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ボルボ 240は故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

ボルボはスウェーデンを代表する自動車メーカーですが、そのボルボの歴史的な1台がボルボ 240です。

今回は未だに根強い人気を持つボルボ 240の故障についてご説明します。


ボルボ 240の故障率

 

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ボルボは1927年にスウェーデンで創業した歴史ある自動車メーカーで、そのボルボが1974年〜1993年まで生産していた車種がボルボ 240です。

ボルボ240という”特別”な普通車

この車はボルボの歴史の中でももっとも有名な車種といっても過言ではない車で、19年もの長きに渡って改良を続けながら世界中で愛された車でもあります。

ボルボ240の特徴はなんといってもその直線基調のデザインにあり、ステーションワゴンタイプとセダンタイプがありましたが、どちらも車体からライトの形状、グリルに至るまで曲線がほぼ見られない質実剛健な見た目をしています。

その形から「Flying Brick(空飛ぶレンガ)」という愛称を与えられ、現在でも愛好家を始めとして人気があります。

ボルボ 240がこんなに長く愛される車となった背景にはデザインや走行性能以上に車の「安全性」の高さがあり、ボルボは当時から現在まで安全性の高さをなによりの売りとしています。

無骨なデザインは文字通り頑丈な車体を構成していると共に、長いボンネットでの衝突安全性の確保などを始めとして、現在世界中で使われている安全性設計がいち早く盛り込まれています。

そのことからドライバーの車に対する安心感や信頼性は非常に高く、それが長年に渡ってモデルが続いた原動力です。

MEMO

ただそれだけではなく度重なる改良によってエンジンの性能や走行性能もかなりの変遷があり、特に1980年代になってターボエンジンが搭載されてからは性能面でも高い評価を受けました。

加えてこの頃からエンジンやトランスミッション自体の信頼性もどんどん上がっており、ターボエンジンには日本のアイシン精機(トヨタ系列)のATミッションを採用するなど、実用性の高さも魅力の一つです。

日本にも昔からボルボ 240は輸入という形で入ってきており、中古車という形で現在でも購入できます。

最新の車と比較すると50年近く前のデザインなので当然古いのですが、逆に今では見られないその魅力の虜となる人は今でも少なくありません。

ボルボ 240の故障率は?

さて故障に関して気になるのはやはり故障率ですが、基本的に車の故障率はボルボに限らずメーカーの社外秘の機密情報となるので公開されていません。

ですが近年はメーカーとは別の民間調査会社のデータなどもあるので最近のボルボの比較対象のデータはありますが、ボルボ 240に関しては生産終了時でも25年以上前になりますので当然こういったデータはありません。

参考までにご紹介すると、2015年時点で米国J.D.パワー社が公表した「日本自動車耐久品質調査」によれば、ボルボは15位となっており、日本メーカー及び主要な輸入車メーカーよりも不具合件数が多いという結果になっています。

2015年 日本自動車耐久品質調査
ランキングメーカー名スコア
1レクサス54
2ダイハツ66
3ホンダ69
3三菱69
3トヨタ69
業界平均72
6スバル73
7マツダ74
8日産75
9スズキ77
10BMW85
11メルセデス・ベンツ93
15ボルボ143
参考 2015年 日本自動車耐久品質調査J.D. Power

ボルボ 240自体、基本設計は1974年以前のものとなりますので、現在の日本車だけでなくボルボの車種と比較してみてもその信頼性設計は古いものです。

そのため故障率に関しても現在の車とは比べ物にならないレベルで多くなるのは当然で、現在の車と同水準で考えることはナンセンスです。

ボルボ 240の耐久性と信頼性

ボルボ 240の魅力の1つである耐久性の高さは非常に優秀で、エンジン、トランスミッション、車体とも長年に渡って使えるものです。

ポイント

エンジンは特に車で故障の多い部位ではありますが、ボルボ 240のエンジンは近年の電子制御部品の多い複雑なエンジンではなく、比較的構造が単純なこともあって、設計上の重大なトラブルは少ないです。

またトランスミッションは前述のようにアイシン精機の日本製トランスミッションを採用している仕様は耐久性が高く、エンジンと相まって深刻なトラブルが少ないことで有名です。

また車体設計もそのデザインの示す通り質実剛健であり、衝突安全性ボディの採用や世界に先駆けて採用されたエアバッグやABSなどのおかげで安全性も当時としては非常に高いレベルのものでした。

こういった車体やエンジンなどの基本的な設計がしっかりしているために、古くなってもボルボ 240は思ったより故障が少ないといわれます。

ですが既に登場から半世紀近く、最終型からも25年近く経過していることで、現存しているボルボ 240は様々な部品の劣化が進んでおり、それによる故障やトラブルは当然ながら増加傾向にあります。

これは基本的な設計の問題ではなく、部品として仕方ない経年劣化の結果です。これに関しては次の項で詳しく説明しますが、ボルボ240は耐久性は高いものの信頼性に関しては様々な部分で問題を抱えています。

中古のボルボ 240の故障しやすさ

ボルボ 240は現在では中古車しか購入することは出来ませんが、先程述べたようにもっとも最後の型でも既に25年近く経過しています。

そのため経年劣化によって様々な部品が故障したり交換が必要な状態になっている場合が多く、樹脂部品、ゴム部品、電気系部品などがこれに当たります。

国産車でも経年劣化で交換が必要になる部品は多数ありますが、それらはだいたい10年程度の耐久性で設計されており、それ以上経過した車は部品交換の必要な部位が増えます。

それに対してボルボ240は25年以上ですので、経年劣化によるトラブルはより多いことは確実です。また交換しようにも既に生産中止となっている部品も多く、修理が難しい箇所も増えてきています。

こういったデメリットがボルボ 240の中古車にはありますが、消耗品以外の基本的な構造部分は頑丈でまだ使える場合が多いです。

ボルボ 240オーナーの評判

ボルボ 240の故障に関してはTwitterにさまざまな情報が投稿されており、今でも人気があって乗っている人が多くいることがわかります。そんな中からいくつかご紹介します。

λセンサーはエンジンの排気ガスを検知するセンサーの一つですが、このセンサーは経年劣化による故障が多い部品で交換頻度も高いです。

エンジンの警告灯が点灯したらまっさきに疑う箇所でありますが、他にもエンジンの電気系統には故障する箇所も多く、ボルボ 240には疑う箇所が数多く残っています。

こちらの方のボルボ 240はクーラー系、つまりエアコン系が故障したそうですが、ほかにもパワーウインドウなども故障したようで様々な箇所にトラブルが増えています。

それでも修理しながら乗り続けていらっしゃるそうで、今でも魅力が色褪せない名車です。

こちらのボルボ240はATの警告灯の点灯でしたのでトランスミッションの故障、かと思いきやヒューズがとんだことによる電気系統の故障でした。

配線のショートによる故障なのですが、国産車ではあまり見られないものであり、ボルボ 240の信頼性が低下していることの証でもあります。

ボルボ 240の故障事例

ボルボ 240の故障やトラブルは経年劣化が起こる様々な部品に及んでいますが、その中から代表的なものをご紹介します。

λセンサーの故障と交換

メンテナンス

前述のツイートにあったλセンサーはエンジン部品の中で故障の多い箇所であり、交換頻度が高い部品です。

λセンサーのラムダとはエンジンの空燃費のことを指しており、詳細は省きますがエンジンの燃焼状態を最適に保つための重要なセンサーです。

常に排気ガスの当たる高温部位に設置されているために劣化が早く、故障すると警告灯が点灯して交換を促します。

注意

現在ではO2センサーやA/Fセンサーといった性能の良いセンサーが使われていますが、ボルボ 240の場合はλセンサーです。

センサーの交換には部品代と交換費用で数万円〜100,000円ぐらいの修理費用となりますが、λセンサー自体が現在部品が少なくなっていることもあって交換には取り寄せの時間が結構かかります。

ですが一度警告灯が付いたら交換しなければ正常なエンジンにはなりませんので、修理は必須です。

ガスケットやシール部品の劣化

前述で経年劣化の起こる部品はトラブルが多いと言いましたが、その中でもエンジンのガスケットや各種シール部品はトラブルが多いです。

それによってエンジンオイル漏れや冷却水漏れなどが起こりますので、経年劣化の起こったシール部品は交換しなければなりません。

ガスケットやゴムシール、ゴムホースなどは経年劣化によってその弾力性やシール性が低下していくのですが、それに伴ってシールされているエンジンオイルや冷却水は少しずつ漏れ出してきます。

そのまま放置していると漏れはどんどん拡大し、エンジンオイルが垂れたり冷却水が吹き出したりするようになります。

特にエンジンオイルは漏れると炎上の原因となったりするので、にじみが発生したガスケットはその時点で交換しなければなりません。

エンジンのガスケットの交換には数万円の部品代がかかりますが、それより交換にエンジンの分解が必要なことから工賃が高くなります。

一度エンジンをおろして主要部分を分解しなければならないので、その際にほかのシール部品やゴムホースなどを一緒に交換する場合もあります。結構な規模の修理となるため、費用は100,000円以上かかります。

車両の雨漏り

ゴム部品の劣化は車体側にも及んでおり、特に車体とドアなどの間をシールしているウェザーストリップが劣化するとそこから雨漏りが起こります。

古い車には雨漏りのトラブルは結構多いのですが、ボルボ 240も例に漏れずトラブルが多い箇所です。

ポイント

新車の状態ならウェザーストリップが正常に機能して雨漏りを防いでいるのですが、ゴムが経年劣化するとどうしても雨漏りは起こってきます。

放置していると雨漏りはどんどん拡大して車室内が濡れてしまうので、軽微な状態で修理するのが一番です。修理にはドアなどの分解を含みますので結構大掛かりなものとなり、費用も100,000円〜200,000円かかります。

また一箇所ウェザーストリップの経年劣化が見つかれば、その他の箇所も同様のトラブルが発生する可能性は高いので、遅かれ早かれ修理費用は増えるでしょう。

なおこういった交換部品はどんどん新品の在庫は少なくなってきており、状態の良い中古部品などを使って修理する場合も出てくるでしょう。

ボルボ 240は買っても大丈夫か?

ボルボ 240は車としてはとても古い車であり、故障やトラブルもその年式相応で多いことは確かです。

また何度も述べたように、修理しようにも交換部品がなくなることも珍しくなく、修理の状況は年々厳しくなっているといえるでしょう。

ですがボルボ 240のレトロなスタイルや実用性の高いエンジン、内装などは、車が多様化する現在においては珍しくて魅力的な1台に映ることもあり、いまだに乗りたいと考える人も少なくないでしょう。

ボルボ 240の基本設計から来る頑丈さは現在でもあり、メンテナンスさえしっかりできればまだまだ乗り続けられる1台です。