プジョー3008はフランスメーカーのクロスオーバーSUVで、中型車クラスの車となっています。
今回はこのプジョー3008の後部座席についてご紹介します。
プジョー3008の後部座席の2列目・セカンドシート
プジョー3008はフランスの大衆車メーカーであるプジョーのクロスオーバーSUVで、同社のクロスオーバーSUVのラインナップの中では中間クラスの車となります。
現行プジョー3008は2代目となりますが、車のデザインが国産車にも近いところも多いので結構馴染みのある車でしょう。
ではこのプジョー3008の大まかなサイズ感をご紹介します。
スペック | プジョー3008 | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,450mm〜4,640mm | |
全幅 | 1,840mm | |
全高 | 1,630mm〜1,650mm | |
室内長 | 約1,900mm | |
室内幅 | 約1,400mm | |
室内高 | 約1,000mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 約600mm |
幅 | 約1,000mm | |
奥行き | 約600mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約900mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約900mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約900mm | |
後席寸法 | 高さ | 約900mm |
幅 | 約1,300mm | |
奥行き | 約900mm |
プジョー3008は車の外観サイズが日本にもフィットしやすいサイズの中型車であり、全長が4,600mm前後と取り回しのしやすいサイズ感です。
全幅は結構ワイドなサイズ感ではありますが、日本の狭めの道でも十分走りやすい車になっています。
全高はSUV系にしては控えめなサイズ感であり、タイヤは大きいものの最低地上高は一般的な乗用車と変わらないのでオフロード走行よりもオンロード走行がメインとなります。
車内スペースに関しても中型車の標準的なサイズ感となりますが、車の後部のラゲッジスペースが結構広くなっており積載性は十分に高い車です。
ではプジョー3008の後部座席について詳しく見ていきましょう。
プジョー3008の広さ・居住性
プジョー3008の後部座席は5人乗りの車のうち3人が座るレイアウトとなっており、標準的な乗用車のレイアウトとなります。
プジョー3008は後部座席が3人の席が横につながったベンチシートというタイプになっており、比較的フラットなでザインのベンチシートとなります。
シート自体のホールド性は薄めなものの左右の後部ドアから乗り込んだときには左右へ移乗しやすくなっており、ドアの開口部が広めに確保されているので乗降性は悪くありません。
また後部座席の横幅は3人掛けに十分なサイズは確保されており、2名乗車であれば広々と座れ、3人乗車では隣の人と多少肩が触れるぐらいで座れるので窮屈すぎるということはないでしょう。
またプジョー3008の後部座席に座ったときには前席シートのシートバックとの間のニースペースが広くなっており、拳2個〜3個分ぐらいの広さをもたせて解放感のある後部座席となります。
これだけの広さがあれば足をまっすぐ伸ばすことはできないものの走行中に体の体勢を楽に崩すことができ、長時間の乗車でも快適に過ごすことができます。
プジョー3008はクロスオーバーSUVにしては全高低めの車なので室内高は控えめですが、後部座席の座面の高さが低めになっているので天井までの頭上空間が拳1個〜2個分ぐらいは確保できて十分な居住性があります。
プジョー3008の後部座席のチャイルドシート対応
プジョー3008はその扱いやすいサイズ感からファミリーカーとしても使われる車ですが、子育て世代の車としてはチャイルドシートへの対応が気になる部分です。
チャイルドシートは子供専用の小型のシートのことで、車のシートの上に乗せて使うことで子供を安全に乗車させることができます。
車の通常のシートは小さな子供には大きすぎて安全に保護が出来ないため、ある程度の年齢まではチャイルドシートの利用が義務付けられています。
チャイルドシートには乳幼児用や幼児用、学童用など年齢や体の大きさにあわせた製品があり、その搭載場所としては事故の際により安全性の高い後部座席がメインとなります。
またチャイルドシートの固定にはシートベルトを利用するのが標準的な方法ですが、近年では「ISOFIX」と呼ばれるチャイルドシート専用の固定規格が制定されており、これに対応した車であればISOFIX式チャイルドシートを確実に固定することができます。
プジョー3008の後部座席にはこのISOFIX式の固定器具が後部座席の左右席にそれぞれ1つずつ装備されていて、後部座席に2つまでチャイルドシートを固定できます。
2つ搭載するとその間のセンター席にはあまり座れるスペースは残りませんが、中型SUVとしては十分の搭載性となります。
また後部座席の背面にチャイルドシートの上側を支えるための「トップテザーアンカー」と呼ばれるフックもありISOFIXと併用することで確実にチャイルドシートを固定できます。
なおチャイルドシートの搭載には後部座席のスペースがある程度広い必要がありますが、プジョー3008の後部座席スペースであればそこそこ大きなサイズのものまで問題なく搭載できます。
ただし国内のチャイルドシートメーカーは輸入車であるプジョー3008に対応するかどうかの確認が必ずしもされていないことがあるので、適応表などにない場合はあらかじめメーカーに確認すると良いでしょう。
プジョー3008の座り心地
プジョー3008の後部座席は座り心地としてはしっかりした感触で、欧州車らしいシートになっています。
プジョー3008の後部座席は全体的にフラットなデザインのシートですが、背もたれや座面のクッション性は柔らかいものではなくしっかりした固さがあります。
これはただ硬いだけではなく欧州では長時間乗車するシーンが多いため、それに合わせて長時間座っていても疲れにくいある程度の固さが備わっています。
そのため普段使いでも長時間の乗車でもそこまでの不便はなく、高級車のような圧倒的な快適さはないものの実用性は十分といえるでしょう。
一方でシートのデザインがフラットでホールド性が少ないシートなので横の振れにはそこまで強くなく、身体が振られやすいので山道のようなワインディングロードは後部座席は苦手です。
またプジョー3008の後部座席には大型のヘッドレストが装備されており、安全性の面では十分な装備が揃っています。
ヘッドレストは走行時に頭を預けるクッション部分ですが、万が一の事故の際にはヘッドレストで頭をしっかり支えてむち打ちを防ぐ安全装備となっています。
そのため小型車でもヘッドレストの標準装備化が進んでおり、プジョー3008でも後部座席の3席全てにヘッドレストが装備されているので安心です。
左右席のヘッドレストは大型で保護性能は良いのですが、センター席に関しては幾分サイズの小さなものとなっており、保護性能とドライバーの視界確保を両立した形状となっています。
ヘッドレストには上下への調整機能も備わっていますので、利便性の高いものとなっています。
プジョー3008の後部座席の装備
プジョー3008の後部座席にはいろいろな便利な装備が揃っており、使い勝手は良い車となっています。
まずプジョー3008の後部座席のシートベルトを見ていきますが、シートベルトは3席すべてで3点式シートベルトが装備されています。
3点式シートベルトは体と腰を支えるシートベルトになっており、これであればホールド性の弱いシートでもある程度体を支えてくれるので安定感があります。
プジョー3008ではシートベルトはシートの背もたれ自体に引っ掛けるように装備されており、左右席でもセンター席でも同様に使い勝手は良く標準的な装着性です。
またその他の装備としてはまず前席シートの間のセンターコンソール背面に後部座席用のエアコンダクトがあり、空調の調整はできませんが後部座席でも快適な温度に調整できるのは非常に快適です。
またこのエアコンダクトは左右に分かれているのですが、その中間には後部座席用のアクセサリー電源ソケットが装備されており、後部座席でもスマホなどの充電が可能です。
さらに後部座席周辺には収納が充実されており、エアコンダクトの下には小物入れが備わっています。
その他前席シート後ろのシートバックポケットはSUVらしいスポーティなメッシュ式のものとなっていたり、左右のドアポケットが容積が大きくドリンクなども入れられるサイズなので、後部座席周辺の収納は十分揃っています。
またプジョー3008には後部座席のセンター席の背もたれ部分が引き出し式のリアセンターアームレストとなっており、2名乗車のときには便利な装備となります。
3008よりもワンサイズ小さな2008にはこのアームレストがなくて不便さがあったので、サイズアップしたことで標準装備となってかなり便利になっています。
リアセンターアームレストは展開するとその上にドリンクホルダーが左右2箇所ついていて、ドリンクを手元に置いておけるので便利です。
さらにリアセンターアームレストの展開によってトランクスルー機能も活用することができ、こちらは後ほど詳しくご紹介します。
プジョー3008のリクライニング・シートアレンジ
プジョー3008の後部座席ではシートアレンジが便利に使えるようになっており、積載性を向上できます。
まずプジョー3008の後部座席では前後へのスライド機能や後ろへのリクライニング機能は備わっておらず、基本的に固定式の座席になっています。
プジョー3008のような中型SUVでは多少のリクライニング機能がついた車は近年出てきていますが、そこまで実用性が高くないためプジョー3008では装備されなかったのかもしれません。
スライドやリクライニングができなくてもプジョー3008の後部座席周りのスペースは十分に広いので、そこまで不便になることはないでしょう。
一方でプジョー3008の後部座席では背もたれ部分を前側に収納したシートアレンジは利用可能であり、シートアレンジによって後部座席の後ろにあるラゲッジスペースを大きく拡大できます。
プジョー3008のラゲッジスペースは標準状態でもそこまで小さいものではありませんが、長い荷物や大きな荷物を積み込むときには不足することがあるのでシートアレンジを活用すれば積載できることもあるでしょう。
プジョー3008の後部座席は左右に6:4分割式の座席になっているので左右どちらかだけを倒して片方を座席として残すことができ、フレキシブルに活用出来ます。
さらに後部座席のセンター席のリアセンターアームレストを展開するとその部分はトンネルのようにラゲッジスペースとつながるようになり、いわゆるトランクスルー機能のように長い荷物を積み込む際に活用できる部分となります。
長い荷物だけを積み込みたいときにはこの機能が便利であり、左右の快適な座席を残したまま積載性を向上できるので日常のシーンで多く活用できる機能といえるでしょう。
プジョー3008の後部座席の評価・口コミ
プジョー3008の後部座席に関してはtwitterにいくつか意見がありましたのでこれをご紹介しましょう。
そういば今回プジョー3008 で車中泊を試してみたのでした。(写真撮るの忘れてしまった…)
後部座席を倒してフラットにすればイケる感じですね!身長高めだと完全に足伸ばせる感じではないかな…。ルーフウィンドウ装備車なので、空見ながら寝れてよいです(*‘ω‘ *) pic.twitter.com/bo8n2U5jqk— EXCEL (@EXCEL__) March 22, 2020
こちらの方はプジョー3008の後部座席を便利に使っておられ、車内で宿泊する車中泊が可能だったようです。
足を伸ばすには身長が高い人には少し不便な部分もあるようですが、SUVなのでキャンプやアウトドアで車中泊が出来るのは結構便利な点です。
生まれて初めてのフランス車、プジョー3008に試乗。力強く引き締まったエクステリア、コックピットの名に相応しいインテリア、2.0ディーゼルターボの力強いトルク全てに瞬時に魅了されました。しかしながら、一つだけ不満がありました。それは後部座席の居住性でした。
— 黒獅子@研磨白帯 (@Peugeot5008_BLK) September 2, 2021
こちらの方はプジョー3008に試乗をされたようなのですが、さまざまな点が魅力的だった一方で後部座席は居住性が不満だったようです。
確かに近年の国産車は非常に広々とした後部座席を特徴としていますので、それと比べるとプジョー3008の後部座席は狭めに感じます。
それでも実用性は十分にありますので大きく不便に感じることはそこまで無いでしょう。
総評
プジョー3008はフランスの最新のクロスオーバーSUVの一つであり、その近代的なデザインは国産車になれた人にも受け入れやすい力強い車になっています。
プジョー3008は中型クロスオーバーSUVの標準的なサイズ感なので圧倒的に広いといった印象はありませんが、窮屈すぎないスペース感と充実した装備で後部座席の利便性は高いものを備えています。
輸入車としては価格も控えめな車となっていますので、輸入車のエントリーモデルとして良い車です。