スズキ イグニスはコンパクトSUVという最新トレンドの車種で、特徴的なデザインが魅力的です。
今回はそんなイグニスのデザインについてご紹介します。
イグニスのデザイン
スズキ イグニスはコンパクトカーにクロスオーバーSUVの要素を融合させた車種で、現在のSUVブームに合わせて開発された車種になります。
スズキは軽自動車やコンパクトカーなど小型の車種を得意とするメーカーですが、イグニスは車のサイズ的には軽自動車よりワンサイズ大きくなって普通車としては最小クラスのサブコンパクトカーとなります。
イグニスは同じスズキのコンパクトカーであるソリオをプラットフォームやエンジンなどのコンポーネントを共通化した車ですが、ボディのデザインや全体的なイメージはかなり違います。
イグニスはコンパクトクロスオーバーSUVということでSUVの持つ力強いデザインや張り出した大きなタイヤなどを盛り込んであり、ひと目見てSUVライクというデザインに仕上がっています。
ただイグニスの車の性能としては本格的なオフロード走行は想定されておらず、一般道の走行がメインのコンパクトカーになります。
エンジンにもスズキのコンパクトカー向けのハイブリッドシステムが搭載されており、燃費性能が優秀なコンパクトカーとなっています。
加えてSUVらしい4WDシステムも設定があるのですが、こちらは本格的な走行性能を発揮できる装備であり雪道や悪路などでは有利です。
また安全装備なども非常に充実しており、スズキのコンパクトカーとしては実用面でも高いレベルでまとまっている車です。
ではそんなイグニスのデザインについて見ていきましょう。
イグニスのエクステリアデザイン
イグニスのエクステリアデザインは通常のコンパクトカーに比べると非常に特徴的で、SUVライクなデザインの中にレトロな雰囲気もあります。
これはイグニスのデザインにはスズキがその昔ラインナップしていた人気車種のアイコンを各所に取り入れているからで、フロンテやセルボなどの意匠が入っています。
イグニスのフロントマスクは先ずこの車の目を引く特徴的な箇所であり、大型のヘッドライトとそれを左右につなぐブラックのグリルが力強い印象を与えてくれてます。
またフロントバンパーの下部はバンパープロテクターのようなデザインが盛り込まれており、SUVらしいデザインがわかりやすく取り入れられています。
左右のタイヤハウスの張り出しやフォグランプなども力強い印象を与えてくれますが、一方でグリルやライトの周辺、バンパーなどにはメッキパーツも盛り込まれており質感も良いです。なおこのフロントマスクにはスズキ セルボやエスクードなどの意匠が入っています。
イグニスのサイドやリアデザインもSUVとして力強いデザインとなっており、特にリアタイヤの張り出しが特徴的です。
コンパクトカーとして車のサイズは大きくせずにテールゲート部分を絞ることでデザインの特徴を出しており、かなりカッコよいフォルムをしています。
またサイドのリア側には特徴的なスリットが左右に入っているのですが、これはスズキ フロンテクーペの意匠です。
タイヤの配置なども車の四隅に広く配置されており、どっしりとして力強いSUV風のデザインをうまく取り入れています。
こういったデザインは車内スペースを優先するコンパクトカーではあまり見られないものであり、あえて特徴的なボディデザインとすることで小さな車ながら存在感をしっかり出しています。
またルーフの上にはSUVには定番のルーフレールも装備されていて、実用面でもここにレールを装着すれば大きな荷物を載せることができます。
イグニスのインテリアデザイン
次にイグニスのインテリアデザインについてご紹介します。
まずイグニスのインパネ周りやダッシュボード周りを見ていきますが、ひときわ目を引くのはセンターに位置している大型モニターでしょう。
操作ボタンなどがないのでかなりスッキリしたデザインになっており、その周辺のエアコンダクトやメッキのラインなどと合わせてスパルタンな印象になっています。
メーター類やハンドル周りもシンプルにまとまっていますが、センターのエアコン操作部のみが独立していてちょっとしたアクセントになります。
近年SUV系の車種ではインパネなども押し出し感の強いデザインが多いのですが、イグニスでは結構シンプルにまとまっています。
ただしシフトレバーのボックスの左右に特徴的なカラーパネルが装着されており、スリット状のデザインが入ったデザインになっています。
イグニスのインテリアについても基本的なデザインはシンプルですが、コンパクトカーというサイズの小さな車の中で前席や後席の足下空間は最大限広めに確保されています。
またシート生地には特徴的なパターンを持ったレザー調の生地のものやファブリック生地のものがあり、コンパクトカーでも質感が良いものとなっています。
さらにイグニスのインテリアのカラーパネル部分は基本的にメッキパーツと同色になっていますが、そのほかにSUVらしいカーキ色のインテリアカラーも用意されておりよりコンパクトSUVらしい雰囲気を持ったインテリアにできます。
イグニスのボディカラー
イグニスにはSUVらしいいろいろなボディカラーが用意されているのですが、特徴的なのはツートンカラーが用意されていることです。
イグニスボディカラー 単色系 | フレイムオレンジパールメタリック |
タフカーキパールメタリック | |
ミネラルグレーメタリック | |
キャラバンアイボリーパールメタリック | |
ピュアホワイトパール | |
スーパーブラックパール | |
ファーベントレッド | |
ツートンカラー | フレイムオレンジパールメタリック ブラック2トーンルーフ |
タフカーキパールメタリック ブラック2トーンルーフ | |
キャラバンアイボリーパールメタリック ブラック2トーンルーフ |
イグニスのボディカラーには単色で7色が設定されていますが、その他にボディカラーとルーフのカラーが別れたツートンカラーが3色用意されています。
単色系のカラーでは定番カラーとしてホワイト、ブラックはありますが、シルバー系は無くその代わりSUVらしいグレーはあります。
その他にはイグニスのデザインに合わせたSUVらしい派手なカラーがあり、特にフレイムオレンジパールメタリックは明るい蛍光オレンジ風のカラーでとても目立つ色です。
またタフカーキパールメタリックという深いグリーンがあるのもアウトドア風の車としてピッタリなボディカラーで、一般的なコンパクトカーのボディカラーとは一味違ったラインナップです。
またツートンカラーについては近年コンパクトカーやSUVなどで採用する車種が増えてきていますが、イグニスでもツートンカラーが選べるのは面白いです。
イグニスのツートンカラーでは基本のボディカラーとして3色があり、そのルーフとウインドウ周りの部分の色がブラックになったものとなっています。
SUVらしいボディカラーと引き締まったブラックルーフで存在感が非常に高くなっており、さらに色分けがデザインに合わせるようにカチッと別れているので質感は高くなっています。
イグニスは人気か?
スズキ イグニスはサブコンパクトカーのサイズでSUVを形作った意欲作となっていますが、販売台数から見るとそこまで大人気の車種というわけではありません。
イグニスは2016年に初めて登場した車種で、イグニスのようなコンパクトSUVという車種はまだまだめずらしい存在です。
販売当初の2016年には国内の年間販売台数で28位につけていたのですが、その後は一貫して30位以下という位置が続いており、他のコンパクトカーと比べても高い人気を維持しているわけではありません。
これにはいくつかの理由は考えられるのですが、近年のトレンドが車高の高いトールワゴン系の車種はミニバン系の車種にあり、コンパクトカーでも車内の広いワゴン系が圧倒的な人気を持っています。
また現在はSUV系の車種はかなり人気があるカテゴリーなのですが、イグニスはSUV系といってもあくまでコンパクトカーですので走破性などのSUVとしての性能はそこまで高くありません。
そういった性能面で中途半端な面もあってイグニスは他のコンパクトカーほど人気が出ておらず、現在では年間2,000台〜3,000台と低調気味となっています。
途中でマイナーチェンジ等も何回か入ってはいるのですが、人気の火付け役とはなっていません。
イグニスの評判
イグニスのデザインの評判についてはTwitterにもいろいろ投稿されており、その中からいくつかご紹介していきましょう。
#ネクサ の イグニス。日本でも売ってます。発売当初はデザインのよさを絶賛された車。イグニスファンはいますが日本ではそこまで売れてない。おもしろい車なんですが、日本向きではなかったかも。カッコいい稀少車🐱
個人的にもけっこう好き。#イグニス pic.twitter.com/kPxeIfG2mg— 藤原 良 ふじゃらりょー (@Fujiwara2050) April 25, 2021
イグニスのデザインはコンパクトカーの中でもかなり特徴的で発売当時は評価が高かったそうです。
小さい車ながら存在感があるデザインは欲しくなる方も少なくないはずですが、日本ではどうしても実用性が重視されるのでデザインだけでは厳しいということですね。
小さな‥といえば納車待ちのイグニスは「小さな高級車」よね。リミテッドエディションなので余計だろうけど、レザー調シート/シフトブーツ/革巻きハンドルは高級感が溢れる。スイフトと同じ?エンジンはストレスなく回るし、MTモードのパドルシフトもカッコいい。こんな安価でなんとラグジュアリーな。
— 才能のないD進 (@giftless_d) April 5, 2021
イグニスはエクステリアデザインだけでなくインテリアのデザインや装備も充実しており、特にレザー系のアイテムが多く装備できるのは質感が高くてすばらしい点です。
それでもあくまでコンパクトカーなのでコストパフォーマンスにも優れており、間違いなく満足感は十分な車でしょう。
イグニスのデザイン
ほんと良いですよね〜☺️スズキ感×フランス車っぽい感じが素敵✨
デザインだけで買えますね👏
(奥さんには荷室が狭いから却下されましたけど、、、)またセールスカーで乗るのアリ!
(後1年後も売っていれば、、、!)#イグニス#スズキ#スズ菌#FF21S pic.twitter.com/q5mjFvDGUx— K u R i @ カブ主になる (@Marron1522) January 21, 2021
こちらの方もイグニスのデザインについては高い評価をされているのですが、実際に乗るには至らなかったようです。
その理由はラゲッジルームが狭いことだったそうで、ファミリーカーとして重要なスペックが微妙だったということでしょう。
イグニスの欠点
イグニスは車のデザインについてはパット見でも特徴的でカッコよさも十分にある車なのですが、それでも人気が微妙なのは実用性の面で弱点があるためです。
イグニスがコンパクトSUVとしての性能面で微妙な点が多いことは既に説明しましたが、その他にイグニスの大きな特徴であるボディのデザインについても弱点があります。
それはサブコンパクトカーという普通車の中で最小クラスの車でありながら、SUV的なデザインを優先したことで車内のスペースが小さくなっていることです。
イグニスのボディはSUVの特徴である力強いフロントマスク、タイヤハウスの張り出しやスリムなリアのデザインなどを盛り込んでいるのですが、その結果キャビンスペースが前後や左右で小さくなっているのです。
イグニスはサブコンパクトカーなので全長や全幅は詰め詰めで小さく設計されているのですが、更にデザインによってキャビンの前後の長さや左右の幅が小さくなり、その影響の多くはラゲッジスペースにしわ寄せがいっています。
イグニスでは前席と後席の前後サイズを確保した結果ラゲッジスペースは極端に前後に小さくなっており、小さな荷物しか乗りません。
またテールゲートの左右のサイズがデザインで絞られているのでラゲッジスペースの開口部も小さく、荷物の積み下ろしも不便な点があります。
サブコンパクトカーはそのサイズから大なり小なりこういった車内スペースの弱点はあるものなのですが、イグニスでは特にデザインを優先したことで弱点がより強調されているのです。
イグニスの値段
最後にイグニスの新車価格と中古車価格がどのぐらいになっているかをご紹介します。中古車価格については有名な中古車情報サイトであるカーセンサーとgoo-netから情報を得ています。
イグニス | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | |
イグニス(初代モデル) | 1,600,500円〜1,993,200円 | カーセンサー | 459,000円〜1,998,000円 |
goo-net | 498,000円〜1,980,000円 |
イグニスの新車価格は1,600,000円〜2,000,000円とコンパクトカーとしては標準的な価格帯にあるのですが、サブコンパクトカーとしては多少価格は高めです。
イグニスは全車でハイブリッドシステムを搭載していたり、特徴的なデザイン、インテリアの装備の充実などがあるため、コストパフォーマンスを重視したようなサブコンパクトカーの中では結構高い車種となっています。
それでもデザインのカッコいいコンパクトカーとしては悪くない価格帯で、イグニスをカッコいいと感じる方にはおすすめできます。
またイグニスは既に新車発売から5年程度が経過しているため、中古車市場でも安価な車が増えてきており、最低価格は500,000円以下から購入できるようになっています。
車のクオリティも最初期型でもまだ年式で5年程度なので十分残っており、現時点であれば問題のある中古車はそんなにないので安心です。
このぐらいの価格帯ならばファミリーカーの2代目として購入することも十分視野に入りますので、実用的な車が他にあればデザイン重視でイグニスに乗ることもできるでしょう。