三菱 エクリプスクロスは小型車クラスのクロスオーバーSUVで、三菱のSUVラインナップでは新しい車です。
今回はこのエクリプスクロスの後部座席についてご紹介します。
エクリプスクロスの後部座席の2列目・セカンドシート
参考:www.mitsubishi-motors.co.jp
三菱 エクリプスクロスはコンパクトなサイズ感を持つクロスオーバーSUVで、海外メインの車種ながら国内にも後から導入された車となります。
今回はエクリプスクロスの後部座席について見ていきますが、まずは大まかなサイズ感をご紹介します。
スペック | エクリプスクロス | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,405mm | |
全幅 | 1,805mm | |
全高 | 1,685mm | |
室内長 | 1,870mm | |
室内幅 | 1,490mm | |
室内高 | 1,240mm(電動パノラマサンルーフ取り付け車は1,215mm) | |
ラゲッジルーム | 高さ | 760mm |
幅 | 820mm | |
奥行き | 780mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 490mm | |
奥行き | 約900mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 490mm | |
奥行き | 約900mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 1,280mm | |
奥行き | 約900mm |
エクリプスクロスは三菱のクロスオーバーSUVラインナップの中でコンパクトと中型クロスオーバーSUVの中間として開発された車で、比較的短めでコンパクトな全長にワイドな全幅を持ちます。
全高も多少高い車ながら塊感のあるデザインでサイズ以上にコンパクトで、また同社のスポーツカーであるエクリプスの名前を受け継いでいることからもスポーティなデザインが特徴となっています。
車内スペースは中型車クラスとしては標準的なサイズにはなりますが、後部座席のラゲッジスペースが狭めになっているのでその分座席のスペースにサイズを広めに確保されています。
ではこのエクリプスクロスの後部座席について見ていきましょう。
エクリプスクロスの広さ・居住性
参考:www.mitsubishi-motors.co.jp
エクリプスクロスの後部座席はこのクラスの車にしては居住性に優れた部分はあり、小型の車ながら意外な広さがあります。
エクリプスクロスは車全体として5人乗りの車になっており、後部座席には3名乗車が出来ます。
エクリプスクロスの後部座席は3席の座席が横につながったベンチシート式となっており、その横幅は一般的な中型車とほぼ同サイズで2名乗車なら広々と座れるサイズです。
3名のフル乗車となると少し隣の人と窮屈な感じはありますが、エクリプスクロスは全幅が広く室内幅もそこそこあるので詰めながら座ればそこまで辛くないフル乗車にはなります。
また後部座席は左右席が多少ホールド性のあるデザインとなっていますが、センター席についても大きな盛り上がりなどはなく比較的フラットなので、そこまで大きな座り心地の差はありません。
またエクリプスクロスの後部座席の前後スペースは標準的なサイズ感ではありますが、後部座席に座ってみると意外と前席シートとの間のニースペースが拳2個分ぐらいは確保でき、窮屈さを感じることなく座ることができます。
多少シートの前側が上がっていることで多少ヒザが上がるようなシートポジションにはなりますが、広さがあるので多少長時間座っていても疲れやすいということはないでしょう。
さらにエクリプスクロスは室内高が高いので天井まで拳1個〜2個分ぐらいは確保できていますが、エクリプスクロスのデザインが後部に行くに従ってルーフが低くなるので後部座席の頭上あたりが1番狭くなっています。
そのため運転席や助手席から見ると窮屈に感じる部分はあり、またリアウインドウ周りが絞られるデザインとなっているので頭上あたりに圧迫感はあります。
なおエクリプスクロスの後部座席への乗り込みは左右の後部ドアから行うことができ、ドアの開口部の広さやドア下面が地面に近い位置まで確保されているので乗降性が非常に良い後部座席となっています。
エクリプスクロスの後部座席のチャイルドシート対応
エクリプスクロスの後部座席ではファミリーカーとして子育て世代にも便利な車となっており、チャイルドシートが使いやすい車です。
チャイルドシートは子供専用の小型のシートのことで車の通常のシートに載せて使います。
車の通常のシートは子供には大きすぎて安全な保護が出来ないため、専用のチャイルドシートによって走行中だけでなく事故に対しても安全性が上がります。
チャイルドシートには乳幼児用や幼児用、学童用など様々な年齢に対したサイズの製品があるのですが、搭載場所としては後部座席に乗せる場合がほとんどです。
またチャイルドシートの固定にはシートベルトを使うのが一般的なのですが、近年ではチャイルドシート専用の固定規格である「ISOFIX」が普及しており、これに対応した車とチャイルドシートであれば非常に強固な固定が可能です。
エクリプスクロスの後部座席でもこのISOFIX式の固定構造が設けられており、後部座席の左右席にそれぞれ1組ずつ装備されているので後部座席に2つのチャイルドシートを固定できます。
また後部座席の後部に「トップテザーアンカー」と呼ばれるチャイルドシートを上から支えるための金具もあり、これを併用することで確実な固定ができます。
チャイルドシートの搭載には後部座席のある程度の広さが必要となりますが、エクリプスクロスの後部座席であれば十分な広さがあるので多くのチャイルドシートを積込むことができるでしょう。
なおエクリプスクロスの後部座席の乗降性の良さはチャイルドシートにも便利な点であり、子供を連れたり抱えたままで乗り込んだりチャイルドシートに乗せるときにもスペースが広く、SUVながら地上高も低いため乗り込みやすいのが便利です。
エクリプスクロスの座り心地
エクリプスクロスの後部座席は座り心地は悪くなく、厚めのクッションが採用されています。
エクリプスクロスの後部座席は中型車のベンチシートにしては座面や背もたれの厚みがしっかりあり、感触は多少固めではありますが普段使いでも長距離でも快適に座ることができます。
エクリプスクロスの後部座席は左右席に多少のホールド性がありシートの感触も良く、また全体的なスペースが広めなので窮屈さを感じることなく座っていられます。
一方で後部座席のセンター席については座面や背もたれが比較的フラットなデザインとなってはいますが、左右席よりは盛り上がりがあるので少し座り心地は低い座席となっています。
それでもセンター席のクッション性は十分あるので、感触が固すぎるといったことはありません。
またエクリプスクロスの後部座席には3席全てに大型のヘッドレストが装備されており、安全性の面ではしっかりした装備となっています。
ヘッドレストは普段は乗員が頭を乗せるクッションとしての役割がありますが、それより重要なのが事故の際に頭を前後でしっかり支えることで衝撃から首を守りむち打ちを防ぐ効果です。
この効果によって近年の車ではヘッドレストが重要視されているのですが、エクリプスクロスにはほぼ同サイズの十分なサイズのヘッドレストが後部座席の全席に装備されているので安心です。
またこの3席のヘッドレストは上下への調整機能があり、エクリプスクロスの後部座席の上下空間も十分にあるので満足できる位置に調整できるでしょう。
エクリプスクロスの後部座席の装備
エクリプスクロスの後部座席の装備については基本的なものが揃っており、使い勝手の良い後部座席となっています。
まずエクリプスクロスの後部座席のシートベルトについて見ていきますが、後部座席では3席全てに3点式シートベルトが装備されているので安全性は十分です。
後部座席の左右席には運転席や助手席同様の構造であるシート脇からシートベルトが出るタイプであり、装着に特別な作業がないので操作性は問題になりません。
ですがセンター席については変則的な構造の3点式シートベルトとなっており、シートベルト自体は後部座席の左席の後方あたりから引っ張り出してそれをセンター席上部のフックに一度引っ掛け、その後センター席の座面の左右にあるバックルに装着することで3点式としています。
結構装着に手順と複雑な操作が必要となりますので、もし初めて後部座席に座る方がいる場合にはドライバーが補助してあげたほうが良いでしょう。
またその他の装備として後部座席用のエアコンダクトまでは装備されていないものの、後部座席の空調関係として後席ヒートシーターをオプションなどで装備できます。
この効果で寒い時期にでも快適に過ごすことができ、ぜひ装着しておきたい装備となります。
その他後部座席周りには収納が充実しており、左右のドアにあるドアポケットは容量が大きくハンドル部分の小物入れも別にあるので使い勝手は良いです。
前席シート裏のシートバックポケットは助手席側のみとなっているので運転席側は多少少なめですが、全体的に十分といえます。
加えて前席シートの間にあるセンターコンソールの後ろにはシガーソケット式の充電ポートがあり、12Vの自動車用の充電機器があれば後部座席でもスマホの充電などに便利に利用できます。
さらに後部座席のセンター席の背もたれ部分からはリアセンターアームレストを引き出してつかうことができ、左右席に座ったときに利用するとかなり快適な装備となっています。
リアセンターアームレストにはドリンクホルダーも併設されているので、手元でドリンクを置いておけるのはとても便利です。
エクリプスクロスのリクライニング・シートアレンジ
エクリプスクロスの後部座席では中型SUVとしては珍しくリクライニングやスライドなどの機能が充実しており、非常に機能性の高い座席になっています。
一般的に中型車の後部座席は背もたれのリクライニング機能やスライド機能がない固定式であることがほとんどですが、なんとエクリプスクロスには後部座席の前後スライド機能とリクライニング機能が搭載されています。
後部座席を前後にスライドできるだけでもかなり珍しいのですがそのスライド量もかなり大きく、前に思いっきりスライドすればラゲッジスペースを拡大でき、逆に後ろにスライドすれば座席の足下空間を大きく確保できます。
さらに後部座席の背もたれが何段階にも大きく前後にリクライニングが可能であり、乗員の快適なポジションにしっかり調整できるのは非常に便利です。
近年では後部座席のリクライニングが2、3段階ぐらいでわずかに調整できる車は出てきていますが、エクリプスクロスほど大きく動かせる車はミニバン以外では珍しいです。
またエクリプスクロスの後部座席は背もたれを前側に倒すことでシートアレンジが可能で、後部座席の後ろにあるラゲッジスペースとつなげることが出来ます。
エクリプスクロスは標準的なラゲッジスペースのサイズが小さめなのですが、大きい荷物や長い荷物を積み込む際にはシートアレンジをしっかり活用することで対応できます。
倒した状態では完全なフルフラットにはならないので車中泊などには不便ではありますが、ラゲッジスペースの使い勝手としては便利です。
なおエクリプスクロスの後部座席は左右に6:4で分割式となっており、前後スライドやリクライニング、シートアレンジはこの分割部分で左右独立して調整できます。
センター席がスライドやリクライニング時に左座席と一緒に動くので多少不便な点はありますが、後部座席の使い方としてフル乗車でそこまで細かく調整することは少ないので実用上は問題ないでしょう。
また左右どちらかだけをシートアレンジで倒せば片方は座席として残せるので、乗車人数が多いときでも対応できて便利です。
エクリプスクロスの後部座席の評価・口コミ
エクリプスクロスの後部座席についてはtwitterにもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介しましょう。
エクリプスクロス見てきた🚙
イケメンなだけじゃなくて後部座席も広いし割と実用的☺️✨ pic.twitter.com/HVOKtmuMzV— UK (@UK_Topdog4) July 18, 2018
こちらの方はエクリプスクロスを試乗に行かれたようなのですが、後部座席の広さと実用性に良い感触を保たれています。
エクリプスクロスは外観のデザインだけを見るとデザイン重視のクロスオーバーSUVに見えますが、その中でしっかり後部座席の広さを確保しているのは素晴らしい点です。
(エクリプスクロス試乗記4)驚きその1は居住性。クーペスタイルにも関わらず、後部座席もしっかり高さが感じられて176cmの自分が座っても全然窮屈でなくゆとりを感じられたのは驚きました。乗り降りも楽。運転席は言わずもがなフィット感があり、ドライブ感が感じられて良かったです。
— Fumi Yuki (@mailsnow) March 25, 2018
こちらの方もエクリプスクロスの試乗をされて後部座席に座っていらっしゃいますが、背が比較的高い方であるにもかかわらず頭上空間がしっかり残っていて驚いていらっしゃいます。
エクリプスクロスのようなクーペスタイルのクロスオーバーSUVはデザイン重視で特に後部座席の頭上空間が狭くなりがちなのですが、三菱の上手なレイアウトによってこのクラスでは非常に高い居住性を有しています。
総評
三菱 エクリプスクロスはコンパクトクロスオーバーSUVと中型クロスオーバーSUVの中間的なサイズの車として開発され、多少中途半端なサイズながらスポーティなデザインが目を引く車に仕上がっています。
そのデザインから車内の広さ、特に後部座席などは不便そうにも見えるのですが、実際には高い居住性と中型クロスオーバーSUVには珍しいスライド機能やリクライニング機能をもたせることでかなり快適な後部座席に仕上がっています。
価格も控えめで手に入れやすいクロスオーバーSUVなので、実用性のある車がほしい方にはオススメの1台です。