中古車の値段はある程度市場の相場で決まるのですが、相場は1年のうちで高くなったり安くなったり変動するものです。
しかしいつの時期が高くなり、いつの時期が安くなるかって詳しくご存知ないですよね。
今回は変動する中古車相場が安い時期、高い時期がいつか、を解説を入れながらご説明します。
中古車の安い時期はいつか
中古車が1年で最も安い時期、それはズバリ12月~1月の間です。
中古車相場が安くなる理由としては、次の1~3の要素が関わってきます。
それぞれについて詳しくご説明しましょう。
- 家庭の財布のヒモが固く、購買意欲が低下する
- 中古車オークションの相場が下がる
- 新型モデルが発売され、旧型モデルの値段が下落する
1.家庭の財布のヒモが固く、購買意欲が低下する
購買意欲が低下する時期というのは、家庭に多くの支出があった時期ですので、主に次のような月が関係してきます。
またボーナス支払い月の前後も購買意欲が低下する傾向があります。
家庭の購買意欲の 低下原因 | |
長期休暇後 | 1月(冬期休暇、正月後) |
6月(GW後) | |
9月(夏季休暇後) | |
ボーナス月の前後 | 6月、8月(7月上期ボーナス時期) |
11月、1月(12月下期ボーナス時期) |
これを総合すると、購買意欲が最も低下する時期は長期休暇後でボーナス月が関係する「1月」、「6月」ということになります。
2.中古車オークションの相場が下がる
中古車オークションの相場というのは、中古車販売業者専用のオークションのことです。
中古車相場はこのオークションで成り立っており、中古車の販売価格、買い取り価格に影響を与えています。この中古車オークションで最も相場が下がる時期は12月です。
中古車の値段というものは毎年下がり続けるもので、年が切りかわると一斉に値段が下がります。
そのため、12月の車の買い取り価格は翌年の安くなった相場を見越して設定されるので、中古車相場全体が下落するのです。
この傾向は1月も影響を受け続け、2月、3月になるにしたがって相場が上がっていきます。
3.新型モデルが発売され、旧型モデルの値段が下落する
車は新車発売後にモデルチェンジを行います。モデルチェンジには次の通り2種類あり、このモデルチェンジのあとには旧型モデルの値段は下落します。
- マイナーチェンジ:車の基本構造は変わりませんが、車の一部改良であったり、ボディカラーの追加を行うものです。
- フルモデルチェンジ:同じ車名でも、構造の全面変更を伴うモデルチェンジです。全くの新型になるので、旧型モデルの値段は大きく下がります。
車の一般的なモデルチェンジサイクルは3年~5年と言われていますが、近年はモデルチェンジが遅くなる傾向にあります。
以上をまとめると、1年間のうちで変動要因である①と②が重なり合う時期が最も中古車相場が下落する時期と言えますので、12月~1月となるわけです。
もしその時期にモデルチェンジが重なるのであれば、最高に安い時期と言えるでしょう。
なお、正しいやり方で値引き交渉をすればもう少し安い価格で購入できます。
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中古車の安い時期はどれくらい安いのか
では最も安いとされる12月~1月はどのぐらい値段が安くなるのでしょうか? 一般的には、1年通しての平均値段より10%程度は安くなります。
平均値段が1,500,000円の車であれば、150,000円も安くなる計算です。買う時期の違いで150,000円もお得になるのであれば、少々購入時期をずらしてでも狙う価値はるでしょう。
次に実際の車が12月~1月でどのぐらい安くなったか、一例として「日産 セレナ」の中古車相場をもとにご説明します。
日産 セレナ 中古車相場 2016年4月~2017年3月
日産セレナはミニバンとしては人気の車種で、台数も多くモデルチェンジしてから1年程度が経っています。(2017年3月現在) そのためモデルチェンジでの相場変動はほぼないものと考えます。
日産 セレナ 中古車相場 | |
4月 | 1,648,000 |
5月 | 1,684,000 |
6月 | 1,630,000 |
7月 | 1,479,000 |
8月 | 1,520,000 |
9月 | 1,626,000 |
10月 | 1,468,000 |
11月 | 1,447,000 |
12月 | 1,399,000 |
1月 | 1,441,000 |
2月 | 1,421,000 |
3月 | 1,757,000 |
※参考:セレナ中古車販売相場
このように年の前半は1,600,000円程度で推移していたものが年末に向かって下落していき、12月に1,399,000円の最安値に到達しました。
しかし3月にはまた高値となり、差額は358,000円も出てきました。
中古車相場が下がる時期を狙って購入すれば、高値の時期に比べて20%近くも安く購入することができるわけです。
中古車の高い時期はいつか
中古車の相場が高くなる理由は、中古車需要が高くなる為です。中古車の需要が最も高まる時期は、前述のセレナの例でも分かる通り「3月」です。
3月は新生活の準備の季節であり、車の新規購入や買い替えが活発な時期です。
この時期を狙って各自動車メーカーは新車の販売キャンペーンを展開して新車購入を促しますので、新車の値段が最も下落するのは3月です。
中古車の値段も新車につられて下がるかと思いきや、実は逆なのです。
新車購入が活発になると、買い換えで下取りに出された中古車が市場に出てくるのですが、それ以上に3月の中古車需要は高まっているので、結果的に中古車は不足気味となります。
そのため中古車相場は3月が1年のうちで最も高くなります。
中古車の高い時期はどれくらい高いのか
中古車相場が最も高い3月には、一般的には、1年通しての平均値段より10%程度値段が高くなります。
そのため最も安い時期の12月~1月と比べると20%近くも差ができてしまい、わずか数か月の 差が大きな値段の差に繋がります。
ではもう1台、実際3月にどのぐらい値段が高くなったかを、「トヨタ プリウス」の中古車相場をご説明します。
トヨタ プリウス 中古車相場 2016年4月~2017年3月
「トヨタ プリウス」は非常に人気のあるハイブリッドカーで、中古車市場では台数が多く、また新モデル販売から1年以内ですので中古車市場は比較的安定しています。
トヨタ プリウス 中古車相場 | |
4月 | 1,373,000 |
5月 | 1,319,000 |
6月 | 1,260,000 |
7月 | 1,163,000 |
8月 | 1,176,000 |
9月 | 1,220,000 |
10月 | 1,221,000 |
11月 | 1,230,000 |
12月 | 1,227,000 |
1月 | 1,203,000 |
2月 | 1,306,000 |
3月 | 1,358,000 |
※参考:プリウス中古車販売相場
プリウスの相場は2016年7月に最安値1,163,000円を付けましたが、これは8月に新車の特別仕様車が発売されたことに影響していると思われます。
しかし2017年に向けて価格は上昇していき、2017年3月には1,358,000円の高値を付けています。前年の2016年4月が1,373,000円だったことを考えると、1年でほとんど値段がが下がっていないことになります。
この1年で7月と3月の価格差は195,000円となり、14%程度の価格上昇がみられます。
3月は確かに車を買う理由の多い月ではありますが、特別な理由がないのであればもう少し時期をずらして12月か1月に購入するのが、値段的にはお得な方法です。