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フェアレディZ32 2by2の後部座席(2列目)の広さは狭い?倒すこと(リクライニング)はできる?!

日産フェアレディZは日産を代表するスポーツカーで、2シーターのピュアスポーツカーがこの車のコンセプトです。

ですが以前のフェアレディZには後部座席を持った2+2仕様というものがあり、このモデルでは幅広い使い方ができます。

今回はこのフェアレディZの後部座席についてご紹介します。

フェアレディZ32 2by2の後部座席の2列目・セカンドシート

 

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日産フェアレディZは日産が伝統的にラインナップしているピュアスポーツカーで、基本は後部座席を持たない2シーターの車ですが一部の世代では後部座席があるモデルが存在します。

フェアレディZは登場予定の最新モデルがZ35、現状最終モデルとなっているのがZ34と数字で世代を分けられているのですが、後部座席を設けたフェアレディZが存在したのはそれより以前のZ32となります。

Z32は1989年に登場して2000年まで生産が続けられた車で、基本となる2シーターモデルに加えて4シーターモデルで後部座席のある「2by2」というモデルがあります。

Z32以降では4シーターモデルは設定されていないので、フェアレディZ32 2by2は貴重なモデルとなります。

ではフェアレディZ32 2by2の後部座席をご紹介する前に、車の大まかなサイズ感をご紹介しましょう。

スペックZ32 2+2
乗車定員4名
全長4,525mm
※標準の2シーターモデルは4,310mm
全幅1,800mm
全高1,255mm
室内長1,580mm
室内幅1,485mm
室内高1,045mm
運転席寸法高さ約900mm
約500mm
奥行き約900mm
助手席寸法高さ約900mm
約500mm
奥行き約900mm
後席寸法高さ約900mm
約1,100mm
奥行き約500mm

フェアレディZ32はフェアレディZの歴史の中でも大転換を果たしたモデルの一つであり、それまでのスリムなフォルムの車から一気に海外車種のような大柄なボディを持つスポーツカーになりました。

そのためZ32は車の全長もしっかり長く設定されていますが、それ以上に全幅が大きいのでかなりどっしりとしたフォルムと低い車高から来るスポーティなラインが目を引きます。

フェアレディZ32の基本モデルである2シーターモデルはこのスペックより全長が少し短く、2by2モデルは後部座席を設けるために全長を延長してボディラインも変更されています。

ですがより昔のフェアレディZの4シーターモデルと違って2by2でもベースモデルのフォルムが崩れておらず、非常に完成度の高い車としても評価が高いのがフェアレディZ32 2by2です。

ではこのフェアレディZ32 2by2の後部座席について詳しく見ていきましょう。

フェアレディZ32 2by2の広さ・居住性

 

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フェアレディZ32 2by2の後部座席はスペックを見ても分かるとおり全体的に非常に狭いサイズ感の座席になっていて、補助座席としての利用がメインになります。

なおフェアレディZ32は2ドアクーペなので後部座席へのアクセスは前席の左右ドアで行い、運転席や助手席を前に倒すことで乗り込むスペースを作りますが乗降性はスポーツカーの常であまり良くありません。

フェアレディZ32 2by2の後部座席は4シーターではなく2+2という呼び方がされるのですが、これはメインは運転席と助手席の2シーターであり+2の部分は補助的に追加したという形だからです。

そのためZ32の運転席や助手席は前後に結構広々としていてスポーツカーのシートポジションを自由に取れるのですが、前席の前後サイズが900mm程度であるのに対して後部座席ではわずか500mm程度になっており、前後サイズが非常に狭いことがわかります。

ポイント

フェアレディZ32 2by2の後部座席に座るためにはかなり窮屈であり、大人の体型では前席シートとの間のスペースがほぼ無いので前席シートバックに足を当てながら座ることになるでしょう。

またフェアレディZ32は車高の低いフォルムのスポーツカーですので、当然ですが車内の高さも低く後部座席は特に窮屈になります。

後部座席の上辺りにはリアウインドウがすぐに迫ってきており、数字以上に座ってみると頭が天井やリアウインドウにぶつかるぐらい近づいてしまうので、背の高い人は縮こまるように乗るようなシートポジションとなります。

一方でフェアレディZ32 2by2の後部座席では左右のゆとりはそれなりにあり、Z32がワイドボディで室内幅も広く取られているため後部座席でも左右幅は十分なサイズです。

MEMO

しかしフェアレディZ32 2by2の後部座席は座面にホールド性の強い凹凸が設けられているのであまり左右に動くことはできず、シートポジションを少し動かすようなことは難しいでしょう。

フェアレディZ32 2by2の後部座席は長時間座るには非常に不便な座席であり、毎日普段使いするような使い方でも厳しいでしょう。

あくまで補助シート的な使い方として普段とは違うシーンで緊急的に人を乗せて運用するための後部座席ではありますが、それでも荷物を置く場所に使えたり前席シートがリクライニングしやすくなったりとメリットも結構ありますので2by2にも魅力は多いです。

フェアレディZ32 2by2の後部座席のチャイルドシート対応

フェアレディZ32 2by2では後部座席があるためにファミリーカーとしても使えないことはありませんが、チャイルドシートなどを使った子育て世代には推奨できません。

チャイルドシートは子供専用の小型の座席のことで車のシートの上に積み込んで利用するのですが、車の一般的なシートが子供の体には大きすぎて安全に保護できないためチャイルドシートはある程度の年齢まで利用が義務付けられています。

チャイルドシートには乳幼児用や幼児用、学童用などさまざまな年齢や体の大きさに合わせたシートが販売されているのですが、どのチャイルドシートでも基本は後部座席へ搭載するのがメインとなります。

助手席でも利用できないわけではありませんが、その場合固定構造としてシートベルトを利用しなくてはならず、多くの車で後部座席に設けられているチャイルドシート専用の固定規格である「ISOFIX」が利用出来ないのが不便です。

そんなチャイルドシートですが搭載するにはある程度の座席のスペースが必要であり、そもそもフェアレディZ32 2by2の後部座席では多くのチャイルドシートを搭載することが難しい仕様です。

チャイルドシートの製品にはそれぞれの車に対する対応表などもあるのですが、フェアレディZ32 2by2にはほぼすべての製品が対応しておらず後部座席へ安全なチャイルドシートの固定が出来ないのでこの車ではチャイルドシートは使用しないほうが懸命でしょう。

むしろ助手席であればチャイルドシートを搭載するには十分なスペースがありこちらのほうが推奨されますが、そこまでしてフェアレディZ32 2by2を使うよりはもっと車内の広いセカンドカーを用意するほうが便利です。

フェアレディZ32 2by2の座り心地

フェアレディZ32 2by2の後部座席は座り心地もかなり固いものとなっており、快適性はあまり期待しないほうがよいでしょう。

フェアレディZ32は運転席や助手席がスポーツカーとしての性能を求めたデザインとなっており、スポーツカーの激しい左右に振られるような走りのときにはシートがしっかり体を支えてくれないと安定して走行できません。

そのため運転席や助手席は肩の部分や座面が盛り上がって体や腰をサポートするようになっているのですが、フェアレディZ32 2by2では後部座席でもホールド性を重視したデザインです。

特に座面の凹凸のへこみがかなり大きくとられており、腰をしっかりサポートできるのは後部座席でもスポーツ走行に対応できています。

しかし一方で普段使いとして考えるとホールド性が高くて体がほとんど動かせないのでかなり窮屈であり、座面や背もたれも全体的に固いシートなので、少しの時間でも快適に座れる座席ではありません。

また近年の車では通常の普通車だけでなく軽自動車でもスポーツカーでも座席のヘッドレストが重要視されており、特に後部座席のヘッドレストの有無は安全性の評価を左右します。

ヘッドレストは普段の走行時には頭を載せるクッションですが、万が一の事故の際に頭を前後にしっかり支えることでむち打ちを防ぐ安全装備になっており、可能な限り全席に大型のヘッドレストが設けられることが望まれます。

ですがフェアレディZ32 2by2の後部座席には明確にむち打ちを防ぐためのヘッドレストはなく、後部座席の背もたれの一部がわずかに盛り上がってクッション風になっているだけです。

MEMO

このデザインでは安全装備としてのヘッドレストとしては利用できませんし、乗る方の身長によっては頭の位置が完全にずれるので基本的にヘッドレストなしの仕様となっています。

とはいえフェアレディZ32が開発された1980年代後半にはヘッドレストの重要性は現在ほど周知されておらず、特に後部座席にはヘッドレストがない普通車も多かったのです。

ですのでフェアレディZ32 2by2の後部座席にヘッドレストがないのは当然ともいえ、補助シートとして利用される後部座席なので普段の安全性はあまり考慮されていません。

フェアレディZ32 2by2の後部座席の装備

フェアレディZ32 2by2の後部座席では周辺装備といったものはほとんどなく、補助座席なのでくつろげる装備や便利装備は不要という設計でしょう。

まずフェアレディZ32 2by2の後部座席のシートベルトについて見ていきますが、シートベルトに関しては後部座席でも3点式シートベルトが装備されています。

ポイント

この当時の車では後部座席では簡易的な2点式シートベルトであることが多く腰の部分だけサポートするようなものでしたが、3点式シートベルトであれば体も支えてくれるので万が一の際の安全性はかなり高まります。

また事故の際だけでなく走行時にも3点式シートベルトは体を支えてくれるのでスポーツ走行時にも利点はあり、シートベルトが座席のすぐ脇から出てきていますので使い勝手は悪くありません。

一方で後部座席の周辺装備といえるものはほとんどなく、最近の車が装備している後部座席周辺の収納ボックスやドリンクホルダーといった便利な装備はフェアレディZ32 2by2の後部座席周辺にはありません。

唯一後部座席左右のボディ部分が多少凹んでアームレスト上の部分を作っているので、せいぜいがここに腕を預けるぐらいの利便性のみであり、後部座席のセンターアームレストもないので最低限といった感じです。

MEMO

後部座席で唯一便利装備といえるものは天井に設けられた「Tバールーフ」と呼ばれる一種のオープンカー的な装備であり、天井部分がTの形状に別れて左右分割式でオープンできます。

後部座席の真上が開くわけではないのですが、全体的に閉塞感のある後部座席もオープンすることで幾分かは窮屈さを緩和することができるでしょう。

Tバールーフ自体はフェアレディZ伝統の装備でオプション的な扱いの装備なのですが、フェアレディZ32 2by2に限っては全車Tバールーフ仕様となるので一応このモデルの快適装備の一つとなります。

フェアレディZ32 2by2のリクライニング・シートアレンジ

フェアレディZ32 2by2の後部座席では最近の車種にあるようなリクライニング機能などはありませんが、意外にシートアレンジは可能となっています。

フェアレディZ32 2by2の後部座席は基本的に補助シートであり、周辺のスペースが狭いことで基本のシートポジションはかなり窮屈なものです。

フェアレディZ32自体は大きな車ではあるのですが後部座席にはシートポジションを調整するような機能は備わっておらず、前後へのスライドやリクライニングはできないので固定式となります。

しかし2by2で後部座席があることはZ32の運転席や助手席にはメリットがあり、2シーターモデルがほとんど後ろにシートを倒せなかったレイアウトに対して2by2は後部座席のスペースに前席を倒したりスライドできるため、Z32という車としては2by2モデルは大きなメリットを持っていると言えます。

またフェアレディZ32は車のボディタイプとしてはファストバックタイプのクーペとなっており、一般的なセダンタイプと違って車室とラゲッジスペースはある程度繋がっています。

ベースのラゲッジスペース自体はあまり大きくなく容量も少なめなのですが、フェアレディZ32 2by2では後部座席の背もたれを前に倒すことでラゲッジスペースを多少拡大できます。

ファストバックスタイルであるZ32は後部座席の背もたれがある程度車室とラゲッジスペースを分けているので、この背もたれをどかすことでより前後に長い荷物を積込むことができるようになります。

なおレアなケースではありますが、Z32を運転していた方の中には後部座席とラゲッジスペースがつながったスペースを利用してちょっとした車中泊をする方もおられ、フェアレディZ32 2by2は意外な使い方が出来るモデルでもあります。

フェアレディZ32 2by2の後部座席の評価・口コミ

フェアレディZ32 2by2の後部座席についてはtwitterにいろいろな投稿があるのですが、その中かからいくつかご紹介しましょう。

こちらの方のご友人がZ32の2by2を運転していらっしゃったようで後部座席を利用されたことがあるようですが、場面によっては後部座席に助けられたことはあったようです。

それでも普段使う場合ならたしかにラゲッジスペースが広いほうが便利でしょうし、シートアレンジが備わっているのはかなりありがたいものです。

こちらの方はフェアレディZ32 2by2に乗っていらっしゃる方のようですが、もし他の人を同乗させるようなシーンが急に来たときには狭い後部座席では非常に不便です。

しかしそれでも後部座席があるとないとでは大きな差ですので、ボディは大きくなりますがZ32では2シーターより2by2のほうが良いという方もまだいらっしゃいます。

総評

フェアレディZ32 2by2はピュアスポーツカーであるフェアレディZシリーズには珍しく後部座席を装備しており、スポーツカーとしてみるとボディの大型化などによる走行性能の影響などがあります。

ですが車の走りに特化したスポーツカーにおいては狭い後部座席であってもかなり便利なシーンが多いのも確かで、最新のフェアレディZからはオミットされた仕様ながら今でも魅力的です。

Z32フェアレディZ自体は発売終了からすでに20年近く経過している車で中古車市場でも価格はそれなりに下がってきていますが、特にフェアレディZ32 2by2はもともとの台数が少ないこともあって希少な車種になってきています。

もしこの車に魅力を感じる方であればできるだけ早く手に入れたほうがよいでしょうね。