スバル レヴォーグはステーションワゴンの1台で使い勝手の良いサイズ感が特徴です。
今回はそんなレヴォーグでの車中泊について見ていきます。
レヴォーグの車中泊が快適な理由
スバルは以前からステーションワゴンに力を入れており、現在のスバルのラインナップではレヴォーグが主力車種となっています。
スバルには以前レガシィツーリングワゴンという大人気のステーションワゴンがあったのですが、レガシィは北米向けに車体が大型化して日本国内では使いづらいモデルとなっていました。
そこでレガシィとは別の車種としてレヴォーグが登場し、そのちょうどよいサイズ感から一気に人気車種となりました。
またレヴォーグはスポーティなデザインとパワフルな走行性能を持ち、キャンプやアウトドアにも便利な車となっています。
近年レヴォーグのようなステーションワゴンの使いみちの1つとして車中泊という利用方法が注目されており、これは旅行の際に車の中で一晩を過ごす方法です。
旅行の際にホテルや宿で泊まったりキャンプをしたりする代わりとなるので、費用面を控えめにできるのと共に非日常感を味わえるのも人気のもとです。
最近の車では車中泊向けに車内のシートアレンジが可能な車も出てきており、車の利用法の1つとして幅広く認知されています。
レヴォーグに関しては車内や荷室の広めなステーションワゴンということで車中泊にも注目されており、どのぐらい車中泊をできるかは車の大まかなサイズを見てご説明します。
スペック | レヴォーグ | |
価格 | 2,915,000円〜4,125,000円 | |
乗車定員 | 5名 | |
全長 | 4,690mm | |
全幅 | 1,780mm | |
全高 | 1.6GT EyeSight:1,495mm 2.0GT-S EyeSight:1,490mm その他グレード:1,500mm | |
室内長 | 2,005mm | |
室内幅 | 1,490mm | |
室内高 | 1,205mm | |
ラゲッジルーム | 高さ | 710mm |
幅 | 1,060mm | |
奥行き | 1,050mm | |
運転席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
助手席寸法 | 高さ | 約1,100mm |
幅 | 約500mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
後席寸法 | 高さ | 約1,000mm |
幅 | 約1,300mm | |
奥行き | 約1,000mm | |
3列目寸法 | 高さ | 3列目なし |
幅 | ||
奥行き |
レヴォーグは車のサイズとしては中型車サイズとなっており、現行のレガシィと比べると全長および全幅が小さめで扱いやすいサイズになっています。
全長は4,700mm弱で5ナンバーサイズに収まるものとなりますが、全幅は1,780mmと5ナンバーサイズはこえています。
それでも1,800mm以下であれば国内の住宅地などの狭い道でも十分扱いやすく、ボディが大きく見えるステーションワゴンですが運転性は良いです。
車内のサイズについてはちょうどよい座席サイズと広々とした荷室を持った車です。室内長は2,005mmとセダンクラスの広さで一般的ですが、全幅が大きめな分室内幅は1,500mm弱と広々としています。
またラゲッジスペースは奥行きも幅も大きめに確保されており、大きな荷物をしっかり載せることができるでしょう。
このようなサイズ感のレヴォーグですが、車中泊にはなんとか対応できるスペックを持っています。
そんなレヴォーグが車中泊に向いている点をご紹介していきましょう。
車中泊可能なフルフラットな寝台が作れる
まずレヴォーグの車内レイアウトで車中泊に向いている点はフルフラットな寝台が作れることです。
車中泊は車の車内でしっかり寝れるだけのサイズ感や寝台の形状が必要なのですが、最も良いのは自宅と同じく完全にフラットな寝台です。
車の車内はさまざまな凹凸があって必ずしもフラットにできるわけでは無いのですが、レヴォーグはシートアレンジの一つとしてフルフラットモードがあり、車中泊にも活用できます。
このフルフラットモードを車中泊用の寝台として利用することで快適性の高い車中泊が過ごせます。
このフルフラットモードは2列目シートとラゲッジスペースで作り上げるもので、もともとはラゲッジスペースの拡大のための機能です。
レヴォーグはラゲッジスペースが広い車ですが、より長い荷物や大きな荷物を積み込む際に2列目シートを前側に収納し、2列目シートとラゲッジスペースをつなげる形でフルフラットモードにします。
このスペースは凹凸もほとんどなく理想的なフルフラットモードとなっており、車中泊にはもってこいのスペースです。
ギリギリ寝られる程度の奥行きがある
レヴォーグのフルフラットモードは寝台の形としては理想的な形状なのですが、その奥行きは車中泊にはギリギリのサイズです。
車中泊にはフラットな形状の寝台のほかにそのサイズも重要で、身長の高い人でも身体をしっかり伸ばして寝れるサイズがほしいところです。
寝る方の身長には寄りますが、必要とされるサイズとしては身長170cmぐらいの大人の男性がゆったり寝ることが出来れば御の字です。
それには寝台の奥行きが身長ギリギリの1,700mm程度では実際にはちょっと窮屈で、1,800mm〜1,900mmぐらいは欲しいところです。
これに対してレヴォーグのフルフラットモードの奥行きはおおよそ1,800mm程度で、大人の男性が寝るスペースとしてはギリギリといえます。
このサイズは前席をそのままにしてその背もたれの後ろからラゲッジスペースの後部までの奥行きであり、前席を前側にスライドさせたり背もたれを前に倒したりすればもう少し拡大できます。
ですが倒した2列目シートと前席の間には大きめの隙間があるので、そこを活用するのであれば隙間を埋めるための箱状のものかクッションなどが必要です。
とはいえそういった工夫をすればレヴォーグの車内も十分車中泊に適したスペースとなるので車中泊は可能です。
横幅は広めで窮屈さはなし
レヴォーグは車内サイズとして寝台の奥行きはちょうどよいサイズと言える感じですが、横幅に関してはそこそこ広めで窮屈と感じることはないでしょう。
レヴォーグは全長は控えめのサイズ感ですが全幅は大きめに確保されているワイドな車で、車内の横幅広さやラゲッジルームのサイズに活かされています。
この特徴は車中泊のときにも活かされるもので、車中泊の寝台のフルフラットモードでもおおよそ1,500mm前後の室内幅はそのまま活用できます。
とはいえレヴォーグのようなステーションワゴンではラゲッジスペースの脇にタイヤハウスの張り出しがあるので場所によっては幅は1,000mm前後となるでしょう。
ですがこれだけの横幅があればまず2人ぐらいなら横並びでしっかり寝るだけのスペースとなり、横の人とぶつかったりするなどもあまり気にしなくて良いでしょう。
またタイヤハウスの張り出しをうまく避ければ横幅をもっと有効に活用でき、子供さんぐらいなら間に挟んで3人で寝ることも可能です。
窮屈で良いのであれば隣の人と手があたったりすることはありますが、3人でも寝ることは可能です。
アンダーラゲッジ容量が大きく便利
車中泊のときには車内の殆どのスペースを寝台として活用する関係で荷物を載せる場所が減ってしまうのですが、それを補うためのアンダーラゲッジがレヴォーグには備えてあります。
レヴォーグの車中泊のときには2列目シートとラゲッジスペースはすべて寝台として活用し、また前後の奥行きを確保するために前席シートもスライドさせたり背もたれを前に倒したりしています。
そのため荷物を載せられるスペースはあまり多くないのですが、車中泊は旅行やキャンプなどで活用するので荷物の量はそれなりに多めとなっています。
その一部でも寝台と関係ない場所に収められると便利であり、レヴォーグのアンダーラゲッジが活きてきます。
アンダーラゲッジはラゲッジスペースのボードを一枚めくった下側にある空間のことで、通常はちょっとした小物を入れる空間です。
ですがレヴォーグではかなり大きな容量が確保されていて大きな荷物も載せておけるスペースになっており、車中泊のときの荷物もしっかり収めて置けます。
ラゲッジスペースの下ということで寝台で寝ているときには利用できませんが、寝台をつくる前に車中泊に不要なものなどはアンダーラゲッジにあらかじめ収めておけば、車中泊で利用できる空間が増えるのでおすすめです。
レヴォーグで車中泊をする方法
では次にレヴォーグで車中泊をする方法をご説明しましょう。
車内をフルフラットモードにする
まずレヴォーグの車内で寝るための寝台をつくるところから始まりますが、それにはリアシートの操作だけでほぼ完了します。
レヴォーグのフルフラットモードでは後席とラゲッジスペースで作り上げるのですが、この際に動かすのはほぼ後部座席だけです。
後部座席の背もたれはリクライニングで後ろに倒れるだけでなく前にも倒れるのですが、一番前側に倒すことで収納状態となります。
背もたれが完全に座面の上に倒れるので、その背もたれの背面がラゲッジスペースの面とほぼフラットになります。
このフルフラットモードでは特別な操作なく後席とラゲッジスペースは一平面となるので、とても便利な構造となっています。
一方で前述でも触れましたが後席と前席の間には少し空間があり、そこはなにか他のもので埋めておいたほうが空間をフル活用できます。
また前後の奥行きが足りないときには前席を前側にスライドしてスペースを拡大し、その分広がった隙間を埋めるようにしましょう。
なおこのフルフラットモードの上で寝るとアンダーラゲッジが使えなくなるので、車中泊に不要な荷物は先に入れておくと良いでしょう。
車中泊用のアイテムを揃える
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車中泊にはしっかりと寝られるだけの寝台のスペースや形状が必要ですが、その他にもさまざまな車中泊用のアイテムを揃える必要があります。
まず必要なのが車中泊用のマットで、これは車中泊の際に寝台の上に敷いて布団代わりとなるものです。
レヴォーグのフルフラットモードでの上面は硬めの素材で寝心地はよくないので、それを改善するために車中泊用マットは必須と言えます。
近年車中泊の人気の高まりと共に車中泊用の社外アイテムが多数販売されており、その中に車中泊用のマットもたくさんあります。
その中からレヴォーグの車内のサイズにピッタリマッチするものが良く、さまざまな製品を見てみましょう。
またその他に必須なのはウインドウを遮光するための遮光カーテンや遮光ボードで、これも社外品で探すことになるでしょう。
車中泊の際にウインドウがそのままだと外から街灯の光や他の車のヘッドライトの光が入ってくるのですが、これが意外と寝るときに邪魔であり安眠のためにはウインドウはすべて遮光する必要があります。
遮光カーテンにしても遮光ボードにしてもレヴォーグのウインドウサイズにピッタリマッチするものが良いのですが、そういったものが見つからない場合には汎用品を自分で加工して自作するのも良いでしょう。
なおその他にも車中泊のときに使う布団や枕などの週寝具や、飲食物など車中泊を楽しむためにはいろいろと揃えると面白いでしょう。
車中泊の注意点
車中泊には寝台の快適性などが必要ですがその他に注意点があります。
それは車中泊の際の換気なのですが、もし車中泊の際に防犯などを考えて窓を閉めっぱなしで寝ると問題が起こります。
一晩密閉度の高い車内で寝ると、朝起きたとkに息苦しさを感じたり汗をかいたりして安眠できないことがあるのです。
これは車内の中の空気を呼吸で消費して二酸化炭素が増えたためであり、密閉度が高い車という特殊な空間で寝るために起こることです。
これを防ぐためには車内の換気を行わなければなりませんが、一番簡単な方法は窓を少しだけでも開けておくことです。
しかしそうすると虫が入ってきたり外の音が気になったりするので不便なのですが、一番便利なのはエアコンを一晩中稼働させて外気循環モードで換気することです。
こうすれば換気ができると共に車内の温度管理もできるのでとても便利で、車中泊にはおすすめです。
なおこの際にはバッテリーが上がるのを防ぐためにエンジンはアイドリングにしておく必要がありますので、燃料の残量には気をつけましょう。
また積雪などで排気管が詰まると排気ガスの逆流の問題がありますので、そういったときには窓を少しだけでも開けておくと安全です。
レヴォーグの車中泊に向かない点
レヴォーグでは車中泊は可能なサイズ感がありますが、その中で車中泊に向かない点もいくつかあります。
室内高が低く身体は起こしにくい
レヴォーグは車中泊の際に奥行きが多少狭めなサイズとなりますが、それ以上に車内の高さは微妙なサイズ感です。
レヴォーグはセダン系とほぼ同等の車高を持つステーションワゴンで、近年トレンドのトールサイズワゴンやトールサイズミニバンなどの比べると車高が低めです。
車高の低さは室内高の低さに繋がりますが、通常であれば車内で座って窮屈すぎるということはなく、ステーションワゴンとしては十分なサイズです。
ですが車中泊となるとその室内高の低さはすこし微妙な点であり、車内で過ごす過ごし方が変わってきます。
トールサイズミニバンなどで車中泊をする際には室内高が高いので寝台の上でしっかり身体を起こすことができ、車中泊でただ寝るだけでなく車内でキャンプのような過ごし方ができます。
しかしレヴォーグではそういった過ごし方をするには室内高が足りず頭があたってしまうので、レヴォーグで可能なのは基本的に車内で寝るだけとなります。
とはいえ車内で寝返りを打つぐらいであればスペースは十分ですので、寝ているときには気になる点ではありません。
背の高い人では窮屈
レヴォーグの車中泊の寝台の奥行きは少し小さめのサイズ感ですが、背の高い人ではちょっと窮屈な点は気になるところです。
レヴォーグの車内のサイズを最大限活用すると1,800mm〜1,900mmぐらいは確保できますが、身長が高い人だとこのサイズではちょっと厳し目です。
この奥行きと同じぐらいの身長では実際に寝ると足元や頭上が窮屈で安眠しずらいので、ちょっと気になる点です。
とはいえほとんどの日本の方であればこのサイズなら十分寝れるサイズですので、車中泊をするメンバーにもよりますが気になる点ではないでしょう。
なおもし身長が高い方であっても一人であればスペースを最大限活用することができます。それには寝台を前後ではなく斜めに活用することで、そうすれば2,000mmぐらいの奥行きがなんとか使えるようになります。
もちろんその場合は一人しか寝台に寝ることはできませんので、一人旅のときなどにはこれでなんとかなるでしょう。
レヴォーグの車中泊の口コミ・評判
レヴォーグの車中泊についてはtwitterにもさまざまな評判が投稿されており、その中からいくつかご紹介します。
車中泊してきた。最高。
エスクトレイルの時は足伸ばせなかったんだけど、レヴォーグは足伸ばせるけど、天井低いから首もげる🥴
でも天井低いことでコーナリングや走りが良いから全く問題ない!
つまり最高の車だ🥴🌸🌸🌸 pic.twitter.com/fJPgZ8CgEx— 日向 (@unkhime81841235) November 8, 2020
こちらの方はレヴォーグの社内での車中泊は足を伸ばせるのでなかなか良いとおっしゃっていますが、その一方で天井の低さは気になる点なようです。
レヴォーグは走行性能を高めるためにも車高が低めなので、車中泊の際に天井が近いのは仕方ない点です。
今年7月に乗り換えたレヴォーグ。
自転車もスキーも余裕で積めるからキャリア必要ないかな?って思ってたけど、車中泊したらなかなか狭いし、何より寝相悪いから蹴っ飛ばさんかな?とか思うからやっぱキャリアつけようかな。
車中泊困らんし、悪天候時に屋根積んで帰れるし— にしむ@ (@nishimu_2521) September 16, 2020
こちらの方はレヴォーグに乗り換えをされてスキーなどを楽しまれているようですが、その際に車中泊を活用されているようですね。
ただ車内にスキーなどを積み込むと気になる点もあるようなので、ルーフの上にキャリアを付けるのを検討されています。
総評
レヴォーグはスバル車の中でかなり高い人気を誇る車で、ステーションワゴンの使い勝手とスポーティなデザインや走りでとても満足感の高い車です。
車中泊に対しては少し車内のサイズが狭めな箇所もありますが、レジャーやアウトドアと車中泊をする方などにはぴったりの車でしょう。