車を購入するときにはどうしても車の値段や諸経費などに目が行きがちですが、買ったあとに車を維持していく「維持費」もバカにできませんよね。
でも維持費はいろいろな工夫によって節約することもできるのです。
というわけで、今回の記事では実体験より説明する諸経費の節約方法をご紹介します。
維持費のシミュレーション:実例編
ではまず私が昔乗っていた車の維持費がどのぐらいだったかをご紹介します。
私が実際に購入した車をもとに維持費のシミュレーションをしてみましょう。
私が昔買った車は「日産 スカイラインR33 GTS25t」というスポーツカーですが、この車の1年間の維持費は次の通りです。
車検費用は2年ごとにかかる費用を半分にし、1年分として計算しています。
維持費の内訳 | 年間維持費 |
年間の燃料代 | 127,296円 |
年間の駐車場代 | 60,000円 |
自動車税 | 45,000円 |
任意保険料 | 80,000円 |
12か月点検 | 14,500円 |
消耗品代 | 6,500円 |
車検費用(1年間分) | 41,220円 |
合計 | 374,516円 |
ご覧の通り維持費の1/3は燃料代で占められており、燃費を改善するだけでも大きな維持費の節約となります。(まあもともと燃費が悪い車ってこともありましたが…)
維持費の節約方法
ではこれをもとに、維持費の節約についてご説明しましょう。
節約1.燃料代をセーブしよう
まずは割合の大きい燃料代を節約する方法です。
燃料代は主に燃料料金の相場と車の燃費で決まるのですが、燃料料金の相場は原油価格で上下しますのでどうしようありません。
そこで次のような燃費対策を行いました。
燃費走行
まずは基本の燃費対策である燃費走行です。私の車の燃費は街乗りで6㎞/l ぐらいでしたが、急発進、急停車を抑制することで無駄な燃料消費を避け、7km/l ぐらいまでは改善しました。
わずか1kmの差と思われるかもしれませんが、こういう積み重ねが大事なのです。
ガソリンを満タンにしない
車の燃費に影響するのは加減速だけではなく、車の重さも重要です。
車自体の重さが軽くできればよいのですが簡単ではないので、割と重いガソリンを減らしました。満タンでは60リッター入るのですが、これを20リッターに押さえると40リッター分の重さである30kgを減らすことができます。
レースの世界で1g単位で重さを削っていることを思えば、30㎏はかなり軽くできたと言えますね。
タイヤの空気圧を増やす
以外にも燃費に効いてくるのは、タイヤの空気圧です。
自転車のタイヤで考えるとわかりやすいですが、空気が少なかったりパンクしたタイヤで走ってみると漕ぐのに非常に大きな力が必要で、逆にタイヤに空気を目いっぱい入れると、スイスイ漕げた、と言う経験はありませんか?
車も自転車と同じで、空気圧が高い方が燃費はよくなります。一般的には既定の空気圧の1割増しぐらいまでは問題なく入れられますので、ガソリンスタンドなどで空気を入れる際にやっていました。
さて以上のような燃費対策を行った結果、月々の燃料代が10,000円程度だったものが9,0000円ぐらいまで節約できました。
年間で12,000円節約できますので、結構大きい節約となりました。
節約2.自動車保険を見直そう
次に節約する維持費は、自動車保険の任意保険です。任意保険は民間の保険会社と契約するものですので、保険料は保険会社によって変わってきます。
車を購入する時に保証内容と金額を比較して保険会社を決めるのですが、別の保険会社にすることで保険料が安くなる場合があります。
私の場合はもともと80,000円程度だった保険金額が、再見積もりによって71,000円まで減らすことができました。
節約3.車検を自分で行おう
2年か3年ごとに必ず発生する維持費に車検費用があります。
一回100,000円近くかかる大きな出費のひとつであり、車検を機に車を買い替える人も少なくありません。
そんな車検費用ですが、ユーザー車検と言う方法を使うと費用を安く抑えることができるのです。
ユーザー車検とは通常ディーラーや自動車修理屋などが行う車検を自分で行う方法です。、特に特別な免許や資格は必要なく誰でもユーザー車検が可能です。
自動車重量税や自賠責保険など最低限必要な経費は変わらないのですが、車検を通す手続きを代行してもらうために払っていた手数料を浮かせることができます。
通常の車検費用の内訳として手数料で15,000円程度は取られていますので、ユーザー車検でその分がお得になります。実際に私の場合でも15,000円程度がお得になりました。
最初は少々大変なユーザー車検ですが、一度経験してしまえば難しくはありませんので、これを機にユーザー車検にチャレンジしてみてはどうでしょうか。
維持費の節約でどのぐらい安くなるか?
ではここまでの節約対策でどの程度維持費が安くなったかまとめてみましょう。
維持費の内訳 | 節約前の維持費 | 節約額 |
年間の燃料代 | 127,296円 | 12,000円 |
年間の駐車場代 | 60,000円 | |
自動車税 | 45,000円 | |
任意保険料 | 80,000円 | 9,000円 |
12か月点検 | 14,500円 | |
消耗品代 | 6,500円 | |
車検費用 (1年間分) | 41,220円 | 7500円 (15,000円÷2) |
合計 | 374,516円 | 28,500円 |
このように維持費の節約によって1年間で30,000円近くの費用が浮きました。細かいことの積み重ねですが、チリも積もれば山となる、の通り結構な額が浮いたと思います。
なお、維持費を気にするより車購入時の値引き交渉を気にした方がいいですよ。
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もっと劇的に維持費を減らすには
さて維持費を少しでも節約する方法はお分かりいただけたと思いますが、とはいってももっともっと維持費を減らすことはできないのでしょうか?
一番効果があるのは、燃費が良く年式の新しい車に乗り換えることです。とにかく燃費と税金が費用の大半を占めていますので、それを改善するためには車を変えなくてはいけません。
そして現状で維持費を最も安くできる車は、「電気自動車(EV)」でしょう。
現在国産で手軽に手に入れられるEVは日産 リーフと三菱 i-MiEVの2車種と多くはありませんが、これらEVは維持費がとても安くすることができます。
燃料代の代わりに電気代
まず電気自動車ですから、ガソリンなどの燃料を使わず充電した電気で走ります。
そのため維持費で大きな額を占めていた燃料代は丸々不要となり、そのかわりに電気代が発生します。
しかし電気代は燃料代に比べて非常にリーズナブルであり、しかも夜間電力を使うとさらにお得に充電できます。
なおかつ日産や三菱の充電器を使えるサービスに加入すれば、高速充電器が月額2,000円で使い放題ですので、家の電気と合わせたら月額3000円~4000円でしょう。
燃料で月10,000円近く支払っていたものが3,000円代にできるわけです。
税金が減税、免税対象
EVなどの環境対応車は税金の面でも有利です。維持費に占める割合の大きい自動車税は75%減税となりますが、一部の都道府県ではなんと5年間の間免税になるところもあります。
また車検時に支払う自動車重量税は免税です。
消耗品代(オイル交換)が不要
普通のエンジン車の場合、毎年消耗品代としてエンジンオイルやオイルフィルターの交換が発生します。費用的には5,000円~7,000円程度ですが、EVの場合にはなんとこれが不要となるのです。
EVに使っている電気モーターはオイルなどの消耗品を使っておらず、定期的なメンテナンスの必要がありません。これこそがEVの大きな強みの一つです。
では最後にEVにすることで各種維持費がどの程度安くなるのかを見てみましょう。
駐車場代と任意保険料、12か月点検はそのままとして計算します。
車検費用は自賠責保険代27,840円、手続き代行料15,000円、自動車重量税は免税とし、合計で2年間42,840円とします
維持費の内訳 | スカイライン 維持費 | EV (日産リーフ) | お得額 |
年間の燃料代、 電気代 | 127,296円 | 36,000円 | 91,296円 |
年間の駐車場代 | 60,000円 | 60,000円 | 0円 |
自動車税 | 45,000円 | 0円 (免税の場合) | 45,000円 |
任意保険料 | 80,000円 | 80,000円 | 0円 |
12か月点検 | 14,500円 | 14,500円 | 0円 |
消耗品代 | 6,500円 | 0円 | 6,500円 |
車検費用 (1年間分) | 41,220円 | 21,420円 (42,840円÷2) | 19,800円 |
合計 | 374,516円 | 211,920円 | 162,596円 |
以上の通り、私がEVに乗り換えた場合には年間160,000円もの節約になりました。
EVは航続距離の短さや乗り出し価格の高さなど、まだまだ発展途中の車種ではありますが、維持費が非常に安いという点はとても大きなメリットの一つです。