイズ感でありながら現行モデルはレトロフィーチャーなデザインで魅力的な車です。
ラゲッジスペースはハッチバックカーなので車後部のスペースとなり、車内の一部になっています。
また現行フィットには標準スタイルのモデルと「CROSSTAR」と呼ばれるSUVライクなモデルがありますが、エクステリアデザインの多少の違い以外はほぼ共通仕様で、ラゲッジスペースも共通です。
ではまずはフィットの大まかなサイズ感とラゲッジスペースのサイズや容量についてご紹介します。
| スペック | フィット | |
| 乗車定員 | 5名 | |
| 全長 | CROSSTAR：4,090mm その他仕様：3,995mm | |
| 全幅 | 1,695mm | |
| 全高 | FF：1,515mm〜1,545mm 4WD：1,540mm〜1,565mm CROSSTAR：1,545mm〜1,570mm | |
| 室内長 | 1,955mm | |
| 室内幅 | 1,445mm | |
| 室内高 | 1,260mm | |
| ラゲッジルーム | 高さ | 850mm |
| 幅 | セカンドシート展開時：1,000mm〜1,160mm | |
| 奥行き | セカンドシート展開時：700mm セカンドシート収納時：1,550mm | |
| ラゲッジ容量 | セカンドシート展開時：約330L | |
| 運転席寸法 | 高さ | 約1,200mm |
| 幅 | 約500mm | |
| 奥行き | 約900mm | |
| 助手席寸法 | 高さ | 約1,200mm |
| 幅 | 約500mm | |
| 奥行き | 約900mm | |
| 後席寸法 | 高さ | 約1,200mm |
| 幅 | 約1,300mm | |
| 奥行き | 約900mm | |
フィットの外観サイズはコンパクトカーの標準的なサイズとなっており、4,000mm前後の全長と5ナンバーサイズに収まる全幅は扱いやすい運転しやすい車となっています。
全高については標準モデルとCROSSTARでわずかにサイズ感が違ってきますが、高くても1,570mmなので十分コンパクトなサイズといえるでしょう。
室内サイズについてはコンパクトカーながら室内長が広く、かなりスペース効率に富んだ車となっています。
そしてラゲッジスペースはフィットのセカンドシートからテールゲートまでの間のスペースとなっており、コンパクトカーの標準的なレイアウトです。
ですがラゲッジスペースの奥行きが700mm近くあるのでコンパクトカーのサイズとしてはかなり大きなほうで、容量も十分にあるので使い勝手は良好です。
横幅に関してはコンパクトカーなので控えめなサイズ感ですが、上下の高さが車高の低い車にしては十分大きなサイズを持っています。
ではこのフィットのラゲッジスペースに関して細かくご紹介します。
フィットの荷室・トランク・荷物収納スペースの良い点
ではまずフィットのラゲッジスペースの良い点についてご紹介します。
意外と奥行きの広い標準ラゲッジスペース
まずフィットのラゲッジスペースは結構スペースが広く普段使いで便利なサイズ感です。
フィットの標準的なラゲッジスペースはセカンドシートから後ろのスペースとなり、テールゲートまでの間の空間がすべてラゲッジスペースとして使えます。
フィットのラゲッジスペースの奥行きが700mmぐらいありますので普段の買物の荷物は十分に搭載でき、小さい車ながら日常の使い勝手が良いです。
また標準ラゲッジスペースは横幅がそれなりにあり、タイヤハウス間の狭いところでも1,000mmぐらい、広い場所では1,160mmあるので横積みでも色々なものが積み込めるでしょう。
一方で大きな荷物や長い荷物は流石に積み込むのは大変で、ゴルフバッグなどのレジャー用品を積み込むには後述するシートアレンジを駆使すると良いでしょう。
それでもフィットの標準ラゲッジスペースは上下サイズが意外とありますので、車いすやベビーカーなどを折りたたむことが出来れば立てる形で積み込むことは不可能ではありません。
また大きなスーツケースなどであっても横倒しにしたりすれば積み込める可能性はあり、ちょっとした旅行にも十分対応できるラゲッジスペースのサイズです。
シートアレンジ後は大きなサイズのラゲッジスペースが確保できる
フィットのラゲッジスペースではシートアレンジによるサイズの拡大が可能であり、大きな荷物を積み込むときにはこのモードを使うと良いでしょう。
フィットの標準ラゲッジスペースはセカンドシートから後ろのスペースですが、このセカンドシートは前側に背もたれを折りたたむことの出来る構造となっており、シートアレンジによってラゲッジスペースを拡大できます。
折りたたんだシートの上はかなりフラットな面となっており、この部分を標準ラゲッジスペースとつなげたラゲッジスペースとして使える部分になっています。
その奥行きはフロントシートの背面からテールゲートまでの長さが1,550mmまで拡大しますので、大きな荷物や長い荷物も十分に積み込めるサイズです。
ゴルフバッグなどもシートアレンジ後のスペースであれば前後に積込むことが可能で2つから3つぐらいは十分載せられるでしょう。
DIY用の木材などの長い物も積み込めますし、ある程度荷物の量を調整すればキャンプやレジャーにも使えます。
また車内の高さが結構あるのでマウンテンバイクなどを分解すること無く積み込めるというのは驚きで、コンパクトカーの枠に収まらない使い方が出来るでしょう。
さらにフィットの後部座席は6:4分割式のシートになっているので左右どちらかだけでも倒すことができ、片側のみを倒せば乗車人数をある程度確保した上で長い荷物を積み込めます。
加えて助手席を倒してつなげるような使い方であればサーフボードなども積み込めるので、アウトドアにも使えるコンパクトカーになっています。
跳ね上げ式セカンドシートの使い勝手の良さ
フィットのラゲッジスペースはシートアレンジによって使い勝手がかなり向上しますが、フィットには別のシートアレンジもそなわっています。
フィットのセカンドシートはコンパクトカーにしては珍しく座面の跳ね上げ機能があり、セカンドシートのスペース単体でラゲッジスペースにすることも出来ます。
座面を跳ね上げると座席は使えなくなりますが、その分シート足下空間を使って荷物を積み込めますので、乗車人数が少ないときなどはこのモードにしておけば色々な使い方が出来ます。
コンパクトカーの限られたサイズ感の中ではセカンドシートにギミックはあまり盛り込まれないのですが、フィットはホンダ得意の低床レイアウトによってこういった機能があるのは便利です。
このモードであれば特に上下方向に広く使えるサイズとなっており、標準ラゲッジスペースの床面よりもセカンドシートの床面のほうが低いのでもっとも高さが確保できる使い方です。
植木などもセカンドシート部分のほうがより積み込みやすいですし、意外な使い方が出来るでしょう。
またセカンドシートの跳ね上げ機能も左右分割式で利用できますので、乗車人数を3人〜4人にキープしたままでも利用できます。
普段使いではあまり使う機会の少ない機能ではありますが、覚えておくと色々利用できるでしょう。
専用デッキボードの利便性の高さ
フィットにはオプション装備として専用のデッキボードが用意されているのですが、このデッキボードは一般的なデッキボードよりも利便性が高いです。
フィットは一般的な仕様では標準ラゲッジスペースの床面はカーペット生地となっており、コンパクトカーの仕様としては普通のものです。
またフィットにはデッキボードの下にあるようなアンダーラゲッジ機能がないのでこのカーペット部分が床となっています。
カーペット生地は荷物を積込むときにはメリットも多くデザイン的な質感も良いので便利なのですが、一方で防水性がないので泥汚れや水で濡れてしまうようなシーンには使いづらいというデメリットもあります。
そこでフィットには専用デッキボードとして防水性のある樹脂トレイ式の装備が用意されており、このデッキボードを装備しておけば泥で汚れた靴や濡れてしまったものでも気がねなく積み込めるでしょう。
このデッキボードは取り外し式ではないのでカーペット生地かデッキボードかの選択式にはなりますが、キャンプやアウトドア、レジャーなどを趣味にされている方にはデッキボードのほうが便利でしょう。
またデッキボードのデザインが左右に縁のあるトレイ式になっているので標準ラゲッジスペースの外に水などが漏れないのも良い点で、ある程度ラフに扱うことが出来るのは便利です。
なおシートアレンジ後のセカンドシート上面については基本的にはカーペット生地のままであり、デッキボードは標準ラゲッジスペース部分のみとなりますので、シートアレンジ後に全体的に防水性がないことには注意が必要です。
開口部が広く最低地上高も低い積載性の高さ
フィットのラゲッジスペースはテールゲートの開口部が大きく、積載性も良好です。
フィットにはホンダが幅広く採用する低床レイアウトが採用されており、他のメーカーのコンパクトカーよりも全体的なフロア面の高さが低めです。
そのためテールゲート全体の開口部が上下方向に広くなっており、荷物を積込むときの制約が少なくて積み込みやすくなっています。
テールゲートの開閉角度も大きくなっていますので、背の高い荷物を積み込むときにも邪魔になることがないでしょう。
またラゲッジスペースの床面の地上からの高さが600mm程度となっており、コンパクトカーとしてはかなり低いものになっていますので荷物の上げ下ろしがしやすくなっています。
フィットは低床レイアウトであるとともにアンダーラゲッジが無い分で最大限床面を下げることが出来ており、重量物を積み込むときに持ち上げる距離が短く出来て普段使いでもうれしい点となっています。
さらにフィットの車内のシートアレンジでは前後にある程度フラットにはなっていますので、重量物を奥に押し込むときなどにも低い床面位置は有利です。
ラゲッジスペース脇のスペースも有効活用
フィットの標準ラゲッジスペースは最大限容量を確保するデザインとなっており、横幅も結構広く使えます。
フィットの標準ラゲッジスペースはセカンドシートから後ろのスペースですが、フィットは車全体のデザインが比較的シンプルなラインとなっているためテールゲート周りも利便性が優先されています。
近年はSUV系が人気でリア周りのデザインが複雑な車も増えてきましたが、そういった車種ではたいていラゲッジスペースの横方向が狭くなるなどデメリットもありました。
ですがフィットではそういう不便な点がなく、また標準ラゲッジスペースの左右のトリム部分を最大限凹ませるなどのデザインも盛り込まれているので、横方向に積み込む際にもかなりの大きさのものが収まります。
またフィットのラゲッジスペースには標準ラゲッジスペースの左側に照明がそなわっており、夜間でも便利に使えるようになっています。
照明の位置が比較的高い位置にありますので、手元を照らすだけでなく上下にもある程度明るくなり、使い勝手の良い装備となっています。
さらにセカンドシートのシートアレンジはシートの肩部分にあるレバーで操作するのですが、フィットのラゲッジスペースの奥行きであればラゲッジスペース側からでも手が伸びますので、わざわざ車内に乗り込まなくてもシートアレンジが出来るのが便利です。
フィットの荷室・トランク・荷物収納スペースの悪い点
フィットのラゲッジスペースはコンパクトカークラスとしてはかなり利便性に富んだものですが、次の点は少し残念な部分です。
シートアレンジ後のスペースはフルフラットにならない
フィットのラゲッジスペースは全体的に低い床面位置など利便性が高いのですが、そのためにシートアレンジ時にはどうしてもある程度の段差が生まれてしまいます。
近年ではコンパクトカーでもシートアレンジ後のスペースが重要視されており、特にセカンドシートから標準ラゲッジスペースの間がフラットなのかどうかが注目されます。
シートアレンジで段差が生まれやすいのはセカンドシートとラゲッジスペースの間なのですが、最近の車種はデッキボードの位置をある程度高くすることでシートアレンジ後にフルフラットになるように設計されるようになっています。
フルフラットであれば荷物を積み込みや移動がしやすいですし、またデッキボードの下がアンダーラゲッジなどにもなります。
ですがフィットはそもそものラゲッジ床面を出来るだけ低くするレイアウトとなっており、前述したように上下の高さを有効活用できたり積載性も高いなど利便性は非常に良好となっています。
ですがデッキボードで底上げしていないことでシートアレンジ後にはどうしてもセカンドシートとの間に段差が生まれており、フルフラットにはなりません。
段差といってもボード類で斜めに繋がっているのである程度積載性は確保されていますが、フルフラットの場合と比べるとどうしても不便な点はあります。
とはいえこの段差はフィットの構造的には仕方ない部分であり、そのデメリットを補ってあまりあるメリットを持っているといえるでしょう。
フィットの荷室・トランク・荷物収納スペースの口コミ・評判
フィットのラゲッジスペースについてはtwitterでもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
深夜にタイムズで車借りてヤマト運輸に行きましたが、本日借りたのは4代目フィット。いや、素晴らしいですね。何が素晴らしいって荷室容量ですよ。フィットはこんなにチビなのに背高ノッポのソリオと荷室容量はそんなに変わらないじゃない。流石ホンダだわ。何かフィット可愛くなりましたね🐓 pic.twitter.com/T1QhrZYMrQ
— 夜桜| محمد حنفي | 妻と娘は🇮🇩 (@bundabundajaya) March 22, 2023
こちらの方はフィットをレンタカーとして借りられたようなのですが、素晴らしいとおっしゃっており便利に使えたようです。
中でも特にラゲッジスペースの容量が高い点が良かったようで、コンパクトカーとは思えない広さは使い勝手が良いものに仕上がっています。
ちなみに一部SUVはフィットより荷室が短いらしい
コンパクトカーにスポーツ・ユーティリティで劣るな— むすか[ ˶˙ᴗ˙˶ ] (@ryomuska) April 4, 2023
こちらの方もフィットのラゲッジスペースの広さを評価されており、なんとSUV系の車種よりも広いこともあるようです。
SUVはキャンプやアウトドアでも活躍する車ですが、単純な積載量がフィットのほうが広いのであればフィットでキャンプやアウトドアを過ごすのも良さそうですね。
総評
ホンダ フィットはベーシックなモデルのコンパクトカーとして幅広い世代におすすめできる車で、その環境性能と扱いやすい小さなボディは実に乗りやすい車です。
コンパクトなボディではありますがフィットはラゲッジスペースがかなり広く確保されていますので、積載性が高くさまざまなシーンに便利に使える車となっています。
コンパクトカーということで価格も控えめなので手に入れやすい便利な1台です。
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