スズキ ワゴンRはスズキのトールワゴンタイプの軽自動車で、現在のトールワゴン市場を牽引してきた車です。
今回はこのワゴンRの給油口についてご紹介します。
ワゴンRの給油口の位置
スズキ ワゴンRは現行モデルで6代目を数える人気車種の軽自動車で、国内の軽自動車には欠かせない車種となっています。
ワゴンRは1993年に初代モデルが登場しましたが、その頃はまだコンパクトな軽自動車が一般的で、そこにトールワゴンという車高が高くて室内空間が広々としているワゴンRが登場したことで一気に人気車種となりました。
軽自動車はその規格的に車のサイズに制限が多いのですが、高さ方向は比較的規制がゆるいため上下に高くして頭上空間を圧倒的に広くしたスペースの広さが大きなメリットとなっています。
またワゴンRにはスズキの得意とするハイブリッド技術も盛り込まれており、燃費性能も軽自動車の中ではかなり高い車種に仕上がっています。
ワゴンRの給油口
ワゴンRの給油口は車の左側面に位置しており、左のリアドアのすぐ後ろ、リアタイヤの上辺りにある丸いフタが給油口となっています。
ワゴンRはそのデザイン的に車室の使い勝手を何より優先している車で、フロントドアもリアドアも広々と作られています。
そのため給油口は非常に小さな限られたスペースに設けられており、世代を重ねるごとにこの傾向は強まっています。
この給油口は開閉式のフタになっており、その内側には床下の燃料タンクにつながるパイプである燃料口が配置されています。
なおワゴンRにはフロントマスクデザインを変更した「ワゴンRスティングレイ」があるのですが、この車種はフロントデザイン以外のデザインなどは共通なので給油口も同一です。
ワゴンRの派生モデルの給油口
ワゴンRには現在派生モデルとして「ワゴンRスマイル」という車種がラインナップされているのですが、給油口の形状は違います。
こちらのモデルはワゴンRのコンポーネントを利用しながらエクステリアデザインやインテリアデザインを大きく変更した車となっており、デザインのみならず後席ドアが左右とも電動スライドドアになるなど、よりミニバン的な要素を強めた車となっています。
給油口の位置自体はワゴンRとほぼ同一で車の左側面にあるのですが、形状はワゴンRの丸形からワゴンRスマイルでは四角に変更されています。
リアドアがスライドドアなので給油口の下にはスライドドア用のレールが通っており、構造面でも結構な違いがあります。
ワゴンRの給油口の開け方
次にワゴンRとワゴンRスマイルの給油口の開き方や給油の方法をご紹介しますが、基本的にこの2車種は給油口の形状は違うものの開閉方式や開け方などはほぼ同一です。
なお給油の前には車のドアやウインドウはしっかり閉めておき、さらにパーキングブレーキをかけてエンジンも切っておきましょう。
ワゴンRの給油口の開け方
ワゴンRの給油口の開閉方式はレバー式という方式になっており、現在の標準的な使用になっています。
昔の車種は給油口の開閉方式として鍵穴式が一般的で、車の給油口の近くに設けた鍵穴に車のキーを差し込んで回すことで給油口のロックを解除します。
この方式はシンプルな構造である一方で鍵穴にキーを差し込んで回すという作業が少し煩雑であり、そのうちもっと簡単な方式としてレバー式が登場しました。
レバー式では車内に設けたレバーやボタンを操作することで給油口のロックを解除する方式で、作業が楽で車内から操作できるという楽さから一気に採用が広がりました。
初期にはフェールセーフとしてレバー式であっても鍵穴も並行して採用されていたのですが、信頼性の向上によって鍵穴が不要となり現在ではレバー式のみの採用となっています。
ワゴンRやワゴンRスマイルの給油口もこのレバー式で給油口を開ける方式で、運転席の脇にレバーであるフューエルリッドオープナーが位置しています。
ですがワゴンRとワゴンRスマイルではフューエルリッドオープナーの位置が少し違っており、ワゴンRでは運転席のシートの右脇、シートレールに並ぶ形でフューエルリッドオープナーが配置されています。
ワゴンRスマイルではフューエルリッドオープナーは運転席のダッシュボードの下側あたりに位置しており、ハンドルの右脇に小さめのフューエルリッドオープナーが配置されています。
このフューエルリッドオープナーを引くと車の左後部にある給油口のロックが解除され、少しだけ給油口のフタが浮き上がります。
そのあとは車の外に出て開いた給油口を手動で全開まで開き、給油の準備を行います。
ワゴンRの給油の方法
ワゴンRやワゴンRスマイルの給油口が開きましたら、次は燃料口キャップの取り外しにかかります。
給油口の内側には燃料タンクにつながるパイプの燃料口がありますが、その燃料口にはフタとなる燃料口キャップがかぶさっており、まずこれを取り外します。
燃料口キャップはねじ込み式で取り付けられているので左回しに回していくと取り外すことができます。
取り外した燃料口キャップは車体とひもで繋がっていて紛失防止になっているのですが、さらに燃料口キャップを給油口のフタの裏にひっかけられるようになっているので、ブラブラしないように固定しておきましょう。
燃料口が開いたらガソリンスタンドの給油機のプロープを差し込んで給油を実施しましょう。
給油が完了したらプロープを抜き出してから燃料口や給油口を閉める作業に移りますが、まず燃料口は取り外したのと逆向きの右回しでねじ込んでいくと固定できます。
ねじ込んでいく途中で「カチッカチッ」という音がするのですが、この音がしたらしっかり燃料口キャップがしまったという合図です。
そのあとは給油口を閉めるのですが、給油口自体はフタを手動で押し込んでいくことで固定できるので、ボディから少し沈むぐらいの位置までグッと押し込みましょう。
なお給油口を閉めるときに燃料口キャップを給油口の裏に引っ掛けていると邪魔になって閉まらないのですが、これは燃料口の閉め忘れ防止に繋がっているのでこの構造をしっかり活用しましょう。
ワゴンRの給油口が開かない場合の対処法
ワゴンRの給油口はシンプルな構造で近年では信頼性も非常に高いのですが、一方で故障してしまうとその対処が非常に難しいものとなります。
またワゴンRスマイルでは給油口とスライドドアの関係でトラブルになることがありますので、そちらも同時にご紹介しましょう。
ワゴンRの給油口の故障
ワゴンRの給油口の開閉方式はシンプルな構造ですが故障の可能性はゼロではありません。
ワゴンRの給油口の構造はレバー式で、運転席の脇にあるフューエルリッドオープナーから車の後方にある給油口のロックまでワイヤーやリンク機構などで機械的に繋がっています。
その機構は信頼性が高くて故障する可能性は非常に少ないのですが、車の年式が古くなってきて経年劣化が進むとワイヤーの断線や錆の発生による固着などで、フューエルリッドオープナーをいくら引いても動かなくなってしまうことがあります。
給油口のロックが解除できなくなると給油口が開かなくなってしまうので、燃料の給油が不可能になるという事態に陥ります。
給油口が故障していることに気づくのは多くがガソリンスタンドに給油に行ったときなので、そのときに給油ができないと長い距離を移動できない可能性が出てきます。
給油口を開くためには部品交換による修理が不可欠ですが、それにはディーラーや自動車修理工場などの専門家による修理が必要で、個人やガソリンスタンドでの対応は厳しいものです。
しかし修理のためにはディーラーや自動車修理工場まで車を移動させなくてはならず、近場であれば自走して車を移動できますが距離があったり旅行先など遠出をしていたりすると残った燃料では入庫できない場合もあります。
そういったときには陸送など他の手段で車を移動する必要があり、それも含めてディーラーや自動車修理工場と電話連絡などで対処を相談をしましょう。
また自動車修理工場などでは緊急対応としてとりあえず給油口を開けるぐらいの作業は可能なので、近所に自動車修理工場があればそういった相談もしてみましょう。
ワゴンRスマイルのスライドドアと給油口の関係
ワゴンRスマイルでは後部ドアが左右とも電動スライドドアとなっているのですが、ワゴンRからのこの変更が給油口と大きく関係してきます。
ワゴンRスマイルの給油口の位置はワゴンR同様車の左後方にあるのですが、前述の画像で見ると分かるように給油口はスライドドアのレールの真上にあります。
この位置関係では電動スライドドアを開いたときに給油口の上にかぶさる形になるのですが、もし電動スライドドアが開いているときにフューエルリッドオープナーを引いて給油口を開けると、場合によっては給油口のフタとスライドドアがぶつかる可能性が出てきます。
基本的には給油口のフタは少し浮き上がる程度になるので大丈夫なのですが、それでも給油口を開くときにはまずは電動スライドドアがしっかり閉まっているかどうかを確認しましょう。
また逆に給油口が開いた状態でスライドドアが動いてしまうと給油口のフタにぶつかるのですが、ワゴンRスマイルではこれを防ぐためにフェールセーフとして給油口が開いているときには電動スライドドアの機能が停止されます。
そのままでは電動スライドドアのノブを引いても自動で動くことはなく、また手動に切り替えてスライドドアを開いても給油口にぶつからないように途中で止まるようになっています。
これはもちろん故障ではなく正式な機能ではあるのですが、そのことを知らない方としては突然電動スライドドアが開かなくなったように感じるでしょう。
もしそういったときには一度給油口を閉めれば電動スライドドアの機能が復活しますので、給油口の状態を確認しましょう。
ワゴンRの給油口レバーが壊れた場合の対処法
ワゴンRの給油口の開閉機構が故障してしまったときには個人での対処は基本的に不可能で、故障箇所の確認だけでも難しいでしょう。
ワゴンRの給油口の開閉機構が途中のワイヤーの断線などで動かなくなったときには、そのワイヤーを取り替える部品交換が必要です。
ですがそのワイヤーや給油口のロックなどは車内のシートや車内パネル、カーペットの奥など見えない場所を這っており、それらを取り外さなければアクセスすることもできません。
ディーラーや自動車修理工場であれば車内の邪魔な部品を取外した上での緊急対応や修理が出来るのですが、故障を見つけたガソリンスタンドなどの設備程度ではそこまでの対処はできないでしょう。
なお一部の車種にはこういった問題の対処のために給油口のロックを別の方法で解除できるような構造がある車があり、車内の一部を開くことでアクセスホールを作る車があります。
ですがワゴンRにはそういった構造は設けられていないので、故障したときにはしっかりした修理が必要です。
しかしそもそもワゴンRの給油口の開閉機構は信頼性自体は高くめったに故障することはありませんので、普段車に乗っている間は心配するほどのことはないでしょう。
ワゴンRの給油口カバー・ステッカーおすすめ
では最後にワゴンRやワゴンRスマイルの給油口をドレスアップするパーツをご紹介しましょう。
こちらのドレスアップパーツはワゴンRの給油口のフタの上に貼り付けるステッカータイプのもので、シンプルなデザインの給油口のフタにアクセントとなるデザインを与えてくれます。
デザインも何種類も用意されているので好みで選ぶことができ、簡単にドレスアップすることができるパーツとなっています。
またこのステッカーはシール式で取り付けることができるので個人でも取り付けが可能です。
こちらのドレスアップパーツもワゴンRの給油口に貼り付けるステッカーですが、こちらは文字タイプのステッカーでデザインが違います。
ステッカーの文字にはワゴンRの名前も入っているのでぴったりで、使いやすいものです。
取り付けもシール式なのでこちらも楽に取り付けることができます。
こちらのドレスアップパーツはワゴンRスマイル専用の給油口用ステッカーで、シャープなカーボン調のデザインが特徴です。
ワゴンRスマイルはおとなしめのイメージの車ですが、そこにこのカーボンステッカーがつくことで大きなアクセントとなります。このステッカーもシール式で個人で簡単に貼り付けられます。