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違反じゃないの?!車で走行中にテレビを見るのは違法か解説!

最近はどんな車にも必ずといっていいほどカーナビがついていますが、カーナビにはテレビを見れる機能がついているものがありますよね。

でも走行中にテレビを見るのって法律にひっかからないかどうか分からないですよね。

この記事では走行中にテレビを見るのは違法かどうかについて、法律的な観点からご説明したいと思います。

走行中のテレビの視聴は注視しなければOK

カーナビを視聴する

現在道路交通法では運転中にスマホの操作をするのは違法となっていますが、テレビの視聴の場合には「注視」しなければ問題なし、となっています。

しかし「注視」とはいったどのぐらい見ることで、違反するとどんなことが起こるのでしょうか?

道路交通法でのテレビ「注視」の定義

「注視」の定義ですが、一般的には2秒以上見ることを指しており、チラ見程度であれば道路交通法上はテレビをみてもよいことになります。

これはテレビの視聴だけではなくカーナビの案内を見ていても同様の処置です。

注意

もしスマホについているテレビやナビを見ている場合には、スマホを操作しているとみなされることがあるので注意が必要です。

スマホでの罰則は基本的に運転中に携帯電話で通話していると捕まるのですが、ナビやテレビであろうともスマホを使っていればそれだけで取り締まられることがあります。

佐藤茂道(著者)

取り締まりを行う警察官の判断次第ですが、通話していないと主張しても微妙なところでしょう。

車に備え付けのカーナビやテレビを見たり、スマホでも車に固定する形であれば、「注視」しなければ罰則はありません。

しかし、もし違反してしまった場合には次のような罰則があります。

画面を注視した場合:公安委員会遵守事項違反

画面の注視のみで検挙された場合には、公安委員会遵守事項違反として罰金が科せられます。

罰金の額は、大型車で7,000円、普通車で6,000円となっており、免許の点数は減点無しです。

画面を注視して事故を起こした:安全運転義務違反

もしテレビやカーナビを注視したことが原因で交通事故を起こしてしまった場合、安全運転義務違反として厳しい罰則が科せられます。

罰則は3カ月以下の懲役、又は50,000円以下の罰金となっており、これに加えて免許の点数は2点減点となります。

将来的に自動運転車ではテレビ注視が可能になる

現時点では先ほど解説した通りテレビ注視は道路交通法違反になってしまいますが、将来的に自動運転車が出てきたら注視は可能になるでしょう。

というのも実際に自動運転中のスマホや携帯電話の使用も認めた道路交通法の改正試案が、2018年12月20日に警察庁により公表されたのです。

参考 20年に公道で自動運転車、スマホも可 道交法改正試案日本経済新聞

改正案では、自動運転車ですぐに手動運転できる状況であればスマホの操作やカーナビの注視が禁止されない、とされています。ただ飲酒や睡眠は禁止されています。

2020年前半に施行が目指されているということで、まだ先の話ではありますが変化が起きるのは間違いないでしょう。

そもそも走行中にテレビは見れない

運転中にテレビを注視しなければ違法にはなりませんが、実はそもそもメーカー純正ナビは走行中にはテレビが見れないようになっています。

MEMO

メーカー純正ナビとは、車を新車で購入する場合に標準装備であったりオプション装備で選べるカーナビのことです。

これらのカーナビにはあらかじめ走行中にはテレビが見れない機能がついており、停止中しかテレビは見れません。

別に走行中にテレビが映ること自体は違法ではないのですが、メーカーでは走行中の安全性を考えて視聴できなくしてあるのです。

またナビについても走行中には操作できないようになっており、あらかじめ設定してあるナビの案内しか見れません。

「違法でないなら余計なことしなくても…」と思うかもしれませんが、メーカーとしてはできるだけ安全に運行できるよう機能を付けているのです。

走行中にテレビを見ることはたとえ短時間でも次のような危険があります。

走行中のテレビ視聴の危険性

危険な運転

走行中にテレビを見れたとしても、またいくら注視しない短時間であっても、運転中の注意散漫は非常に危険です。

走行中に注視しないレベルで1秒テレビを見たとすると、車は速度によって次の距離進みます。

また同じ速度での、危険を察知してから完全停止できるまでの距離を表にしました。

時速1秒間に進む距離完全停止距離
20㎞5.6m9m
30㎞8.3m14m
40㎞11.1m22m
50㎞13.9m32m
60㎞16.7m44m
70㎞19.4m58m
80㎞22.2m76m
90㎞25.0m93m
100㎞27.8m112m

1秒間テレビを見ていて危険の発見が遅れた場合、走っている速度によって完全停止できる距離が延びてしまいます。

20kmで走行していれば5.6m+9m=14.6mになりますが、速度が上がれば距離も伸びてしまい、50kmでは50m弱必要となってきます。

わずか1秒と思うかもしれませんが、車は急には止まれないというように、危険の発見が1秒遅れれば事故の危険性はあがるのです。

実際米国などでは多くの州で運転手の視界に近い位置にテレビを設置するのは違法となっており、テレビを見ても良いのは助手席や後席の人だけです。

同じ機種のナビでも米国向けのナビにはテレビチューナーが搭載されていないことが多く、そもそも運転手が運転中にテレビを見る習慣はありません。

日本でもスマホの危険性が指摘されて以来テレビについても規制が強化される方向で進んでおり、今後法改正とともにテレビ機能は規制されるかもしれません。

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車で走行中にテレビが見たい場合

カーナビをタッチする

走行中のテレビ視聴は危険性の高い行為ですが、一応現状では違法ではないので、走行中にテレビを見るようにすることができます。

この機能は運転手向けというよりは助手席や後席の人向けの機能であり、純正ナビのままでは運転手以外も走行中にテレビは見れないのです。

そこで次の3種類の方法を使うことで、走行中にテレビを見れるようになります。

注意

ただ運転手の視聴が目的の場合には推奨はしません。危険性を把握した上で、あくまでも自己責任で行いましょう。

社外ナビに取り換える

ナビには自動車メーカー純正ナビの他に、社外ナビと呼ばれるさまざまなナビメーカーのナビがあります。

有名なところでは以下のような電機メーカーが製造販売しており、純正ナビと置き換える形で取り付けることができます。

  • パイオニア
  • ケンウッド
  • パナソニック

また新車購入時にナビ無しにしておいて、のちほど社外ナビを取り付けることもできます。

社外ナビにはテレビチューナーが搭載されている機種があり、これらは走行中にテレビが見れなくなる機能はついていないものが多いのです。

純正ナビでもナビとしての機能は十分ですのでテレビのためだけに社外ナビにするのは少々もったいないですが、社外ナビにはテレビ以外にもさまざまな機能が付加されているので、それらとあわせて交換を検討するのもよいでしょう。

機能制限解除の改造をする

もう一つの方法はテレビが見れなくなる機能制限を解除する方法。これを使えば純正ナビであっても走行中にテレビを見ることができるようになります。

改造と聞くと違法性があるようにも感じてしまいますが、車としての主要機能をいじるわけではないので、テレビの機能制限解除のみであれば現状は違法性はありません。

改造キットを使う

カー用品店やネットなどで、「テレビキット」「テレビキャンセラー」などの名称で改造キットが販売されており、メーカーや車種、年式ごとにさまざまな種類があります。

純正ナビは年々機能も形状や配線なども変わっていっているので、そのナビごとに対応したキットが必要なのです。

値段は車種によってまちまちですが、5,000円程度のものから30,000円もするものまでさまざまです。

また取り付け工賃が別にかかりますので、総額15,000円~50,000円ぐらいは必要となるでしょう。

車に詳しければ自分で取り付けも可能

また車に詳しい人であれば自分でテレビキットを取り付けることもでき、その場合は安いキットが出ているので数千円の出費で済みます。

しかし車のダッシュボード周りの分解が必要だったり、万が一失敗しても保証などがありませんので、リスクを伴う作業となります。

また車の内部は結構鋭い部品なども残っており、交換作業中にケガをする危険性もあります。

佐藤茂道(著者)

実際私はテレビキットではないですがオーディオ取り付けの際、危うく金属部品のフチで手を切りそうになりました。

自動車整備工の方たちはそのあたり慣れているので、自分でできると思ってもあまり無理をせずに、専門家に任せるのが安全ですよ。

スマホやタブレットを車に設置する

スマホやタブレットににワンセグやフルセグなどのテレビ機能がついていれば、車に適切に設置することで走行中にもテレビを見れます。

前述した通り、車に設置されたスマホなどであれば、走行中に起動していても基本は違法になりません。

カー用品店などで売っているスマホホルダー、タブレットホルダーなどを使えば、車内に安定して設置することができます。

注意

ただしあくまで携帯機器ですので、電波状況によっては画像の乱れはカーナビのテレビより悪くなりますし、そもそもスマホだと画面の小ささがネックにもなります。

また車内というのは想像以上に熱を持つもので、スマホやタブレットなどをダッシュボードの上に設置したりすると、太陽光などで非常に熱くなる危険性があります。

スマホやタブレットのバッテリーは熱で膨張したり、最悪爆発の可能性もあるので、あまりに熱くなっている場合には使用をやめましょう。

ナビのテレビよりクオリティは落ちますが、どうにかしてテレビを見たい人にはスマホやタブレットも簡単でおすすめです。

なおキャンピングカーでテレビを見る方法については、以下の記事で解説しています。キャンピングカーの方はこちらをご覧ください。

ファミリーモーターホーム Cタイプキャンピングカーでテレビを見る方法!アンテナ取り付けはどうする?