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プリウス40系とは?20系30系50系との違いは?歴代車種を紹介!

トヨタ プリウスは日本を代表するハイブリッドカーとして有名な車種で、これまで何度もモデルチェンジを果たしています。

今回はそんなプリウスの40系、またはその他の系統についてご説明していきます。

プリウスの40系とは?

トヨタ プリウスは世界初の量産型ハイブリッドカーとして登場した車種で、それまでの車種を大きく凌ぐ低燃費性能で一躍人気車種に躍り出た車です。

プリウスはその車名を冠したモデルが初代から現行モデルまでで4代目を数えており、そのフルモデルチェンジの度にデザインを変更するとともに燃費性能を高めてきました。

プリウスはガソリンエンジンと電動モーターの2種類の動力源を1台の車に搭載したハイブリッドカーで、その特別なシステムによってプリウスの燃費性能はガソリンエンジン車を大幅に上回ります。

ハイブリッドシステムはハイブリッドカー独自のものですが、プリウスの成功を受けてトヨタのみならず他メーカーでもハイブリッドカーが大きな部分を占めるようになってきています。

そんなプリウスには「40系」と呼ばれるタイプの車種があるのですが、この呼び方をされるのはプリウスの派生モデルである「プリウスα」です。

プリウスαはプリウスをベースとしたステーションワゴンモデルで、3代目プリウスを元にしてボディやデザインを一新した車種となります。

もとのプリウスもファストバックスタイルのハッチバックカーで実用性も高かったのですが、さらにステーションワゴンの広々とした荷室を確保するために生まれたのがプリウスαです。

一方でエンジンなどのハイブリッドシステムは3代目プリウスの物を流用しており、ステーションワゴン化による重量増で燃費性能は低下しましたが他のワゴン系の車種に比べれば燃費性能は圧倒的です。

このようにプリウスは世代によって「〇〇系」と呼ばれることがあるのですが、この数字はプリウスの各世代を見分ける大事な呼び方です。

そもそもプリウスの〇〇系とは?

プリウスは世代を〇〇系と呼んで区別することがあるのですが、これは車の型式番号が元になっています。

車の型式番号による世代の呼び方

日本のすべての車には「型式番号(かたしきばんごう)」と呼ばれる識別番号のようなものがあり、この型式番号で車の車種や世代を特定することができます。

型式番号は1つの車種に専用の番号が決められており、その車種の正式な名前のようなものです。私達は車を「プリウス」や「カローラ」といった車名で呼びがちですが、車検証などの正式な書類上では型式番号がその車の名前となります。

ポイント

型式番号を調べること自体は非常に簡単で、車検証の左中央あたりに「型式」という欄があり、そこに記載されたアルファベットや数字が型式番号となります。

この型式番号はおもにフルモデルチェンジの際に新しい番号になるもので、モデルの途中で小変更を行うマイナーチェンジでは型式番号は変わらないことがほとんどです。

「プリウス」のような車名はその車を表すポピュラーなものですが、同じプリウスでも2代目、3代目のように世代が別れており車名だけではその区別が簡単につきません。

そこできちんと識別できる型式番号で呼ぶ方法は昔からありましたが、以前はあまり一般的なものではなくマニアックなものでした。

しかしインターネットやSNSが発達するとともに型式番号での区別も結構浸透していき、車の世代を区別するのに「〇〇系」と呼ぶことも増えてきています。

ただし型式番号はそれぞれの自動車メーカーが独自の規則で決めているので必ずしも完璧に世代を表しているわけではなく、1例としてはトヨタ アルファードという大型ミニバンは同時期の車種でも仕様や販売店によって「TA-MNH10W」や「DBA-ANH15W」など細かい点が違います。

ですがこの場合も例えば「10系アルファード」と呼べばだいたいどの世代の車なのかがよくわかり、同じ車のユーザー同士やディーラーなどの販売店などと話が通じやすくなります。

プリウスの〇〇系とは

プリウスは初代モデルから数えて現行モデルで4代目となるのですが、プリウスの場合には初代から一定の規則で型式番号が決まっています。

初代プリウスは1997年に世界初の量産型ハイブリッドカーとして登場し、その際にプリウスの型式番号が初めて登場しました。

初代プリウスは「NHW10」もしくは「NHW11」という型式番号となり、初代プリウスは「10系」と呼ばれています。

その後2代目は型式番号が「NHW20」で20系プリウス、その次の3代目では多少変化して「ZVW30」で30系プリウスと呼ばれています。

そして最新モデルである4代目プリウスでは型式番号が「ZVW50」になったので、50系プリウスと呼ばれます。

ここまでまとめると不思議な点として「4代目なのに50?」と思われるかもしれませんが、これは30系プリウスと50系プリウスの間に前述した40系プリウス「プリウスα」があるからです。

プリウスαは現時点では30系プリウスベースの1車種しか存在しておらず、40系が一種独立した車種として設定されています。

プリウスαの型式番号は「ZVW41W」となっていて実際には41番なのですが、呼び方としては他の世代に合わせて40プリウスとなります。

しかし実際にはプリウスαは1世代しかないのでわざわざ40系という呼び方はあまりせず、プリウスαといえば車種が特定できるので40プリウスと言われてわからない人がほとんどでしょう。

プリウスの歴代車種

では次にプリウスの各世代および派生車種を、それぞれの型式番号や〇〇系とあわせてご紹介しましょう。またプリウスの最大の魅力である燃費性能の推移も一緒にご紹介します。

車種プリウス世代俗称型式番号カタログ燃費実燃費
プリウス初代10系HK-NHW10
ZA-NHW11
〈10-15モード〉28.0km/L〜31.0km/L18.22 km/L
2代目20系ZA-NHW20
DAA-NHW20
〈10-15モード〉[Gグレード]2WD:35.5km/L [Sグレード]2WD:33.0m/L 〈JC08モード〉29.6km/L20.96km/L〜21.37km/L
3代目30系DAA-ZVW30〈JC08モード〉[G、Sグレード]2WD:30.4km/L [Lグレード]2WD:32.6km/L20.22 km/L〜20.33 km/L
4代目50系DAA-ZVW50
DAA-ZVW51
DAA-ZVW55
6AA-ZVW51
6AA-ZVW55
〈JC08モード〉[A、Sグレード]2WD:37.2km/L 4WD(E-FOUR):34.0km/L [Eグレード]2WD:39.0km/L 〈WLTCモード〉・基本モード燃費 [A、Sグレード]2WD:30.8km/L 4WD(E-FOUR):28.3km/L [A、Sグレード ツーリングセレクション]2WD:27.2km/L 4WD(E-FOUR):25.4km/L [Eグレード]2WD:32.1km/L ・市街地モード燃費[A、Sグレード]2WD:28.2km/L 4WD(E-FOUR):25.6km/L [A、Sグレード ツーリングセレクション]2WD:25.5km/L 4WD(E-FOUR):23.2km/L [Eグレード]2WD:29.9km/L ・郊外モード燃費[A、Sグレード]2WD:33.2km/L 4WD(E-FOUR):29.5km/L [A、Sグレード ツーリングセレクション]2WD:28.9km/L 4WD(E-FOUR):27.1km/L [Eグレード]2WD:35.2km/L ・高速道路モード燃費 [A、Sグレード]2WD:30.4km/L 4WD(E-FOUR):28.8km/L [A、Sグレード ツーリングセレクション]2WD:26.9km/L 4WD(E-FOUR):25.4km/L [Eグレード]2WD:31.2km/L24.30km/L〜24.94 km/L
プリウスα初代40系DAA-ZVW41〈JC08モード〉26.2km/L19.34 km/L〜19.56km/L
プリウスPHV初代35系DLA-ZVW35〈JC08モード〉31.6km/L(オプションのHDDナビ装着時:30.8km/L)28.51km/L
2代目52系DLA-ZVW52
6LA-ZVW52
〈WLTCモード〉 ・基本モード燃費 30.3km/L ・市街地モード燃費 27.3km/L ・郊外モード燃費 33.2km/L ・高速道路モード燃費 30.0km/L27.46 km/L

10系プリウス

 

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10系プリウスは世界で初めて発売された量産型ハイブリッドカーという記念すべき車で、現在あるすべてのハイブリッドカーの元ともいって良いでしょう。

10系プリウスは1997年〜2003年に渡って発売されていた車で、当時はまだハイブリッドカーという車種が珍しいこともあり話題になりました。

初代プリウスはカタログ燃費で28.0km/Lという当時の世界の車の中でもトップクラスの燃費性能があり、ハイブリッドカーという車のエコ性能が高いことをアピールしました。

しかしそれに対してセールス的には大人気とはならなかった車種でもあり、ハイブリッドカーというあまりにも先進的な技術のためにまだまだ一般には浸透していませんでした。

そんな10プリウスには型式番号としてHK-NHW10とZA-NHW11の2つが設定されているのですが、これは10プリウスのマイナーチェンジ前と後で分けられています。

マイナーチェンジ自体はモデル期間中に何度か行われたのですが、モデル期間の真ん中でボディカラーや装備などの大幅変更を行うビッグマイナーチェンジが行われ、その時点でZA-NHW11に変更されています。

しかしどちらも系列としては10系プリウスと呼ばれており、派生モデルもないことから10系といえばこの初代プリウスを指す言葉となっています。

20系プリウス

20系プリウスは2代目プリウスの総称となっている言葉で、2003年〜2011年まで販売されたプリウスとなります。

20系プリウスは初代の10系プリウスから大きくコンセプトを変更した車で、初代がオーソドックスなセダンスタイルだったのに対し20系からはファストバックスタイルのハッチバックカーになりました。

このコンセプトは20系から現行モデルに至るまでプリウスのスタイルを決定づけるものとなっており、空力性を重視したボディスタイルやまっすぐ切り立ったリアスタイルなどがプリウスのアイコンともなっています。

この変更によって20系プリウスは実用性がかなり向上したとともにハイブリッドシステムも新型に進化し、その結果燃費性能が一気に30.0km/Lを超えました。ただしモデル期間中に国内の燃費計測法が変更されたことで、後期モデルでは30.0km/Lをわずかに下回ります。

ポイント

20系プリウスにの型式番号が2種類設定されていますが、これは初期の1年ぐらいのモデルがZA-NHW20で、その後は一貫してDAA-NHW20となっています。

20系プリウスもモデルの途中でビッグマイナーチェンジを実施していますが、それによる型式番号の変更はありませんでした。

なお20系プリウスの標準モデルは2009年で3代目へとフルモデルチェンジされましたが、その後2011年まで商用モデルのみが販売継続されたため一時期2モデルのプリウスが併売される形となりました。

20系プリウスは多少古い車にはなりましたが現在でも街中で見かけることは多く、販売台数も多かった車種です。

30系プリウス

 

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30系プリウスは3代目となるプリウスで、2009年〜2015年まで販売されたモデルとなります。

30系プリウスは人気の高まった前型モデルである20プリウスのキープコンセプトの車で、ハッチバックスタイルやボディライン、デザインなどが20プリウスの正式進化系といった形をしています。

ハイブリッドシステム自体は20系のシステムを改良したものとなりますが、プリウスの燃費性能は前型モデルを凌ぐものとなっています。

この当時様々なメーカーからハイブリッドカーが発売されていますがその中でも30プリウスはトップクラスの燃費性能を誇っています。

30系プリウスは型式番号が1つしか設定されていませんが、頻繁にマイナーチェンジを行ったモデルでさまざまな部分が改良されました。

ビッグマイナーチェンジも果たしましたが型式番号はかわっておらずシンプルに分類できます。なお30系プリウスは20系プリウスに対してかなり販売台数が増加したモデルでもあり、人気が高いモデルであるとともに現在でも街中で多数見かける車です。

また30プリウスは後述するプリウスの派生モデルのベースにもなった車種で、プリウスの歴史の中でも重要な車種です。

50系プリウス

 

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50系プリウスはプリウスの現行モデルで、2015年から現在まで販売が継続されている車です。

MEMO

50系プリウスは30系までのプリウスの流れを大きく変革したモデルとして登場し、ハッチバックスタイルは継承していますがフロントマスクやリアのデザインがシャープで複雑なものへと変わりました。

これには発売当時に賛否両論が巻き起こったもので、押し出し感の強いデザインは多少ユーザーを選ぶものにはなっています。

しかしそれでもプリウス最大の魅力である燃費性能は大幅な向上を果たしており、30系プリウスに比べて7.0km/L〜9.0km/Lもの燃費改善を果たしています。

なお50系プリウスのモデル期間中にはまた国内の燃費計測法が変更され、世界標準になったWLTCモードとなったことで細かいシーンでのカタログ燃費を表記するようになっています。

それに伴いカタログ燃費は大幅に数字が下がっていますが、車の性能自体は変わらないため実燃費ベースでは変動無く良好な燃費を維持しています。

なお50系プリウスには型式番号がいくつも設定されており、アルファベットも変化していますが数字も50、51、55などさまざまな数字があてがわれています。

これらは各種仕様の変化による変更ではありますが全てまとめて50系プリウスとなっており、基本的なデザインやスペックについてはほとんど同一といって良いでしょう。

また50系プリウスは途中でビッグマイナーチェンジを挟んでいるのですが、その際にフロントマスクやリアのデザインを大きく変更しており、初期に賛否両論の多かった複雑な部分について多少シンプルなラインへと修正されています。

なお2021年11月時点ではこの50プリウスが最新モデルとはなりますが、そろそろ次世代モデルへのフルモデルチェンジの時期に差し掛かっており新しい系列が生まれてくるかもしれません。

40系プリウス:プリウスα

40系プリウスは前述で多少触れましたがプリウスαという派生車種であり、販売期間は2011年〜2021年という長期間に渡っています。

40系プリウスは30系プリウスをベースとしたステーションワゴンモデルで、プリウスの燃費性能の高さそのままにワゴン車の積載性の高さを付与したモデルとなっています。

プリウスαの積載量はそれまで荷物運びには少し狭めであったプリウスに新たな選択肢をあたえるものとなり、もともとの30プリウスの人気を背景にプリウスαも人気のある車種となりました。

結果的にプリウスαはこの40系のみしか展開されていないのですが、その根強い人気から通常のプリウスのモデル期間を上回る10年間に渡って販売されました。

ポイント

40系プリウスのプリウスαはプリウスとは別の単一モデルとして設定されており、型式番号もDAA-ZVW41となります。

40系が30系プリウスのあとに設定されたので4代目プリウスが50系になる複雑なことにはなりましたが、50系プリウスと併売されていたので区別するには便利でもあります。

なお40系プリウスはステーションワゴンとしては圧倒的な燃費性能はあるものの、ベースである30系プリウスと比較すると燃費性能は低下しています。

これはプリウスαがステーションワゴンとしてボディが大型化したことによる重量増などの影響で、仕方ない点ではあります。

35系プリウス:初代プリウスPHV

 

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プリウスにはプリウスαの他にも派生モデルとしてプラグインハイブリッドカーがあり、初代のプリウスPHVは30プリウスベースのモデルです。

プラグインハイブリッドカーはハイブリッドカーに外部電源からの充電機能を追加したモデルで、ハイブリッドカーに対して電動走行距離が一気に向上することで燃料消費量が大幅に削減できるエコカーです。

ハイブリッドカーは搭載されている駆動用バッテリーの電力でモーター走行することが燃費改善の肝なのですが、そのモーター走行距離を伸ばす事の出来るプラグインハイブリッドカーは次世代のエコカーの一つです。

プリウスPHVはプリウスをベースとしたハイブリッドカーとして企画され、30プリウスをベースにしてプラグインハイブリッドカーとしてのシステムを追加した形の車になっています。

初代プリウスPHVの型式番号はDLA-ZVW35となっていることから最近では35系プリウスとも呼ばれるのですが、プラグインハイブリッドカー自体がまだまだめずらしい車種なので「初代プリウスPHV」などの名前のほうが馴染みがあるかもしれません。

35系のプリウスPHVは30系プリウスとボディや内装などの殆どの部分を流用していて一見するとわからないのですが、車の後部に充電用のポートのフタがついているのが外観上の特徴です。

またハイブリッドカーとしてのカタログ燃費自体は30プリウスと大差はないのですが、充電した電力でのモーター走行が20km程度可能なのでその間は燃料消費量を0にして電気自動車のように運用できます。

プリウスPHVはこの充電機能を積極的に運用することで威力を発揮するエコカーで、プリウスに新たな魅力が付与された車です。

52系プリウス:2代目プリウスPHV

 

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プリウスPHVはフルモデルチェンジによって現在2代目となっているのですが、その2代目プリウスPHVは52系プリウスとも呼ばれます。

2代目のプリウスPHVは前述した50系プリウスをベースとした車に改良されており、50プリウスより2年後の2017年に登場しました。

2代目プリウスPHVは車体やボディデザインなどの多くを50系プリウスから持ってきているものの、フロントマスク、リアのデザインはプリウスPHV専用デザインとして設計されており、もともとの50プリウスのデザインとの差別化が図られています。

また車内は初期には50プリウスの5人乗りから52系は4人乗りに変更されプレミアム感を演出していましたが、使い勝手の面からビッグマイナーチェンジによってまた5人乗りに戻されています。

52系のプリウスPHVは型式番号が6LA-ZVW52などとなっているのですが、前述した50系プリウスに50、51、55などの番号が振り分けられているちょうどあいだの数字が割り当てられます。

そのため系列だけを見るとプリウスの1仕様には見えるのですが、実際の仕様はプラグインハイブリッドカーとしての専用機能が搭載され、35系プリウスPHVを大幅に凌ぐ70km弱の距離を電動走行できるように改良されています。

またハイブリッドカーとしての燃費性能も50系プリウスベースになったことで大幅に向上しており、現時点でプリウスシリーズ最高のエコ性能を持つに至っています。

一方で機能の追加によってプリウスPHVはプリウスより価格が高く設定されており、コストパフォーマンスという面では燃料代の節約と合わせてトントンというレベルになっています。