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ヴィッツの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!

トヨタ ヴィッツは、日本を代表するコンパクトカー。

世界のコンパクトカーのあり方を大きく変えた初代ヴィッツの登場から、使い勝手と低価格を追求したベーシックカーとして存在し続けます。

3代目となったヴィッツには、ようやくハイブリッドモデルが追加され、ライバル車種と肩を並べました。

しかし、トヨタにはコンパクト・ハイブリッドカーのアクアが存在し、アクアとまったく同じ機構を搭載するヴィッツ ハイブリッドの有用性はあるのでしょうか。

ヴィッツの月間と年間、長期的かかる費用をライバル車と比較して、ヴィッツの維持費を検証します。

ヴィッツの月、年間の維持費

トヨタ ヴィッツ参考:toyota.jp

トヨタ ヴィッツを所有した場合に発生する、さまざまな維持費を月ごと、年ごとに細分化し、シミュレーションしていきます。

トヨタ ヴィッツとは?

トヨタ スターレットの後継として1999年に誕生したトヨタ ヴィッツは、画期的なスタイリングをまとい、それまでのコンパクトカーから大きく飛躍した室内空間、衝突安全性、環境性能を備えた、まったく新しいコンパクトカーとしてデビュー。現在のコンパクトカーはすべて初代ヴィッツの影響を受けているといっても過言ではないでしょう。

年々拡大するコンパクトカー市場の需要に従って大型化が進み、2013年に登場した現行型3代目ヴィッツは初代よりもひと回り大きくなり、より実用に耐えるよう改善されました。

2017年のマイナーチェンジにより、前後のフェイスデザインが変更されるとともに、クレードラインナップの整理がおこなわれ1.5Lエンジンが消滅。1.5LモデルとMTモデルはGR SPORTとして再設定され、通常ラインナップから外れることになりました。

ヴィッツのグレード毎の維持費の違い

ヴィッツのグレードは、大きく分けて下位グレードの「F」と上位グレード「U」がラインナップします。

MEMO

ハイブリッドモデルのエンジン排気量は「F」「U」ともに1.5Lで統一され、ガソリンモデルはそれぞれに1.0Lと1.3Lが用意されます。

1.5Lハイブリッドエンジンと1.3Lガソリンエンジンは、自動車税が年間34,500円。重量税が2年の車検ごとに15,000円。それに対して1.0Lガソリンモデルは、自動車税・重量税の区分が1ランク下に該当するため、やや安価な自動車税29,500円、重量税10,000円です。

税金の額面だけみれば1.0Lがもっとも維持費がかからないヴィッツですが、走行距離が伸びるほどハイブリッドカーの燃費のよさが有利になります。

今回は「トヨタ ヴィッツ ハイブリッド F」をサンプルとしてヴィッツの所有するうえでかかる維持費を検証していきます。

ヴィッツの月ごとにかかる費用

ガソリン

ヴィッツを維持するうえで、月ごとにかかる費用をまとめると表のようになります。

種類費用
駐車場代8,000円
燃料代2,928円
合計10,928円

駐車場代

駐車場代は、平均的な8,000円を設定しています。土地代の高い都市部ではもっと高く、土地代安い郊外ではもっと低くなるので注意しましょう。

燃料代

エンジン種類JC08モード平均燃費実燃費走行500kmあたりの燃料代
1.5L ハイブリッド FF26.2km/L22.2km/L2,928円
1.3L ガソリン FF(4WD)25.0km/L(25.0km/L)14.3km/L(14.3km/L)4,545円(4,545円)
1.0L ガソリン FF21.6〜24.0km/L15.7km/L4,140円

ヴィッツカタログ燃費は、JC08モード平均燃費で26.2km/L。実燃費は22.2km/Lです。実燃費22.2km/Lのヴィッツで、仮に走行距離を月500km(=年6,000km)、ガソリン代を130円/Lとすると、2,928円と算出できます。

通勤やレジャーなどで頻繁に使ったりして走行距離が多ければ、当然その分費用は増えることになります。走行距離が100km増えるごとに維持費はおよそ586円増えると考えましょう。

ヴィッツの1年ごとにかかる費用

自動車税

次に1年間にかかる費用を解説します。

種類費用
自動車税/軽自動車税34,500円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
合計124,500円

自動車税

毎年5〜6月ころに納税通知の来る「自動車税」は排気量に応じた税率が適応されます。

排気量が1.5Lであるヴィッツ ハイブリッドの自動車税は年間34,500円。1.3Lのガソリンモデルも同額です。1.0Lはわずかに安い29,500円です。

ヴィッツ ハイブリッドは、グリーン税制対象車であるため、購入翌年の自動車税が75%の減税措置をうけることができます。ガソリンモデルはグリーン税制対象外です。

任意保険料

万が一の事故に備えるための保険として、保険会社と契約する「任意保険料」は、月7,000円として年間で84,000円ほどになります。

ただし、任意保険は車種やドライバーの年齢などの条件や加入する保険会社によって、金額が最大数万円ほど変わります。他の費用以上に個人差が大きいので、年84,000円の金額はあくまでも目安程度にお考えください。

また、ここでは任意保険を「年ごとにかかる費用」としていますが、月払いなど他の支払い方法もあることが多いです。

消耗品代

エンジンオイルやオイルフィルターなどのメンテナンス費用である「消耗品代」として年6,000円程度がかかります。

ヴィッツの数年ごとにかかる費用

自賠責保険

新車購入の場合は3年、それ以降は2年毎実施される車検の費用をまとめました。

種類費用
自動車重量税車検ごと15,000円(新車購入時は3年分22,500 ハイブリッドは全額免税)
自賠責保険料車検ごと26,000円(新車購入時は3年分37,000円)
車検基本料車検ごと50,000円
12ヶ月点検費用車検から1年ごと10,000円
合計101,000円

自動車重量税

自動車重量税は、自動車の重量に応じて税率が適合する制度です。

1.5Lハイブリッドと1.3Lガソリンエンジン搭載車は、車重が1.0〜1.5t以下であるため、2度目の車検以降に収める重量税は翌2年間分で15,000円です。ヴィッツはエコカー減税対象であるため、購入時に支払う重量税は全額免除。ガソリンモデルは25%の減税措置をうけることできます。

車重が1.0t以下の1.0Lガソリンエンジン搭載車は、2年の車検毎に10,000円の重量税を納める必要があります。

自賠責保険料

交通事故時の被害者を補償する目的で徴収されるのが自賠責保険料。自動車重量税とともに車検時に納めることになります。

ヴィッツに限らず、普通車で自家用に使用される場合の保険料は、翌2年間分で約26,000円。
車購入時は次の車検までの3年分で37,000円です。

車検基本料

車検基本料とは、車検ごとの法定点検費用と印紙代と車検代行代を足したものとし、ヴィッツの場合は2年分/50,000円ほどかかります。ただし、車検費用はディーラーやカー用品店など業者の選び方によって、数万円ほど変わることがあります。

また車検の検査結果によっては部品交換や整備が必要となり、さらに数万円ほどかかるケースもあるので、50,000円の金額は目安としてお考えください。

12ヶ月点検費用

法定12ヶ月点検は車検と違い、義務ではありませんが、車を大切に乗りたいのであれば実施をおすすめします。

費用はおよそ10,000円。もし交換しなければいけない部品があった場合には、部品代が加算されます。また、整備記録として実施をしておくことで、リセールバリューの査定にプラスに働きます。

ヴィッツの月ごと、年ごとの維持費平均

トヨタ ヴィッツの維持費を月ごと、年ごとの表にまとめました。これにより一定期間内における平均的な維持費がわかります。

月ごとの維持費

ヴィッツを維持するために数年サイクルでかかる費用を、ひと月あたりに換算した表です。

種類費用
駐車場代8,000円
燃料代2,928円
自動車税/軽自動車税2,875円
任意保険料7,000円
消耗品代500円
自動車重量税625円
自賠責保険料1,083円
車検基本料2,083円
12ヶ月点検費用417円
合計25,511円

年ごとの維持費

ヴィッツを維持するために数年サイクルでかかる費用を、1年あたりに換算した表です。

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代35,135円
自動車税/軽自動車税34,500円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税7,500円
自賠責保険料13,000円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用5,000円
合計306,134円

ヴィッツのその他の費用

基本的な維持費に加え、他にも車に乗るうえでかかる費用をまとめました。

タイヤ代

ヴィッツ ハイブリッド Fの標準タイヤサイズは175/70 R14で、価格は1本あたり4,000〜8,000円です。

排気量が上がり、エンジン出力が高いほど太いタイヤが必要となるため、グレードに応じて165/70 R14から185/60 R15までのサイズがラインナップします。いずれのタイヤも1本あたり4,000〜10,000円の安価な価格で揃えることができます。

スポーツグレードの「Sportyパッケージ」には、走行時にタイヤのたわみを抑え、ダイレクトなハンドリングを与えるために195/50サイズの16インチホイールタイヤを装備。価格は7,000〜12,000円とやや高価になります。

ローン金利

ローンで車を購入した場合は、車両価格に加えて金利がかかります。また、どこから借りるかでも金利は大きく変わってくるため、慎重に選びたいところです。

参考までに、「ヴィッツ ハイブリッド F」の車両本体価格182万円をローンで支払う場合の金利費用をまとめました。

借入先金利費用
ディーラーローン年 5%~7%91,000〜127,400円
銀行年 2%〜4%36,400〜72,800円
信販会社年 1.9%~8.4%34,580〜152,880円

高速料金

高速道路は信号もなく車での長距離移動の要となりますが、交通料金が発生します。料金は『150円(基本料金)+24.6円〜39.36円×距離(距離料金)×1.08(消費税)』で求めることが可能。一般的に、トンネルや橋などの工事に手間のかかる区間ほど高い距離料金が設定されます。

一例をあげると、静岡県・御殿場ICから愛知県・豊田東ICまでの208kmの交通料金は、新東名高速道路経由で4,950円。100kmあたり2,500円前後と覚えておけばおおよその目安になります。

修理代・部品交換代

エンジンオイルなどの消耗品は5,000〜10,000km毎の比較的短いスパンで交換が必要ですが、エアクリーナーやブレーキパッド、ブレーキフルードやバッテリーなどの油脂類は、50,000km以上の長いスパンで交換されるため、法定点検時にしっかりと点検・メンテナンスを受けることが大切です。

また、メーカー側の不具合であれば無償で修理をしてくれる場合がありあますが、自身の過失での故障や消耗品の交換費用は自身で負担しなければいけません。

消耗品にかかる費用の一例を表にまとめました。

費用項目費用(部品代+工賃)
エアクリーナー3,000円~
ブレーキパッド20,000円~
ブレーキフルード5,000円~
補機バッテリー15,000円~
ワイパーブレード4,000円~

ヴィッツの維持費に関する注意点

ヴィッツ システム参考:toyota.jp

ここでは劣化しやすい部品や故障しやすい箇所など、車種特有の特別な維持費について解説します。

過走行車はエンジン不具合が起きやすい

過走行気味のヴィッツは、たびたびエンジンから異音やアイドリングの不調、加速の息継ぎなどの症状が報告されています。

これは、排気ガス内の残った未燃焼ガスを、ふたたび吸気に戻してエネルギーとして再利用するEGR(排気再循環システム)による影響です。

注意

EGR自体は各メーカーが昔から採用されていた仕組みですが、年々厳しくなる排出ガス規制に対応するため、EGR使用領域の拡大と、ERG冷却システムの採用が不具合の発生に拍車をかけているものと推測されます。

EGRは排気ガスとして捨ててしまう未燃焼ガスを再利用することは燃費向上に貢献します。しかし、炭素成分が多く残る排気ガスを、冷却して吸気通路に戻すことは、吸気系統への炭素堆積物の付着により、経路の詰まりや機構の動作不良を引き起こし、深刻なエンジントラブルに発展します。

不具合を起こしたエンジン吸気部を分解すると、大量に炭素堆積物がしているため、これらを清掃あるいは部品交換をおこない除去することで調子を取り戻すことができます。吸気系統の清掃作業工賃は約2万円にプラスして交換部品代がかかります。

長く乗り続けることを検討するのであれば注意したい項目です。また、ハイブリッドカーはエンジンの稼働時間がガソリンエンジンのくらべて短いため、わずかではありますが症状がでるまでの走行距離が長くなります。

ハイブリッドカーのバッテリー寿命

ヴィッツ ハイブリッドが搭載するハイブリッドシステムは、トヨタ アクアとまったく同じであり、バッテリーも同じ6.5Ahのニッケル水素バッテリーが搭載されます。

寿命はアクアでも実証されているとおり、20万kmを想定された耐久性をもち、初期不良以外でバッテリーが劣化して乗れなくなるということは非常に稀でしょう。

さらに、トヨタはハイブリッドバッテリーを含む走行に関わるすべての機構に5年/10万kmの特別保証を設けているため、トラブルがあった際でも無償で交換してもらうことができます。

バッテリーよりも注意したいのがインバーターや水冷ポンプなどのハイブリッドシステムの補機部品。
インバーターはハイブリッドシステムを制御するための重要な部品。水冷ポンプはハイブリッドシステムを冷却するために必須の部品です。

これらの部品は走行距離が10万kmを超えたあたりで故障する事例が多く、ヴィッツ ハイブリッドに乗るのならとくに注意したい箇所です。

水冷ポンプの修理費用は約5万円。インバータの修理費用は約15万円です。ポンプが故障すると、システムを冷却できずにバッテリーの寿命を縮めることになりますので、ハイブリッドシステムにエラーが出たら速やかにディーラーで点検を受けましょう。

ヴィッツの旧型(中古)の維持費

ヴィッツを中古車で購入した場合の維持費を現行型と比較して解説します。1999年に登場した初代ヴィッツは広い室内空間と高い衝突安全性で、世界のコンパクトカーのあり方を大きく変えた車。

現在でもヴィッツをベースとした多くの派生車種を生み出し、トヨタのボトムレンジを支え続ける屋台骨ともいえる車です。

MEMO

ベーシック・コンパクトカーとしてなにより求められるのは維持費の安さ。歴代ヴィッツはすべて排気量1.0Lから1.5L。車重は1t前後を維持しており、どの世代のヴィッツを購入しても自動車税は、29,500〜34,500円。

自動車税は16,400〜24,600円に収まります。世代を重ねるごとに燃費性能は向上していますが、古いモデルでも13km/L前後の実燃費性能を発揮するため、どの世代のヴィッツを購入しても維持費に大きな差はありません。

中古のヴィッツを購入するなら、2代目ヴィッツをおすすめします。ある程度年式が新しいうえに安価。また、複雑な機構を装備しないことから、大きなトラブルに悩まされる心配は少ないでしょう。

CVTの耐久性にやや不安がありますが、中古のトランスミッションやリビルト品なども多数あるため、安価に修理することができます。

ヴィッツの維持費を他の車と比較

トヨタ ヴィッツと同価格帯の3車種を挙げ、1年ごとの維持費を比べてみます。

ホンダ フィット ハイブリッド

ホンダ フィット出典:www.honda.co.jp

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代39,000円
自動車税/軽自動車税34,500円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税7,500円
自賠責保険料13,000円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用5,000円
合計310,000円

長きにわたってヴィッツとライバル関係にあるホンダ フィット。ヴィッツよりも早い段階でハイブリッドシステムを導入し、コンパクトカー市場をけん引してきた車です。

現行型3代目フィットに搭載されるエンジンは、ヴィッツと同じ排気量1.5Lのハイブリッドエンジン。20km/Lの実燃費はヴィッツにわずかにおよびませんが、基本的な維持費はヴィッツとほぼ同じ。

トランスミッションにはトルク伝達効率と変速速度に優れた7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を採用し、コンパクトカーとは思えない加速性能を発揮します。

ただし、フィットに搭載されるDCTはトランスミッションとして非常に優れるものの、やや故障が多いため日常的な使用には信頼性に欠けるのが難点。ヴィッツハイブリッドなら維持費が安く、ストレスフリーで乗ることができます。

日産 ノート e-POWER

日産 ノート e-POWER出典:www3.nissan.co.jp

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代41,053円
自動車税/軽自動車税34,500円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税7,500円
自賠責保険料13,000円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用5,000円
合計312,053円

2016年に登場したノート e-POWERは、2代目ノートに追加されたシリーズ・ハイブリッドカー。エンジンを発電機として使い、100%モーターで駆動するハイブリッドカーです。

車重はヴィッツ ハイブリッドよりもわずかに重い程度。発電するエンジンの排気量は1.2Lであるため、税金面での維持費はヴィッツ ハイブリッドと同等です。実燃費は19km/Lと、ヴィッツにはおよばないものの非常に優れた燃費をマークします。

ノートのエンジンは必要なときしか稼働せず、トランスミッションがないため走行中は総じて静か。

ただし、高速走行時はエンジンが稼働しっぱなしでロードノイズもあるため、e-POWERが本領を発揮するのは街乗りです。高速走行が多い方はヴィッツの方がハイブリッドエンジンのメリットを感じられるでしょう。

スズキ スイフト ハイブリッド SL/SG

スズキ スイフト出典:www.suzuki.co.jp

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代47,273円
自動車税/軽自動車税34,500円
任意保険料84,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税5,000円
自賠責保険料13,000円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用5,000円
合計315,773円

2016年に登場した4代目スイフトに、追加されたハイブリッドシステムは、他社ハイブリッドカーとはやや目的が異なり、おもに自動MTによる変速時の加速の途切れを解消するためのもの。もちろん、モーターによる自走も可能で、燃費性能向上にも寄与しています。

ポイント

搭載されるエンジンは1.2Lで自動車税はヴィッツと同じ。車重は1t以下であるため、重量税がヴィッツよりも安く収まります。

実燃費は16.5km/Lとヴィッツに大きく劣りますが、スイフトは軽快なハンドリングを備え、5ASGによるダイレクトな反応、モーターによるシームレスな加速が体感できるスポーティなハイブリッドカーです。

スイフト ハイブリッドはハイブリッドカーの重い車重や、CVTの加速の鈍さを不満に感じる方におすすめします。

ただし後席や荷室はやや狭いのが難点。実用的な使い方であれば、室内空間と燃費性能に優れるヴィッツ ハイブリッドをおすすめします。

ヴィッツはベーシックカーの決定版

トヨタ ヴィッツに、秀でた点をみつけるのは困難。それと同時に劣る点をみつけるのも困難です。

「トヨタは80点主義」とよくいわれますが、80点以上も以下も許されず、狙って80点を取リ続けるのがトヨタ ヴィッツという車。ヴィッツの持ち味は優れたパッケージングと信頼性のバランスです。

コンパクトカーは、日常のあらゆる状況で安心して使えることがなにより重要。特別な要素を盛り込んでバランスを崩したり、乗り物として信頼性を欠くようでは本末転倒です。

ヴィッツ ハイブリッドが遅れて登場したのも、事前にトヨタ アクアでハイブリッドシステムの信頼性をしっかり確認することができたからこそ投入できたものと推測されます。

ヴィッツはこれから車を購入しようとする新社会人や大学生に最適です。維持費の安いコンパクトカーであり、あらゆる日常シーンで万能に使える車。頻繁に移動する場合はハイブリッドなら国内トップクラスの燃費性能で維持費を大きく引き下げます。

トヨタ ヴィッツは、車選びの「アタリ」ではない代わりに、けっして「ハズレ」ではない車。購入しても、けっして車としての機能を裏切らない、信頼できる相棒となることでしょう。