トヨタ シエンタはコンパクトカークラスのサイズに3列シートをレイアウトしたコンパクトミニバンで、その高い利便性が人気の車種です。
今回はこのシエンタのラゲッジスペースについてご紹介します。
シエンタの荷室・トランクの容量・寸法
参考:toyota.jp
トヨタ シエンタはコンパクトカーとミニバンを融合させた車種の先駆け的な1台で、現行モデルは2022年にフルモデルチェンジを果たした非常に新しい車となっています。
シエンタは車のレイアウトとして5ドアハッチバックカーとなりますので、荷室はハッチバックタイプのラゲッジスペースとなります。
今回は新型シエンタのラゲッジスペースについて詳しく見ていきますが、まずは大まかな車のサイズなどをご紹介しましょう。
スペック | シエンタ | |
乗車定員 | 7名、5名 | |
全長 | 4,260mm | |
全幅 | 1,695mm | |
全高 | 1,695mm〜 1,715mm | |
室内長 | 7人乗り:2,545mm 5人乗り:2,030mm | |
室内幅 | 1,530mm | |
室内高 | 1,300mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 1,105mm |
幅 | 1,265mm | |
奥行き | 7人乗り:345mm 5人乗り:840mm | |
ラゲッジ容量 | ・3列シート車 3列目シート使用時:137L〜177L 2列目シート使用時:445L〜734L 1列目シート使用時:1,030L〜1,818L ・2列シート車 2列目シート使用時:421l〜693L 1列目シート使用時:1,030L〜1,818L | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | |
2列目寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,200mm | |
奥行き | 約900mm | |
3列目寸法 | 高さ | 約800mm |
幅 | 約900mm | |
奥行き | 約500mm |
シエンタは全長の短いコンパクトカーサイズの車体にほぼスクエアデザインとなる全幅、全高を備えており、全体的に箱型のスクエアデザインとなっています。
シエンタには7人乗りモデルと5人乗りモデルがあるのですが、7人乗りは前からシート乗車人数がが2-3-2の3列シート、5人乗りモデルは2列目シートまでで5人乗りとなっています。
シエンタのラゲッジスペースは7人乗りモデルか5人乗りモデルかで大きく変わっており、基本的に7人乗りモデルの3列目シートがある部分が5人乗りモデルではラゲッジスペースになっているので、人数を乗せたいのであれば7人乗り、荷物をたくさん乗せるシーンが多い場合は5人乗りにするとよいでしょう。
シエンタのラゲッジスペースの寸法は、その箱型のボディを活かしてラゲッジスペースの高さや幅が広く、開口部が大きく広がっている積載性の高いラゲッジスペースとなります。
特にラゲッジスペースの横幅が広く確保されており、車両設計によって横幅を広くするような形状なので使い勝手が良いです。
ラゲッジスペースの奥行きは7人乗りモデルか5人乗りモデルかで変わりますが、5人乗りモデルのラゲッジ全長は1,000mm近い広々としたものなのに対し、7人乗りモデルはかなり狭いラゲッジ全長となっていて積載性は高くありません。
このサイズ感がラゲッジスペースの容量にも表れており、シートを展開した状態で利用できるラゲッジ容量は5人乗りモデルが7人乗りモデルの3倍近い大きさがあります。
また5人乗りモデルのラゲッジスペースの容量はコンパクトカーとは思えないほどの広さであり、座席が2席減った分沢山の荷物を積み込めるようになります。
また詳細は後述しますがシエンタはシートアレンジによってラゲッジスペースのサイズが変化しますので、7人乗りモデルであってもシートアレンジでラゲッジ容量を大幅に増加させることが可能です。
ではこのあとはシエンタのラゲッジスペースについて詳しくご紹介していきます。
シエンタの荷室・トランク・荷物収納スペースの良い点
まずはシエンタのラゲッジスペースの良い点をご紹介していきます。
広い開口部で積み下ろしが楽
シエンタのラゲッジスペースが機能的で利便性の高さを誇っているのはまず開口部の大きさがあり、サイズの大きな荷物を積み込むときにもかなり楽なラゲッジスペースとなります。
参考:toyota.jp
シエンタは前述したように車のボディデザインがスクエアデザインでスペース効率に優れた車ですが、ハッチバック式になっているラゲッジスペースの後部ドアも大きく上に開きます。
その時生まれる開口部は上下、左右ともボディサイズギリギリに広がるような広々とした開口部を持っており、シエンタのリアコンビランプやバンパーのデザインも開口部を特に広くするようにレイアウトされています。
特にラゲッジスペースの横幅が広いので積み込みの際に楽であり、高さもありますので大きなサイズの背の高い荷物も積み込めます。
またシエンタのラゲッジスペースはその床面が地上から近い位置に配置されており、わずか500mm程度の地上高となりますので重たい荷物を積み込むときにもあまり持ち上げなくて済みますのでとても楽です。
特にバンパー下部がかなりえぐられたようなデザインになっていることでラゲッジスペースの床面もしっかり低くなっており、積み込んだ荷物を前後に移動させるのも低い姿勢で行えるので楽な体勢で作業できるでしょう。
7人乗りモデルではラゲッジスペースの前後サイズが狭いのであまり恩恵は感じにくいですが、ラゲッジスペースの大きな5人乗りモデルではその便利さがよく分かるでしょう。
特にシエンタはコンパクトミニバンという性格上ファミリーカーとしても便利な車であり、ラゲッジスペースの地上高が低いことで女性でも荷物の積み下ろしが楽になりますので、そういった点も魅力でしょう。
5人乗りモデルのラゲッジ容量が大きい
シエンタでは荷物の積載性を優先するのであれば5人乗りモデルが便利であり、コンパクトカーとは思えない広さを持っています。
参考:toyota.jp
シエンタはコンパクトカーのサイズながら3列シートが装備されているのが最大の特徴ですが、5人乗りモデルはシートを2列シートに減らした分がラゲッジスペースになっています。
5人乗りモデルで2列目シートまでを利用したフル乗車状態でもラゲッジスペースの前後サイズは840mmもあり、一般的なコンパクトカーのハッチバックカーでは300mm〜400mmぐらいが標準的なので、その倍以上もの高い積載性を備えています。
これだけラゲッジスペースが広ければ様々な荷物を積込むことが可能となり、日常シーンでもたまに大荷物を運搬するシーンでも活用できます。
5人乗りモデルであれば標準サイズのラゲッジスペースでもゴルフバッグやトランクケースなど大型の荷物を複数積込むことが十分可能で、サイズによっては上下に起てて積込むことが出来ればかなりの量を積載できます。
ベビーカーや車椅子などの比較的サイズの大きな荷物も5人乗りモデルのラゲッジスペースであれば満足に積み込むことができ、子育て世代でも介護世代でもコンパクトカー1台でさまざまなシーンに対応できます。
またラゲッジスペースの床面はほぼ完全なフルフラットになっており、荷物の積み込みの際に邪魔になるものが少ないのも便利です。
なお5人乗りモデルで2列目シートまで展開した状態ではマウンテンバイクなどは積み込みにくいですが、後述するシートアレンジ次第ではそれも可能となります。
シートアレンジによって拡大するラゲッジスペース
シエンタでは3列シートモデルでも2列シートモデルでもシートアレンジを活用することによって大幅にラゲッジスペースを拡大できます。
参考:toyota.jp
まず7人乗りモデルでのシートアレンジについてですが、7人乗りモデルは3列シートを備えているので全席展開している状態ではラゲッジスペースが非常に狭いです。
そこで7人乗りモデルでラゲッジスペースを拡大したいときにはまず3列目シートを収納する機能が便利であり、「サードーシートアレンジモード」ではラゲッジスペースの前後スペースが990mm確保できますので、普段の買物ぐらいならばこのスペースで十分です。
また画像にあるとおりこのモードでもベビーカーをそのまま乗せられるぐらいには積載スペースがあり、十分なラゲッジスペースは確保できています。
このスペースがあればゴルフバッグを2個ぐらいまでは載せられますし、旅行の際のスーツケースやその他の荷物も楽に載せられるでしょう。
さらには2列目シートも跳ね上げ式でシートを収納することが可能で、ここまでラゲッジスペースを拡大すると前後サイズが1,500mm近く確保できており、マウンテンバイクを2台も分解しないで搭載するほどの広さがあります。
加えてシートアレンジは2列目でも3列目でも左右の座席をどちらかだけ倒せる分割シートになっていますので、長い荷物を積み込むときには片方だけを倒す「ハーフラゲージモード」などにすればフレキシブルに活用できます。
参考:toyota.jp
また5人乗りモデルにも7人乗りモデル同様のシート収納機構がありますが、2列目シートまでを展開した状態では5人乗りモデルのラゲッジスペースがわずかに7人乗りモデルよりも狭いぐらいであり、通常状態でも5人乗りモデルのラゲッジスペースは普段使いに十分なスペースがあります。
こちらも7人乗りモデルと同様ベビーカーやトランクケース、ゴルフバックなどを乗せるには十分可能であり、シエンタの車高の高さから来る室内高の広さが活きています。
また5人乗りモデルでもシートアレンジによるラゲッジスペースの拡大は出来ますが、5人乗りモデルは2列目シートの収納方式が7人乗りモデルと違っており、単純な折りたたみ式になったのぜラゲッジルームの前後サイズがより大きくなっています。
ここまで大きくなればより大きな荷物も積み込めるようになりますので、積載性を優先するのであれば5人乗りモデルをおすすめします。
アウトドアにも便利に使えるラゲッジスペース
シエンタのラゲッジスペースは旅行やキャンプ、アウトドアなどにも便利に使えるスペースとなっています。
シエンタはコンパクトミニバンという名前の通り乗車人数を多く確保したミニバン的な要素の車です。
そのため大人数を連れての旅行などにも便利に使える車であり、キャンプやアウトドアだとたくさんの荷物を一緒に運ばなければなりません。
シエンタの7人乗りモデルで3列目シートまで展開しているとキャンプやアウトドアの荷物を積込むことはほとんど出来ませんが、前述したシートアレンジをしっかり活用することで大きな荷物や長い荷物、または室内高の高さを活かして上下に高い荷物などもしっかり搭載できます。
特にハーフラゲージモードが便利であり、テントのような長い荷物を積み込みながら4人までは乗車できますので、7人乗りモデルの大きなメリットになります。
5人乗りモデルでも同様にシートアレンジを活用してキャンプやアウトドアのための積載性を大幅に拡大できますが、単純なラゲッジスペースの容量だけでいえば5人乗りモデルのほうが沢山の荷物を積み込んでいけます。
一方で7人乗りモデルのハーフラゲージモードのように前後に長い荷物を積み込むと5人乗りモデルでは乗車人数は3名乗車に限られてしまいますので、乗車人数の面では少なめとなります。
このあたりは荷物の量と同乗者の人数で変わってきますのでどちらが良いとは簡単には言えませんが、7人乗りモデルでもシートアレンジの活用によってかなりの容積は確保できますので大人数で移動する想定があるときはこちらが良いでしょう。
一方で5人乗りモデルではシートアレンジを使用すると2,000mmもの前後スペースが生まれ、レイアウト的にほぼフルフラットのラゲッジスペースとなります。
このスペースは荷物を載せるのにも便利ですが車中泊キャンプの際にはこの部分を寝台として使うことができ、7人乗りモデルではここまでの広さがありませんので車中泊を行う場合は5人乗りモデルをおすすめします。
機能的なラゲッジスペース周りの装備
シエンタではラゲッジスペース周りにいくつかの装備が備わっており、使い勝手の良い機能的な装備があります。
まずシエンタのラゲッジスペースはハッチバックタイプなので、テールゲートを開けたときにはラゲッジスペースの左側に照明があり夜間でも明るくなります。
また7人乗りモデルの3列シート車では3列目シートの収納を行うレバーがラゲッジスペース側からでも操作できるようになっており、手動での格納式にはなりますがとっさに大きな荷物を積み込みたいときにもすぐにシートアレンジが展開できて便利です。
2列目シートについてはさすがにシートの前側で操作しなければならないのですが、2列目シートの跳ね上げまでは普段使わないので十分でしょう。
参考:toyota.jp
またシエンタにはオプション装備としてラゲッジスペース部分に装備できる充電ポートがあり、ラゲッジスペースのデッキサイド部分に1箇所設けることができます。
この装備は主にハイブリッドモデルでの装備であり、AC100V 1,500Wまでと家庭用電源と遜色ない電源を使えるのでキャンプなどの際にはここから電源を取って車外で利用したり、車中泊の際に車内電源として便利に利用できます。
一方でガソリンエンジンモデルではこのラゲッジスペースの電源ポートはありませんが、その代わりとしてラゲッジスペースの床下の「デッキアンダーボード」を開いたところのアンダーラゲッジが大きめに利用でき、防水仕様なので容積も20Lほどはあるので汚れたものなどを収めておくのには最適です。
ハイブリッドモデルについては後述するようにアンダーラゲッジがあまり有効に利用できないので、このあたりもメリットデメリットのある部分でしょう。
シエンタの荷室・トランク・荷物収納スペースの悪い点
シエンタはコンパクトカーにしてはラゲッジスペースが非常に使い勝手の良い車ですが、次のような部分は少し不便な点です。
7人乗りモデルの標準ラゲッジ寸法がかなり狭い
シエンタのラゲッジスペースに関して真っ先に気になる点としては7人乗りモデルの標準的なラゲッジスペースの狭さで、コンパクトミニバンという車種では仕方ない面でもあります。
参考:toyota.jp
シエンタはコンパクトカーサイズの全長や全幅のボディに3列シートをレイアウトした点が大きな特徴となるのですが、車内スペースに関しては座席のスペースを大きく確保することをメインに設計されています。
当然と言えば当然ですがコンパクトカーサイズのボディで3列シートを収めるのはかなりスペース確保の大変な設計であり、シエンタは3列目シートがそこまで広くないものの実用的な座席には仕上がっています。
しかしそのしわ寄せがすべてラゲッジスペースの広さに影響しており、シエンタの7人乗りモデルでシートを全部展開しているとラゲッジスペースの前後サイズは400mm弱しかありません。
このサイズ感は一部の軽自動車やサブコンパクトカーで全長の短い車にありがちなのですが、シエンタはそれらより大きいサイズながら小さな車程度のラゲッジスペースしかないのです。
実用面では普段の買物程度であればなんとかこのスペースでこなせますが、一度少し大きな荷物やたくさんの荷物を積み込むときには不足しがちであり、そういうときはシートアレンジで対応する必要が出てきます。
7人まで乗車できるシエンタでは大人数乗りをしてもかなりのところまでは対応できるのですが、普段から第人数で移動するような家族ではシエンタでは厳しい場合もあるでしょう。
このあたりはシエンタのシートアレンジや5人乗り、7人乗りなどの選択肢があるので致命的な問題にはなりませんが、3列シートでの実用性は考えておいたほうがよいでしょう。
ハイブリッドモデルはアンダーラゲッジはあまりサイズが大きくない
シエンタには燃費性能の良いハイブリッドモデルとコストパフォーマンスに優れたガソリンエンジンモデルがありますが、このうちハイブリッドモデルではラゲッジスペースの床下のアンダーラゲッジが利用しづらいという点があります。
シエンタには前述したように標準スペースのラゲッジスペースの床面にデッキアンダーボードがあり、デッキアンダーボードを開くことでその下側をアンダーラゲッジとして利用できます。
アンダーラゲッジのサイズ自体はそこまで大きくはないものの、防水性のあるアンダーラゲッジはキャンプやアウトドアでは以外に便利な装備です。
またラゲッジスペースの上下方向に収まりにくいときなどにもアンダーラゲッジを開くことでその分高さを増やすことができ、ちょっとしたシーンで光る装備です。
しかしハイブリッドモデルでは専用の電装機器がこのアンダーラゲッジ部分に搭載されることからアンダーラゲッジ機能は備わっておらず、デッキアンダーボードも固定式となります。
ハイブリッドモデルには燃費の良さや強化された電装品の利用、静粛性の高さなど魅力もたくさんあるのですが、ラゲッジスペースに関しては若干ガソリンエンジンモデルより弱い部分も出てきます。
こちらもハイブリッドモデルのメリットを考えれば大きな問題にはならない点ですが、ガソリンエンジンモデルの一つのメリットにはなるでしょう。
シエンタの荷室・トランク・荷物収納スペースの口コミ・評判
シエンタのラゲッジスペースに関してはtwitterでもいろいろな投稿があるのですが、その中からいくつかご紹介しましょう。
昨日トヨタへ行った際に新型シエンタを見たけどかなりファミリーには実用性を感じた。
デザインは申し訳ないがあまり好きではないけど、どちらを優先するか、だね。
私はかっこよさを優先しました。
ラゲッジスペースが広いのもいいです。
後席はシエンタの勝ち。#カローラクロス#シエンタ— KEY-KUN(カロクロ納車済) (@Rnkys1109) October 2, 2022
こちらの方は新型シエンタの試乗をされたようなのですが、ファミリーカーとしての高い実用性に魅力を感じていらっしゃいます。
その中でラゲッジスペースの広さも挙げておられシエンタの利便性の高さが魅力となっています。
これはカメラの撮影セットとキャンプ道具と捨て損ねた段ボールが治ってるシエンタの荷室です🥺 pic.twitter.com/5cr5rXyrTZ
— よっくんさん (@yokkun_esora) December 31, 2022
こちらの方はシエンタにかなり多くの荷物を積み込んでいらっしゃいますが、コンパクトカークラスでこれほどの積載性が発揮できるのは素晴らしいですね。
この状態はどうやら3列目シートを収納した2列シート状態のようですが、それでもカメラやキャンプ用品を多く積み込んで移動できるのは高い魅力ですね。
総評
トヨタ シエンタはコンパクトカーサイズのボディに3列シートを保つというコンパクトミニバンで、そのコンパクトさからくる扱いやすさに広い車内の利便性が合わさったこの車は実に魅力的な車です。
またラゲッジスペースに関してもシートアレンジなどを組み替えることで様々なシーンに対応できるフレキシブル性があるとともに、ラゲッジスペースの容積もかなりの大きさなので荷物を運ぶ車としても満足に利用できます。
加えて中型、大型ミニバンに比べれば価格もかなり控えめとなっていますので、ファミリーカーとして欲しい魅力をかなり多く備えており多くの世代におすすめできる車です。