トヨタ ランドクルーザープラドはトヨタの大型SUVですが、高級感もある質感の良さもあり高級車のひとつでもあります。
今回はそんなランドクルーザープラドでの車中泊についてご説明します。
ランドクルーザープラドの車中泊が快適な理由
参考:toyota.jp
トヨタ ランドクルーザープラドは大型サイズのSUVで、本格的な走行性能と高級車の質感を併せ持つ車です。
トヨタには以前からランドクルーザーというクロスカントリーSUVがラインナップされており、高い悪路走破性を持ちながら高級車として非常に豪華な車内も持っている上級車種です。
そんなランドクルーザーより多少一般寄りにしたモデルがランドクルーザープラドで、価格を抑えつつランドクルーザーよりは扱いやすいサイズ感のSUVになっています。
ランドクルーザープラドにも本格的なフレーム構造を持つ頑丈な車体や悪路走破性は受け継がれていますが、車内は高級感のあるものであり、加えて5人乗りモデルと7人乗りモデルの2種類が設定されています。
近年SUVなどでもその利用法の一つとして車中泊というものがあり、 これは旅行の際に車の車内で一晩を過ごす方法です。
車中泊ではホテルや旅館を利用しなくても済むために旅行の費用を抑えることができ、コストパフォーマンスによって人気が高まっています。
また車中泊はキャンプでも利用することができ、大きな荷物となるテントを用意しなくても済むことからオートキャンプの一つの形態として定着しています。
この車中泊はランドクルーザープラドなどのオフロード向けの車でももちろん注目されており、そんなランドクルーザープラドで車中泊が可能かどうかを見ていきます。
スペック | ランドクルーザープラド | |
価格 | 3,603,600円〜5,462,600円 | |
乗車定員 | 5名または7名 | |
全長 | 4,825mm | |
全幅 | 1,885mm | |
全高 | TZ-G:1,835mm その他の仕様:1,850mm | |
室内長 | 7人乗り:2,520mm 5人乗り:1,825mm | |
室内幅 | 1,565mm | |
室内高 | 1,240mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 7人乗り:450mm 3列シート格納時460mm 5人乗り:860mm |
幅 | 1,010mm | |
奥行き | 7人乗り:250mm 3列シート格納時1,010mm 5人乗り:750mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約1,400mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
3列目寸法 | 高さ | 約900mm |
幅 | 約1,000mm | |
奥行き | 約800mm |
ランドクルーザープラドはランドクルーザーを多少小さなサイズにまとめ上げた車なのですが、そのボディサイズは国内車の中ではまだかなり大きい方で全長が4,825mmもあります。
全幅も1,900mm弱と非常にワイドであり、SUVらしい大型のタイヤと最低地上高の高さを持っているので全高も1,835mm〜1,850mmと、車が全体的に大柄です。
そのためランドクルーザーよりは運転しやすい車にはなっているものの、近年の大型ミニバンなどと比べてもまだ大きなサイズ感となっています。
ランドクルーザープラドはこれに加えて本格的なSUVらしい走破性も持っているのですが、それとは対照的に車内は高級感のある内装となっています。
室内サイズはSUVとしては一般的なものですが、ランドクルーザープラドには5人乗りと7人乗りがあって7人乗りは3列目シートまで備えています。
そのため7人乗りのほうが室内長は長いのですが、その分ラゲッジスペースが前後に短くなっており、積載量は5人乗りモデルのほうが上です。
ランドクルーザープラドのキャビンサイズはそこまで高さがないので室内高は標準的ですが、室内幅だけは車幅の広さによってゆとりのあるものとなっています。
このようなサイズを持つランドクルーザープラドですが、車中泊にはいろいろな点で適しており次のようなメリットを持っています。
車内のシートアレンジでかなりフラットな空間を作れる
参考:toyota.jp
車中泊にはいくつか必要な車内構造があるのですが、ランドクルーザープラドでは5人乗りでも7人乗りでもこれをほぼ確保できている点がまず大きいです。
車中泊では車の車内で一晩を過ごすということで快適な寝台が求められますが、その寝台は自宅の寝台と同じ用にフルフラットで凹凸や段差のない空間が最良です。
車の車内というのは車体構造であったり内装のデザインや使い勝手などで複雑な形状となっているのですが、そこに近年の車はシートアレンジという形でさまざまな使いかたができるようになっています。
その中の1つでラゲッジスペースの拡大を目的としたフラットモードなどがあり、ラゲッジスペースに収まりきらない長い荷物を積み込むために後部座席を収納するなどする機能です。
ランドクルーザープラドでもシートアレンジはいくつか構成できるのですが、その中でラゲッジスペースと後部座席をつなげるモードで車中泊は可能です。
ランドクルーザープラドでは後述するように多少段差が生まれるのですが、そこを多少クリアすれば完全にフルフラットな寝台を作ることができます。
5人乗りモデルでは後部座席のみを収納する形でフラットモードができるのですが、7人乗りモデルでは後部座席と3列目シートも完全に収納できるようになっていてどちらのモデルでも車中泊は可能です。
寝台の前後長が十分にある
車中泊のときにはフラットな寝台の他にそのサイズも重要なのですが、ランドクルーザープラドでは十分な寝台のサイズも確保できます。
車中泊時のときの寝台はそのサイズが自宅の寝台に近いほうが良いのですが、なによりまずは自分の身長以上のサイズがほしいところです。
寝台の前後のサイズは最低限でも身長以上がほしいのですが、そのサイズは寝る方の身長によって大小します。
しかし例えば身長170cmぐらいの人を想定すると最低でも1,700mmは必要ですが、実際にはこのサイズギリギリでも窮屈さがあるので1,800mm〜1,900mmぐらいのサイズはほしいところです。
これに対してランドクルーザープラドでは後部座席からラゲッジスペースの後端までのスペースが寝台として使えますが、そのサイズは車中泊には必要十分です。
その寝台のサイズは前席シートを動かさないときでも1,800mm〜1,900mmぐらいは確保できているので、これだけでも殆どの人がしっかり足を伸ばして寝ることが出来るスペースを確保できています。
ここに快適性を上げる車中泊マットを敷き詰めることでこのスペースが寝台となり、広々とまではしていませんが窮屈にならずに車中泊が過ごせるでしょう。
7人乗りモデルのほうがシートアレンジが適している
参考:toyota.jp
一応ランドクルーザープラドでは5人乗りモデルも7人乗りモデルでも車中泊用の寝台は確保できますが、どちらが適しているかといえば7人乗りモデルのほうです。
ランドクルーザープラドでは5人乗りモデルと7人乗りモデルでシートアレンジで確保できるフラットモードのサイズはほぼ同じで、前席をそのままにしてあると前後スペースは2,000mmまではいかないぐらいです。
もちろんこのサイズでも寝ることはできますが、これ以上のスペースを確保したい時には5人乗りモデルより7人乗りモデルのほうがより適しています。
この違いはシートの構造の違いにあり、7人乗りモデルでは後席も3列目シートも背もたれを前に倒すだけなのですが、5人乗りモデルではダブルフォールディング構造となっていて後席シートが2分割されてシート座面が前に立つような形となります。
もしランドクルーザープラドで寝台の前後サイズをもっと拡大したいときには前席シートを前側にスライドする方法があるのですが、7人乗りモデルであればこれをすれば前後のサイズが2,000mm以上は確保できます。
このときには後部座席と前席の間に大きなスペースが出来てしまうのですが、ここはボックスやクッションなどで埋めることで寝台に出来るのです。
ですが5人乗りモデルでは前席シートをスライドしたとしてもダブルフォールディング構造で後部座席の座面が邪魔となってしまっており、寝台としての前後サイズをあまり増やすことにはならないのです。
こういった点があるので7人乗りモデルのほうが車中泊の寝台には適していますが、5人乗りモデルの鳳のメリットとしては高さ方向でゆとりが広いことです。
7人乗りモデルはシートの背もたれを前に倒すだけなので収納時に上下方向に厚みが生まれてしまうのですが、5人乗りモデルはシートを分割して収納するダブルフォールディングなので比較的薄く収納できるのです。
とはいえ車中泊で寝る時には高さより前後のサイズのほうが重要なので、どちらかといえば7人乗りモデルのほうがよいでしょう。
室内幅が広く3人までギリギリ寝られる
ランドクルーザープラドは車の室内幅は広くなっており、この点から頑張って詰めれば3人でも寝ることができます。
車中泊では車の車内の前後方向に寝るため、車の車内をフル活用すれば横並びで2名で寝ることは余裕です。
もともと普通車ではほとんどが5名乗りの車で左右に一人ずつは確実に座れるスペースが確保できていて、車中泊にもこのスペースが活用できます。
ランドクルーザープラドでは後部座席以降のシートを収納することでフラットな寝台を作ることができますので、ここに横並びで寝ると室内幅の広さもあってかなりゆとりを持って寝られるでしょう。
さらにランドクルーザープラドは全幅の大きな車で室内幅も広いのですが、多少窮屈感はあるものの頑張れば横並びで3人ぐらい寝ることはできます。
ランドクルーザープラドではラゲッジスペースの横側にタイヤハウスの飛び出しなどもあるのですが、ここをうまく足側にすれば3人で収まることはできます。
この点に関しても5人乗りモデルよりは7人乗りモデルのほうが適しており、シートアレンジが高さを占めている分タイヤハウスの飛び出しの影響が小さく出来ています。
もちろん3人で寝ると快適性は下がってしまいますが、3人組での旅行での車中泊や子供さんを入れた家族3人での旅行なども出来て使い勝手に幅が生まれています。
車中泊時の荷室はそこそこある
参考:toyota.jp
車中泊時には車内には寝台のほかに荷物置きのスペースも必要ですが、ランドクルーザープラドはそのスペースもある程度残っています。
車中泊ではどうしても車内で快適に寝るためのスペースを優先的に見がちですが、実際に車中泊を過ごす時には荷物も車内のどこかに収めなくてはなりません。
車中泊はあくまで旅行の宿泊手段として利用することがメインですので、その際には旅行用の荷物が多く車には積み込まれています。
その荷物は車中泊の際には車の車内しっかり収めて置かなければならないので、寝台以外のスペースが必要なのです。
これに対してランドクルーザープラドでは後部座席と3列目シート、そしてラゲッジスペースを寝台として使うことになります。
そのためラゲッジスペースに収まっている荷物や後部座席においた荷物は車中泊のときには車内にしまっておくことになりますが、そのスペースとして前席シート部分が使えます。
前席シートは車中泊の際にはそんなに利用することはなく、前側にスライドさせることもあまり必要ないので、前席のほぼすべてのスペースが使えます。
あまり大きな荷物だと積み込むのには大変かも知れませんが、荷物の大きさや量を調整すると快適になるでしょう。
車内でAC100Vコンセントが使える
ランドクルーザープラドの車内ではアクセサリーとしてコンセントポートが使えるのですが、これは車中泊時にも便利なものとなっています。
以前は車の車内で電源を使う際にシガーソケットを利用することがあったのですが、シガーソケットはその名前の通りタバコに火を付けるものですが、電気を通電させるものなので電源ポートに使えます。
このシガーソケットを使って自動車専用の電気器具を使うことができるのですが、これは専用品なのであまり汎用性がありません。
そこで近年の車ではシガーソケットに変わって家庭用電源であるAC100Vのコンセントポートを設定することが出来る車が増えてきており、ランドクルーザープラドでもこれを使えます。
ランドクルーザープラドではアクセサリーのオプション装備として100Vコンセントを設定でき、車内の各所にコンセントがあります。
これを利用すると車内である程度の家電製品を使うことができ、車中泊時に家電製品を組み合わせることで非常に快適な過ごし方ができます。
ランドクルーザープラドのコンセントポートでは容量自体はそんなに大きくないので使える製品は限られますが、照明であったり娯楽の製品であったり使用できるものは多くとても便利なものです。
アクセサリーが豊富
参考:toyota.jp
ランドクルーザープラドはキャンプやアウトドアでも活躍する車で、そのためのアクセサリーが車中泊でも一部活用できます。
車中泊では後ほどご説明するように車内で快適に寝るためにいくつかのアイテムが必要なのですが、ランドクルーザープラドの純正アクセサリーに車中泊用のアイテムも用意されています。
まずご紹介するのが車中泊マットで、車内の寝台に敷き詰めて布団代わりとするクッションの「エアスリープマット」があります。
これが車中泊には必須なのですが、エアバルブの開閉で自然に膨らむとても便利で快適性の高いアイテムとなっています。
また不要なときは丸めて折りたたむことも出来、荷物になりにくい点も便利です。エアスリープマットは一人用となっていますので、複数人で車中泊をする時には2枚揃えると良いでしょう。
その他に使えるものとして「サンシェード」というものがあるのですが、これはフロントウインドウとフロントサイドウインドウを遮光することが出来るものです。
車中泊にはウインドウをしっかり遮光することも重要なのですが、この点をしっかりカバーできるアイテムとして用意しておいたほうがよいものです。
ただこれだけでは後部座席から後ろのウインドウは遮光出来ませんので、そこは社外品の遮光ボードや遮光カーテンなどを揃えましょう。
この他にもランドクルーザープラドの車中泊に使えるようなアクセサリーがたくさんあり、荷物用フックであったり車内のLED照明、車内の空気を清浄する「プラズマクラスター搭載LEDルームランプ」などもありますので、アクセサリーカタログを見る時には車中泊のことも考えるとよいでしょう。
山奥や河川敷などでも車中泊が可能
さてここまではランドクルーザープラドの車内で車中泊が快適に行える点をご紹介してきましたが、次はランドクルーザープラドという車種ならではの点をご紹介しましょう。
車中泊は旅行の際の宿泊手段として利用するものであり、基本的な使いかたは車で遠くまで旅行してその現地で駐車場に車を停め、そこで車中泊で一晩を過ごす方法です。
駐車する場所は車中泊に対してはあまり制限はありませんが、一応一晩車を停めておけるような場所にしなければなりません。
それでも決められた場所でなくても寝ることが出来るのが車中泊のメリットでもあり、フレキシブルな利用法があります。
その利用法はランドクルーザープラドになるとさらに広がるのですが、ランドクルーザープラドは高級感のある車内にもかかわらず本格的な悪路走破性も持つSUVです。
そのためオフロード走行もしっかり可能であり、ランドクルーザープラドがあれば山奥に入っての渓流釣りや河川敷でのアウトドアにもしっかり対応することができます。
そしてそこまで車で入っていけるということはその場所で車中泊を過ごせるということであり、様々な場所でキャンプのような使いかたで一晩を明かせるのです。
これは悪路走破性がしっかりしているランドクルーザープラドならではのメリットですので、大型ミニバンや都会的なクロスオーバーSUVでは厳しい点でしょう。
屋根の上で車中泊?
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ランドクルーザープラドではさまざまな社外品のオプション装備もあるのですが、その中にはルーフキャリアの一つとしてルーフテントというものが使えます。
ルーフテントはランドクルーザープラドの純正装備ではなく社外品として探さなくてはなりませんが、その性能はとても便利です。
ルーフテントはランドクルーザープラドの屋根の上にボードのようなものを装着するのですが、これを停車時に展開するとテントのように開きます。
その中はまさにテントになっていて、屋根の上で2名ぐらいまでならしっかり寝ることの出来る空間を作り上げることができます。
この装備はもちろんキャンプやアウトドアメインの装備なのですが、通常の車中泊としても活用できるものであり、ルーフテントを装着しておけば更に人数を増やした車中泊ができます。
車の車内で2名、ルーフテントで2名という寝方をすれば最大で4名での車中泊ができることになり、ランドクルーザープラド1台で4人旅行でも車中泊が過ごせることになります。
ルーフテントは決して価格の安い装備ではないのですが、車中泊をたくさん行う方などにはとても便利な装備なので装着して損はないでしょう。
ランドクルーザープラドで車中泊をする方法
ランドクルーザープラドの車中泊はなかなか利便性の高い点があるのですが、その方法は次のとおりとなります。
車内のフルフラット化
参考:toyota.jp
まず最初に行うのは車内のフルフラット化で、これは5人乗りモデルと7人乗りモデルで多少操作が違います。
ランドクルーザープラドの車中泊では前席はそのままで後席以降のスペースをフラットにするのですが、主にシートの収納が必要です。
まず5人乗りモデルでのフラット化についてご説明しますが、5人乗りモデルは後部座席のみを収納する構造でダブルフォールディング構造という分割しながら収納するシートになっています。
このダブルフォールディング機構はシートの座面と背もたれをそれぞれ別に動かすもので、最初は座面を前側に跳ね上げるように収納します。
その後に背もたれを前側に倒す形にしてシートの収納は完了で、ラゲッジスペースとある程度フラットな空間が作れます。
一方で7人乗りモデルのシートにはダブルフォールディング機構は設定されておらず、2列シートと3列シートそれぞれを収納します。
7人乗りモードでのシート収納は座面は動かすことはなく、それぞれの背もたれを前側に倒すレバーを操作することで収納ができます。
2列目シートと3列目シートそれぞれを収納すればラゲッジスペースとつながる形になりますので、これで寝台を作る準備ができます。
なお7人乗りモデルに限り寝台の前後のサイズが不足しているときには、前席シートを前にスライドすることでサイズを広げることができます。
その操作は通常のシートスライド機構を使うだけなので簡単です。
車中泊アイテムの準備
次に車中泊を快適に過ごすためのアイテムを準備しますが、これは前述で触れた通り必ず必要なものが2種類あります。
まず1つ目は車中泊マットですが、これは車内の寝台に敷き詰めて布団代わりとするものです。ランドクルーザープラドではシートアレンジを駆使して寝台を作るとシートの背面などが寝台の上面となるのですが、その上面は樹脂製で固い感触を持っており寝台としての感触はよくありません。
そのため快適性を上げるためにクッション性のあるものが必要で、ランドクルーザープラドでは純正アクセサリーとして「エアスリープマット」がありますのでこれを活用すれば便利でしょう。
また車中泊マットは社外品でも様々なものが販売されているので、そちらのほうが価格が控えめで入手しやすい場合もありよく探してみると良いでしょう。
もう1つは車内のウインドウを遮光するためのアイテムですが、これは車内に外からの光が入ってこないようにするためのものです。
もしウインドウが開いたままだと外から街灯の光や他の車のヘッドライトの光が入ってきてしまい、そのままでは安眠を妨げられてしまいます。
そのため遮光は非常に重要で、ランドクルーザープラドではフロント側のウインドウは純正アクセサリーの「サンシェード」でカバーすることができます。
その他の部分は社外品の車中泊用の遮光ボードや遮光カーテンを揃えたり、汎用品の遮光ボードを加工してウインドウにマッチするようにすると良いでしょう。
この他にも車中泊を快適にするためのアイテムはたくさんありますので、カー用品店などでいろいろ探してみると楽しみが一気に広がるでしょう。
車中泊の注意点
ランドクルーザープラドは快適に車中泊を過ごすことの出来る車ですが、車内の換気に関してはちょっと注意が必要です。
車の車内というのは自宅と違ってかなり密閉度の高い空間で寝ることになるのですが、もし防犯などを考えて窓を締め切った状態で一晩を過ごすと朝起きた時に息苦しさを感じたり汗をかいていたりします。
これは寝ている時に車内の空気を呼吸で消費しているためで、健康を害するほどではありませんが二酸化炭素濃度が上がったためです。
そのため快適に寝るためには車内の空気をしっかり換気することが重要で、一番簡単な方法は窓を少しでも空けておくことです。
しかし窓が空いていると虫が外から入ってきたり外の音が聞こえやすくなってしまい、これでも快適性が下がってしまいます。
そこで車の車内という構造を活かして、換気のためにエアコンを外気循環モードで動かすと便利です。
エアコンなので車内の温度管理も一緒にできて便利であり、快適な車中泊空間を作り出せるでしょう。なおエアコンを稼働させているときにはエンジンはアイドリング状態にしておく必要があり、燃料の残量なども気をつけましょう。
なおエンジンがアイドリング状態のときに排気管が急な積雪などで詰まったりすると排気ガスの逆流の危険がありますので、こういったときには窓は少しだけ空けておくと安全でしょう。
ランドクルーザープラドの車中泊に向かない点
ランドクルーザープラドは車内のスペース的に車中泊に向いている車ですが、次のような点は不向きでもあります。
5人乗りモデルはシートアレンジ時に段差ができる
この点は前述で何度か触れていますが、ランドクルーザープラドの車中泊用の寝台はまっ平なフルフラットではなく、5人乗りモデルだけですが多少段差などが残ってしまいます。
その段差とは主にシートとラゲッジスペースの間に生まれるものなのですが、5人乗りモデルでは後席を収納したときに生まれます。
ランドクルーザープラドのシートはかなり収納機構が優秀なのですが、それでもダブルフォールディング式で収納したシートの座面が多少厚みを持っており、それがラゲッジスペースとの間に段差を生んでいます。
ランドクルーザープラドではラゲッジスペースの床面も荷室を広く取るために低くなっており、これによっても段差が生まれることになります。
最近の車種ではあえてラゲッジスペースの床面を高めに設定することでシートを収納したときにフルフラットになるようになっているのですが、ランドクルーザープラドはラゲッジスペースの容積を優先しています。
車中泊のときにはこの段差があるままでは快適に寝ることができませんので、この段差は段差吸収ボードやクッション、布団などで埋める必要があります。
段差の大きさはそんなに大きくないので対応は楽ですが、事前にしっかり準備するとよいでしょう。
7人乗りモデルは寝台が多少斜めになる
5人乗りモデルではフラットモードの段差が気になるところですが、7人乗りモデルではそれとは別に寝台の斜めな形状が気になるところです。
7人乗りモデルでは2列目シート、3列目シートを収納することでフラットモードになるのですが、7人乗りモデルでは5人乗りモデルのような段差は生まれません。
それは3列目シートがうまくラゲッジスペースとつながるような形状に設計されているからであり、段差がないぶん5人乗りより快適に見えます。ですが横から見ると寝台が車の前に行くに従って高くなっており、全体的に斜めです。
これもシートの収納構造によって高さが生まれているからですが、うまくフルフラットになるようにするにはどうしても斜めになってしまいます。
そのままでも寝ることは出来るでしょうが、もっと快適にしたいのであれば車の後側を多少盛り上げるようなクッションなどを備えておくと良いでしょう。
それでも5人乗りモデルよりは段差がないことでずいぶん快適であり、どちらかといえば車中泊には7人乗りが向いています。
室内高はそこまで高くはない
ランドクルーザープラドは車の車高が高い車ですが、以外に車中泊をするときの室内高が高くありません。
ランドクルーザープラドは車としては大型の車で車高もかなり高いのですが、その大きな理由はクロカンSUVらしい大きなタイヤや最低地上高の高さのかくほのための車高です。
またランドクルーザープラドはフレーム式の車体構造をしていることで、キャビン部分のサイズがモノコックボディの車よりは小さくならざるを得ません。
こういった点から車内の室内高は乗用車として窮屈にならないぐらいで確保されており、大型ミニバンほどのゆとりはありません。
走行中であれば十分な図上空間があって窮屈ということはないのですが、車中泊のときにはシートを収納することで厚みができるので天井との距離が近くなります。
5人乗りモデルであれば結構ゆとりはあるのですが、7人乗りモデルでは収納後でもシートの厚みが大きいので結構天井まで近く、寝ているときや寝返りを打つときなども窮屈感があるでしょう。
またこの室内高では寝台の上で体を起こすのも少し大変なので、キャンプのような過ごし方も厳しい点があります。
ランドクルーザープラドの車中泊の口コミ・評判
ランドクルーザープラドでの車中泊についてはtwitterにもさまざまな評判があがっているのですが、そこからいくつかご紹介しましょう。
来週洪庵に行く予定だから、車中泊用のエアマットを試しで膨らませてみたら中々いい感じだった!
前回は布団敷いてたけど、背中が微妙に痛かったから今回はこれで安眠目指す!#プラド #車中泊 #キャンプ pic.twitter.com/rSEB8Kx10g— @焚き火人chの中の人 (@CRM_poker) October 21, 2020
こちらの方はランドクルーザープラドの車内にエアマットを敷き詰めて車中泊空間を作っていらっしゃいますが、こういったマットがあれば多少の段差があってもフラットにできて便利です。
このエアマットは社外品のようですが、サイズも大きく価格も控えめなので入手しやすいのもメリットですね。
一番気になってる #ランドクルーザープラド 。サイズやコスト的にはランクルよりまだ現実的(遠いけど)。7人乗りなら車中泊もしやすそう。次は試乗したいけど、ランクルのフワフワ感との違いの有無に興味津々。そういえば、ランクルはふわふわの割にハンドルが(想像より)クイックでより揺れた… pic.twitter.com/iLgs2R7Ya5
— 誰得2017 (@daretoku2017) April 30, 2019
こちらの方は車の試乗をいくつか行っていらっしゃいますが、その中でランドクルーザープラドは車中泊がしやすそうということで好感触を得られていますね。
ランドクルーザープラドは価格が結構高めなので手に入れるのは大変ではありますが、その分の満足感はしっかり持っている車です。
総評
ランドクルーザープラドはトヨタのラインナップの中でも少し特殊な車で、高級感のあるデザインや内装を持ちながら本格的な走破性も持っているSUVとなっています。
その多目的性は車中泊でも発揮され、車中泊には十分な車内サイズや使い勝手の良さなどからかなり車中泊向けの車となります。
またSUVとしての性能を活かして場所を選ばない車中泊ができるという点がなによりのメリットであり、これはランドクルーザープラドの他には数車種にしか見られない特徴です。