トヨタ ポルテはトヨタのコンパクトトールワゴンで、大型のスライドドアを採用した独特のスタイルが特徴です。
今回はこのポルテの後部座席についてご紹介します。
ポルテの後部座席の2列目・セカンドシート
この投稿をInstagramで見る
トヨタ ポルテはコンパクトカークラスの小型のハッチバックカーで、車高の高さからトール系ワゴンと呼ばれるタイプの便利な車です。
ポルテは現在は生産終了しているものの2代目のモデルが2012年から2020年の長期に渡って生産されており、最近まで販売されていた車です。
今回はこのポルテの後部座席について見ていきますが、まずは大まかなサイズ感をご紹介しましょう。
スペック | ポルテ | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 3,995mm | |
全幅 | 1,695mm | |
全高 | 2WD:1,690mm 4WD:1,720mm | |
室内長 | 2,160mm | |
室内幅 | 1,420mm | |
室内高 | 1,380mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 810mm |
幅 | 1,040mm | |
奥行き | 500mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,300mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,300mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,300mm |
幅 | 約1,200mm | |
奥行き | 約1,000mm |
ポルテは車の外観サイズがコンパクトカーとして標準的なサイズである全長4,000mm、全幅1,700mmあたりでまとまっている車で、そのサイズ感は運転性などで非常に扱いやすい車となっています。
一方で全高が1,700mm前後と高くなっており、スクエアボディのデザインは車内スペースの広さを確保することに役立っています。
室内スペースはコンパクトカーとしてかなり広々とした車内になっており、特に室内高はミニバンレベルの高さがあってゆとりのある快適な車内空間です。
さらにポルテの最大の特徴が車の左側に設けられた大型電動スライドドアで、このスライドドアは助手席から後部座席までをカバーするほどの大きなドアなので車の左側からの乗降性や積載性は他の車にはない圧倒的な広さがあります。
このようなサイズ感を持つポルテですが、後部座席について詳しく見ていきましょう。
ポルテの広さ・居住性
この投稿をInstagramで見る
ポルテは車内のレイアウトとしては前後の2列シートを持つ車となっており、乗車定員は前席に2名、後部座席に3名の5名乗りとなっています。
ポルテの後部座席は3名掛けのベンチシート式の座席となっており、横に繋がったフラットな形状のシートとなっています。
後部座席への乗り込みはポルテの最大の特徴である左側の大型スライドドアから乗り込むことが多く、スライドドアを開ければ助手席の前席シートとの間から乗り込むことができます。
また助手席シートは簡単に前側に倒すことができ、そうすることで乗り込むスペースを大きくひろげて快適にすることができます。
またポルテには右側にも一般的なドアが運転席と後部座席それぞれに設けられているので、右側からなら通常の乗り込み方で後部座席にアクセスできます。
ポルテの後部座席は横幅については一般的なコンパクトカーと同クラスの1,200mm程度のサイズであり、横並びで2名で座るだけであれば窮屈感は感じませんが3名のフル乗車となると詰め詰めで乗り込むような形になるでしょう。
ですが後部座席の頭上空間は車高の高さを活かしてかなり広々としたスペースが確保されており、座席に座った状態なら広大な空間があって乗り込むときに少しかがむぐらいで車内を歩くことができるほどです。
またシートに座ったときの前席シートとの間のニースペースはそこそこ広めのサイズが確保されており、おおよそ拳1個分〜2個分ぐらいの広さがあるので窮屈さを感じずに座っておけます。
さすがに前席シートがある状態では足を伸ばすようなことはできませんが、ポルテには後述するシートアレンジによって車内スペースをいろいろ変更でき、これを駆使すると助手席側の後部座席では足をしっかり伸ばせるほどのスペースが確保できます。
ポルテのチャイルドシート対応
ポルテはそのコンパクトな車体のサイズや車内の広さ、スライドドアの使い勝手の良さなどからファミリーカーとしての需要が高い車ですが、ファミリーカーとして子育て世代にも便利に運用される車でチャイルドシートへの対応も必須の条件です。
チャイルドシートは通常のシートの上に乗せて使う子供専用のシートですが、子供の小さな体では車の普通のシートでは安定して支えられないのでチャイルドシートの装着が義務付けられています。
チャイルドシートには乳幼児用、幼児用、学童用などさまざまな年齢や体の大きさに合わせたものがあるのですが、搭載位置としては事故の際に不安な助手席ではなく後部座席へ搭載することが多いです。
またチャイルドシートの固定にはシートに備え付けのシートベルトを利用するのが一般的なのですが、近年ではチャイルドシート専用の固定規格である「ISOFIX」が制定されており、これに対応した車とチャイルドシートであれば確実に固定ができます。
ポルテには後部座席にこのISOFIX対応の金具がしっかりと採用されており、後部座席の左右の席にそれぞれ1つずつチャイルドシートを固定することができます。
2つチャイルドシートを搭載するとさすがにその間のセンター席に座るだけのスペースはありませんが、2つを確実に固定できるのは安心です。
また後部座席の背面には「トップテザーアンカー」と呼ばれるチャイルドシートを上から固定するストラップの固定部も設けられており、これを活用することでチャイルドシートを確実に固定することができます。
またISOFIXではないチャイルドシートでもシートベルトでの固定は可能ですが、実際にチャイルドシートが搭載できるかどうかはチャイルドシート自体のサイズと後部座席のスペースで決まります。
ですがトヨタにはISOFIX対応でメーカー純正のチャイルドシートというものが販売されており、これを活用すれば搭載性を確認した上でしっかりしたチャイルドシートが導入できるのでおすすめです。
ポルテの座り心地
ポルテの後部座席は座り心地としては一般的なコンパクトカークラスのものであり、ホールド性もそこまで高くはありません。
ポルテの後部座席はベンチシート式の左右に繋がったシートですが、そのシートの上面はほとんどフラットなデザインとなっており左右の座席のみならずセンター席もそこまで大差はない座り心地です。
クッション性としては高級車のような柔らかさはないものの、一般的な硬さの後部座席シートになっているので普段使いであれば不便なくつかうことができるでしょう。
ホールド性は高くないので走行中には体が少し動きがちにはなりますが、もともと激しく走る車ではないため大きな問題にはなりにくいです。
またポルテの後部座席にはヘッドレストがしっかり装備されているのが嬉しい点で、後部座席の左右席だけでなくセンター席にもヘッドレストがあります。
ヘッドレストは通常時には乗員が頭を乗せておくだけのクッションですが、事故の際には衝突の衝撃から乗員の頭をしっかり支えることで守ってくれる装備で、むち打ちを防ぐために重要な安全装備となっています。
ポルテの場合には左右席には大型のヘッドレストが装備されて安全性はしっかりしていますが、センター席はサイズの小さな簡易的なヘッドレストなので少し残念な面はあります。
それでもヘッドレストは上下への調整機能が備わっているので機能的には必要十分なものはあります。
ポルテの後部座席の装備
ポルテの後部座席には様々な便利な装備が設定されており、後部座席と言っても快適な居住空間となります。
まずポルテの後部座席のシートベルトを見ていきますが、ポルテでは後部座席の3席全てに運転席や助手席同様安全性の高い3点式シートベルトが装備されています。
後部座席の左右の席には左右の車体部分からシートベルトが出ていてそのまま運転席などと同様に装着でき、後部座席でもしっかり体を支えて事故の際だけでなく走行時にも安定性が高いものとなっています。
一方でセンター席には一見するとシートベルトがないように見えるのですが、シートベルトはセンター席の上の天井から出てくる仕様となっており初めて乗るときには見つけづらいかもしれません。
天井部分から引っ張り出したシートベルトをセンター席の左右のロックにそれぞれ固定することで3点式となるのですが、初めてポルテに乗る方などはわかりにくいのでドライバーが補助してあげると良いでしょう。
その他の後部座席周りの装備はポルテ独自のものが多く、一般的なな装備である収納はシートバックポケットはないのですが右側はドアポケットに、左側のスライドドア側は車体を凹ませる形でポケットタイプの収納と併設したドリンクホルダーがあります。
シートバックポケットが無い代わりにポルテのシートバックには別の装備があり、運転席のシートバックポケットにはなんとティッシュを収めておけるポケットと荷物用フックという独自装備となります。
更に助手席側のシートバックには荷物用フックだけでなくシートバック自体がテーブルとなるようになっており、助手席シートを前に倒すことでテーブル及び備え付けのドリンクホルダーが利用できます。
停車中などはこの装備を活用することで車内で楽に飲食が出来たりくつろぐにはピッタリの装備であり、ポルテならではの装備といえるでしょう。
その他にも左側のドアの脇には傘を挿しておけるアンブレラホルダーがあったり、シートカラーもカジュアルなインテリア風のものがあったりと、小さなリビングのような車内が大きな特徴となっています。
ただ残念な点としては後部座席にはアームレストの装備がなく、フロントのみの装備となっている点でしょう。
ポルテのリクライニング・シートアレンジ
ポルテは後部座席でのリクライニング機能が付いているこのクラスにしては珍しい車で、さらにシートアレンジもかなり充実しています。
ポルテクラスのコンパクトカーは後部座席のスペースなどに制限が多くリクライニング機能などはないことが多いのですが、ポルテでは後部座席にリクライニング機能があり好みの角度にすることができます。
ただポルテは車の全長が大きくなく後部座席のすぐ後ろは小さめのラゲッジスペースとテールゲートとなっているため、後部座席を倒せる角度はそこまで大きくはありません。
それでもリクライニングが出来るだけでかなり快適さは変わりますし、後部座席が左右分割式となっているので左右それぞれ独立して倒せるのも便利です。
後部座席の前後スライド機能はさすがにありませんが、前述したテーブルにもなる助手席が大きく前後にスライドできるようになっており、テーブルを使いやすい位置に持ってきたりまた逆に後部座席の足下空間を大きく広げてくつろぐことも出来ます。
またシートアレンジもさまざまなタイプにアレンジすることが可能で、まず基本的なシートアレンジとして後部座席の背もたれを前に倒すことで前後に長いラゲッジスペースを作ることが出来ます。
ポルテは助手席をテーブルにすることで折りたたむことも出来るので助手席側は車内のほぼすべての長さを荷室として使うことができ、かなりの長さのものまで積み込めます。
また後部座席の座面側を跳ね上げるようなシートアレンジが出来るのはかなり珍しく、後部座席の座面のあったスペースを使って上下に大きな荷物を載せやすくなっています。
ポルテは大型のスライドドアがありますので後部のラゲッジスペースよりも後部座席のほうが積み込みやすい場合もあり、様々んシーンに合わせたシートアレンジとなっています。
なおシートアレンジの際も左右分割式のシート構造を活かせるので、左右どちらかを倒したり跳ね上げたりするとともに反対側を座席として使えばフレキシブルに使い分けることが出来ます。
ポルテの後部座席の評価・口コミ
ポルテの後部座席についてはtwitterにもさまざまな投稿があり、その中からいくつかご紹介します。
そいや今日、ポルテなる車に少し乗ったり車内で時間潰す機会があって、なんだこんな便利だけが取り柄の車はと小馬鹿にしていたけど、便利に極振りした素晴らしい車だったよ。
あの大きさにしちゃ後部座席への移動もしやすいというね。
— NaMaKo_DR70 (@lifeforlife7) July 27, 2020
この方はどうやら初めてポルテに乗られたようなのですが、小さい車なので最初の印象が微妙だったものの乗り込んでみるとかなり好印象だったようですね。
ポルテは何より車内の広さが車の見た目以上のものがあり、コンパクトカーでこんなに車内の移動が出来るのは驚きです。
そうだ、娘生まれる前に車買ったんだけど
子供が赤ちゃん1人ならポルテほんとオススメ
後部座席のサイドポケットがもうすんごい収納が優秀でミルク作製セットとオムツ入れ作れてまだ余るぐらい
自動ドアが片方だけでドア数が少ないけどイタズラ防止になるしとにかく車内が広い— 文鳥チュン (@usahiro1001) May 31, 2018
この方は子育てのための車としてポルテを購入されたそうなのですが、子供を育てるために便利な装備がたくさんあるようです。
特に後部座席の左右にあるポケット部分が便利に使えるのはチャイルドシートを載せる関係からも便利に使える点ですね。
総評
トヨタ ポルテはコンパクトカーの小さなサイズとは思えないほどの広い車内を持ち、更にポルテシリーズの特徴ともいえる大型スライドドアの使い勝手の良さから他にはない魅力の車となっています。
後部座席のスペースも広く確保されておりさまざまな装備やシートアレンジによる使い勝手の良さは、コンパクトカーとは思えないほどです。
車の走行性能や燃費性能などが控えめな車なのでそういった魅力はありませんが、ファミリーカーとしての便利さは十分にある車です。