新しい自動車を買おうと思っていろいろな車を見ているときって、新車、中古に限らずとっても楽しい時間ですよね。
気に入った車が見つかって、お店に見に行って見積もりを取っちゃえば、もう車はうちの子になったも同然。
ウキウキ気分で細かい事は気にならなくなってしまいます。
ところでその見積もり書の中に「納車費用」という項目をよく見かけますよね。
金額は他の費用に比べて高くはなく、車を納車する手数料、ぐらいに思ってあまり気にしない項目だと思いますが、この「納車費用」というのは実は無駄に支払っている費用である可能性があり、場合によっては全額カットすることも可能なのです。
今回は納車費用の詳しい内容と問題点、および不要な納車費用をカットして少しでも車をお得に買う方法をご説明します。
納車費用とは?
見積書に載っている「納車費用」ですが、これの内訳が書いてあることはまずありません。納車費用の内訳は、じつはディーラーや中古車販売店によってさまざまに違っており、統一されたものではありません。
納車費用の内訳としては主に以下のような項目があります。
- 自宅までの車移動費用
- 車のクリーニング費用
- 車の納車前点検
- 車にかけるコーティング費用
私の納車費用体験談
私も過去何度か車を購入したことがありますが、その時の納車費用についてお話ししましょう。
私が人生初めて買った車は、中古の日産スカイラインでした。買った当時でも9年落ちの車でしたが、昔からスタイルが好きで最初に買うならこの車と決めていたのです。
そんな憧れの車が地元の懇意にしている中古車ショップに入り、すぐに購入を決めて納車はお店まで引取りにいくことにしていました。
そして肝心の納車費用ですが、実はこの時は「納車費用」はかからなかったのです。
なぜならお店まで取りに行くので納車にかかる費用はなく、見積もりにはありませんでした。(ただし別途クリーニング費用が5,000円はかかっていました)
しかし2台目のミニバンを買うときには見積もり上で納車費用が15,000円程度入れてありましたが、このときも納車はお店に引取りに行きましたのでやはりかからずに済みました。
車を購入するお店によっていろいろ異なる納車費用ですが、必ず払わなければならないものではないのです。
納車費用の相場はどれくらい?
さて私の場合は運よく納車費用はかからずに済みましたが、大半は見積書の中で目立たない項目ですのであまり気にもせず、見積書通り納車費用を払っているケースがほとんどです。
納車費用の相場は大体5,000円~15,000円程度で、場合によっては20,000円〜30,000円かかることがあります。
このあたりは相場と言ってもお店によって内訳が違うので、一概にどのぐらいの値段なら適切かは簡単に言えませんが、10,000円を超えるのであれば要注意です。
例えばトヨタのホームページには納車費用について、
お客様のご依頼に応じて、指定された場所へクルマをお届けするための手数料です。
参考 トヨタHP:クルマ購入の基礎知識 いよいよ購入
と説明してありますので、少なくともディーラーの納車費用は運送費用のみということになります。
他にも日産やホンダなどでも同様の説明になっており、納車費用は同一県内であれば10,000円前後が相場です。
また納車費用が10,000円を超える場合としてはそのお店から遠い場所に納車する場合で、例えば隣県であったり、県内でも遠隔地に運ぶ場合には、距離や輸送方法に応じて輸送費がかかりますので正当な費用であると言えます。
しかし中古車ショップなどではこういった取り決めはあいまいで、納車時に車を運ぶ費用だけではなく、クリーニングやコーティングなどの別の経費が含まれている場合が多いです。
そういうことは相手から特に説明がない場合がほとんどですので、ぜひ納車費用の内訳は事前に確認しておくようにしましょう。
これから車の購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知っているだけで数十万円は違ってきます。詳しく知りたい方は下記のたった1分で車を60万円値引きできる裏技のページをご覧ください。
納車費用をカット(値引き)するには
それではもう一度納車費用の内訳をみて、それぞれ本当に必要かどうか見ていきましょう。
納車費用の必要性
① 自宅までの車移動費用
これは車を自宅に持ってきてもらうのであれば必要な費用です。最低でも往復の人件費とガソリン代は必要となります。
② 車のクリーニング費用
これは人によって必要かどうかは変わると思います。車をキレイな状態で納車してもらいたい人はつけたいでしょうし、納車後に自分でもっと安くクリーニングするのであれば不要ですよね。
③車の納車前点検
これは当然お店側が納車前に行うべき項目です。しかし見積もりの中に「整備費用」など別の項目で金額が設定されている場合は注意が必要です。余計な2重取りをされている可能性があります。
④車にかけるコーティング費用
これも人によって要否は変わると思いますが、何よりコーティングが本当にかけてあるのかどうかは確認しておかなければなりません。
パッと見でキレイな車では判別は難しいですが、コーティングがしてあるというのであれば、お店側にきちんと作業内容の説明を求めましょう。
さてディーラーでの納車費用は①の費用のみですが、中古車販売店の場合は①~④+その他が混在して計上されている可能性があります。
悪質な場合には内容の伴わない高額な費用をわざと計上していることもありますので、納車費用の内訳については必ず確認しておきましょう。
カットできる納車費用の項目とは
納車費用の内訳が分かったら、次は不要だと思う項目を削ってもらいましょう。
例えば①の運送費用はディーラーに車を取りに行くのであれば不要です。それにもかかわらず「引取りでも納車に必要な費用なのでカットはできません」などと言ってくるのであれば、それは不当な請求です。
一般社団法人 自動車販売協会連合会によれば、納車費用について
お客様が自ら車庫証明手続を行ったり、販売店の店頭で車の引き渡しを受けた場合には、それらに該当する車庫証明手続代行費用や納車費用は不要となります。
参考 HP:自動車販売協会連合会 諸費用について
とありますので、車を取りに行く場合には納車費用は不要なのです。
同様にクリーニング費用や整備費用、コーティング費用などもあなたが不要だと思えばやってもらう必要はありませんし、その分の費用はカットしてもらえばよいのです。
もし契約時に見落としたとしても、後日見積もり書をお店に持っていき、内容を確認して不当に計上されている項目があれば、交渉して返金してもらいましょう。
自分で車を取りに行ったのに、見積書に納車費用が入っているなどは本来ありえないはずです。
せっかく高額の買い物をするわけですし余計な費用はカットするに限ります。交渉は苦手だしわずか数万円なら…、などと考えず、しっかり納車費用の内訳を確認し交渉に臨みましょう。