マツダ CX-8はマツダの大型クロスオーバーSUVで、SUVとミニバンの中間的な車になっています。
今回はそんなCX-8のデザインについてご説明します。
CX-8のデザイン
マツダ CX-8はマツダのクロスオーバーSUVのラインナップでは最上級モデルとなっており、2017年に初めて投入された新しめの車種でもあります。
マツダは2010年頃からクロスオーバーSUVのラインナップにかなり力を入れており、CX-3、CX-5などコンパクトから中型モデルまでほぼフルラインナップとなっています。
その中でCX-8は最も最後に追加されたCXシリーズで、それまでのマツダのクロスオーバーSUVのデザインコンセプトを踏襲しつつ車のサイズが大型化しており、中大型の高級SUVとなります。
またCX-8にはもう一つ役割があり、それまでマツダが別の車種で設定していたミニバンの後継車としても開発された車となっており、車内にミニバンのような3列シートをもたせることが出来るファミリーカー的なモデルでもあります。
CX-8には他にもマツダ独自の特徴が数多くあり、デザインについてはマツダ車の共通のデザインテーマである「魂動(こどう)-Soul of Motion」を全面的に取り入れた車種となっています。
さらにエンジンにはマツダのエコ技術の一つであるクリーンディーゼルエンジンも設定されており、ディーゼルエンジンならではのトルクフルな力強い走りも特徴です。
またCX-8では乗車定員が6名〜7名となっているのですが、同じ3列シートでも7人乗りでは2列目シートがベンチシート式であるのに対し6人乗りでは左右独立式のキャプテンシートとなっており、座り心地がよく高級感のある快適な仕様になっています。
なおCX-8の3列目シートは6人乗りでも7人乗りでも2人掛けとなっており、一般的な中型ミニバンよりは少し定員が少なめです。
ではそんなCX-8のデザインをご紹介しましょう。
CX-8のエクステリアデザイン
CX-8のエクステリアデザインは魂動デザインをしっかり体現したデザインとなっており、国産車としてみても特徴的なものです。
CX-8のフロントデザインはかなりシャープに仕上がっているマスクをしており、一際切れ長のヘッドライトが実にスタイリッシュです。
それでいてグリルは大型の開口部がある押し出し感の強いものであり、ボンネットがしっかりしたボリュームを持っているのも魂動デザインの特徴になります。
SUVということで大型のタイヤが装着はされていますが、あくまで都会的なクロスオーバーSUVということでオフロード車のようなフォルムではなくスタイリッシュなラインで構成されています。
CX-8には大型のエンジンが搭載されるためボンネットのサイズがかなり大きいのですが、車全体のフォルムが低く構えているので重たい印象はなくスポーティにまとまっています。
CX-8のリアのデザインもシャープでカッコイイものとなっており、小さめのリアコンビランプとシックな佇まいがカッコイイです。
リアには左右に一文字でつながるメッキのラインが入っており、シンプルなデザインではありますが高級感を感じます。
サイドからリアにかけてのラインも退屈なものはなく、複雑なパネル構成とボリュームのあるリアデザインが力強さを感じさせます。
またSUVではボディからタイヤハウスが飛び出すようなデザインが多いのですが、CX-8ではそのフォルムはあるもののフロントもリアも小さくまとめられており、都会的なデザインが崩れないようになっています。
全体的には大型で低いクーペフォルムのクロスオーバーSUVといった感じのデザインですが、外観からは車内が3列シートになっているとはあまり思えないフォルムです。
CX-8のインテリアデザイン
CX-8はインテリアのデザインもなかなかに凝ったものとなっており、それまでの日本車ではなかなかなない攻めたデザインです。
CX-8のインパネのデザインはモダンなインテリアのようなフォルムがあり、日本車にありがちな機能性よりも質感を重視したものとなっています。
比較的シンプルなダッシュボードの上には特徴的でさまざまな操作をまとめた大型ディスプレイがあり、余計なボタンもなくスッキリしています。
その下にはシャープな印象のエアコンダクト小型のエアコンパネルがあり、目立つ機能面のコンポーネントは集中しながら綺麗にまとまっています。
またダッシュボードや運転席の上と下は別のカラーで分けられており、シンプルなブラック以外にホワイトやレッドなどもあります。
加えてCX-8にはメーターの上に「アクティブドライビングディスプレイ」という装備が設定でき、これはドライバーの視線の先のフロントガラスにいろいろな情報を投影するHUDの一種です。
CX-8のインテリアデザインもかなり上質感を感じられる高級なデザインとなっており、前席、2列目シートとも座り心地の良い複雑な造形のシートがあります。
3列目シートはそれに比べれば多少簡素な感じではありますが、乗り心地は悪くなく実用面は十分です。
また7人乗りでは2列目シートのセンターには折りたたみ式のコンソールがあり飛び出させて使うことができますが、6人乗りではシートにならない分機能性を重視したセンターコンソールがあります。
なおCX-8のインテリアカラーはホワイト、ブラック、レッド、ブラウンなどがあり、どのカラーでもラグジュアリーな高級ソファーのような雰囲気はかなり良いですね。
CX-8のボディカラー
CX-8のボディカラーには次のようなものが用意されています。
CX-8 ボディカラー | ソウルレッドクリスタルメタリック |
スノーフレイクホワイトパールマイカ | |
マシーングレープレミアムメタリック | |
チタニウムフラッシュマイカ | |
ディープクリスタルブルーマイカ | |
ポリメタルグレーメタリック | |
ジェットブラックマイカ |
CX-8のボディカラーには比較的シックなカラーが揃っているのですが、スノーフレイクホワイトパールマイカやジェットブラックマイカ、マシーングレープレミアムメタリックなどが定番カラーでシャープなCX-8のデザインにマッチしています。
その他はグレーやディープブルーなどもあるのですが、CX-8のエクステリアデザインにはメッキパーツが少なめなのでスパルタンな印象になります。
ですがその他にソウルレッドクリスタルメタリックがとても鮮やかなメタリックレッドで、このカラーはマツダのSUVに共通したイメージカラーになっています。
深みのある明るいレッドなのですが、スポーティでスタイリッシュなデザインとなるのでかなり存在感のある1台となります。
またチタニウムフラッシュマイカはチタンカラーの深みのある金属色で、こちらも特徴的なカッコイイカラーとなっています。
CX-8は人気か?
CX-8は2017年の登場から既に5年が経過していますが、その間の人気としては販売台数から見るとそこそこの売れ行きと言えます。
CX-8は車の価格帯としては高級車の価格帯にあるので中型車ほどの販売台数はない車種ですが、それでも発売当初の2018年には国内の年間販売台数で29位に入るなど健闘しています。
販売台数も年間30,000台規模はあり、大型のクロスオーバーSUVとしては悪くない販売台数といえるでしょう。
なお同じマツダのクロスオーバーSUVでCX-5なども同じぐらいの販売台数があるので、それより大型の車として十分な売れ行きです。
なおその後の2019年以降は多少販売台数が落ち着きますが、それでも年間15,000台〜20,000台ぐらいの台数は売れておりしっかりした人気をキープしています。
CX-8のような大型SUVは国内では取り回しの問題などであまり人気が出なき傾向にありますが、CX-8にはSUVのほかにミニバンとしての需要も取り入れているので、ミニバンからの乗り換え需要によっても人気が保たれています。
CX-8の評判
CX-8のデザインの評判はTwitterにさまざまな投稿がされているのですが、その中からいくつかご紹介します。
マツダには今のMAZDA3、CX30とかCX5、CX8みたいなキリッとしたデザインの車を出して欲しいなぁ。完全に魂動デザインに惹かれてマツダに乗る自分からすると良いデザインをし続けてくれんと他の車にいやいや乗ることになってしまうんだ…
— ♦️まさーすぃ♦️☘️@ (@masaamerica) February 9, 2022
こちらの方はCX-8に限らずマツダのシャープなデザインを好まれていますが、近年のマツダの車は同じデザインコンセプトでまとめられているので統一感があります。
そのためCX-8のデザインに惹かれた方はなかなか他のメーカーのデザインの車では満足いかなくなるでしょう。
今日は詩乃くんのCX-8納車お披露目という事でプチオフして来ました!
CX-8はデザインカッコ良くて、中も特に2列目の快適度が最高でしたね
そしてどんどん車格が大きくなっていく様子を見ながら、どこまで大きくなるのかが楽しみでなりません pic.twitter.com/MRJqNkuphs
— あくち (@akuchi708) January 15, 2022
こちらの方はお友達のCX-8のお披露目という形で乗られてきたそうなのですが、気に入られたのが2列目シートの快適度だったそうです。
2列目シートはCX-8の中で最も快適なポジションになっており、高級車としての満足感が高いシートです。
CX-8のシートのキルティング。キルティングの落とし込み方が良デザインだなぁ。
— ゲンプー (@pteropyllumgemp) January 7, 2022
こちらの方もCX-8のシートをかなり評価されており、キルティング生地の使い方がよかったそうです。
これまでマツダ車というとあまり高級車というイメージはなかったと思うのですが、CX-8などのクロスオーバーSUVで大きくイメージが変わってきたと思います。
CX-8の欠点
CX-8はデザイン面での評価がかなり高い車であり、マツダのデザインコンセプトは日本だけでなく欧州などの海外でも高い評価をされています。
デザイン的にも欠点らしい欠点はあまり挙がらないほど完成度の高い車なのですが、多少気になる方がいらっしゃるのは3列シートのサイズでしょう。
CX-8の3列目シートは1列目や2列目シートに比べると多少簡素なものとはなっており、確かに座り心地やクッション性などは少し下がります。
とはいえCX-8はSUVの3列シート車にありがちな補助シート的なものではなく、普段使いとしては十分なものとはいえます。
CX-8の3列目シートは収納機能を実現するために多少サイズ的な制限があるもので、ラゲッジスペースを拡大するときには3列目シートは床下に折りたたんで収納されるような形になるのであまり分厚いシートにはできません。
シートを収納するとラゲッジスペースがほぼ完全なフラットになる構造なので大きな荷物の搭載や車中泊にも便利な機能であり、そのために多少シートが簡易的なものになるのはしかたないことでしょう。
CX-8の値段
では最後にCX-8の新車価格と現在の中古車価格をご紹介します。中古車価格については大手中古車譲歩言うサイトであるカーセンサーとgoo-netで調査しました。
CX-8 価格 | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | |
CX-8 | 2,994,200円〜5,109,500円 | カーセンサー | 1,950,000円〜5,298,000円 |
goo-net | 1,950,000円〜4,800,000円 |
CX-8の新車価格は大型クロスオーバーSUVとしては標準的な価格帯にあり、国内車では高級車の価格帯となっています。
最低価格こそ3,000,000円に達しない設定にはなっていますが、おおよそ3,000,000円〜4,000,000円台の車となっており、車のクオリティにマッチした価格帯といえます。
エクステリアデザインもインテリアデザインもかなり作り込まれているので、この価格でも十分コストパフォーマンスは悪くないといえるでしょう。
中古車価格に関しては新車発売から既に5年程度経過しているため、それなりに価格が下がっており新車価格から1,000,000円ぐらい安くなって手に入れやすくなっています。
CX-8はまだ中古車としてのクオリティも十分残っているので現状では中古車としてコストパフォーマンスが良いでしょう。
上級グレードでもある程度価格が抑えめになるので、今はなかなかオススメの中古車といえます。