スーパーハイトワゴンのパイオニアであるタント。
タントの象徴である助手席側のピラーレススライドドアはそのままに、最新の予防安全装備に追従式のクルーズコントロールや全方位モニターなど普通車顔負けの装備で登場です。
エンジン性能や車内のシートアレンジもさらに向上しており、現代の日本車を象徴するような車となりました。
長いモデルライフを抜けてついにフルモデルチェンジしたタントですが、新型車とはいえ購入するからにはお得に購入したいです。
ここではタントの値引きの相場から限界値引き、そして交渉術を紹介していきます。
タントの値引き額の平均相場
タントはダイハツの販売するスーパーハイトワゴン軽自動車です。国内販売の半分を担う軽自動車の中でも今一番トレンドなクラスだけに、競争は非常に熱い市場です。
その中で現在の国産車の快適装備をフルに搭載し、新しくなって登場したタントはまだまだ値引きは未知数です。
そんなタントですが、その値引き額は一体どのくらいが平均となっているのでしょうか。ここではタントの値引き平均相場をご紹介します。
本体値引きは5万円が相場
タントは基準車、カスタムともに値引き額は5万円が相場です。おおよそ本体価格の2~3%程度の価格が値引き相当額になります。
タントは7月に発売したばかりの新型車で、値引きは無しからスタートするようなモデルです。
とはいえ強力なライバルが揃っているこの現状では値引きはせざるを得ないので、平均値引きまではすぐに引き出せるでしょう。
タントからは本体の値引きで車体価格の3%近い値引きがでていれば平均値引き額と言えるです。
忘れてはならないオプション値引き
新型タントを購入しようとディーラーに来ました。そこで見積もりをつくりながら価格交渉をしています。すると”タントは軽自動車の新型車なので本当に値引きが苦しいです。しかし今日決めてもらえるなら5万円値引きさせてもらいます”と言われました。
もちろん出たばかりの車でおまけに軽自動車です。5万円値引きが出れば満足なところはあるでしょう。しかしこれはあくまで車体からの値引きであってまだ交渉の余地があります。
見積書のなかには車両本体以外にフラマットやナビなどのディーラーオプションがあるはずです。このオプションからも値引きは獲得できます。
ディーラーオプションの値引きは金額の1割から2割ほどが値引きの平均とされています。オプションも車両本体と同じく販売力などによっても仕入れ値が違ってきますので、値引きは一律ではありません。しかし交渉次第で伸ばすことは可能です。
ディーラーによっては車両値引きで交渉してオプション値引きを開示してこない場合があります。
交渉なれしてない人はオプション値引きを知らないかもしれませんので、場合によってはオプション値引きもこの中に組み込んでありますと言われる場合もあるでしょう。
なので交渉の際には冷静に値引き額を計算して、後々値引きが思ったより少なかったなどと後悔することのないように注意しましょう。
値引きの平均金額
車両価格から5万円とオプションからも値引きとのことですが、いったいどれくらい値引きができれば平均的と言えるのでしょうか。ここでグレードやオプションを使って一例を上げていきます。
価格 | 値引き額 | |
タント X | 146万円 | 5万円 |
オプション | 30万円 | 3~6万円 |
値引き計 | 8~11万円 |
この条件であれば、合計8万円から11万円ほどの値引きが出れば、平均的な値引きと言えるでしょう。
値引き額の月変動
では次にタントの値引き額の変動を見ていきます。現行モデルは2019年7月に登場したばかりです。
その一つ前のモデルから見ていき、どんなタイミングで値引きが大きくなり、その後どのような値引き額になっていくのか検証していきます。
販売時期 | 値引き額 |
2018年1月から | 12~20万円 |
2019年7月から | 5万円 |
タントの値引き額はこのように変化しています。先代モデルは2018年1月に仕様向上をして登場した際にそれまで16万円ほどだった値引きは12万円までに抑えられています。
その後は特別仕様車の投入などはありましたが値引きの引き締めなどはあまりなく、モデル末期には軽自動車とは思えない20万円もの値引きに到達しています。
そして2019年7月にフルモデルチェンジで登場した新型タントは最大で8万円にまで値引きは引き締められました。
予約注文の段階では値引き0という方もあり、値引きの厳しさを物語っています。現在はそのまま最大8万円程度です。
値引き額が8万円から11万円になる理由
タントは総額で8万円から11万円が平均的な値引き額です。
登場したばかりということもありますが、値引きの平均額がこれだけの金額になるのはどういった理由があるのでしょうか。検証していきます。
ライバルが多い
ハイトワゴンであるタントにはN-BOXやスペーシアなどといった強力なライバルがいます。
この常に最新の技術が追加される売れ筋のハイトワゴン市場の中で、なんとか生き残っていくためにも値引きが大きくなっていると考えられます。
いくら新型で他社に対してアドバンテージがあるとしても、値引きはありませんと突っぱねられると他の車へ言ってしまうのが人情です。
こういった消費者心理に対抗するためにも、値引きをしなくてはならない現状があるため、値引きはでてきています。
新車効果
タントは発売したばかりの新型車です。新型車というのは一番商品力が高い時期なので、そうかんたんに値引きをおこすことはできません。
さらにタントは利益の薄い軽自動車ということもあいまって、値引きは0スタートという所も多いです。
いくら厳しいスーパーハイトワゴン市場とはいっても、新車効果の薄れが見られる半年後ぐらいまでは、この厳しい水準は緩まないでしょう。
ある程度の値引きを見込みたいのであれば、来年の決算期を目指して購入を検討するのがおすすめです。
全部入りの軽自動車
新型車であるということは、他社競合の車が取り入れている装備をほぼ網羅して登場しているということです。
近年軽自動車にも導入され始めた追従型クルーズコントロールやハンドル支援など、さらには自動で車庫入れしてくれるパーキングアシストまで導入されています。
他社には導入されてない装備も多く、この機能がほしいとなればタントしか選択肢がないという状況は暫く続くでしょう。
ですのでしっかり確認しながら交渉しなければ、営業マンのもっている値引きだけでうまく言いくるめられてしまいます。平均額以上を引き出すためにもしっかりと交渉材料をそろえて交渉する必要があるのです。
タントの値引き額の最大・限界額
タントは最新の機能をフル装備して登場した新型車です。そのため値引きはかなり渋いというのが現状です。
さて次はそんなタントからユーザーが獲得した、最大値引きをご紹介していきます。どのような金額が出るのでしょうか。
値引きの最大価格
タントの値引きの金額を調べていくと、最大値引きは15万円でした。新型でこれだけの値引きを引き出すには、オプションの装着状況もありますがかなり良い条件を積まなくてはなりません。
最大値引きが出るような要因をしっかり押さえて来たことが考えられます。
値引きの理由
タントの値引きが15万円にもなるからには、必ずそれなりの理由があります。では最大値引きが出たであろう理由を解説していきます。
値引きのゆるい店舗を選んだ
独自の魅力を売りにするタントは、うまく他社競合をしても”こんな魅力のある車はこれだけですよ”と言われてしまえば太刀打ち出来ません。
なのでまずはディーラーを回って、値引きのゆるい店舗を見つけたというポイントがあります。
この場合は同じ車同士の比較になりますので単純に値引きで比較していきます。正規ディーラーだけでなくサブディーラーなども周り、値引きの大きな店を見つけましょう。こちらも大幅な値引きを獲得するためには必要です。
サブディーラーでも競合させた
ガードの強いタントから最大値引きを得るからには、サブディーラーで最後のひと押しをかけたというのもポイントです。
他社競合などで交渉をして値引きを積み上げていくのもちろんですが、この車のように競合しにくい車だと思ったように値引きが広がらない場合があります。
なので交渉を一通り終えて、最後にその見積もりをサブディーラーへ持っていくことで、最後のひと押しができます。
サブディーラーは正規ディーラーから車を仕入れて販売しているので、サブディーラーが利益をだすためにも客売の見積もりよりも値引きが大きくなっています。
ただ正規ディーラーでも値段交渉によっては卸す金額より値引きを大きくしてしまう場合があります。
その見積もりをサブディーラーで交渉すれば、当然サブディーラーは卸額について正規ディーラーへ話をつけます。そうすることで卸値は更に下がるので、購入価格も更に落とすことが可能です。
まとめますと、タントの値引き額が最大となった要因は、値引きのゆるい店舗を探し出して最後にサブディーラーで更に強制的に値引きさせたというのが、最大の値引きとなった理由だといえます。
タントの値引きのレポート・体験・口コミ
二桁の値引きを獲得するためには粘り強い交渉が必要なタント。
では実際に購入した人たちは、どういった方法で値引きをしたのでしょうか。実際の交渉内容や値引き額をツイッターから探ってみます。
本日新型タントのノーマルターボ見積もりしたら240万😂
(オプション付き)
下取りとかの値引きで180万まで下がった〜。
もう少し削って値段を下げたい…#新型タント— りえ (@riekkuma1) June 29, 2019
新型タントは特別仕様車もないのでオプションが多く、最終的にはかなりの値段になるようです。
値引き交渉の際にはオプションを削ったりも必要ですが、下取りの買い増しや諸費用のカットなども求めていきましょう。
新型タント
クルーズコントロール、パノラマモニターなど付けないで最低限のオプションのみで220万円、下取りと値引きでなんとか160万円— kouichi.yajima (@kouichi_yajima) July 6, 2019
話題の最新装備をつけなくても220万円という価格です。
値引きと下取りでなんとか160万円にはなったようですが、大幅値引きには車体の値引き交渉だけでなく下取りの比較交渉も重要です。
7月発売の新型タント、現行モデルが撥水加工したシートなのに対し、新型はそうではない。現行モデルがフルフラットになるシートなのに、新型はそうならない。という点が弱点らしいです。なお、現行モデルは在庫処分のための大幅値引きでした。 #タント #新型タント
— かわもん (@decimalGT) June 16, 2019
今特別値引きがあってSA III付けると8万円値引きされます!これはメーカーの販促対策だと思います! 7月に新型タントが発売されるので、ダイハツはそれまで苦しいんでしょうね!
— 豊浜の釣りバカきゅうちゃん (@hisahiro_n) May 26, 2019
新型が出たばかりということもあり旧型モデルはかなりの投げ売り状態です。
今なら在庫がある場合もありますので、新型にこだわりのない方で大幅値引き狙いの人は、このタイミングをのがしてはいけません。
タントの値引き目標金額
ツイッター上でも厳しい値引き交渉の場面が伝わってきます。それに合わせて旧型も投げ売り状態のようなので、大幅値引き狙いの人はこれもありなのではないでしょうか。
とはいえ発売したばかりのタントは交渉の仕方で値引き額は結構違ってきます。しっかり値引きを頂いて購入するために絶対重要なのが目標値引き額です。
目標がなければ営業マンが値引きを提示してきても、それが好条件なのかどうか判断できませんね。タントはいくらを目標に値引き金額に設定すればよいのでしょうか。
値引き目標額は本体で8万円、オプションで2割
タントの目標値引きは、現在の相場では本体価格から8万円を目指しましょう。そしてナビなどといったディーラーオプションからの値引きは1割引きは当然のこと、2割引きまで引き出せれば十分です。
タントは元々ブランド力があり人気の高い車種である上に新車効果も強いので、一筋縄では値引きは引き出せません。
他社競合や自社同士の比較、サブディーラーの活用など直球勝負で交渉していくしかありません。オプションサービスや諸費用カットなども含め、交渉していきましょう。
目標値引きをたてましたが、実際には値引き額は地域差やディーラーの販売力によって差が出ます。
そのため必ずとは言えませんが、この金額を目標としておけば購入時の値引きが多いか少ないかは判断できるでしょう。
交渉の際にはしっかり目標値引きを把握して、営業マンの説得をうまく覆して最大の値引きを引き出しましょう。あとは購入の時期をしっかり配慮することで、プラスαの値引きを追加したいところです。
タントの目標値引き額まとめ
というわけでタントの値引き目標金額はこのようになります。
本体値引き | 8万円 |
オプション値引き | オプションから2割 |
時期的なもの | 最大3万円 |
合計額 | 14~17万円 |
この条件を引き出すことを目標として行きましょう。この条件が2019年現在ほぼ値引きのマックスだと判断して良いです。
時期的なものプラスαというのは、決算など時期によって違うものです。この程度の場合もあれば、もう少し低い場合もあります。
タントの値引き交渉のポイント
タントの値引きの目標金額や最大値引きのポイントが見えてきました。さてあとは目標を達成させるだけです。
しかし値引きがいくら重要だからといって、そればかりを主張していてはただのめんどくさいお客さんになってしまいます。
車は購入してからもフォローが続く商品ですので、めんどくさいお客さんと付き合っていくことは誰だっていやです。となれば無理して売ろうとは思わないので、値引きは思ったほど広がらない場合があります。
ではどうやって交渉すればよいのでしょうか。タントの値引き目標金額を引っ張り出す方法を考察していきます。
車が安くなる時期を狙う
最近は値引きはいつ購入してもそんなに変わらないと言われていますが、そんな事はありません。たまたま値引きが大きなタイミングがあったとしても、確実に期待できる時期を狙うのが一番です。
まず1つ目はモデルチェンジのタイミングですが、すでにタントはフルモデルチェンジしたばかりで値引きは非常に渋いです。しばらくは新車効果も強いの交渉は厳しいでしょう。
なのでこちらのディーラーの値引きしやすい時期を狙います。メーカーからの施策など値引きが大きくなりやすい1から3月の決算時期や8から9月の半期決算はかなり良いでしょう。
そして7月のボーナス商戦でも販売施策が入ることがありますので、こういった時期を狙うのは定石です。
車の売上が上がるのはナンバーが登録されたときなので、決算期の3月や半期決算の9月にナンバーをつけることがディーラーとしても望ましいです。
なのでそれにあわせるとなれば、タントの納期からすると遅くとも登録タイミングの1月から2月前までに、ディーラーに出向いて契約をするのがよいでしょう。
間近で狙うのであれば半期決算の8月9月ですが、人気車種なので納期の問題もあり難しいでしょう。時間があるのであれば新車効果が薄れ始め、値引きの大きくなりやすい決算期を狙いましょう。
タントにはこの車をぶつける
タントは発売直後でなので、単体で交渉してもオプションが多少サービスされるだけで大幅値引きは難しいでしょう。
しかしそれではおもしろくありませんね。単体での交渉では値引きの理由が弱いので、営業マンが値引きを出しやすく店長と交渉しやすい条件を作るために競合車を用意します。
タントは人気のハイトワゴン市場の車だけにライバルはたくさんいますが、中でもおすすめなのはN-BOXです。
N-BOXは同じスーパーハイトワゴンの中でトップの人気をもっているので、タントとしてはシェアを取り返し、トップブランドを取り戻したい狙いがあります。そして機能面でもほぼ同列なこの2台は、値引きで勝負するしかありません。
”本当はタントが良いんだけど、N-BOXが意外と良い条件を出してきていて妻もそれが気になっている。妻を説得できる条件にあえば今すぐこっちで契約するよ”というような話であれば、営業マンもここが頑張りどころと考え、こっちに振り向くようにこちらの話をしっかり聞いてくれるはずです。
競合で真剣に悩んでいることから、営業マンを味方につけて”この人には値引きしてでも売りたい”と思わせることで、値引きを引き出せるでしょう。
サブディーラーをぶつける
最大値引きの項目でもあったとおりで、もう一歩値引きをしてもらうためには、ダイハツの看板を上げているサブディーラーと競合させるのも手です。
正規ディーラーで値段を交渉してほぼ限界まで出たと思ったら、その見積もりをもってサブディーラーへ行きましょう。
サブディーラーでは仕入れをそれより安くなるように交渉するので、正規ディーラーよりは値段を落として購入することができます。この方法では最終的にサブディーラーからの購入は2万円前後は落とすことは可能でしょう。
もちろん値引き額を口実に正規ディーラーから卸値を下げさせるので、手書きや口頭の値引き額では、正規ディーラーの値段より落とすのは難しいです。
そしてこの方法はその後正規ディーラーには気持ち的に通いにくくなったりもしますので、サブディーラーを活用するという場合以外では、あまりお薦めはできません。
大幅値引きを狙うなら3月の単独勝負
なかなか値引きの出ないタントから大幅値引きを狙うなら3月が穴場です。3月に入ってくると人気のある車種は大概登録が間に合わなくなります。
この状況で契約台数まであと一歩というディーラーにとって、喉から手が出るほどほしいのが3月中にナンバーが登録できるという条件です。
タントはダイハツの主力商品であるため在庫も多めにおいてある場合があります。それで3月登録ができる車であれば、営業マンも会社も一丸となって値引きを頑張ってくれるでしょう。このタイミングであれば奇跡の値引きを引き出すことができるかもしれません。