トヨタ カローラはトヨタのベストセラーの中型車で、長年トヨタの主力車となっている車です。
今回はそんなカローラのデザインについてご説明します。
カローラのデザイン
参考:toyota.jp
カローラはトヨタの有名な車種の一つで現行モデルで12代目を数える長寿車種です。
カローラは1966年から現在まで半世紀以上トヨタにラインナップされている車種で、何度も国内の販売台数でトップを獲得してきました。
カローラはまさに標準的な車の代名詞で日本の国民車として必要な要素をまとめた車であり、派手な特徴を持つ車ではありませんが非常に良いバランスがカローラの持ち味です。
また近年はカローラにもトヨタが得意とするハイブリッドモデルであるカローラハイブリッドが追加されており、プリウスなどのハイブリッド専用車には劣りますが燃費性能とコストのバランスが取れた車種となっています。
現行モデルのカローラは2018年にフルモデルチェンジした比較的新しい車で、およそ5年〜6年ごとにしっかりフルモデルチェンジを繰り返しています。
カローラは世界戦略車としての役割も持っている車で次第にボディサイズの大型化や車内の快適性の向上が図られていますが、海外仕様よりも国内仕様は多少小さめに収めるデザインに仕上がっています。
またカローラの基本はトランクのある4ドアセダンですが、以前からより荷物をたくさん載せられるステーションワゴン仕様も並行して設定されており、基本的なデザインやフォルム、コンポーネントを共通化しながらボディタイプで分ける形になっています。
今回はそんな現行のカローラとあわせてステーションワゴンのカローラツーリングそれぞれのデザインをご紹介します。
なお2021年12月現在ではカローラおよびカローラツーリングの前型モデルであるカローラアクシオおよびカローラフィールダーが併売される形となっていますが、今回は最新のカローラとカローラツーリングについてご紹介していきます。
カローラのエクステリアデザイン
まず最初は4ドアセダンモデルであるカローラのデザインについてご紹介します。
参考:toyota.jp
現行モデルのカローラはフロントマスクを見ても分かるとおりかなりスポーティなデザインをしており、以前カローラにあった大人しいイメージとは対象的なフォルムになっています。
特にヘッドライトがブーメランタイプのものとなったことで非常に特徴的なデザインとなり、どちらかというと若者向けのシャープなデザインになります。
そのヘッドライトからグリルまで有機的につながるラインと大きなアンダーグリルの開口部が目を引きますが、それ以外のボディラインやボンネットのデザインも質感の高いデザインになっていて、満足感は十分でしょう。
参考:toyota.jp
またリアのデザインについてもかなり質感の高いもので、横長のリアコンビランプとボリュームのあるリアバンパーが高級感を出しています。
またリアウインドウからトランクにつながるラインがファストバックスタイルに近いなめらかなものとなっており、以前のカローラのようにトランクが真四角に切り上がっているようなデザインと比べると質感の高さは段違いです。
更にこのボディ形状は空力的にも有利なものとなっており、燃費性能など実用面でもメリットがあります。
リアウインドウの面積は比較的小さくはなっていますが、セダンとしてのフォルムはカッコいいものとなっています。
カローラは昔は大人しい大衆車というイメージピッタリの車だったのですが、北米や欧州でスポーティなセダンがトレンドになったことで現行カローラにも大きな変化が来ています。
明らかにこれまでのカローラとはデザイン面で大きな進化を遂げており、世界の大衆車と肩を並べる質感の高さを持ちました。
以前は海外専用のシャープなデザインのカローラと国内専用の大人しいデザインのカローラとで別れて
いましたが、現行カローラのデザインになったことでそこが統一されており多少の違いで国内と海外のカローラが成立しています。
カローラのインテリアデザイン
カローラのインテリアは普通車の中型セダンとしてはかなり質感の高いものに仕上がっています。
参考:toyota.jp
カローラのインパネ部分は昔のカローラにありがちな大人しいイメージは完全に鳴りを潜めており、センターに大胆におかれたカーナビのディスプレイとその右のデジタルメーターが未来的な印象です。
またダッシュボードはシンプルな造形ながら実に存在感のあるデザインに仕上がっており、エアコンダクトも三角形に造形されてアクセントになっています。
またインパネやシフトレバー、ドアハンドルの各所にはしっかりメッキパーツがあしらわれて高級感もあり、エクステリアデザインの力強さに負けないインテリアに仕上がっています。
参考:toyota.jp
またカローラのシートにはフロントにもリアにもホールド性の高さを確保した包み込むような形状になっており、乗り心地も良さそうです。
リアシートのセンター部分は簡易的な形状ではありますが、それ以外のシートの質感や表皮のパターンなどは結構高級感を感じます。
カローラのインテリアカラーにはベーシックなブラックの他にホワイトとグレーのツートンカラーのものもあり、こちらはシートだけでなく左右のドアハンドル部分にもホワイト加飾が入ってかなり軽快なデザインとなっています。
カローラはベーシックな中型セダンということで車のイメージがかなりおとなしめで、インテリアも派手なところがないという印象がある車種なのですが、現行カローラの質感の高さはもはや地味ということはなくかなり質感が高いです。
このあたりは世界戦略車であるカローラが世界に通用するために備えたクオリティであり、満足感が十分な中型車に仕上がっていますね。
カローラツーリングのエクステリアデザイン
次にカローラのステーションワゴンであるカローラツーリングのエクステリアデザインを見ていきましょう。
参考:toyota.jp
カローラツーリングのフロントのデザインはカローラのセダンモデルと同じデザインになっており、ライトやグリルのデザインだけでなくフロントバンパーの形状まで基本的に共通となっています。
またメッキパーツの配置なども同一なので、フロントのデザインだけではセダンかカローラツーリングなのかは判別できないでしょう。
参考:toyota.jp
カローラツーリングで特徴的なのはリアのデザインで、ステーションワゴン化したということでトランクルームの代わりに大型のテールゲート式となっています。
ステーションワゴンにはなりましたが車の全長はセダンのカローラと同一となっており、車の取り回しについては大きく変わりはありません。
またカローラツーリングはリアのコンビランプがヘッドランプと同じようなブーメラン式のデザインになっており、セダンよりもよりスポーティな印象を与えてくれています。
カローラのセダンとツーリングは車のサイズ的な部分が同一なので、セダンとしてのスタイルの良さかステーションワゴンとしての積載性の高さかで選べるのは便利ですね。
カローラツーリングのインテリアデザイン
次にカローラツーリングのインテリアについても見ていきます。
参考:toyota.jp
カローラツーリングのインパネや運転席周りのデザインに関してはエクステリアと同じくカローラのセダンと共通デザインであり、大型のディスプレイやシャープなエアコンダクトなど現行カローラのカッコいい部分はそのままです。
またインテリアの操作感なども共通なので使い勝手はどちらも変わりなく良好です。
参考:toyota.jp
シートなどのインテリアについてもカローラツーリングとセダンはほぼ同一で、インテリアカラーもセダン同様ブラックのほかにホワイト&グレーのツートンカラーが選択できます。
ただカローラツーリングはハッチバックカーなので後席の後ろが広々とした形になっており、後席の後ろにすぐリアウインドウが来るセダンと違って解放感はあります。
またラゲッジスペースが上下の高さも使えるので大きな荷物を載せるのにも便利であり、セダンとはラゲッジスペースの実用性の面では差があります。
カローラツーリングはカローラのスタイルの良さそのままにステーションワゴン化されており、デザインが好みであればボディタイプで気楽に選べるのはよいですね。
カローラとカローラツーリングのボディカラー
カローラとカローラツーリングにはそれぞれ次のようなボディカラーが設定されており、同一色もありますがそれぞれ特徴的なボディカラーも設定されています。
カローラ | スーパーホワイトⅡ |
シルバーメタリック | |
セレスタイトグレーメタリック | |
ブラックマイカ | |
スパークリングブラックパールクリスタルシャイン | |
ダークブルーマイカメタリック | |
プラチナホワイトパールマイカ | |
センシュアルレッドマイカ | |
スレートグレーメタリック |
まずセダンモデルであるカローラですが、基本的な定番カラーは揃っておりホワイト、シルバー、ブラック、グレーなどの標準的なカラーが一通りあります。
しかしホワイトにはプラチナホワイトパールマイカ、ブラックにはスパークリングブラックパールクリスタルシャインと同系統ではあるのですがパールカラーが別に用意されており、より輝きのある上級色として人気があります。
またカローラには専用色としてスレートグレーメタリックが設定されており、クールで落ち着きのあるメタリックグレーはスポーティな印象を与えてくれています。
カローラツーリング | ブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ |
ブラックマイカ×アーミーロックメタリック | |
アーミーロックメタリック | |
スーパーホワイトⅡ | |
シルバーメタリック | |
ブラックマイカ | |
スパークリングブラックパールクリスタルシャイン | |
ダークブルーマイカメタリック | |
プラチナホワイトパールマイカ | |
センシュアルレッドマイカ |
カローラツーリングについてはホワイト、シルバー、ブラックなどの定番カラーとセンシュアルレッドマイカなどはセダンと同一カラーの設定ですが、その他にカローラツーリング専用色としてシックなゴールド風のカラーとしてアーミーロックメタリックがあります。
このボディカラーはアウトドアなどにも使われるステーションワゴンとしてのカローラツーリングにマッチするカラーで、セダンにはないカラーです。
またカローラツーリングでは大きな特徴としてツートンカラーが設定できるようになっており、下側のボディと上側のキャビン部分が別のカラーで塗り分けられます。
このツートンカラーにはブラックとホワイトの組み合わせ、及びブラックとゴールドという組み合わせになっており、存在感があるとともに遊び心を感じられるカローラツーリングならではの設定といえるでしょう。
カローラは人気か?
次にカローラが販売台数で人気かどうかを見ていきますが、現行カローラはまだフルモデルチェンジしてから数年程度しか経っていないので前型モデルの販売時期までさかのぼってみていきます。
カローラ年間販売台数ランキング | 順位 |
2012(前型カローラアクシオ) | 8位 |
2013 | 5位 |
2014 | 4位 |
2015 | 4位 |
2016 | 7位 |
2017 | 12位 |
2018(現行カローラにモデルチェンジ) | 8位 |
2019 | 4位 |
2020 | 3位 |
カローラの前型モデルであるカローラアクシオは2012年に登場しましたが、その翌年度から本格的に販売台数が伸びて4位や5位を獲得しています。
それより上位にはコンパクトカーやハイブリッドカーなど現在のトレンドの車が入っているので、その中で一般的な中型セダンであるカローラはかなり健闘しているといえるでしょう。
その後はモデル期間が経過するとともに順位は下がっていますが、十分人気な車といってよいでしょう。
そして2018年にフルモデルチェンジを果たすとその人気は一気に回復し、翌年度の2019年に4位、2020年にはトップ3入りを果たしました。
近年の上位には燃費性能がかなり高いハイブリッド専用車などが入って来るのですが、その中にあって中型セダンが上位に入っているのは現行カローラのデザインの良さも大きな要因でしょう。
なおこの台数にはカローラだけでなくカローラツーリングも含まれていますが、どちらもデザインが良いので人気は十分です。
カローラの評判
カローラのデザインについての評判についてはTwitterにもさまざまな評価があり、その中からいくつかご紹介しましょう。
現行カローラとかカムリもそうだし、今度出すらしいEVシリーズ見てもそうだけど
最近のトヨタってボンネットを低くフェンダーを薄く見せることでスポーティーで速そうなカッコいいデザインに持っていくからいいよなぁ…それこそ昔ならホンダがやってたみたいな— かま (@1zz_vvti) December 17, 2021
こちらの方は現行カローラのデザインの良さをかなり評価されており、特にフロントマスクとボンネットのデザインがスポーティに見えるように設計されている点をあげられていますね。
この方のおっしゃるようにスポーティなセダンは昔はホンダの特権のようなデザインだったのですが、今はトヨタも決して負けていないデザインの素晴らしさがありますね。
実は先月車を乗り換えてました
カローラツーリング、デザインも乗り心地も最強です😌
今週末はスピーカー交換&サテライト取付に挑戦します🤞🤞 pic.twitter.com/mnIFlrDY1H— niiharu (@niiharu80) December 6, 2021
こちらの方はカローラツーリングに乗り換えをされたようなのですが、デザインにはかなり満足されているようですね。
また車の性能もよく長く付き合っていける1台になっていると思います。
カローラはカローラでもアクシオの方のフロントデザインが好き。
シャープだけど厳つすぎないところとか今のところ乗ったことはない
— ikmf (@storivasat) December 9, 2021
こちらの方は現行カローラより前型のカローラアクシオのデザインを好まれており、シャープでスポーティな現行カローラよりは落ち着いた前型のデザインが良いとおっしゃっていますね。
現行カローラのシャープなデザインは昔のカローラにはない魅力ではあるのですが、落ち着いた車が良いという方にはすこし派手すぎるのかもしれません。
カローラの欠点
カローラは現行モデルでかなり垢抜けたデザインに変わったことで、これまでカローラに地味なイメージを持っていた人の評価は確実に変わりました。
しかしその大きなデザインの変更は以前のカローラが好きだった方には大きな方向転換といえます。カローラという車は非常に長い期間日本車の代表格的な立ち位置の車種であり、その性格は良くも悪くも大勢の国民に受け入れられる大衆車でした。
4ドアセダンやステーションワゴンという使い勝手の良いスタイルと扱いやすいサイズ感、そして幅広い年齢層に受け入れられるアクの少ないデザインなどがカローラのイメージであり、実際9代目のカローラやその後のカローラアクシオなどはフロントマスクが大人しいデザインとなっていました。
その性格からカローラは若者よりも中高年に受け入れられる車となっており、そういった層では長年カローラを乗り継いで来た方も少なくないでしょう。
しかし現行カローラではデザインが一気にシャープでカッコいい方向へと変わっており、明らかにこれまでのカローラとはイメージが異なっています。
これには海外のトレンドやトヨタの他の車種の人気なども関係しているのですが、スポーティなデザインへの変更によってそれまでカローラに興味がなかった若い層にも確実に受け入れられる車にはなりました。
ですがそれまでカローラのおとなしめのデザインを好んでいた層では前述のように前型のカローラアクシオのデザインのほうが好きな方もいらっしゃるので、あまりにかっこよくなりすぎて乗り換えを躊躇する人も少なからずおられるでしょう。
とはいえ最近はさまざまな車種がシャープでスタイリッシュなデザインを取り入れていてカローラもその路線に乗っているのであり、販売台数を見ても人気車種に返り咲いたのは間違いなくデザイの変更が影響しています。
カローラ、カローラツーリングの値段
最後にカローラとカローラツーリングの新車価格、および中古車価格を調べてみましょう。中古車価格については現行カローラの中古車に絞って調べ、大手中古車情報サイトであるカーセンサー及びgoo-netで調べました。
カローラ | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | |
カローラ(セダン) | 1,936,000円〜3,033,000円 | カーセンサー | 1,378,000円〜2,739,000円 |
goo-net | 1,378,000円〜2,379,000円 | ||
カローラツーリング | 1,490,000円〜3,260,000円 | カーセンサー | 1,498,000円〜3,880,000円 |
goo-net | 1,498,000円〜3,269,000円 |
カローラの新車価格で面白いのはカローラのセダンモデルよりカローラツーリングの最低価格が抑えめに設定されていることで、その結果販売台数としてはカローラツーリングのほうが多めになっています。
しかし上級グレードではむしろカローラツーリングのほうが高めの価格になっており、幅広い価格帯をカバーする形になっています。
なおこの中にはカローラ、カローラツーリングのガソリン車とハイブリッド車の両方が含まれており、価格の高いグレードは総じてハイブリッドモデルです。
また中古車に関しても現行カローラはフルモデルチェンジから数年しか経過しておらず、中古車価格は高止まりしています。
カローラという車種は昔からリセールバリューが高く中古車価格が下がりにくいという点があったのですが、現行カローラでもこの傾向はしっかり出ているでしょう。
加えてカローラよりもカローラツーリングのほうが全体的に中古車価格が高めとなっており、装備が充実した上級グレードでは新車価格を上回るものもあります。
しかし全体的にカローラは2,000,000円台と中型車のどまんなかの価格帯にあり、実用性の高さと最新モデルのスタイリッシュなデザインはかなりコストパフォーマンスに優れた1台といってよいでしょう。