日産の高級ミニバンといえばエルグランドです。
V型6気筒エンジンの大排気量エンジンでスムーズで圧倒的な加速感や重心の低い車体に作り込まれた足回りで、とてもミニバンとは思えない優れた運動性能をしています。
そしてインテリアには木目調のパネルをふんだんに使った高級感あふれる仕上がりで、まるで高級セダンをそのまま3列シートにしたような上質な仕上がりです。
最近の高級ミニバンらしくメッキで作られた主張の強いフロントマスクなどはくりょくのデザインでありながらも、落ち着いた上品さを残しており高い評価がされています。
長い販売期間の間で常に進化を続けているエルグランドですが、実際の評判はどうなのでしょうか。
ここではエルグランドの良い評判や良くない話をまとめて検証していき、買うべきかどうかを検証していきます。
エルグランドの2ch(5ch)での良い評価
日産のフラッグシップミニバンとして長い歴史を持つエルグランド。掲示板などではどういった意見がかわされているのでしょうか。まずは良い点を見ていきましょう。
外観
ホント、E52カッコいいんだけどね
特に斜め前からが凄くイイ
現行型エルグランドは、後輪駆動という先代までのしがらみを捨てて大きく変わりました。前輪駆動となったことでシャーシ裏に余計な部品を通す必要がなくなり、全高を大きく下げています。
これにより低重心なボディを手に入れ、ミニバンといえば運動性能が悪いというイメージを塗り替えています。
前期型はその車体の低さとフロントマスクのおとなしい印象が相まって、迫力がないと不評でした。
しかしマイナーチェンジではフロントマスクに大型のメッキグリルを装着して迫力を出しつつも、嫌味のないデザイン変更で非常にかっこよくなっています。
スタイリッシュながらも迫力のあるデザインは、大型ミニバン好きをエルグランドに振り向かせるには強力な武器になるでしょう。
試乗した3.5HSはファントムブラックでした。
陽に当たるとやや赤みがかるようなキレイな黒。
グリルと窓枠のシルバーメッキが映えてた。
特にエルグランド専用に用意されたブラックカラー、ファントムブラックはパールの加減で色合いが変わってみえる鮮やかなカラーです。
迫力のあるフロントグリルや高級セダンのようにメッキで縁取りされたウィンドウグラフィックなど、エルグランドの高級車らしいデザインが映える、ピッタリのカラーと言えるでしょう。
後期の純正ホイールって改めて見るとかっこいいね。
あのホイールは前期や他車と比べてもすげーいいよ
後期モデルでは流行りの削り出しホイールデザインへと変更されました。
18インチの大型ホイールですがスポーティと言うより高級感を感じさせますので、エルグランドを高級車らしく演出してくれます。こちらの方が言う通り、なかなかのスタイリッシュさです。
内装
あの木目みたいなパネルは好きだけどなあ。
なだらかな曲線がいい。
エルグランドは日産にしては珍しく、インテリアの質感も非常に優秀です。フロントパネルを覆う木目調のパネルはダイナミックな造形で、スタイリッシュさと高級感を感じさせます。
車体の底床化によりヒップポイントも低くなり、包まれるような形状の車内はまるで高級セダンを運転しているかのような気持ちにしてくれます。
シートはやっぱいいですね!オットマン万歳!
もちろんシートも上質です。エルグランドは車内が狭いと言われがちですが、実は車内高はそれほど変わっておらず、原因は座り心地を良くするためにシートを大きく作ってあるためなのです。
ですからセカンドシートの中折構造や助手席にまで導入されているオットマンなど非常に良くできており、同乗者にとっては非常に快適な移動空間となるでしょう。
3列目シートの前後スライドも軽い力で移動できるのも良かった。
3列目倒した時に現状と同じようにバックドア手前まで
エルグランドの後期型からはサードシートに前後のスライド機構が採用されています。大きなシートですが思いの外軽い力で動かすことができ、シートアレンジもらくらくです。
オプションのラゲッジボードを使用すれば、前期型と同じようにフラットな荷室を作り出すことが可能となっています。
MOPナビは内装の一部であり、省くと貧乏くさくなるってのは同意。
ナビなんてある程度の機能で問題ないし、MOPナビ+アラウンドビュー省くのはありえないわ。
フロントパネルはメーカーオプション(MOP)ナビありかなしかで、印象は変わってきます。MOPナビがついているものは、ナビの操作パネルやUSBの接続などいろいろな操作パネルがはいります。
しかしMOPナビでなければその部分はメクラ蓋のついた小物入れや省スペースな小物置きになるなど、明らかに質感の違うものとなり違和感があります。
さらに助手席側のドアミラーにも法規対応ようの補助ミラーがつけられるなど、正直とても不格好です。
ですからエルグランドではこのようなMOPナビは車体の一部として考えたほうが良いでしょう。つけていないものは、逆にレスオプションのようで安っぽくなります。
走行性能
3.5HSを試乗した感想ですが、ズバリ快適でした!
E51も3.5乗ってましたが、発進の加速がとてもスムージー。
先週乗ったオデッセイHybridの違和感もあったせいか快適すぎて鳥肌立った。
ハンドルの軽さはオデハイに軍配が上がりますが。
エルグランドのパワートレインには2.5L直列4気筒エンジンと3.5LV型6気筒エンジンの二種類があります。
排気量は小さくとも低回転からトルクの出やすい2.5Lエンジンや余裕のパワーで高速でも軽い走りを見せる3.5Lと、どちらもそれぞれの特性に合わせた優れたセッティングで快適な走りを見せます。
ただ走らせるとやはり3.5Lエンジンは非常に快適だとのことです。排気量は1.0Lも違うことはもちろんのこと、気筒数も多いので吹け上がりもスムーズですから、走りの質感はまさに高級車のようになります。
3.5は加速とか快適だけど、ハンドル重かったでしょ?
2.5だとめちゃくちゃ軽い。これは昔から指摘されてる。
でもさ、FFに3.5だとフロントヘビーで取り回しが重いんだよな
そこは2.5だとすごく軽い、コンパクト並にクイクイ曲がる
日頃3.5のパワーの半分も使ってないし、エンジン音は車内では気にならないし
まじで2.5にACC付いたら本当に後悔しかないわ…
ただ先程もあったとおり3.5Lモデルはフロントの重量が重くなるため、ハンドルはなかなかの重さだという意見が多くありました。そのため低速での取り回しは若干不自由があるようです。
2.5Lモデルはその点扱いやすく、コンパクトカーにも引けを取らない取り回しだという意見もあります。
余裕の走りを見せる3.5Lモデルですが、普段街乗りが多いようなユーザーにとってそのパワーはかなり持て余しますし、取り回しの良さを考えると2.5Lモデルの方が優れているといえるでしょう。
さらに2018年の仕様向上では安全装備の標準化で2.5Lモデルにもアダプティブクルーズコントロール(ACC)が導入されたことで、3.5Lでなくてはならないという優位性はかなり薄れてしまいました。
安全性能
新型はエマージェンシーブレーキ付きでマジ羨ましい
先程もお話したとおり、2018年に仕様向上でエルグランド全てのモデルでエマージェンシーブレーキが標準化され、XGグレード以外にはACCも標準化されました。
元々のエルグランドユーザーやエマージェンシーブレーキの未実装のために、下位互換のセレナや他社へいってしまったユーザーはとても悔しい思いをしていることでしょう。
250のコスパやばいな
インテリクルコンの為だけに350購入した俺は金ドブものだわ
もしかしてグリルの切り欠き無くなってる?
>>870
レーダー方式じゃなくカメラ方式になったらしい
ハイブリットが一番良いのだが、どちらか片方ならどっちが高性能かな?
これまではACCが欲しい人は3.5Lモデルを購入するしかありませんでした。しかし今回からは2.5LモデルでもACCが採用され、まさしくコストパフォーマンスは最高です。
ちなみに現行モデルからはACCの追尾装置はミリ波レーダーから単眼カメラへと変更されていますので、3.5Lモデルにあった違和感アリアリのグリルの切込みはなくなります。
スタイリッシュさでもコスパでも磨きがかかっていますので、エルグランドを購入するのであればいまが一番いい時期と言えるかもしれません。
エルグラの4Wで雪道スイスイ
4Wにしてよかった
先代までは後輪駆動だったエルグランド。降雪地帯では4WDが必須の装備でしたが、現行モデルからは前輪駆動になりました。
そのため以前ほど4WDが重要視されることはなくなりましたが、4WDの走破性は雪のふる地域では安心です。4WDにしてよかったという意見もありますね。
乗り心地
あとE50、E51よりフワフワ感も心なしか少な目に感じました。
現行モデルでは前輪駆動になることでシャシー裏の構造がシンプルになり、全体的に車高を落とすことに成功しています。
重心が低くなっていますから走行安定性は高まり、足回りのセッティングもしっかり固められたことで乗り味は非常に良くなっています。
といっても硬すぎることもなく、適度な柔らかさでコンフォートな印象をしっかり演出しています。
いつも運転してるから運転席以外の事がわからない。あるあるだけど。
で、この前はじめて3列目に座ってみたんだけど、3列目のシートとは思えない良さだな。ヘッドレストも高くて、普通に長距離もいけるじゃん。
エルグランドユーザーにとっては運転することばかりで、快適さの象徴であるセカンドシートやサードシートは案外未知の領域だったりします。
ですからたまには誰かに運転してもらって運転席意外に座ってみるのも良いでしょう。自分の乗っている車がいかに快適なのかということが、こちらの方のように実感していただけるはずです。
エルグランドのように、サードシートまで快適な車はなかなかありませんよ。
BOSE付けると音を流さなくてもエンジン音は抑えられるよ。BOSEケチると、雨音でさえ大きくなる。
音を気にする神経質な人はBOSEケチらない方がいい。
BOSEのサラウンドシステムは、どうやら防音性にも優れているようです。
もちろん音がよく聞こえるように防音などのチューニングされているというのもありますが、これがなければアンプのある部分には空洞ができたりと、音の入る隙間もできてきます。
高級車的な静音性を求める人には、このBOSEのサラウンドシステムは必須装備と言えるでしょう。
燃費
みんなに聞きたいんだけど燃費のAVGどれくらい?
うちは6.3km
渋滞に巻き込まれがち・・・あ、2.5乗りです
みんな燃費は液晶の燃費計で言ってるの?
ウチは液晶で9.2㎞、走行36000㎞
乗り心地や走行性能は非常に優れているエルグランドですが、燃費性能は現代の車とは思えないほど低いのが厳しいところです。
他社のようにハイブリッドシステムが採用されることもありませんから劇的な改善も厳しく、2.5Lモデルであっても二桁の数値はなかなか聞きません。
うちは3.5でハンドル付近の液晶のAVG表示が8.5
走行距離5.2万キロです。
2.5Lモデルより排気量の大きい3.5Lモデルはさらに燃費が悪いと思われがちですが、実はそれほど変わらないようです。
先程の通り燃費を優先して2.5Lを選んだとしても二桁はなかなか超えませんから、いっそのこと3.5Lを選んでしまっても良いかもしれませんね。
価格
3.5プレミアムアーバンクロムはほんと700行くんだな
70万値引きできたら合格と思うので、まあまあじゃない?
ベースグレードは300万円ほどからとある程度は大衆的な価格のエルグランドですが、最上級モデルともなればある程度の装備をつければ700万円にもなります。
それでもライバル車の存在感がそれなりに強いこともあり、値引き額は結構期待できます。値引きが思うように行かない場合はライバルとの競合を伺わせることで伸ばすことができるでしょう。
エルグランドの2ch(5ch)での悪い評価
最新安全装備が追加され、モデル末期ながらもフラッグシップらしい魅力が薄れないエルグランド。
良いことばかりのようですが、悪い評判もあるのでしょうか。次に良くない評判を見ていきます。
外観
やっぱりグリルが駄作
垂れ目もダサい
サイみたいな変な顔になっちまって、どうすんだよ
おとなしいフロントマスクの前期型と大型グリルで現代的なデザインとなった後期型。
ただ後期型のタレ目というかティアドロップタイプのヘッドライトがダサく感じたり、メッキでギラついた大型グリルがどうしても受け入れられないという人もいます。
このデザイン変更はライバル車に対して少しでもアドバンテージを取るための対策でもありますが、威圧感のあるデザインは見る人によって感じ方は違います。ですから必要以上に人の意見に左右される必要もないでしょう。
内装
シートは非常に気に入ってる。
でもピアノ調というか木目というか、黒のパネルと、センターコンソールがやすっちいのが少し不満
質感が良いと言われているエルグランドですが、フロントの木目調パネルやセンターコンソールが安っぽいと感じる人もいます。確かにちょっと艶が出すぎていて、それがプラスチック感を感じる人もいるでしょう。
せっかくミニバン最大級の木目調パネルを自負するのですから、渋い風合いで高級感を感じさせてくれるといいですね。
そういえばフロントピラー植毛じゃなくなってる。
触ったらツルツルのプラやん!
なんと意外なところでコストカットがされていました。前期型では3.5Lモデルのピラーは植毛加工をすることで質感の良さを出していましたが、現行モデルでは全てのグレードで植毛加工がなくなっており、質感が落ちています。
細かい違いかもしれませんがこんなコストカットをしているようでは、高級車と自負するのは難しいのではないでしょうか。
走行性能
プレミアムとの差額ってより良きよりマシになったとはいえ350との差がひどいと思う。
パワーは250で十分なんだけど、250じゃ付けられない装備とチープなエンジン音が許せなくて350にした。
2018年の仕様向上までのエルグランドは、エンジンの質感などもありますが3.5Lモデルにしかつけられない快適装備が多くあるなど、2.5Lモデルと3.5Lモデルの壁は非常に高くなっていました。
これではまるで3.5Lモデルに無理やり誘導しているようでちょっと意地が悪いですね。中古車でエルグランドを購入される際は、必要な装備がついているかどうかしっかり確認しましょう。
350はエンジンが重過ぎるんだよな
100kg増と言ったら大人二人がボンネットに座ってるようなものだが
これが旋回性能をどれだけ悪くしているか
動力性能では圧倒的な力を持つ3.5Lエンジンですが、2.5Lとは重量差が100kg程もあります。
一見この程度の差は余裕のパワーで問題なさそうですが、実際には旋回性能や取り回しなどドライバーや車に対する負担が大きくなっているのも事実です。
よく声が上がっている3.5Lモデルの低速時のハンドルが重いと言われるのも、こういったところに問題があるのでしょう。
安全性能
E52は、乗ってて色々といい車だと思うよ。しかし、値段の割に、追突回避ブレーキや車線逸脱警報装置が標準で付いて無いのは、おかしいよ。
エルグランドは日産のフラッグシップミニバンという立場でありながらも、つい最近までエマージェンシーブレーキが採用されていませんでした。
そのためセレナなど下の車格の車にはすでに採用されている中で、そこを我慢しながら仕様向上前に買った悔しい思いをしているユーザーも多いです。できればもっと早い段階でエルグランドには導入してほしかったですね。
今後中古車で購入される場合は装着されているモデルとされていないモデルがあるでしょうから、しっかり確認して選択しましょう。
まあエルのACCはドン臭いんだよなw
先行車が加速するとみるみる車間が開いて結局自分でアクセル踏むし
先行車がちょっと強めの減速するとブザーが鳴ってあわてて自分でブレーキ踏む
緩やかな加減速域でしか使い物にならないが、それでも長距離では疲労が減るので楽
やっとのことでついたACCも、制御がなかなかどんくさいようです。ただ追従してくれるのでただのクルーズコントロールのようなブレーキ・アクセル操作は必要はなく、長距離運転は非常に楽になります。
このあたりは車の性能差やドライバーの感覚の違いもありますので一概には言えませんが、気になる場合は試乗等でどの程度許容できるか確認しましょう。
寺行ったからカタログ見てたんだが、マイチェンして空気圧センサー消えてないか?
カタログに載ってなかった。
評判よくないんじゃないの?
スタッドレスに替えたら警告灯点灯してディーラーで無効にしてもらい、夏タイヤに戻したらまた有効にしてもらい。
んで「そんじゃスタッドレスの間はどうすんの?ないの?そんならめんどくさいから夏もなくていいわ」てな。
長い販売期間を経たエルグランドですから、多くの機能が追加されていくなかでなくなった装備もいくつかあります。その一つにタイヤの空気圧センサーもあります。
これは安全対策として指定の空気圧より低くなるとメーターに警告が出る機能なのですが、雪のためにスタッドレスタイヤに変えるとセンサーが対応してないため警告が出てしまいます。
なのでタイヤ交換のシーズンにはその都度コンピューターでセンサーの作動を設定する必要があるのです。これでは手軽に交換できませんね。
もちろん空気圧センサー付きのホイールなどもありますが非常に高価ですし、こういった苦情もあって空気圧センサーはなくなってしまったのでしょう。
その他
エルを買ったのもシートの質と乗り心地が良いからで、E52が無かったら買い換えは無かったなあ。
空間の広さ第一って希望なら日産ミニバンを買う理由は無いわな。
エルグランドは車内の広さが狭いということで、鬼の首をとったかのように批判する人がいます。
しかしエルグランドの魅力はバンのように多目的に使えることばかりではなく、シートの座り心地の良さや乗り心地の良さが良いことです。
他社にはシートアレンジなどで広く車内が使えるというのもありますが、それぞれ魅力が違います。
走りの良さや乗り心地などでミニバンを選ぶユーザーにとっては、エルグランドは最高の選択肢となるでしょう。
エルグランドは買いなのか?
総評
デザイン
エルグランドは日産のゴリ押しデザインであるVモーショングリルが使われておらず、エルグランドらしいスタイルに最近の迫力あるグリルが組み合わさった秀逸なデザインです。
ただその大型グリルも人によっては受け付けないようですから現物確認したほうが良いでしょう。その他にもエルグランド専用のブラックカラーやホイールデザインなど、日産のエルグランドへの力の入れ方が感じられます。
内装はその曲面的なデザインや大掛かりな木目調パネル、そして豪華なシートなどとても好評です。セカンドシートと助手席にはオットマンが採用されていますから、同乗者にとってはとても快適な移動空間となるでしょう。
ただMOPのナビを装着しない場合はフロントパネルがやっつけ仕事のような収納などで、スタイリッシュさを消してしまいます。
その他にも後期型になってピラーが植毛仕様からただの樹脂製へと変更されています。もともとエルグランドが気になっていた人は注意が必要です。
走行性能
エンジン性能は3.5Lの圧倒的なパワーとズムーズな加速は非常に魅力的です。ただフロントに荷重がかなりかかっているせいかハンドルが非常に重く、駐車など低速時は取り回しは良くないようです。
もちろん2.5LエンジンでもCVTのおかげでトルクフルな走りを見せてくれます。取り回しも良いですから4気筒特有の振動や音が気にならない人には2.5Lの方が良いでしょう。
そしてエルグランドにもついにマイナーチェンジで予防安全装備がつきました。単眼カメラによる緊急ブレーキシステムで、もちろんソナーによる踏み間違い防止アシストもあります。
前期型でも3.5LにはACCはついていましたが、後期からは全てが単眼カメラによるものになったため、グリル内にあった不自然な切込みもなくなりスマートです。
ただそれまでついていた空気圧センサーがなくなっています。タイヤの履き替えのたびにコンピューターで切り替えを必要とされていたことや、それほど重要視されていなかったことから削減されたものと思われます。
乗り心地は悪い評判がほとんどありません。これまでのエルグランドに比べてフラフラした感じは大きく改善され、シートの座り心地の良さもあり非常に乗り心地は良いようです。
普段運転している人がサードシートに乗った際も全く不満が出なかったというくらいですから、どの座席においても快適に過ごせるでしょう。
静音性についてはBOSEサラウンドシステムを搭載することで余計な隙間がなくなるらしく、音響のセッティングや音質の観点からも遮音性が向上するようです。静粛性が気になる人は是非つけたいオプションですね。
その他
燃費性能は2.5Lモデルであってもなかなか二桁の数値は出ないようで、3.5Lモデルとそれほど大きく変わりません。
もし燃費が気になるからという人がいても、2.5Lモデルも3.5Lモデルもそれほど変わりませんから、気に入ったほうを選ぶと良いでしょう。
他メーカーのようにハイブリッドシステムもありませんから、エルグランドで燃費性能を期待してはいけません。
買いかどうか
ここまで総評をしてきましたが、新型エルグランドは買いなのでしょうか。これは乗り心地のよさや走行安定性を期待するのであれば間違いなく買いの車です。
エルグランドはその構造からもわかるようにミニバンとしては低重心で安定していますし、マルチリンクサスペンションを採用するなど足回りもしっかりしています。
排気量も十分にありますからミッションもCVTとエンジンの得意な回転数を使いながら走っていきますので加速性能・走行安定性どれをとっても非常に優れています。
さらに広い車内を狭く見せてしまうほどの大きなシートは座り心地が非常によく、サードシートまで座り心地が良いですから長時間の移動には最適です。人を運ぶという点ではこの車の右に出るものはないでしょう。
逆におすすめできないのは燃費が気になるユーザーや大型の荷物を乗せる人です。エルグランドはそのシート形状やアレンジの関係もあり、車内空間を広々と使うのは苦手です。
サードシートは前に倒し込むような形で荷室高がありませんし、ラゲッジの開口部もとても高い位置にありますから自転車を積んだりするのは一苦労でしょう。現行エルグランドは座り心地を最優先としているようです。
燃費性能に関しては言わずもがなです。ライバル車には設計が古くともハイブリッドシステムがありますし、同じ2.5Lの排気量でもなかなか二桁の数値には届きません。燃費性能においては他車に完全においていかれてしまっています。
ですから燃費性能や積載性を重要視するユーザーにはエルグランドは向いていません。