トヨタ カローラスポーツはカローラシリーズのコンパクトハッチバックカーで、スポーティなデザインが目を引く車です。
今回はこのカローラスポーツのラゲッジスペースについて詳しくご紹介します。
カローラスポーツの荷室・トランクの容量・寸法
参考:toyota.jp
トヨタ カローラスポーツはトヨタの中型車シリーズであるカローラの流れをくむ1台で、ハッチバックカータイプのスポーツモデルとなります。
カローラスポーツは5ドアタイプのハッチバックカーなので、ラゲッジスペースは後部座席からテールゲートの間のスペースとなっています。
ではまずカローラスポーツの大まかサイズ感とラゲッジスペースの寸法や容量をご紹介しましょう。
スペック | カローラスポーツ | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,375mm | |
全幅 | 1,790mm | |
全高 | 1,460mm | |
室内長 | 1,795mm | |
室内幅 | 1,510mm | |
室内高 | 1,155mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 765mm(デッキボード低床タイプ) 600mm(デッキボード上段時) 750mm(デッキボード下段時) |
幅 | 最大幅:1,395mm タイヤハウス間:950mm | |
奥行き | ・セカンドシート使用時 815mm(デッキボード低床タイプ) 735mm(デッキボード上段時) 800mm(デッキボード下段時) ・フロントシートのみ使用:1,635mm | |
ラゲッジ容量 | ・セカンドシート使用時 デッキボード(低床タイプ):333L アジャスタブルデッキボード上段時:217L アジャスタブルデッキボード下段時:309L スペアタイヤ装着車:217L | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約800mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約800mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,300mm | |
奥行き | 約900mm |
参考:toyota.jp
カローラシリーズは中型車のスタンダードなサイズ感が一つの特徴の車であり、カローラスポーツも全長が比較的控えめな車となっています。
全幅は多少ワイドですが現行カローラシリーズが全高の低いスポーティなフォルムとなっているため、カローラスポーツはよりシャープな印象となります。
車内スペースに関しては中型車として比較的標準サイズの車であり、1,800mm程度の座席の室内長とその後ろに600mm〜700mm程度のラゲッジスペースがそなわっており、このクラスのハッチバックカーとしては一般的なラゲッジスペースのサイズになります。
ラゲッジスペースの横幅もタイヤハウスの間で1,000mm程度と標準的ですが、上下サイズに関してはカローラスポーツの全高が低いので若干控えめなサイズ感です。
カローラスポーツのラゲッジスペースは後部座席を展開した状態ではおおよそ容量が300L前後であり、コンパクトハッチバックカークラスより若干広い程度です。
カローラシリーズはトランクを持つセダンタイプが基本なのですが、カローラスポーツはハッチバックタイプなので上下方向に多少ラゲッジスペースが広がっており、カローラシリーズの中ではそこそこ広いものではあります。
また現行カローラスポーツには後述する「デッキボード」の使用や使い方でラゲッジスペースの容量が変化するようになっており、デッキボードで分割すると200L程度の容量となる仕様もあります。
ではカローラスポーツのラゲッジスペースについて詳しくご紹介しましょう。
カローラスポーツの荷室・トランク・荷物収納スペースの良い点
まずはカローラスポーツのラゲッジスペースについて良い点をいくつかご紹介します。
普段使いで十分なサイズの使い勝手の良いラゲッジ容量
カローラスポーツのラゲッジスペースは中型車クラスのハッチバックカーとしては標準的なサイズであり、普段使いでは十分実用的なスペースとなっています。
カローラスポーツのラゲッジスペースは後部座席からテールゲートの間のスペースとなりますが、セカンドシートを展開した状態でのラゲッジスペースの前後サイズは600mm〜750mmとこのクラスの車としては意外と広く、パット見でも十分奥行きを感じられます。
左右の幅も十分に広いので横にも大きな荷物をおけるのですが、上下スペースが低めなので上下に高い荷物を載せるのには不便です。
ですがこのあたりは車高の低いハッチバックタイプの車であればある程度は仕方ない面でもあり、普段使いでそこまで上下方向が必要なものもないので問題となることは少ないです。
この標準的なラゲッジスペースではゴルフバッグを横積みするような感じで2つまで搭載することが可能で、中型車のラゲッジスペースには十分なサイズです。
自転車などの背の高い荷物は上下に積み込むことが出来ないのですが、車いすやベビーシートであれば折りたたむことが出来れば積み込むことはできるでしょう。
また普段使いの買物の荷物を積み込むのにも十分なスペースですので、セカンドシートを展開して家族全員で乗り込みながら買物をするなどの使い方が出来ます。
また大きな荷物の代表格がスーツケースですが、ラゲッジスペースの上下サイズが控えめなので大型のスーツケースを上下に載せるのには少し不便であり、横倒しにしたり中型のスーツケースにするなどであれば使えるでしょう。
デッキボードによる分割で使い分けが出来る
カローラスポーツのラゲッジスペースで特徴的な装備としてデッキボードがあり、ラゲッジスペースを分割することでいろいろな使い分けをすることが出来ます。
デッキボードというパーツはラゲッジスペースを上下に分割するための樹脂製ボードで、標準的なラゲッジスペースに載せるような形で装着されています。
カローラスポーツではグレードやオプションによってデッキボードの仕様にいくつかバリエーションがあり、もっともベーシックな仕様は低床タイプのデッキボードです。
このデッキボードは分割よりもラゲッジスペースの容量が重視されたものであり、ラゲッジスペースの容量は333Lとカローラスポーツのラゲッジスペースの最大容量となります。
その分分割式の持つ利便性はありませんので、一番シンプルな仕様といえるでしょう。
参考:toyota.jp
参考:toyota.jp
一方でカローラスポーツには「4:2:4分割アジャスタブルデッキボード」という装備がありますが、このデッキボードは上段、下段の位置変更が可能なほか、デッキボード自体の開閉構造もあって非常に利便性の高い装備となっています。
アジャスタブルデッキボードによってラゲッジスペースは上側のラゲッジスペースと下側のアンダーラゲッジに分けられ、普段使いではデッキボードの上に荷物を載せるような形となります。
加えてラゲッジスペースの容量がほしいときにはアジャスタブルデッキボードを下段に設定することによって上下方向にスペースを広げることが可能で、これによってある程度背の高い荷物が載せられます。
ただしデッキボードの構造の違いで低床タイプのデッキボードよりはわずかに容量は小さめとなっています。
参考:toyota.jp
さらにアジャスタブルデッキボードはデッキボード自体の左右部分を開閉出来るようになっており、4:2:4分割式という名前の通り左右に4割程度の広さのフタがあることになります。
このフタを開けばアジャスタブルデッキボードを装着したままでその下のアンダーラゲッジにアクセスが可能で、分けておきたい荷物や汚れた荷物なども積み込みやすくなります。
さらにアジャスタブルデッキボードのフタを上に跳ね上げると固定することができ、ラゲッジスペースを左右に分割する仕切板としても利用できるなど、細かな配慮の行き届いた装備といえるでしょう。
アジャスタブルデッキボードはカローラスポーツの他にはあまり見られない装備であり、ちょっとしたシーンで活躍する調整しやすい装備といえます。
シートアレンジによるラゲッジスペースの拡大
カローラスポーツのラゲッジスペースはシートアレンジによってそのサイズを拡大することができ、大きな荷物や長い荷物の積み込みに利用できます。
カローラスポーツの標準的なラゲッジスペースは圧倒的な広さがあるわけではないのですが、シートアレンジによってセカンドシートを収納することで一気にスペースを拡大できます。
カローラスポーツのセカンドシートは背もたれ部分を前に倒して収納することができ、セカンドシートのスペースをラゲッジスペースとして活用できます。
カローラスポーツの標準的なラゲッジスペースは奥行きが700mm前後でしたが、シートアレンジを駆使するとフロントシートまでの間を活用できるのでその奥行きは一気に1,635mmまで拡大します。
これだけの前後スペースがあればある程度長い荷物も十分に搭載できるようになり、標準のラゲッジスペースではとても積み込めないものにも対応できます。
前述のゴルフバッグであれば前後に積み込むことで倍の4個ぐらいは乗りますし、自転車などもこのスペースがあれば横倒しにして載せられるものもあるでしょう。
ですがシートアレンジを活用するとセカンドシートが無くなって乗車人数が減りますので、2人での移動であれば最大限シートアレンジを活用できます。
またカローラスポーツのセカンドシートは左右の6:4分割式なので左右どちらかだけを収納するような使い方ができ、ある程度乗車人数をキープしながら長い荷物を載せるなど使い分けも出来ます。
なおセカンドシートを収納すると背もたれの分の盛り上がりが生まれるのですが、このシートの上面がデッキボードを上段に設定したときの上面とほぼ同じ面となっており、フラットなラゲッジスペースとして便利に活用できます。
ベーシックな低床帯方のデッキボードではシート分の段差が生まれて荷物の載せおろしが大変になりますので、アジャスタブルデッキボードはおすすめできる装備となります。
キャンプやアウトドアにも適応できるハッチバックタイプ
カローラスポーツはシートアレンジを駆使することでキャンプやアウトドアにも対応できます。
カローラスポーツの標準的なラゲッジスペースではキャンプやアウトドアといった沢山の荷物を運ぶ必要のある使い方には少々厳しく、300L程度のラゲッジスペースではテントやバーベキューセットなどの多くの荷物を積み込めません。
ですがシートアレンジを活用して後部座席を収納する遠出ラゲッジスペースが前後に拡大し、長い荷物が載せられるようになるのでテントなどを満足に搭載することができます。
シートアレンジを使うと後部座席が無くなって乗車人数が減りますのでせいぜい2人〜3人での旅行に限りますが、コンパクトなボディの車でもキャンプなどが楽しめるのは良いでしょう。
またアウトドアの際の機材もシートアレンジによって積込むスペースが確保でき、サーフィンやスノーボードなどの大きな長い物も積み込めるでしょう。
後述するようにカローラスポーツのラゲッジスペースは汚れにあまり強くないので気になる部分はありますが、うまくシートなどを敷いて活用すると良いでしょう。
加えてシートアレンジ+アジャスタブルデッキボードの組み合わせでフルフラットで前後に長いラゲッジスペースが生まれますが、この部分を寝台として利用するようにすれば近年話題の車中泊にも対応できます。
なおアジャスタブルデッキボードのない低床デッキボード仕様は折りたたんだセカンドシートが段差になってフラットな空間が作れないので、車中泊にはアジャスタブルデッキボードはほぼ必須でしょう。
カローラスポーツの荷室・トランク・荷物収納スペースの悪い点
カローラスポーツは中型ハッチバックカーとしては標準的なラゲッジスペースを持っていますが、次のような点は使いづらい点となります。
ラゲッジスペースの開口部の小ささ
まずカローラスポーツのラゲッジスペースは荷物を積み下ろしするテールゲートのサイズが狭めであり、大きな荷物を載せるときに少し不便です。
カローラスポーツはスポーティなフォルムを持ったハッチバックカーですが、全体的にデザイン重視となる部分が多くテールゲートもその一つです。
ボリューム感のあるリアバンパーやスタイリッシュなテールランプなどを持つのですが、リア周りが引き締まったデザインとなっているため一般的なハッチバックカーよりテールゲートが小さめです。
特にテールゲートの上下サイズが車内よりも50mmぐらい狭くなっており、スペースがそこまで大きくないのであまり背の高い荷物は積み込みにくいこともあるでしょう。
またカローラスポーツのラゲッジスペースの床面は地面からそこそこ高い位置にあり、これも荷物の積載性には影響があります。
重たい荷物を持ち上げるようにして載せなければならないので大変さがあり、キャンプやアウトドアの際などに不便さが出てくるでしょう。
カローラスポーツ自体がコンパクトなサイズの車なのでパット見ではそういった感じはないのですが、実際に運用してみると意外と荷物の積み下ろしの際に気になる部分が多くなります。
容量の必要な使い方には控えめなラゲッジ容量
カローラスポーツのラゲッジスペースは標準スペースではそこまで容量が大きくなく、少し荷物を増やしたいシーンなどではシートアレンジに頼る必要が出てきます。
カローラスポーツのセカンドシートを使った状態でのラゲッジスペース容量はおおよそ300L前後ですが、この容量はカローラスポーツよりもひとつ下のグレードであるコンパクトカー並みの容量です。
この容量でも普段使いの買物や送迎などの際には十分活用できるのですが、中型車クラスでありながらラゲッジスペースがあまり広くないのはやはりデザイン優先の部分は大きいです。
前述したようにラゲッジスペースの上下サイズが小さめなので容積も小さくなりがちですし、デッキボードなどは利便性自体は高いもののラゲッジスペース容量は減らす方向の装備なので、実用面では邪魔なこともあります。
もちろん標準のラゲッジスペースで足りなかったときにはシートアレンジを行なって後部座席のスペースも使えばよいわけですが、シートアレンジの操作はそれなりに面倒なのでとっさのさいに不便です。
また4人〜5人ぐらいでフル乗車する際にもシートアレンジが使えませんので、家族全員で旅行にいくなどのときにもラゲッジスペースの容量の小ささは気になる点でしょう。
カローラスポーツはあくまでスポーティなデザインが魅力なので、ファミリーカーというよりは趣味の車に近いといえるでしょう。
デッキボードがない状態では段差が大きい
カローラスポーツのラゲッジスペースではデッキボードの使い方が大事になりますが、デッキボードがない状態では不便な点も多いです。
カローラスポーツのデッキボードはラゲッジスペースを上下に分割する機能がメインの装備で、標準ラゲッジスペースを分割するので容量的には減りますが、上下に分割することで使うものと使わないものを分けれたり、汚れ物を分けられたりして便利です。
しかしラゲッジスペースの上下スペースを最大限利用したいときにはデッキボードのない仕様のほうがよいのですが、デッキボードがない状態ではラゲッジスペースの底面が深くなるので、荷物を載せおろしする際に不便になります。
またデッキボードがない状態でシートアレンジを行うと後部座席とラゲッジスペースの間に段差が生まれ、デッキボードでフラットになっていたラゲッジスペースが凸凹になります。
そうなると重たい荷物を前後に移動させたいときには不便であり、また段差にはまってしまってうまく載せられないこともあるでしょう。
カローラスポーツのラゲッジスペースはデッキボードありきの設計となっているので、できるだけデッキボードありの仕様やオプションをおすすめします。
汚れには弱いデッキボード上面
一方でデッキボード自体にも弱点となる部分はあり、上面が意外と汚れには弱いです。
カローラスポーツのデッキボードは単純な樹脂製のパーツではなく、上面は車内の床面と同じくカーペットのような生地で覆われています。
そのためデザイン的にデッキボードがはまっていても違和感はなく、また荷物やデッキボード自体にキズがつきにくいのも良い点です。
特にデッキボードの収まりがかなり良いので、ひと目見ただけではデッキボードがあるかないかもわからないぐらいです。
しかしデッキボードのカーペット生地は泥汚れや濡れたものなどを載せたときに汚れが付きやすく、キャンプやアウトドアの際には不便な場合もあります。
またシートアレンジをしたあとの後部座席の上面も同様にカーペット生地になっていますので、同様に汚れや水ぬれに弱いです。
カローラスポーツのラゲッジスペースではアウトドアのサーフボードやスポーツバイクなどを載せるときには横倒しにしてシートアレンジをしたあとのスペースに載せなくてはなりませんが、それらを使った後で汚れている場合にはシートなどをあらかじめ敷いておいたほうが良いでしょう。
カローラスポーツの荷室・トランク・荷物収納スペースの口コミ・評判
カローラスポーツのラゲッジスペースについてはtwitterでもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
カローラスポーツ、一週間分の買い出しの荷物も積めるくらいラゲッジスペースが確保されているので大満足です😆 pic.twitter.com/VM2aozSv62
— ふぃのん (@feeknown) April 17, 2022
こちらの方はカローラスポーツをファミリーカーとして運用しておられ、買物にも活用されているようです。
この日は一週間分の買い出しということでたくさん荷物を車に載せていらっしゃいますが、カローラスポーツの標準ラゲッジスペースでもこのぐらいの荷物は十分に乗るようで、普段使いの積載性には満足されています。
マイナーチェンジ後のカローラツーリング
は見るけど、カローラスポーツと
カローラが全然見ないんだよなーツーリングが荷室広いからそれで
人気なのかな— みっちー@カローラツーリング納車待ち (@michimasa_0215) January 29, 2023
こちらの方はカローラシリーズのマイナーチェンジについて考えていらっしゃいますが、カローラスポーツはあまり見かけずカローラツーリングのほうが多いようです。
カローラツーリングはカローラスポーツより全長が多少長いハッチバックカーなのですが、ラゲッジスペースの積載量がカローラスポーツより大きく使い勝手が良いため、ラゲッジスペースの実用性として考えるとカローラスポーツが選択肢に登らない場合もあるでしょう。
総評
トヨタ カローラスポーツはカローラ譲りの素性の良さとスポーティなデザイン、コンパクトでキビキビした走りを持つ楽しい車です。
ラゲッジスペースについては高い積載性こそ無いものの普段使いの実用性では十分であり、普通に運転している分にはラゲッジスペースにそこまで不便は出ないでしょう。
しかし一度大きな荷物や大量の荷物を運ぶときには不便な点も多くなっており、あくまでスポーツハッチバックという位置づけなのです。