日産 NV350キャラバンはバンタイプの多目的車で、荷物を載せる用途にとても便利な車です。
今回はそんなNV350キャラバンでの車中泊についてご説明します。
NV350の車中泊が快適な理由
NV350キャラバンは日産のキャブオーバー型のライトバンで、商用のほかに乗用車モデルでも人気の高い車種です。
NV350キャラバンは日産が昔からラインナップしているキャラバンシリーズの最新モデルで、2012年に長期モデルとなった前型モデルからフルモデルチェンジを遂げました。
新型になったのと同時に車名がNV350キャラバンと大きく代わりましたが、車の使い勝手の良さは健在で広々とした荷室スペースは商用バンとして非常に重宝されるものです。
またNV350キャラバンには従来と同じくさまざまなボディタイプが用意されており、標準ボディと標準ルーフ、スーパーロングボディ仕様、ハイルーフ仕様、ワイド幅仕様など、さまざまなシーンに合わせたモデルがあります。
そんなバン系の車の使いかたの1つとして最近は車中泊が注目されており、これは旅行の際に車の車内で一晩を過ごす方法です。
車中泊では旅行に必要な旅館やホテルを取る必要がないのでその分の費用が不要なのがメリットですが、そのほかに車で移動した先でそのまま寝られるというのも特徴です。
また車中泊ではキャンプでのテント代わりとして車を使うことができ、これを活用したオートキャンプ場も増えてきています。
車中泊にはよくミニバンやSUV系の車種が使われるのですが、これに対してNV350キャラバンでは車中泊への対応はどうなのかをみていきます。
スペック | NV350 ロング 標準ルーフ 標準幅 | NV350 スーパーロング ハイルーフ 標準幅 | NV350 スーパーロング ハイルーフ ワイド |
価格 | 2,703,800円〜4,178,900円 | ||
乗車定員 | 3-9人(バン) 10人(ワゴン) 14人(マイクロバス) | ||
全長 | 4,695mm(ロング・標準幅) | 5,080mm(スーパーロング・標準幅) | 5,230mm(スーパーロング・ワイド幅) |
全幅 | 1,695mm(標準幅) | 1,880mm(ワイド幅) | |
全高 | 1,990mm(標準ルーフ) | 2,285mm(ハイルーフ) | |
荷室長 | 3,040mm | 3,395mm | 3,395mm |
床面長 | 2,375mm | 2,960mm | 2,960mm |
荷室高 | 1,345mm | 1,645mm(平床部分は1,500mm) | 1,640mm |
荷室幅 | 1,545mm | 1,545mm | 1,730mm |
NV350キャラバンには上記に示したように車の外観サイズと車内サイズで様々なモデルがあり、荷室の長さや幅などもモデルによってかなり違います。
全長に関してはNV350キャラバンといっても3種類もあり、一般的なサイズの標準ボディからバスなどの代わりが出来るスーパーロングボディまで豊富なバリエーションがあります。
また全幅についても標準幅とワイド幅、全高も標準ルーフとハイルーフがそれぞれ設定されているので、荷室を優先して扱いやすい標準モデルから多人数乗りを想定した大きなボディまであります。ただ車中泊用として考えるのであればまずは標準ボディモデルが一般的でしょう。
車内スペースに関しては前席シートの運転席周りはほぼほぼ同一なのですが、そこから後ろの荷室スペース兼居住空間がモデルによってずいぶん違います。
NV350キャラバンでは後部座席より後ろはシートが折りたたんで収納できるようになっているので、座席と荷室をフレキシブルに使い分けることができます。
とくに荷室の床面に当たる部分が重要で、標準モデルでも2,375mmもの広大な空間が確保できますが、ロングボディでは2,960mmとかなり大きな荷物も積み込める荷室サイズを持っています。
このようなサイズ感を持つNV350キャラバンですが、車中泊には非常に便利な点の多い車となっており、次のような点がメリットです。
車内にフルフラットな寝台スペースが確保できる
まずNV350キャラバンで車中泊で最大のメリットともいってもよいのは車内スペースにあり、寝台のスペースがしっかり確保できることでしょう。
車中泊を車内で快適に過ごすためにはいろいろな条件があるのですが、その中で重要な点として車内にしっかりした寝台のスペースが確保できるかという点があります。
車の車内には車体構造やシートの設置位置、車内デザインなどによって凹凸や段差が多い構造が一般的ですが、車中泊時には自宅やホテルの寝台と同じくフルフラットな空間がほしいところです。
通常の状態では車内にフラットな空間はありませんが、最近の車ではシートアレンジによってフルフラットな空間を作れる車が増えており、その空間を寝台として車中泊をするのが一般的な方法です。
NV350キャラバンでは車内にこの寝台スペースが広々と確保できるのが大きなメリットであり、2列シート5モデルならば荷室スペースが広く確保できます。
一般的な乗用車ではラゲッジスペースやシートを収納した状態では段差や凹凸が結構あるものなのですが、NV350キャラバンでは荷室の床面が完全にフラットになるように設計されており、非常に快適な寝台スペースにも使える便利なスペースがあります。
なおNV350キャラバンには3列シート9人乗りのモデルもありますが、こちらはシートの収納方法が違って寝台スペースが確保できないので、シートは2列シートモデルのほうが車中泊には適しています。
寝台の前後サイズは十分すぎるほど確保できる
NV350キャラバンの車内では寝台スペースを確保できると共にそのサイズも十分あり、かなり快適な車中泊が過ごせます。
車中泊を快適に過ごすには寝台の形状がフルフラットである必要がありますが、その他にそのサイズも重要でありしっかり寝られる寝台サイズが必要です。
その必要なサイズは寝る方の身長によって変わってくるのですが、身長170cmぐらいの人を想定すると足をしっかり伸ばして寝るためには最低でも身長以上の1,700mmのスペースは必要です。
しかしより快適に寝るためには身長ギリギリでも窮屈さがあるので、少なくとも1,800mm〜1,900mmぐらいの寝台スペースがあるとしっかり寝ることができます。
これに対してNV350キャラバンでの車内スペースはに室内の床面長だけでも車中泊には十分なスペースとなっており、標準ボディの室内長である2,375mmあればどんなに身長が高い人でもしっかり足を伸ばして寝ることができるでしょう。
またロングボディであれば2,960mmもの寝台が使えるスペースを確保できるので、これだけあればとても広々とした車中泊空間を確保することができます。
NV350キャラバンの車内では普通の乗用車やミニバンでは確保できないほどの荷室スペースがあるのが特徴なので、これを利用することで車中泊スペースとしてとても快適になっています。
室内幅が広く3人でもなんとか寝ることができる
NV350キャラバンは車内の寝台スペースの前後だけでなく横幅も広く、大人数でしっかり寝ることができます。
車中泊時には車内スペースとして優先されるのは寝台の前後スペースで、しっかり足を伸ばして寝られるかどうかが重要なポイントになります。
これに対して横幅に関してはそこまで見られないのですが、車の車内はもとより左右に1人ずつ座ることの出来るスペースがあるので、そのままのスペースがつかえれば2人ぐらいは寝ることができます。
それでも車内が狭い車だと室内幅も小さくなり、2人で寝るにしてもかなり窮屈にはなってしまいます。
これに対してNV350キャラバンの車内スペースでは標準幅のボディでも荷室の幅が1,545mmは確保できており、これだけのスペースがあれば2人で横並びで寝る分には快適です。
また多少窮屈感はありますが3人で横並びで寝るのも決して不可能ではなく、友達どうしでの旅行や家族旅行にも活用できます。
さらにワイドボディモデルであれば荷室幅が1,730mmとなっており、このスペースであれば3人で寝てもちょうど収まるスペースが確保できているでしょう。
室内高が高いので窮屈さはない
NV350キャラバンでは車内のスペースが高さ方向にも広く、窮屈さを感じることはないでしょう。
車中泊での室内高は実際そこまで重要ではなく、車内で寝るだけであればセダン系の車高の低い車でも可能です。
車内に寝台を作ってその上で仰向けで寝るだけであれば1,500mm前後の全高で車内高が700mmもあれば十分なのですが、このサイズ感では仰向けで寝るだけならともかく横向きで寝たりねがえりをうったりするには窮屈なことがあります。
またこのサイズ感では寝台の上で体を起こしたりすると天井にぶつかってしまい、車内でテントのような使いかたができません。
しかしNV350キャラバンでは標準ルーフ仕様でも室内の荷室高が1,345mm確保されており、このスペースを寝台として使えば仰向けで寝ようが横向きで寝ようが窮屈感は全くありません。
また寝台の上で体を起こしても天井にはぶつかりませんし、寝台の上で少しかがみながら立ち上がることも出来るでしょう。
そのためNV350キャラバンでは車内をテントのように使って過ごすことができ、ただ寝るだけでなく車内で飲食をしたり娯楽を楽しむスペースがしっかり残っています。
さらにNV350キャラバンにはハイルーフ仕様もあり、こちらでは1,600mm〜1,640mmもの広々とした空間があってかなり快適です。
車中泊時の荷室も十分にある
車中泊時には車内スペースとして寝台スペースはしっかり確保できますが、その他に荷室のスペースも十分確保できます。
車中泊時に優先して確保するのは何より車内の寝台スペースで、これには車内のシートスペースやラゲッジスペースを活用して普通の車ではほぼ車内スペースを寝台として使ってしまいます。
ですが車中泊は旅行の際の宿泊手段として利用するのがメインなのですが、その際には車の車内に旅行用の荷物も積み込んで移動することになります。
通常の旅行であればその荷物は車に積み込んだままホテルや旅館で寝ることができるのですが、車中泊のときにはこの荷物は車内に収めて置かなければなりません。
しかしシートアレンジでラゲッジスペースも寝台として使っているともともとの荷物置き場がないので、例えば前席シートなどを使って荷物を置くことになります。
ですがNV350キャラバンの車内であれば寝台のスペースとして十分すぎるほどのサイズが確保できており、荷室自体は利用するものの寝るスペースの頭の上や足元などには荷物を置いておけるスペースは残っています。
またそのほかに前席シートのスペースや収納した後部座席の上のスペースなども残っており、最大で3人での車中泊旅行を想定した場合であっても3人分の荷物は十分置いておけるでしょう。
ただ車中泊キャンプを想定してキャンプ用品などを積み込むとちょっと大変なことはありますが、それでも圧倒的な容量があるので困ることはないでしょう。
車中泊に便利に使えるアクセサリーが多い
NV350キャラバンにはさまざまな純正アクセサリーが用意されているのですが、その中には車中泊に便利に活用できるものもあります。
まず車中泊時には後述する理由で車内をしっかり遮光しなければならないのですが、これに活用できるアクセサリーとして車内の「リアカーテン」と「 間仕切りカーテン」があります。
このカーテンには遮光効果があって装着すれば光の影響を減らせるのですが、後部座席以降のウインドウはリアカーテンで遮光してあります。
また前から入ってきた光については前席と後席の間を仕切る間仕切りカーテンによって遮光ができるので、実質的に寝台となるスペースは全周囲から遮光ができます。
その他には「ルーフインナーバー」と「ルーフネット 」というアクセサリーがありますが、これはNV350キャラバンの車内の天井付近に荷物を載せられるようになるものです。
まずルーフインナーバーを天井の左右に渡すようにして装備するのですが、複数のバーを前後に装着するのでこれだけでも長物の荷物を天井部分において置けます。
さらにこのルーフインナーバーにルーフネットを装着することで小物でも載せることができ、寝台スペースを圧迫すること無く荷物を載せ、また車中泊時に取り出しやすい位置におけるのが便利です。
さらにもっとたくさんの荷物を持っていくような車中泊旅行時には、アクセサリーで装備できるルーフキャリアがおすすめです。
ルーフキャリアはNV350キャラバンの屋根の上に荷物を載せることの出来る装備で、SUVなどではよく見られますがNV350キャラバンにも「ルーフラック」として装備できます。
さらにボックス状になっていて荷物を収めておける「ルーフボックス」も装備することができ、どちらでも便利に使うことができます。
これらの装備はとくに荷物の多い車中泊キャンプでかなり便利な装備となっていて、車内の車中泊スペースを圧迫すること無くキャンプ用品を積み込んで置けます。
こういったアクセサリーは日産のディーラーで購入することができ、NV350キャラバンの新車購入時でなくてもあとから追加する形で入手することができます。
車中泊キャンプにも便利に利用できる
NV350キャラバンは通常の車中泊旅行だけでなく車中泊キャンプにも便利に使える車となっており、沢山の荷物があっても積載量があります。
車中泊は通常ではホテルや旅館の代わりの宿泊手段として使うので、車中泊が可能な駐車場などに停めてその場で車内で寝る形になります。
ですがその他に車中泊をキャンプに組み合わせる方法も人気があり、キャンプで使うテントの代わりに車中泊を利用します。
この使いかたではキャンプに必要なテントを持っていく必要がなく、その分の荷物は必要なくテントの設置もしなくて済むという簡便さがメリットです。
ただしキャンプはキャンプなのでその他のキャンプ用品も持っていくので車の積載量が多くないと厳しいのですが、NV350キャラバンではそのための荷室スペースがしっかりある車なので心配はありません。
NV350キャラバンの車内の荷室であれば大きなキャンプ用品であってもたくさん持っていくことができ、車中泊時でも車内スペースが広いので荷物をたくさん積み込んでおいても大丈夫です。
またうまく車外にテント用品を設置したままに出来れば車内スペースは圧迫することもないのですが、NV350キャラバンでは寝台意外の車内スペースも結構豊富なので、車中泊キャンプにももってこいの車となっています。
NV350キャラバンマルチベッドが最強
NV350キャラバンは標準仕様でも車中泊が楽に過ごせる車なのですが、さらに快適性の高い「NV350キャラバンマルチベッド仕様」というモデルがあります。
このNV350キャラバンマルチベッド仕様は日産自動車のカスタムメーカーであるオーテックが開発したモデルで、NV350キャラバンをベースに車内に専用のベッドキットが装着された車です。
このマルチベッドは車内のサイズに収まる3分割式の折りたたみ式ベッドが装備されており、移動中などはこのベッドを車内の左右に跳ね上げる形で収納されます。
また車中泊で寝る時にはこのベッドを活用するのですが、ベッドの上面は流石に車中泊専用仕様ということで完全なフルフラットになっていて寝る感触も良い使い勝手の良いものとなっています。
またこのマルチベッドキットは3分割式の中央部分だけを取り外して左右のベッドは設置することで、ベンチとして利用することも出来ます。
この使いかたでは真ん中の部分にテーブルを置くことで食事などが出来るスペースに早変わりし、車中泊で寝るときだけでなくキャンプとして車内を食堂のようにも使えるのです。
このNV350キャラバンマルチベッド仕様があれば車中泊キャンプがより楽しく過ごせるものとなっており、また普段使いでの利便性も犠牲にしない素敵な仕様となります。
特別仕様車ということで標準のNV350キャラバンよりは多少価格が高くはなりますが、車中泊をメインで考えている人にはオススメのモデルです。
NV350キャラバンで車中泊をする方法
では次にNV350キャラバンで車中泊を行う方法をご説明します。
車内のフルフラット化
まずNV350キャラバンの車内で快適に寝るためのスペースを作りますが、NV350キャラバンの場合には2列シート車のシートアレンジを駆使することになります。
NV350キャラバンの2列シート車では後部座席を跳ね上げることの出来る構造があるのですが、このシートを跳ね上げると荷室のスペースを最大限確保することができます。
NV350キャラバンの後部座席は2段階で跳ね上げる形のものとなっており、まず最初に背もたれ部分を前に倒すようにします。
その後倒した背もたれごとシート全体を前に跳ね上げるようにして、キャブオーバー車には必ずある前席シートの下のエンジンルームの隔壁部分に張り付かせるように収納できます。
この構造はなによりシートをかなりコンパクトに収納することができ、NV350キャラバンの荷室スペースを最大限活用できるモードです。
シートアレンジによって荷室は2,400mm〜3,000mmものサイズの荷室が出現できるので、ここで車中泊をしっかり行えます。
またフルフラット化によって車内を荷室スペースとしても活用できるため、前席シートは利用しなくても十分車中泊のスペースは確保できるでしょう。
車中泊用のアイテムの準備
車中泊には車内で快適に寝るための様々なアイテムが必要なのですが、必須のものとしては2つあります。
まず1つめは車中泊用の布団代わりとなる車中泊マットで、これはクッション性の薄い車内の寝台スペースには必要なものです。
車中泊での寝台はシートを収納することでフラットな空間が作れるのですが、その上面は樹脂製の硬めの感触となっていてそのまま寝るには不便であり、NV350キャラバンの荷室スペースもこれは同様です。
そのためここに敷き詰めるための車中泊マットを用意する必要がありますが、車中泊マットは社外品としてさまざまなサイズのものがありますので、NV350キャラバンであれば大型のものを設置するほうが使い勝手は良いでしょう。
もう1つは車内をしっかり遮光するためのアイテムですが、これには前述したNV350キャラバンの純正アクセサリーのカーテンが利用できます。
車中泊時にウインドウがそのままだと車の外から他の車のヘッドライトの光であったり街灯の光が入ってきてしまい、快適に寝る妨げとなってしまいます。
そのため車中泊の際には車内を暗くするための遮光カーテンや遮光ボードが必要なので、NV350キャラバンの純正アクセサリーが一番使い勝手は良いでしょう。
ですが汎用品の遮光ボードであれば大きなサイズのものもあり、これを自分で加工することで費用を抑えて遮光アイテムを用意することも出来ます。
この他にも車中泊を快適に行うアイテムがたくさんあり、NV350キャラバンの社内スペースであれば大きなサイズのものであっても利用できるでしょう。
車中泊の注意点
車中泊ではさまざまな準備が必要となりますが、その他に車中泊の注意点があります。
車中泊では防犯性などを考えるとウインドウを閉め切ったままで車中泊を過ごしたくなるものですが、もしウインドウを閉めたまま車中泊を過ごすと朝起きた時に息苦しさを感じたり汗をかいたりしています。
これは車中泊の間に密閉度の高い車内で空気を呼吸で消費して二酸化炭素が増えたためで、一晩ぐらいなら健康に問題はないものの快適に寝る妨げになります。
そのため車中泊のときには車内の換気が必要であり、1番簡単に換気をするにはウインドウを少しでも空けておくと良いでしょう。
しかしウインドウが開いているとそこから虫が入ってきたり外の音が聞こえやすくなってしまうので、これでも快適性は下がってしまいます。
そこで車中泊の最中に車のエアコンを外気循環モードで動かすことで換気を行うことができ、さらにエアコンで温度管理も出来るので便利です。
車中泊の際にエアコンを動かしている間はエンジンはアイドリング状態にする必要がありますが、その再燃料の残量などにも気をつけましょう。
ただしエンジンがアイドリング状態の時に急な積雪などで排気管が詰まったりすると、排気ガスの逆流の問題があって多少危険があります。
そのため安全のためにはそういったシーンが想定されるときだけでもウインドウを開いておくとよいでしょう。
NV350キャラバンの車中泊に向かない点
NV350キャラバンは車中泊には適した点の多い車ですが、次のような点は不便な点が残っています。
乗用車よりも走行中の車内の騒音が大きい
NV350キャラバンでは車内スペースはかなりの広さがあるので車中泊での不満というのは殆どないのですが、その代わりに旅行での車の移動時に結構騒音がうるさいという点があります。
車中泊旅行では旅行の最中の殆どの時間を車の車内で過ごすため、寝る時の快適性だけでなく車での長距離移動時の快適性も結構重要です。
とくに高速道路などを使って遠くまで移動することの多い旅行において、高速道路走行時の車の騒音というのは結構気になるものです。
高速道路走行時には車のエンジンの回転数が高くてノイズが多いほか、スピードも速いことで路面からのロードノイズも大きいです。
そういった点では車中泊には車内が広くて便利な大型ミニバンなど遮音性のしっかりした車が好まれます。
ですがNV350キャラバンは一般的なミニバンのようなボンネットのあるタイプの車ではなく、エンジンが運転席の床下に位置するタイプのキャブオーバーワゴンです。
キャブオーバーワゴンは座席とエンジンを同列におけるので車内スペースを広々と確保することができて商用車などでは非常に便利な構造なのですが、その代わりにエンジンが車室と接するような形になるので車内にエンジンノイズが入りやすくなります。
またNV350キャラバン自体も商用モデルがメインの車なので乗用車より遮音性自体が低くなっており、高速道路の走行時には結構騒音が聞こえてきてしまうでしょう。
長距離移動時にシートが硬めで快適性が下がる
NV350キャラバンには車での移動時にもう1つ気になる点があり、それは車内のシートの居住性です。
NV350キャラバンでの車中泊旅行で長距離移動する際には騒音のほかに車内のシートの居住性も重要で、シートのクッション性は重要な要素です。
一般的な乗用車で大型ミニバンなどはシートのクッション性なども上質で乗り心地がよく、車中泊だけでなく長距離移動時でも快適な車内が保たれています。
これに対してNV350キャラバンでは商用車メインのも出るということでそこまでシートの上質性は優先されておらず、とくに後部座席は硬めの感触のものとなっています。
NV350キャラバンでは運転席や助手席は使用頻度が多いことで結構乗り心地の良いものですが、後部座席に関しては多少簡易的なシートの構造となっており、乗り心地についても前席シートほどではありません。
もちろん普段使いでのシートとしては後部座席のシートでも十分であり、NV350キャラバンの商用モデルではより快適性の高いシートが設定されています。
それでも長距離走行時などにはちょっと不便なものであり、あまり長距離移動をすると乗員に疲れが出てしまうでしょう。
NV350キャラバンでは3名での車中泊も出来るので後部座席を使うシーンもあると思いますが、その際には休み休みで移動するほうが良いでしょう。
NV350キャラバンの車中泊の口コミ・評判
NV350キャラバンは車内のスペースから車中泊に適している車で人気も高いので、twitterにもNV350キャラバンでの車中泊の評判があがっています。その中からいくつかご紹介していきましょう。
そして車は毎度ブレブレすぎるほど、ほしい車めっちゃあるねんけど…
やっぱNV350かな。
車中泊仕様で旅をしたいのもあるし、夜景や景色見るの好きやけん宿を気にせず各地に行きたいし、一番現実味がある…笑
あとは…軽トラのリフトアップを…
— まっすー 頑張ろう日本🇯🇵 (@dnt31_masu) May 23, 2021
こちらの方はいろいろな車を見当されている段階のようですが、その候補の中でNV350キャラバンがあがっているようです。
そのメリットは車中泊での旅行がしやすいところにあるようで、あちらこちらに宿を気にせず旅ができるというのも車中泊旅行のメリットです。
明日の朝に備えて釣り場で車中泊。
酔っ払う前にfgノット組んどこう。
#釣り#車中泊#nv350 pic.twitter.com/bB6U0EHtBm— おーもと (@9Ewql0) June 6, 2020
こちらの方は実際にNV350キャラバンの車内で車中泊を過ごしていらっしゃいますが、どこかに釣り旅行に行かれているようで釣り場の近くで一晩を過ごしていらしゃるようですね。
車内ではどうやら釣り道具のメンテナンスをされているようですが、旅行先でそのまま寝ることができ車内でいろいろな活動が出来るというのはとても便利で使い勝手が良いものです。
総評
NV350キャラバンは商用車のキャブオーバーバンとして車内の広さによる使い勝手の良さが大きな特徴で、商用ニーズはもちろんのこと乗用車としても乗っていらっしゃる方は多い車です。
そんなNV350キャラバンでは車中泊も非常に快適に行える車となっており、圧倒的な荷室スペースは車中泊の寝台にはもってこいです。
また荷物の積載量も多いのでキャンプ用の車としても便利であり、車中泊キャンプを過ごす車としてかなりおすすめできる車です。