アニメやゲームのキャラクターでデコレーションした「痛車」、日本だけでなく世界的にも少しずつ話題になってきています。
しかしもし痛車を売りたくなった時に、どうすればよいかわかりませんよね。
今回は痛車を売却することについてご説明します。
痛車は売ることができるのか
痛車といっても車であることに変わりはありませんので、売却することは可能です。
売却先も特別なことはなく、一般的な中古車買い取りを行っている業者であれば、買い取りを依頼することができます。
しかし痛車の場合、売却の際に普通の車より査定で不利になることがあります。
痛車の査定金額
痛車という車はとても特異なジャンルの車ですので、通常の中古車買い取り査定に対して金額的に低くなることがあります。
痛車の買取査定では、通常の中古車の買い取り価格に対して200,000円~300,000円低くなることがあります。
痛車は乗っている人の想いの詰まった1台なのですが、残念ながら痛車はほかの人に販売するのが難しい車です。
キャラクターの好みが合わなければ買う人はなかなか現れませんので、中古車業者としては売りづらい車なのです。
そのため中古車業者が痛車を買取しても通常の中古車値段で売るのは難しいので、買取金額を下げざるを得ないのです。
中古車業者は痛車を買い取ってもそのまま転売することはせず、通常の状態に戻してから売ることになります。
査定金額の200,000円の差はこの修正のための費用分とされており、痛車の買取のためには必要な金額と言えるでしょう。
買い取られた痛車は元に戻される
痛車は車の外装にキャラクターの絵を塗装されていたり、カッティングシートと呼ばれるシート状のものを張り付けられています。
中古車業者は買取後にこれらを修正して、元の状態の車に直す作業を行います。
カッティングシートの場合にはシートをはがす作業で済みますが、塗装されている場合には再塗装が必要となりますので、これに200,000円近い費用がかかるのです。
カッティングシートの痛車だと説明すれば査定金額の減少分は減る可能性もありますが、大抵の場合には再塗装することを考えての金額となるでしょう。
痛車をそのまま販売する専門業者があればよいのですが、残念ながら今現在はみつかりません。
痛車を高く売るためには
痛車の買取金額を少しでも上げるために、所有者自身でもできることがあります。
痛車をもとに戻す
痛車の買い取り金額を上げる確実な方法は、痛車ではないようにすることです。
カッティングシートの場合には、カッティングシートはシールになっていますので市販のシールはがしなどで剥がせることがあります。
もしこれでうまく剥がせるのであれば、手間はかかりますが費用面では大した出費にはなりません。
塗装の場合には個人で再塗装するのは難易度が高く、ヘタをすれば塗装のミスによってさらに買取金額が下がってしまうことも考えられます。
塗装を行っている自動車修理工場などに持ちこんで再塗装を依頼すれば、業者によって値段が違いますが200,000円もかからず再塗装できる見込みもあります。
思い入れの強い痛車が元に戻ってしまうのは心苦しいものですが、査定金額を上げるには元に戻すのが最善策です。
個人間取り引きで売却する
中古車業者は業者間のオークションで取引するので痛車は査定金額が下がるのですが、個人間で売却するのであればキャラクターを気に入った人がそのまま買ってくれることもあります。
もっとも一般的な手段は、ヤフオクなどのネットオークションに出品することです。
この方法であれば痛車を痛車のまま買ってくれる人に巡り合う可能性もありますし、売却金額も自由に決めることができます。
買い手がつくまで時間がかかるのですぐ売却できるわけではありませんが、業者に売るよりは売却額は上がるでしょう。
さらに想い入れのある痛車がそのまま乗り継がれるという喜びもあります。
これから車の購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
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痛車を売却する際の注意点
痛車を売却する際には、査定金額以外にも注意点があります。
改造済みの痛車はさらに査定が厳しい
最近の痛車はキャラクターでデコレーションされているだけではなく、いろいろな改造が施されていることもあります。
しかしそういった改造も中古車業者が売りづらい原因になりますので、査定金額はさらに下がるか、0円査定といったこともありえます。
痛車の中にはドアが跳ね上げ式に改造されていたり、エンジンなどにも手が入っている場合があります。
また外装に特別なパーツがついている場合もあります。
内装についても大型スピーカーやウーハー、シートやハンドルなどのデザインに手が加えられていると、買い取りに対しては不利です。
中古車業者は買取後にこれらをもとに戻す作業を行うため、査定金額がさらに下がるのは避けられず、影響が大きい場合には買い取り金額0円査定になってしまいます。
改造点を自分で修理できるなら良いのですが、実際にはなかなか難しいので業者にお願いするしかないでしょう。
改造のある痛車は売るメリットはほとんどないことが多いです。
キャラクターの版権が問題となる
痛車を個人で所有してキャラクターのデザインを使用する場合には版権、著作権の問題はあまりないのですが、売却によって利益を得る場合には法的にひっかかる可能性があります。
もし痛車を売ったときには、キャラクターの版権、著作権を所有している著作権者から訴えられる可能性もあり、著作権料や違約金を請求されるかもしれません。
これは中古車業者に売却する場合には当然ですが、個人間で取引する場合にも問題となります。
こういった事態を避けるためにも、売却前に車を元に戻しておくのが良いでしょう。