N-BOXはホンダのトールワゴンタイプの軽自動車となっており、販売台数も非常に多い軽自動車になっています。
今回はそんなN-BOXのサイズや寸法についてご紹介します。
N-BOXのサイズ・寸法と広さ・大きさ
N-BOXは比較的近年に登場した軽自動車で、2011年に初登場した車です。N-BOXはトールサイズワゴンという車高が高く室内が広い軽自動車で、現在の軽自動車の主流となっている車種です。
その中でもN-BOXは発売当初からその室内レイアウトの巧みさが評判となっており、サイズ制限のある軽自動車でありながらそれまでの軽自動車よりも広い室内があることが人気のもととなっています。
またN-BOXは2017年にフルモデルを果たして2代目となり、そのコンセプトは受け継ぎつつもより広めの室内空間や燃費の良好なエンジンの搭載など正常進化を果たしました。
その結果N-BOXは国内の軽自動車販売台数ランキングでトップを何度も獲得する車種になっています。
そんなN-BOXですが、まずは外観寸法についてご紹介します。
N-BOXの外観
N-BOXの外観寸法はスペック上以下となっていますがFF(前輪駆動)モデルと4WD(四輪駆動)モデルで多少スペックに差があります。
スペック | N-BOX | |
全長 | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | |
全高 | 1,790mm(FF車) 1,815mm(4WD車) | |
ホイールベース | 2,520mm | |
トレッド(前/後) | 1,305/1,305mm | |
最低地上高 | 145mm | |
車両重量 | 890-1,030kg | |
タイヤサイズ | フロントタイヤ | 155/65R14 |
リアタイヤ | 155/65R14 | |
ウインドウサイズ | フロントウインドウ | 約1,200mm✕500mm |
サイドウインドウ | 約2,000mm✕500mm | |
リアウインドウ | 約1,200mm✕400mm | |
ミラー幅 | 約1,800mm | |
エンブレム・ロゴサイズ | 約100mm✕100mm |
N-BOXの寸法
まずは最も基本となるN-BOXの外観寸法をご紹介します。
N-BOXは軽自動車のカテゴリーに属する車ですが、軽自動車はその外観サイズがきっちり規定されており、「車両寸法が長さ3.40 m (3,400 mm) 以内、幅1.48 m (1,480 mm) 以内、高さ2.0 m (2,000 mm) 以内」となっています。
このサイズは国民車として日本の道路事情にマッチした規格として制定され、エンジンの排気量も小さく全体的に小型の車として設定されています。
N-BOXのサイズはこの軽自動車の規制にギリギリのサイズで設計されており、全長は3,395mm、全幅が1,475mmといずれも規制の限界でできるだけ大きくしてあります。
全高については軽自動車の規制ギリギリにはなっていませんが、1,800mm前後の全高は普通車でも十分高い車高になっており、ミニバン系の車種と大差はないほど背の高い車なのです。
全長や全幅は車内のスペースを確保する上で最も重要ですので、N-BOXを始めとする軽自動車全般はギリギリの設計を行っています。
N-BOXは駐車場に収まるか?
次にN-BOXのサイズ感で駐車場に収まるかどうかという点を見ていきましょう。
駐車場には平置きの駐車場と立体駐車場がありますが、このうち平置きの駐車場は自宅の駐車場や街中の有料駐車場、ショッピングセンターなどで使われる駐車場になっています。
平置き駐車場は施設によってサイズが少しずつ違うのですが、一般的には幅が2.5m・奥行き5.0mというのがおおよそのサイズとなっています。
そのためN-BOXのサイズ感であれば平置きの駐車場には問題なく駐車することができ、サイズに余裕もあるので駐車をギリギリで行う必要もありません。
もう一つの立体駐車場に関しては幅や奥行きの制限よりも高さに制限があり、昔からある立体駐車場では「高さ制限1.57m」という所が多いです。
この高さ制限ではN-BOXの高さでは駐車することができず背の低い軽自動車でなければ入りません。ですが近年は普通車のトールサイズミニバンの増加によって立体駐車場も大型化しており、高さ制限が2.0m以上になっている立体駐車場が増えてきています。
この高さ制限ならN-BOXでも駐車することが可能なので、立体駐車場に駐車するときには高さ制限を確認しましょう。
その他の外観のサイズ感
N-BOXの外観のサイズ感でもう一つ気になるのはウインドウのサイズです。
軽自動車というと小型で制限が多いというイメージがありすべてが小さいように感じますが、ウインドウはかなり広々としており視界が良好です。
ウインドウの幅や奥行きは車のサイズが軽自動車規格で決まっているためにそこまで大きくできませんが、高さについては制限がゆるいためウインドウサイズも高さは広くとってあります。
フロントウインドウは高さが500mm近く確保されているのですが、このサイズはトールサイズミニバンと同じぐらいのサイズであり、セダンやコンパクトカーなどに比べると圧倒的に広々としています。
またサイドウインドウやリアウインドウも高さが500mm〜400mm前後はあり、車内がとても明るく開放的なのがN-BOXの大きなメリットの一つとなっています。
N-BOXの内装
次にN-BOXの内装についてご紹介していきましょう。
スペック | N-BOX | |
室内長 | 2,240mm | |
室内幅 | 1,350mm | |
室内高 | 1,400mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 1,230mm |
幅 | 1,120mm | |
奥行き | 345mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約800mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約800mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,100mm | |
奥行き | 約1,200mm |
N-BOXの車内の広さ
N-BOXの車内は軽自動車が外観のサイズに制限があるため極端に広くはなりません。
ですがトールサイズ軽自動車という車種は車高の高さで車内を広くする点が最大のメリットで、N-BOXの車内寸法も室内高が1,400mmも確保されています。
N-BOXの室内長は軽自動車にしては広く、2,240mmの室内長は足元空間が広々としていて快適です。また室内幅は1,350mmと外観の全幅が規制されていることからそこまで広くはないですが、N-BOXは4人乗りで前席2人、後席2人が限界なので案外広く使えます。
特に後席はベンチシート式になっているので軽自動車としても広く、荷物を載せるのにも使いやすいです。
室内長の高さは頭上空間の余裕につながっており、軽自動車という小さい車ながら室内がとても広々としており、快適性の高い車内が構成されています。
N-BOXのラゲッジルームの広さ
N-BOXの車内のスペースでもう一つ気になる点がラゲッジルームの広さで、ファミリーカーとして必要な要素です。
N-BOXのラゲッジルームのサイズでは、室内高の高さがラゲッジルームにも反映されており大きな荷物は結構載せられます。
ラゲッジルームの幅も1,120mmもあってかなり広々としているのですが、ラゲッジルームの奥行きに関しては345mmとかなり狭めで載せられる荷物には制限があります。
ですがN-BOXのリアシートは前側に倒すことができ、その分ラゲッジスペースを広くすることが可能です。
シートアレンジを駆使すればプラス1,000mm以上ラゲッジルームの奥行きを広げることができ、買い物のときなどには使い分けることが可能です。
その他の内装のサイズ感
N-BOXの内装の特徴の一つは軽自動車でありながらシートが広々としている点で、特に後席のリアシートの割合が広々としています。
N-BOXの運転席および助手席と後席のサイズ感を比較すると、高さやシートの幅などはほぼ同一なのですが奥行きについては後席のほうが広々としています。
後席の奥行きは1,200mm程度は確保されており、足元空間がとても広々としていて軽自動車とは思えないほどのゆとりがあります。
前席も狭いということはありませんが運転するのに必要十分な広さとなっていて、最も快適なのは後席です。
N-BOXはファミリーカーとしての需要が高い車なので後席の広さは快適性の点で重要ですし、前述のシートアレンジによるラゲッジルームの拡大にも効果的です。
N-BOXの運転
次にN-BOXの運転性に関するスペックをご紹介します。
スペック | N-BOX |
最小回転半径 | 4.5m〜4.7mm |
ハンドルサイズ | 370mm |
N-BOXの旋回性
まず車の運転性について気になるスペックは最小回転半径の小ささで、このスペックが小さいほど車の小回りが効きます。
車の小回りは狭い道で運転するのに重要であり、最小回転半径は車の旋回性を表すスペックです。最小回転半径は車のハンドルを左右どちらかに最大限切り、その後に車を低速で走行させたときに一周するのに必要な半径となります。
最も小さな車では4.0m前後の最小回転半径の車もありますが、軽自動車ではおよそ4.5mぐらいが一般的です。
それに対してN-BOXの最小回転半径は4.5m〜4.7mとなっており、軽自動車の最小回転半径としては一般的なスペックとなります。
2WD仕様では4.5mの最小回転半径ですが、4WDに関しては構造の違いによって多少小回りは低下します。ですが乗用車としては十分すぎるほど小回りがきいているので、とても運転しやすい車といえます。
N-BOXの走行感覚
N-BOXの走行感覚は軽自動車としてコンパクトなサイズから運転しやすい走行感覚といえます。
N-BOXは全長に対して室内長が広く確保されていて、その分ボンネットのオーバーハングがとても小さく設計されています。
そのため車の前方感覚を把握しやすいサイズ感となっており、車のデザインもスクエアデザインとなっているので慣れないうちでも運転しやすいでしょう。
また後方の運転感覚に関しても全長の短さから距離を把握しやすい車であり、リアもスクエアデザインで取り回しもしやすいです。
バックの際にも小回りがきくので狭い道や駐車場でも運転しやすく、様々なシーンで扱いやすい車となっています。
N-BOXの車内の運転感覚
N-BOXの車内からの運転感覚についてはウインドウサイズの広さが多いことから視界が広く、運転感覚は良好です。
軽自動車はウインドウサイズが小さくて視界が狭いなどの特徴はありましたが、トールサイズの軽自動車はウインドウサイズの高さが広いので車の視界は普通車並みに確保されています。
フロントウインドウだけでなくサイドウインドウやリアウインドウも広々としているので、走行中だけでなく駐車やバックの際にも確認しやすい視界が確保されています。
ですがN-BOXのフロントウインドウは結構切り立った形状をしており、軽自動車特有のサイズ制限とスクエアボディによってフロントのAピラーが左右の視界の妨げとなる場合があります。
とはいえ車のサイズ自体が小さいので落ち着いて確認すれば死角は限定的となっており、慣れれば大きな問題にはならないでしょう。
N-BOXのサイズの評判
N-BOXのサイズ感についてはtwitterでもさまざまな評判があがっていますので、その中からいくつかご紹介しましょう。
車検の代車として来てくれてありがとぉぉぉ~🙇
燃費もよくてキビキビ走ってちょうどいいサイズ感でメッチャ乗りやすかったよ✨Honda N-BOX pic.twitter.com/mHgETpdqgH
— Noko (@Noko_Rabits) December 21, 2018
この方は代車としてN-BOXを運転されたそうですが、そのサイズ感がちょうどよく乗りやすい車と感じられたようですね。
代車は慣れていないこともあって運転しづらいことがありますが、N-BOXであれば運転しやすいということですね。
N-BOX、ほんまええ車です!今ステップから乗り換えで現行に乗ってますが、後ろの後部座席が軽とは思えん程の広さですw
先代はエンジン正直あんま好きではないですが、現行はエンジン音も静かですし、売れる理由も分かる気がします!(語彙力皆無)インプも良い車じゃないですか!! pic.twitter.com/V4eP4r1Sgk
— なつき (@Chika_JZ) August 15, 2019
この方はN-BOXをずっと乗り続けていらっしゃるようで、先代である初代N-BOXと現行N-BOXのどちらにも乗られています。
車内の広さや後部座席の広さは圧倒的で使い勝手が良いようで、現行モデルはエンジン音の静かさなどのメリットもあってかなりお気に入りの車といえるでしょう。
N-BOXを他の車と比較
では最後にN-BOXとライバル車のサイズ感を比較してみましょう
スペック | N-BOX | ダイハツ タント | スズキ スペーシア | 日産 デイズルークス | |
価格 | 1,411,300円〜1,926,100円 | 1,243,000円〜1,765,500円 | 1,358,500円〜1,619,200円 | 1,342,000円〜2,097,700円 | |
全長 | 3,395mm | 3,395mm | 3,395mm | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | 1,475mm | 1,475mm | 1,475mm | |
全高 | 1,790mm(FF車) 1,815mm(4WD車) | 1,755mm | 1,785mm 1,800mm(スペーシアHYBRID X 2トーンルーフパッケージ装着車/スペーシアギア) | 1,775mm | |
ホイールベース | 2,520mm | 2,460mm | 2,460mm | 2,430mm | |
トレッド(前/後) | 1,305/1,305mm | 1,300/1,295mm | 1,295/1,300mm | 1,300/1,290mm | |
最低地上高 | 145mm | 150mm〜160mm | 150mm | 150mm | |
車両重量 | 890-1,030kg | 880-1000kg | 850-930kg(スペーシア) 880-950kg(スペーシアカスタム) 880-940kg(スペーシアギア) | 920-1,000kg | |
タイヤサイズ | フロントタイヤ | 155/65R14 | 155/65R14 | 155/65R14 | 155/65R14 |
リアタイヤ | 155/65R14 | 155/65R14 | 155/65R14 | 155/65R14 | |
室内長 | 2,240mm | 2,180mm〜1,910mm | 2,155mm | 2,235mm | |
室内幅 | 1,350mm | 1,350mm | 1,345mm | 1,320mm | |
室内高 | 1,400mm | 1,370mm | 1,410mm | 1,400mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 1,230mm | 1,040mm | 1,120mm | 1,100mm |
幅 | 1,120mm | 950mm | 850mm | 950mm | |
奥行き | 345mm | 360mm | 300mm | 250mm | |
最小回転半径 | 4.5m〜4.7m | 4.4m〜4.7m | 4.4m | 4.4m〜4.7m |
N-BOXとダイハツ タントのサイズ感の比較
ダイハツ タントはN-BOXと同様のトールワゴン系軽自動車で、N-BOXのライバル車の代表格です。
N-BOXもタントも軽自動車として外観サイズに制限があるので、タントの外観サイズで全長と全幅は同一です。
このサイズは軽自動車全般のスタンダードとも言える寸法であり、軽自動車規格を最大限活用しています。
ですが車高に関しては制限に余裕があるので差があるのですが、N-BOXのほうが車高が高くなっています。
その特徴が室内寸法にも現れており室内幅は変わらないのですが室内高はN-BOXのほうが高くなっています。
また車内長もタントよりN-BOXのほうが広くなっているのですが、これはホンダの車内レイアウトが低床レイアウトという高効率レイアウトをしているからです。
ラゲッジルームの寸法についてもタントのほうが広めとなっており、利便性が高い車となっています。
N-BOXとスズキ スペーシアのサイズ感の比較
スズキのトールサイズ軽ワゴンの1車種がスペーシアで、車のサイズ自体はN-BOXとほとんど変わりません。
スペーシアもN-BOXと同じく全長や全幅は軽自動車サイズギリギリになっていますが、この2車種は全高もほとんど変わりません。
スペーシアには2トーンルーフという特別仕様やスペーシアギアという派生モデルがあり、こちらは1,800mmに全高が少し高くなっています。また最低地上高について5mmほどですがスペーシアのほうが高くなっています。
その最低地上高の差は車内寸法に影響していると思いきや、サイズを見てみると車内高は案外スペーシアのほうが微妙に広くなっています。
室内幅はほとんど変わりませんが、室内長はN-BOXのほうが長くなっており、室内の広さは全体的にほとんど変わらないと言って良いでしょう。
一方でラゲッジルームの寸法はスペーシアは少し狭めになっており、荷物の積載量はN-BOXのほうが高くなっています。
N-BOXと日産 デイズルークスのサイズ感の比較
日産デイズルークスは日産が近年ラインナップに加えた軽トールサイズワゴンで、そのスタイリッシュなデザインが特徴の車です。
デイズルークスのサイズも軽自動車の規制で決まっているので外観サイズの全長と全幅はN-BOXと変わりません。
全高についてはデイズルークスよりもN-BOXのほうが少し高くなっており、デイズルークスは少しデザイン的な点を重視しています。
室内寸法についてはデイズルークスとN-BOXは非常に近しい寸法関係をしており、車内長も車内幅もわずかN-BOXが広い程度です。
全高に関しては一緒のスペックとなっており、室内の広さはN-BOXとデイズルークスは同じと言っても良いでしょう。
ラゲッジルームに関してはデイズルークスのラゲッジルームは少し狭めとなっており、室内寸法が変わらないのに対してラゲッジルームが広いのでN-BOXのほうが利便性が高いと言えるでしょう。
総評
N-BOXは軽自動車のスタンダード車種の一つに数えられる車で、そのサイズ感は室内が非常に広々として便利な車です。
ライバル車種と比べても室内だけでなくラゲッジルームが広いというメリットがあり、数あるトールサイズ軽ワゴンの中で販売台数が多いことも納得できる車といえるでしょう。