ポルシェ カイエンはスポーティなボディのクロスオーバーSUVで、輸入車のSUVの中でもかなり高い人気をもっています。
今回はポルシェ カイエンの後部座席について詳しくご紹介します。
カイエンの後部座席の2列目・セカンドシート
ポルシェはドイツの名門スポーツカーブランドで、パワフルでスポーティな車種は日本にも輸入されています。
その中でカイエンはポルシェでは中型車クラスに位置づけられるSUVで、クロスオーバーSUV系のスタンダードモデルとなっています。
今回はこのカイエンの後部座席を詳しく見ていきますが、まずは車の大まかなサイズをご紹介します。
スペック | カイエン | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,920mm | |
全幅 | 1,985mm | |
全高 | 1,695mm | |
室内長 | 約2,200mm | |
室内幅 | 約1,600mm | |
室内高 | 約1,200mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,100mm | |
奥行き | 約900mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,100mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,100mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約1,400mm | |
奥行き | 約1,100mm |
カイエンはポルシェのラインナップでは中級のモデルですが国産車と比較するとかなりの大型車となっており、全長は4,900mm近い長さと2,000mm弱のかなりワイドなボディは国産車の最大クラスの車となります。
一方で全高は意外と低く設定されていることからロング&ワイドな車ながらスポーティなフォルムも持っており、ポルシェらしい素晴らしい走りを味わえるSUVとなっています。
さらにこの大きなボディを活かして車内スペースが広々としており、乗員の居住スペースもその後ろに広がるラゲッジスペースもかなり広くなっていて高級車らしい快適さを備えたクロスオーバーSUVとなります。
ではこのカイエンの後部座席について詳しく見ていきましょう。
カイエンの広さ・居住性
カイエンは国産車では大型ミニバンクラスのサイズの車ですが、車内レイアウトとしてはその広さを最大限活かした5人乗り2列シートとなっており広大なスペースを居住性の高さに活かしています。
カイエンの後部座席には3名が乗車できるレイアウトになっているのですが、まず車に乗り込んで1番感じるのは後部座席の広々とした足下空間でしょう。
カイエンはスポーティなSUVですが後部座席は高級大型車のゆとりのある車内となっており、後部座席に座ったときの足下空間が拳2個〜3個分も確保できます。
これだけのスペースがあると足をかなり前に投げ出した状態で座れるので非常に快適であり、長時間乗車していても疲れにくい座席に仕上がっています。
カイエンの後部座席は3席が横につながったベンチシート式ではありますが、左右席およびセンター席それぞれに座面や背もたれにホールド性を高める凹凸がありますので、これも快適に座れる要因の一つになっています。
またカイエンは車内の室内幅も広々としているのですが、後部座席も横幅が広く確保されているので、2名乗車ならもちろん3名のフル乗車でも十分快適に座ることができます。
特にセンター席の座面や背もたれの広さが広くなっているのもしっかり座れる要因であり、大きなボディをしっかり活かした車内レイアウトとなっています。
カイエンは大きな車ながら全高は少し抑えめになっているのですが、それでも室内高は十分な広さがあります。
後部座席に座ったときの頭上空間も拳1個〜2個ぐらいの広さがあるので十分な解放感があり、天井もフラットに近いデザインになっているので窮屈さはまず感じないでしょう。
また後部座席の左右のウインドウやリアウインドウが広々としているので車内も明るく、後部座席に座った感じではSUVの圧迫感のある感じはまったくなくまさに高級車といった圧倒的な質感の高さを感じられます。
カイエンの後部座席のチャイルドシート対応
カイエンは高級車ではありますが、その広い車内は子育て世代のファミリーカーとしてもかなり便利な車になっています。
子育て世代のファミリーカーではチャイルドシートの利用が必要になりますが、チャイルドシートは子供の小さな体を安全に保護する専用の小型シートです。
チャイルドシートは車の通常のシートの上に乗せて利用する製品で、子供がある程度の年齢になるまでは利用が義務付けられています。
チャイルドシートには乳幼児用、幼児用、学童用などさまざまな年齢や体のサイズにあわせた製品がありますが、その搭載場所としては後部座席がメインとなります。
またチャイルドシートの固定にはシートベルトを利用するのが一般的なのですが、近年では「ISOFIX」と呼ばれるチャイルドシート専用の固定規格が制定されており、これに対応した車とチャイルドシートであればより確実な固定が可能となります。
カイエンは一見チャイルドシートには縁のなさそうな車ですがそこはしっかりしており、後部座席の左右席にそれぞれ1組ずつISOFIX式の固定金具が設定されています。
また後部座席の背面に「トップテザーアンカー」と呼ばれるチャイルドシートの上側を支えるためのフックもあり、ISOFIXと共用することでより確実で安全な固定ができます。
さらにカイエンは後部座席のスペースが広いのでチャイルドシートを搭載するスペースについても十分であり、大型のチャイルドシートも満足に搭載できるでしょう。
なおカイエンの後部座席には2つのチャイルドシートを固定できるのですが、2つ搭載してもその間のセンター席にも体の小さい人ならなんとか座れます。
そのため子育ての状況に応じてフレキシブルに対応できるのもファミリーカーとして使うときのメリットの一つです。
カイエンの座り心地
カイエンの後部座席の座り心地はまさに高級車らしい質感の高いものとなっており、高級ソファーのようにどっしり座れる快適なシートになっています。
カイエンの後部座席はシート表皮が豪華でデザインもかなり高級感を感じられるものであり、シートのクッションも柔らかい感触なので非常に快適です。
特に左右席のシートがしっかりしたサイズとホールド性のあるデザインとなっており、カイエンの車内で最も快適なのはこの後部座席の左右席です。
ただ後部座席のセンター席も十分快適な座り心地を有しており、センター席でも普段使いに出来る性能となっています。
カイエンは後部座席の広さが十分にあるので足を伸ばしてくつろげるシートであり、近距離はもちろんのこと長時間乗車していても疲れにくくて楽に座っていられます。
またカイエンの後部座席には3席全てにヘッドレストが装備されており、安全性もしっかり確保されています。
ヘッドレストは走行中には頭を預ける部分のクッションですが、万が一の事故の際にはヘッドレストが頭をしっかり支えることでむち打ちを防ぐことができ、近年の車内装備ではかなり重要視されています。
カイエンの後部座席の左右席にはかなり大型のヘッドレストが装備されているので保護性能が高く、上下への調整機能もあって天井までのスペースも広いので乗員の頭の位置にあわせた調整ができます。
一方でセンター席についてはヘッドレストは比較的小型のものとなっており、ドライバーの後方視認性の確保には良いのですが保護性能自体は少し下がります。
それでもセンター席でも上下に調整できるので頭の位置に合わせることはできます。
カイエンの後部座席の装備
カイエンは後部座席周りの装備がかなり充実しており、高級車らしく快適性を高める装備が目白押しです。
まずカイエンの後部座席のシートベルトについて見ていきますが、シートベルトは後部座席の3席全てに3点式シートベルトが装備されています。
3点式シートベルトは腰だけでなく体も支えるのでホールド性の高いシートベルトで、事故の際の保護性能だけでなく走行時のシートポジションをキープする役割もあります。
左右席のシートベルトについては後部座席のすぐ脇のピラー部分からシートベルトが出てきており、すぐ目につく所にあるので操作も楽です。
またセンター席についても座席のすぐ脇からシートベルトが出るようになっているので、センター席のシートベルトでも同様の使い勝手となっています。
次にカイエンの後部座席の装備をご紹介しますが、まず収納関係については左右のドアの下部に設けられた大型ドアポケットや、前席シート背面のシートバックポケットがありますので色々なものを便利に収納できます。
また左右のドアには大型のリアスピーカーやサンシェードなど便利な装備が備わっており、かなり機能的な装備が充実しています。
さらには後部座席のセンター席部分は背もたれを引き出して展開するタイプのリアセンターアームレストが装備されており、アームレストにはドリンクホルダーも併設されているので2名乗車の際にはこちらを使うと快適に過ごすことができるでしょう。
さらには後部座席の空調関係もかなり充実しており、前席シートの間のセンターコンソール背面には後部座席用の空調機能がまとまっています。
リアエアコンダクトも備わっていますしコントロールパネルも備わっているので、後部座席の方が快適な温度にすぐに調整できます。
またリアにシートヒーターを装備することも出来るので冬期でも非常に快適な車内にすることができます。
カイエンは全体的に後部座席に欲しい機能は揃っており、ほとんど不便に感じることはないでしょう。
カイエンのリクライニング・シートアレンジ
カイエンの後部座席にはさまざまな機能がしっかり備わっており、シートアレンジも使いやすいものです。
まずカイエンの後部座席にはリクライニング機能やスライド機能がしっかり揃っており、後部座席ながら150mmぐらいの大きなスライドが可能です。
標準的なポジションでもカイエンの後部座席は十分に広いのですが、後部座席の後ろにあるラゲッジスペースを拡大したい時などにスライドさせれば使い分けができます。
また後部座席の背もたれを30°近い角度で倒すことが可能となっており、10段階もの細かな調整ができるのは乗員の方の好みに合わせたくつろげる角度に出来るのが便利な点です。
後ろに寝るほどはリクライニングはできないものの、SUVの後部座席の機能としては十分すぎるほどです。
またカイエンの後部座席は背もたれを前側に倒すことでシートを収納することができ、シートアレンジによって後部座席後ろのラゲッジスペースを拡大できます。
カイエンは標準のラゲッジスペースも前後に非常に広々としていてそのままでも不便なことは少ないのですが、より長い荷物を積み込みたいときにはこのシートアレンジで対応できます。
カイエンの後部座席は4:2:4の3席分離式になっているのでどれかの座席だけを倒すことも出来、左右席を残してセンター席をトランクスルーのように使えばさまざまなシーンに対応できるシートアレンジとなるでしょう。
なおカイエンのシートアレンジはその上面がかなりふらっとにはなっていますが、フルフラットではないので車中泊などの使い方には少し不便です。
カイエンの後部座席の評価・口コミ
カイエンの後部座席についてはtwitterでもいろいろな投稿があり、その中からいくつかご紹介しましょう。
最近、カイエンがスラッと見えて仕方がなかった。目の錯覚かと思ったら、カイエン・クーペが発売されていた! 今日、我が家のカイエンの整備ついでに、ショールームで後部座席をチェック。見た目は狭いが座ってみると思ったほど圧迫感は無かった。昨今の異常気象では、洪水に強いSUVは魅力的だよなぁ… pic.twitter.com/p2er3haqeq
— ボヘミアンな主婦 (@walk_in_beauty7) September 16, 2020
こちらの方はもともとカイエンに乗っていらっしゃってさらにカイエンクーペの試乗をされたようなのですが、クーペであっても後部座席は十分広かったようです。
カイエンは車高が低めに見えるデザインなので車内の広さが気になるのですが、実際に乗ってみればそんな心配は杞憂に終わるでしょう。
今日、所長のカイエンに乗せてもらって、後部座席に鎮座してるだけなのにめちゃくちゃ楽しくて車欲しくなった。ロードスターほしい。
— 宮本紅葉@With AMCG (@TomolilyArcadia) February 17, 2020
こちらの方はお知り合いのカイエンの後部座席に乗る経験をされたようですが、その楽しさに満足されたようです。
実際に自分で所有すると運転席しか乗れないのが少し残念ですが、満足感の高い車であるのは一度乗っただけでも十分に分かる車のようです。
総評
ポルシェ カイエンはクロスオーバーSUVらしい力強いデザインと高級車としてのクオリティをしっかり両立させた車で、ポルシェならではのスポーティな走りも魅力です。
しかし後部座席はまさに高級車といった質感の高さを誇っており、非常に快適で満足行く座席になっているのは同乗者にとても評判がよいものでしょう。
輸入車の中でもかなり高額の車種なので手に入れるのは大変ですが、それだけの価値は十分にある車なのは間違いありません。