ルノー ルーテシアはフランスからの輸入車で、コンパクトハッチバックカーに属する車です。
今回はルーテシアの後部座席について詳しく見ていきます。
ルーテシアの後部座席の2列目・セカンドシート
ルノーはフランス最大の自動車メーカーで主に大衆車を得意としているメーカーですが、ルーテシアはその中でエントリーモデルに位置するコンパクトカーです。
日本にも正式に輸入がされており、国産車とは雰囲気の違うオシャレなデザインが人気の車です。
今回はこのルーテシアの後部座席を詳しくご紹介しますが、まずは車の大まかなサイズ感を見ていきましょう。
スペック | ルーテシア | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,075mm | |
全幅 | 1,725mm | |
全高 | 1,470mm | |
室内長 | 約2,000mm | |
室内幅 | 約1,300mm | |
室内高 | 約1,100mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 約700mm |
幅 | 約1,00mm | |
奥行き | 約600mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,100mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約900mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,200mm | |
奥行き | 約900mm |
ルーテシアは国産車でも人気のある全長4,000mm前後のコンパクトカーになっており、その小型なボディは輸入車でも非常に扱いやすいサイズ感です。
全幅や全高もほぼ国産コンパクトカーと同クラスであり利便性が高いボディサイズは、どなたでも抵抗なく扱える点は便利です。
コンパクトカークラスなので室内スペースはある程度抑え気味にはなりますが、こちらも同クラスの国産コンパクトカーとほぼ同サイズなので狭いことはなく実用的です。
ではこのルーテシアの後部座席について詳しく見ていきましょう。
ルーテシアの広さ・居住性
ルーテシアは車のレイアウトとして5人乗車の車になっており、後部座席には3名が乗車できます。
ルーテシアの後部座席では3人が乗車できる横に長いベンチシートが採用されており、コンパクトカーの標準的なシートになります。
ルーテシアの室内幅も標準的なコンパクトカーのサイズであり、横幅的に2名乗車ならば横の人とぶつからずに座ることができます。
一方で3名のフル乗車となると室内幅が狭めなこともあり横の人と肩が触れるようなサイズ感になりますので、ルーテシアの後部座席のセンター席は補助シート的な役割が強いものとなっています。
それでもコンパクトカーでこのサイズがあれば普段使いでも十分に活用できますし、必要十分な広さといえます。
またルーテシアの後部座席に座ったときの足下空間は以外にも広く、室内長で後部座席のスペースが広く確保されていますので前席シートのシートバックとのニースペースが拳1個〜2個分ぐらいは確保できます。
これだけあると足を伸ばすことこそかなわないものの身体が動かせないほどの窮屈さではなく、コンパクトカーの後部座席としては十分な広さといえます。
天井との間のヘッドクリアランスも大幅な広さではないものの拳1個分ぐらいのスペースは確保できますので、コンパクトカーであれば標準的な上下サイズです。
ただしルーテシアはデザイン的にルーフが後部に行くに従って低くなっていますので、ちょうど後部座席の天井あたりが一番低くなっていて多少圧迫感は感じるでしょう。
なおルーテシアの後部座席への乗車は左右の後部ドアから行うこととなりますが、後部ドアは開閉角度が大きいのでそこまで乗車性は悪くありません。
ただルーテシアは天井が低い車なので多少かがむような体勢で乗り込むことになります。
ルーテシアの後部座席のチャイルドシート対応
ルーテシアはそのコンパクトなサイズ感からファミリーカーにも便利な車ですが、子育て世代の車としてチャイルドシートへの対応がどのようかを見ていきましょう。
チャイルドシートは子供専用の小型のシートで車のシートの上に乗せて利用する製品ですが、車のシートは身体の小さい子供を必ずしも安全に保護できないのである程度の年齢まではチャイルドシートが必須となります。
チャイルドシートには乳幼児用や幼児用、学童用などさまざまな年齢や身体のサイズにあわせた製品がありますが、その搭載場所は多くの場合は事故の際により安全な後部座席となります。
チャイルドシートの固定にはシートに備え付けのシートベルトを利用するのが一般的ですが、近年では「ISOFIX」と呼ばれるチャイルドシート専用の固定規格が制定されており、これに対応した車であればより確実に金具でのチャイルドシート固定が可能となります。
ルーテシアでは後部座席の左右席にそれぞれ1組ずつISOFIX式のチャイルドシート固定器具が設定されており、ISOFIX式チャイルドシートを2つまでしっかり固定できます。
また後部座席の背面に「トップテザーアンカー」と呼ばれるチャイルドシートの上側を支えるフックも用意されており、ISOFIXと併用することでより確実な固定が可能となります。
ただチャイルドシートの搭載にはチャイルドシート自体のサイズと後部座席の広さが十分にあるかが気になる点ですが、ルーテシアの後部座席の広さであればあまり大きいチャイルドシートでなければ十分搭載できるでしょう。
最終的にはチャイルドシートメーカーが発行している車種ごとの適応表を確認する必要がありますが、ルーテシアは輸入車のため必ずしも記載されていないことがあります。
そのためそういった場合には念の為メーカーなどにあらかじめ搭載性を確認したり、実際にチャイルドシートを載せて確かめてみたほうが良いでしょう。
ルーテシアの座り心地
ルーテシアの後部座席はコンパクトカークラスの標準的なものとなっていますが、座り心地は固めで多少疲れやすいシートになっています。
ルーテシアの後部座席はベンチシート式ではありますが、一応左右席とセンター席がそれぞれ分かれるようなデザインにはなっています。
ですが背もたれや座面はほぼフラットな形状であり、左右席に多少ホールド性がある程度なので走行中には結構身体が横に振られるシートになります。
またシートの背もたれや座面のクッションが固く、座面は前後サイズも小さめになっていますので、全体的に長時間座っていると身体が疲れてくるデザインです。
足下空間などは十分にあるので窮屈感はないものの、旅行などで長距離走行する際にはこの後部座席の固さが効いてきます。
とはいえ国産のコンパクトカーでも同様のクオリティではありますし、クラスとして標準的な仕様ではあります。
一方でルーテシアの後部座席には左右およびセンター席で3つの大型ヘッドレストが装備されているのはメリットで、安全性がしっかり確保されています。
ヘッドレストは走行中には乗員が頭を預けるクッションですが、万が一の事故の際にヘッドレストで頭を支えることでむち打ちを防ぐ効果があり、近年の車では特に重要な安全装備の一つとなっています。
コンパクトカーなどでは後部座席の左右席のみ大型ヘッドレストでセンター席は簡易的という場合もあるのですが、ルーテシアにはセンター席であっても左右席とほぼ同サイズのヘッドレストが装備されているので保護性能はばっちりです。
全体的にルーテシアの後部座席は快適性よりも実用性を重視した仕様となっており、このあたりはフランス車によく見られる特徴です。
ルーテシアの後部座席の装備
ルーテシアの後部座席周りの装備は必要最低限のものが揃っている感じであり、特別な装備はそこまで見られません。
まずルーテシアの後部座席のシートベルトについて見ていきますが、シートベルトは左右席およびセンター席にそれぞれ3点式シートベルトが装備されています。
3点式シートベルトは体と腰を支えてくれるシートベルトであり、安全性も高いのですが走行中にも体をホールドしてくれますので、ホールド性の弱いルーテシアの後部座席ではありがたい装備です。
左右席のシートベルトもセンター席のシートベルトも座席の背もたれ部分に引っ掛けるようにして装備されていますので、シートベルトをすぐに見つけやすくまた装着性も標準的なので、初めて後部座席に乗った人でもすぐに操作できるでしょう。
一方でルーテシアの後部座席周りは収納こそ充実しているものの、基本的には装備は収納のみなので利便性は必要最低限といったところです。
まずルーテシアの前席シート背面には左右にそれぞれシートバックポケットがありますし、左右のドアにもいくつかのドアポケットがありますのでさまざまな小物を収めておけます。
さらには運転席と助手席の間のセンターコンソールの背面にも小物入れがありますので、収納はコンパクトカーにしても十分すぎるほどです。
空調に関しては後部座席にはダクトなどはありませんが、このあたりはほかのコンパクトカーでも同様です。
しかし気になるのが後部座席周辺にドリンクホルダーの装備がないことで、一応左右のドアポケットやセンターコンソール後ろの小物入れにおける場合もありますが、ドリンクホルダーとしてしっかり設けられた箇所がないのは不便です。
またリアセンターアームレストなどもありませんので、後部座席の快適性という点では結構残念です。
加えて近年の国産コンパクトカーでは後部座席周りに充電ポートやシートヒーターなども装備されるようになってきているのですが、ルーテシアにはこれらもありませんので、収納のみの最低限の装備となります。
ルーテシアのリクライニング・シートアレンジ
ルーテシアの後部座席は基本的には固定式のシートですが、シートアレンジは活用できるようになっています。
ルーテシアの後部座席はシート自体の前後位置スライドや背もたれのリクライニング機能はなく、固定式で動かせないシートになっています。
ルーテシアに限らずコンパクトカーは基本的に同等ですが、一応前席シートはスライドやリクライニングができるので、こちらで後部座席との間のバランスを取ることができます。
ですがルーテシアの後部座席は足下空間は十分に広いですので、そこまで問題になることはないでしょう。
一方でルーテシアの後部座席はシートの背もたれを前側に倒すことは可能で、この機能でシートアレンジをすることによって後部座席の後ろにあるラゲッジスペースを大きく広げることができます。
ルーテシアはコンパクトカーにしてはラゲッジスペースがそこそこ広いのですが長い荷物や大きい荷物を載せるときには不十分であり、そういったときに後部座席を倒すことで後部座席のスペースもラゲッジスペースにできます。
また後部座席は左右に6:4で分割されていますので、1名乗車もしくは2名乗車で切り分けてシートを倒すことでシートアレンジとの両立も可能です。
ルーテシアの後部座席の評価・口コミ
ルーテシアは台数こそ少ないもののtwitterにいくつか評価が掲載されており、その中からいくつかご紹介していきましょう。
今日ルノーのルーテシア(インテンス ガソリン車)試乗してきた😌
感想は、以前乗ってたVWポロやドイツ車に近い足回りの硬さで、個人的にはかなり好みだった。連れは後席で乗車してたけど乗り心地良かったとの感想。
デュアルクラッチもかなりスムーズで加速も十分😄
惹かれるわぁ😆 pic.twitter.com/b9IwRmn0zH— 宇多田ヒカル🥰米津玄師 🎵新型ヴェゼル プラチナホワイトパール Z😆 (@Masya9451Aylton) October 15, 2022
この方はルーテシアにご友人と試乗されたようで、動力性能や足回りのしっかりさが結構好評だったようです。
また後部座席の座り心地も試乗の短い時間では十分良かったそうで、長時間乗車でなければ十分な実用性があります。
後席にドリンクホルダーが無いことがマイナス点としてあげられることが多いルーテシアですが、ペットボトルならドアポケットに入ります。傾けたら大きいサイズも入りそうです。#ルーテシア pic.twitter.com/NW1NWVHuYF
— Hiro (@hiro92563) March 8, 2022
こちらの方はルーテシアの後部座席のドアポケットにペットボトルが差し込めるかを試しておられ、ドリンクホルダーのない後部座席ではありますがペットボトルのサイズによっては写真のように差し込んでおけそうです。
ドリンクホルダーとしては差し込む角度などがあまり使い勝手の良いものではありませんが、コンパクトカーの装備としてはこのぐらいでも最低限活用できれば及第点です。
総評
ルノー ルーテシアは輸入車の中ではかなり小型で扱いやすいコンパクトカーであり、軽快な走りや実用性の高さが魅力です。
後部座席についてもコンパクトカーとして十分な利便性はあり、装備こそ必要最低限ではありますが便利に使える車です。
なおルーテシアは輸入車の中ではコストパフォーマンスにも優れており、輸入車のエントリーモデルにするのもよいでしょう。