ホンダ フィットはホンダのコンパクトハッチバックカーで、扱いやすい小型の車体が特徴です。
今回はそんなフィットのデザインなどについてご説明します。
フィットのデザイン
ホンダ フィットはホンダの普通車の中で最も小型の車種としてエントリーモデルになっている車種で、現行モデルで4代目となります。
フィットはホンダを代表するコンパクトカーの1車種で、初代フィットは2001年に登場した車種です。フィットは軽自動車よりワンサイズ大きなコンパクトカーとして軽自動車からのステップアップやホンダ車のエントリー車種としての役割を持っている車で、戦略的に重要な車種となっています。
フィットはもともと燃費性能も重視した車種でしたが、3代目からは世間のトレンドに合わせて燃費性能が大幅に向上するハイブリッドモデルも追加され、より環境性能も高い車種に進化しました。
そんなフィットの現行モデルは2020年にフルモデルチェンジを果たしたかなり新しい車種となっており、デザインもホンダの最新トレンドが取り入れられています。
最新のフィットにもガソリンエンジンの他にハイブリッドモデルもありますが、ハイブリッドシステムが最新型のe:HEVというものになり、より高い燃費性能を持っています。
今回はそんな最新型フィットのデザインをご紹介していきますが、現行モデルのフィットでは1つの車種の中でデザインコンセプトを5つのタイプに分けるという珍しい手法を取っています。
その5つとは「BASIC」、「HOME」、「NESS」、「CROSSTAR」、「LUXE」となっており、従来の車種がグレードとして分けていた仕様をもっと明確にそれぞれのデザインコンセプトに分けるものです。そのため今回はこれら5つのデザインについてその違いなども見ていきましょう。
フィットBASICのエクステリアデザイン
フィットBASICはその名前の通り最も基本的なデザインコンセプトを持つ仕様で、フィットのエクステリアデザインやインテリアデザインのベースはすべてこのBASICです。
フィットの5つのデザインコンセプトとは5つが全く別々のデザインなわけではなく、このBASICを元としてそれぞれの専用のアクセントや専用パーツを装着する形で分けられています。
フィットBASICのフロントマスクは現行のフィットシリーズ共通の顔となっているのですが、これまでのフィットとは大きくデザインが変わっています。
これまではかなりシャープなデザインが特徴だったフィットですが、現行モデルからシャープなラインと丸みを帯びたラインが融合したデザインとなっており、ボディは流線型ですがフロントグリルが直線的なので動物の鼻みたいな印象となります。
ヘッドライトも大きなサイズとなっているのでどこか可愛らしい印象をあたえるフロントマスクであり、3代目までのフィットからは大きな変革を迎えたモデルと言えます。
またフィットBASICのリアデザインについては比較的シンプルなデザインにまとまっており、こちらも従来のフィットが複雑なデザインをしていたのとは対象的です。
フィットBASICのリアのコンビランプは小型のスクエアデザインでまとまっているのですが、特徴的なのはサイドからリアにつながるラインとリアウインドウが一続きになっていることで、シンプルながらまとまりのあるリアデザインです。
またリアウインドウの面積が広かったりサイドの後部に三角窓を設けるようなデザインでもあるので、後方の視認性が高いこともメリットのあるデザインとなっていますね。
フィットBASICのインテリア
次にフィットBASICのインテリアを見ていきますが、インテリアの基本的なデザインもこのBASICとなっています。
先ずご紹介するのはフィットBASICのインパネ周りですが、運転席や助手席周りはコンパクトカーにしてもかなり特徴的です。
先ず目を引くのはインパネ中央に位置するカーナビですが、カーナビと統一感をもたせたメーターパネルやグローブボックスなどがまとまり感と上質感を与えています。
またシフトレバーが運転席と助手席間に配置されていますが、従来のコンパクトカーはもっとコンパクトに収めていたのに対して、現行フィットでは大きめのボックスとレバーでインパネのアクセントにしています。
またBASICでもインパネの各所につや消しのメッキパーツが配されて高級感があり、コンパクトカーとは思えないほどの質感があります。
またフィットの車内のインテリアデザインについてはBASICはかなりシンプルで、シートには細かい色分けやステッチなどのアクセントはあまりありません。
BASICにもインテリアカラーは2色あって写真はソフトグレーですが、ソフトグレーではグレーとブラックの2色に分けられたシートやパネルなどのインテリアが結構おしゃれです。
ブラックでは色分けはほとんど無くほぼ単一色であり、最もシンプルなインテリアといえるでしょう。今後ご紹介するフィットの他の仕様も基本はこのBASICのデザインであり、これを元にさまざまな追加や変更をしたものとなります。
フィットHOMEのデザイン
フィットHOMEはホンダのコンセプトとして「生活に馴染むデザインと快適性を備えたタイプ」となっており、ファミリーカーを想定したイメージになっています。
まず最初にフィットHOMEの外観デザインから見ていきますが、フロント、サイド、リアが上記のようになっています。
フィットHOMEのエクステリアデザインはBASICと比較してみるとよく分かるのですが、基本的にエクステリアには変更点はありません。
一点主要な点としてはヘッドライトにフルLED式のものが標準装備となっており、BASICではハイブリッドモデルのみ標準装備だったのでその光り方という点では少しちがう程度でしょう。
HOMEはフィットの基本モデルに一番近い仕様であり、そのデザイン的な変更点はインテリアにあります。
フィットHOMEではインテリアの各所に上質感を感じられる装備を織り込んでおり、まずインパネ周りでは本革巻きステアリングが目を引きます。
ソフトグレーなどは特にステアリング周辺にホワイトに近いラインが入ったりシフト周辺にも同様のラインが入っており、BASICより存在感のあるものとなっています。
またシートが複数の素材の合わさったコンビシートとなっており、シンプルながらあたたかみのあるデザインとなります。
さらにBASICではブラック一色だった後席左右のドアトリム部分に加飾が追加されており、前席だけでなく車内全体の質感が向上しています。
フィットNESSのデザイン
フィットNESSはホンダのコンセプトとして「毎日をアクティブに過ごしたい人のためのタイプ」となっており、体を鍛える”フィットネス”をもじったような名前になっていますね。
フィットNESSはBASICと比較してエクステリアデザインに大きな変更が入っており、まずアクティブさを感じさせるツートンカラーを選択できるようになっています。
ボディカラーからいくつかのツートンカラーの組み合わせが用意されており、車の上側と下側でカラーを変えることで特別感とスポーツ感を演出する仕様です。
またタイヤのホイールに16インチのアルミホイールが標準装備となっており、BASICにはない複雑なスポークデザインによって力強さがあります。
更にはルーフ上のアンテナがシャークフィン仕様となっており、シャープなカッコよさもあります。
その他基本的なボディやフェイスデザインはBASICと変わりませんが、ボディカラーとホイールの変更でかなり印象が変わっていますね。
またインテリアにもフィットNESSならではの装備があり、まずシートが撥水素材のファブリックシートになっていたり、インパネのカラーパネルも撥水ファブリック生地になっていたりと、車内の防水性が高くなっています。
これはフィットNESSでアクティブなスポーツなどを行う際に汚れに強くするためで、ちょっとした水汚れならば染み込まず綺麗に保つことができます。
さらにシートはボディカラー同様ツートンカラーを指し色にした3トーンカラーが選択でき、ブラック&オレンジやブラック&グレーなど各所にそれぞれの指し色が入ることでBASICやHOMEとはかなり違った満足感を得られるモデルとなっています。
また細かなデザインとしてはエアコンにフルオートエアコンが標準装備されるため、カーナビの下にあるエアコンの操作パネルなども変わっています。
フィットCROSSTARのデザイン
フィットCROSSTARはフィットシリーズの中では最も変更点の多い仕様で、SUVライクなスポーティなデザインとなっています。
ホンダのコンセプトとしては「週末に出かけたくなるエンジョイライフに応えるタイプ」となっており、フィットNESSよりもさらにレジャーやアウトドアに向けたモデルとなります。
フィットCROSSTARはフィットをベースにしてクロスオーバーSUV風にしたモデルであり、外観デザインが大きく変わっているのとともに車高の高さなどで車のスタイルも変化しています。
エクステリアデザインとしてはCROSSTAR専用の張り出しの大きなフロントバンパー及びリアバンパーが特徴的で、グリルも含めてグッと力強いデザインです。
またボディ下部とタイヤハウスの回りにオーバーフェンダーのようなラインが設定されており、SUVらしい押し出し感の強いデザインです。
またホイールもCROSSTAR専用デザインのものとなっており、車全体のデザインが変わっているので随分印象も違いますね。
またCROSSTARにもボディカラーにツートンカラーが用意されており、車のデザインが力強いのでSUVらしいハデなカラーもよく似合います。
インテリアのデザインについては前述のNESS同様の装備が主となっており、シートの撥水ファブリック生地やインパネの撥水ファブリックパネルは同じデザインで装備されています。
しかしNESSであったブラック&オレンジのツートンカラーは設定できず、シックなブラック&グレーのみの展開です。
細かい車内の装備はNESSと差もありますが、基本的なデザインは一緒でスポーティモデルの内装という感じですね。
なおNESSもそうですがハンドルなどはHOMEの本革シートではなくBASIC同様のシンプルなものとなっており、このあたりも汚れに強い仕様と言えます。
フィットLUXEのデザイン
フィットLUXEはこのフィットシリーズの中で最もラグジュアリーなモデルとなっており、ホンダのコンセプトは「洗練と上質を兼ね備えたスタイリッシュタイプ」となっています。
フィットLUXEは車のエクステリアデザインとしてはBASICやHOMEと同じくフィットの基本デザインが採用されており、NESSやCROSSTARのような特別なグリルやバンパーなどは装着されません。
しかしホイールはLUXE専用のスタイリッシュなスポークを持つ専用ホイールが装着され、質感はかなり高級な雰囲気となります。
加えてフロントバンパー下部にはLED式のフォグランプが標準装備され、上級グレードであることがひと目でわかります。
フィットLUXEの大きな特徴となるのはインテリアのデザインで、LUXEには専用デザイン、専用カラーの本革シートや本革巻ステアリングが設定できます。
LUXEの専用カラーは高級感のある深みのあるブラウンで、まるで高級ソファーに座っているような印象になります。
また車内の各所にLUXE専用のメッキ加飾パーツなども装備されており、フィットでありながら実に満足感の高いインテリアとなっています。
インテリアカラーには同じ本革装備でシックなブラックも選択できますが、LUXEのラグジュアリー感を最も感じられるのはブラウンのインテリアでしょう。
また細かい点としてはフロントにアームレスト付きのセンターコンソールボックスが標準装備され、使い勝手も高いです。
フィット20周年特別仕様車のデザイン
フィットには現在の仕様にフィットの20周年特別仕様モデルがあり、デザインについても前述した5つの仕様と変化点があります。特別仕様車にはフィットCASAとフィットMAISONの2仕様があります。
CASAとMAISONはそれぞれスポーティなイメージとラグジュアリーなイメージを持たせたデザインが取り入れられていますが、基本的な変更装備は共通です。
エクステリアに関しての大きな変更点はサイドミラーとホイールにあり、ミラーは標準仕様にないブラックカラーのものとなっています。
ホイールに関してはデザイン自体はLUXE同様のものですが、更にブラッククリアカラーに塗装されることで足回りが更にシックでスポーティなものとなります。
その他のボディのデザインやグリルのデザインなどはHOMEやLUXE同様の基本デザインとなっていますが、ブラックのパーツによって結構印象が変わります。
CASAとMAISONで大きく標準仕様と変わっているのがインテリアで、まずシートはそれぞれCASAとMAISONの文字が入った高級感のある専用デザインシートとなっています。
加えてシートベルトがCASAとMAISON専用のブラウンカラーのものになっていますが、特別仕様車としてシートベルトの色まで変えてくるのはかなり珍しい変更です。
その他にもCASAとMAISONそれぞれのイメージカラーを入れた専用のフロアカーペットマットが装備されており、インテリアの上質感はLUXEとはまた違った特別感があります。
なおCASAとMAISONには運転席、助手席のシートヒーターも標準装備されているため、インパネのボタン類も多少変わっています。
フィットのボディカラー
現行のフィットには5つのデザインコンセプトと2つの特別仕様モデルがあるのですが、それぞれ選択できるボディカラーが決まっています。それぞれの仕様のボデイカラーは以下に表でまとめました。
フィットBASIC、HOME、LUXEボディカラー | プレミアムサンライトホワイトパール |
プレミアムクリスタルレッドメタリック | |
プラチナホワイトパール | |
ルナシルバーメタリック | |
メテオロイドグレーメタリック | |
エアーライトブルーメタリック | |
ミッドナイトブルービームメタリック | |
クリスタルブラックパール | |
ローズゴールドメタリック |
まずBASIC、HOME、LUXEについては同じボディカラーが設定されており、上記の9色が現在選択できます。
これらのボディカラーはすべて単色カラーで、フィットのボディカラーの基本ともなるものです。3つのデザインコンセプトに合わせてBASICはブルー系、HOMEはホワイト系、高級感のあるLUXEにはローズゴールドメタリックなどが宣伝用写真として挙げられていますが、その他にレッドやブラック、グレーなどのボディカラーも設定されています。
フィットNESSボディカラー | プレミアムサンライトホワイトパール |
プレミアムクリスタルレッドメタリック | |
プラチナホワイトパール | |
ルナシルバーメタリック | |
メテオロイドグレーメタリック | |
エアーライトブルーメタリック | |
ミッドナイトブルービームメタリック | |
クリスタルブラックパール | |
ローズゴールドメタリック | |
プレミアムサンライトホワイトパール&ブラック | |
プラチナホワイトパール&ブラック | |
プレミアムサンライトホワイトパール&オレンジ | |
プラチナホワイトパール&オレンジ | |
ルナシルバーメタリック&オレンジ | |
メテオロイドグレーメタリック&オレンジ | |
クリスタルブラックパール&オレンジ |
次にフィットNESSですが、NESSではボディカラーにツートンカラーが用意されているのが大きな特徴となります。
BASICなどに設定されている9色の単色カラーもそのまま設定が可能ですが、ツートンカラーではその単色カラーをベースにしてブラックやオレンジのアクセントを各所に盛り込むことでNESSの持つアクティブな印象をボディカラーからイメージできます。
オレンジカラーは単色のボディカラーにはないのですが、ツートンカラーではオレンジとの組み合わせが多いので幅広い選択肢から選べるのがNESSのメリットでもあります。
フィットCROSSTARボディカラー | プレミアムサンライトホワイトパール |
プレミアムクリスタルレッドメタリック | |
プラチナホワイトパール | |
ルナシルバーメタリック | |
メテオロイドグレーメタリック | |
ミッドナイトブルービームメタリック | |
クリスタルブラックパール | |
サーフブルー | |
プレミアムサンライトホワイトパール&ブラック | |
プレミアムクリスタルレッドメタリック&ブラック | |
プラチナホワイトパール&ブラック | |
ルナシルバーメタリック&ブラック | |
メテオロイドグレーメタリック&ブラック | |
サーフブルー&オレンジ |
CROSSTARにもNESS同様ツートンカラーはあるのですが、その他にCROSSTARの特徴として専用ボディカラーの「サーフブルー」があることです。
サーフブルーは爽やかさのある水色系のカラーでCROSSTARにアウトドア間のあるカラーを設定できますが、その代わりにBASICなどにあったローズゴールドメタリックと同系色のエアーライトブルーメタリックがなくなっています。
またツートンカラーについてはブラックのアクセントをあたえる組み合わせがほとんどとなりますが、専用色のサーフブルーのみオレンジとのツートンカラーになります。
フィットCASAボディカラー | プレミアムクリスタルレッドメタリック |
プラチナホワイトパール | |
ルナシルバーメタリック | |
メテオロイドグレーメタリック | |
ミッドナイトブルービームメタリック | |
フィットMAISONボディカラー | ローズゴールドメタリック |
プレミアムサンライトホワイトパール | |
プラチナホワイトパール | |
ルナシルバーメタリック | |
プレミアムグラマラスブロンズパール |
特別仕様車であるCASAとMAISONについてはボディカラーの設定自体が限定的になっており、CASAにはプレミアムクリスタルレッドメタリックなどのスポーティなカラーがイメージカラーになります。
またMAISONにはこの仕様専用の「プレミアムグラマラスブロンズパール」というボディカラーが設定されており、標準仕様にあるローズゴールドメタリックとは一味違った高級感のあるブラウン系のボディカラーとなります。
CASAには専用カラーはありませんが、ブラックのホイールとの組み合わせでLUXEなどとは印象が随分変わります。
フィットは人気か?
フィットは国内のコンパクトカーとしてはかなり人気が高い車種で、年間販売台数でいうと次のような順位になります。
とはいえ現行フィットはフルモデルチェンジしてまだ間がないので前型モデルの順位とともに見ていきましょう。
フィット年間販売台数ランキング | 順位 |
2013(3代目にフルモデルチェンジ) | 3位 |
2014 | 2位 |
2015 | 3位 |
2016 | 4位 |
2017 | 6位 |
2018 | 7位 |
2019 | 12位 |
2020(4代目にフルモデルチェンジ) | 4位 |
前型モデルである3代目フィットは2013年にフルモデルチェンジを行いましたが、その販売台数はモデル期間中かなり高順位の車です。
フルモデル後の数年間は2位〜4位という非常に多い販売台数を誇っており、ホンダ車としても常に上位です。
流石にモデル末期になる2018年〜2019年は順位も下がっていましたが、2020年に現行モデルにフルモデルチェンジしたことで人気が回復し、その年には4位を記録しています。
フィットの人気はほかのメーカーのハイブリッドカーやSUVなどに押されていましたが、モデルチェンジによる効果とデザインの大幅変更、SUVライクなスタイルの取り込みなどで人気は戻っています。
なおフィットにはボディカラーがツートンカラーも含めると非常に多数設定されているのですが、その中での人気となるとやはり定番カラーになっていきます。
定番カラーとはホワイト、ブラック、シルバーなどのおとなしめのカラーのことで、フィットでもプラチナホワイトパールやプレミアムサンライトホワイトパールなどのホワイト系が1番人気です。
クリスタルブラックパールやルナシルバーメタリックなどのメタリック系の定番カラーも変わらず人気ですが、フィットではブラック系をツートンカラーで入れられるモデルもあるため以前のように定番カラー一強ということはないでしょう。
フィットの評判
現行フィットのデザインの評価についてはtwitterにもさまざまな投稿があるのですが、結構賛否両論があります。
いまのホンダフィットけっこうかわいい顔してる
— tomohi (@tomohikaro) July 27, 2021
現行フィットのデザインについてはカッコイイよりもこの方のようにカワイイという意見が多く見られます。
前型の3代目フィットまではかなりスポーティでシャープなデザインをしていたのに対し現行フィットでは柔らかめなデザインとなったので、その印象の差も強いでしょう。
新型フィットをカッコ悪いと評する人は、絶対センス悪い。
ホンダに興味ないけど新型フィットはかわいい。後ろのライトのデザインが微妙だけど。
— ke6maki13 (@ke6maki13) June 4, 2021
こちらの方も現行フィットのデザインはカワイイとおっしゃっており、かっこ悪いとまでは思っていらっしゃいません。
その中では微妙な部分もありつつ全体的には可愛らしいデザインでまとまっているといえるでしょう。
ホンダのフィット売れてないらしいけど、原因デザインだよなぁ 特にフロントのグリル辺り。
「かわいい」に振った時点でおっさん需要と社用車需要が見込めない事に気がついて… pic.twitter.com/lGpdNclddV— 田中太郎 (@tanakazaemon) November 7, 2021
とはいえフィットのデザインについては微妙という意見も結構多く、その大きな原因と言われているのがフロントグリルのデザインです。
現行フィットのグリルは車の顔ともいえる部分ですが、ストンと平になった部分がシャープより柔らかめのイメージになっているので、カッコイイとはあまり見られない部分です。
フィットの欠点
フィットのデザイン面での欠点は前述でも触れましたが前型モデルから大きくコンセプトが変わった点にあり、5種類のデザインコンセプトを持ちながら大きく印象はかわらないことにあります。
フィットは初代、2代目、3代目と続く中で一貫してシャープでかっこいいスタイルを取り入れてきたコンパクトカーで、流線型を描いたボディラインやヘッドライトの形状がフィットらしさを演出してきました。
しかし現行のフィットからはデザインコンセプトが大きく変わり、丸みを帯びたボディと落ち着きのあるヘッドライトのデザイン、そして平面が目立つグリルなど大きな変更となり、どちらかというと大人しいコンパクトカーらしいデザインになっています。
車のデザインは個人個人の好みに寄るところは大きいですが、少なくとも前型のフィットのデザインを好んでいた方からの乗り換え需要が少なくなるでしょう。
またフィットには前述でご説明した5つのコンセプトを持つモデルと特別仕様車など非常に攻めたコンセプトを持っているのですが、その内容として車のエクステリアデザイン自体はほとんど変わりません。
CROSSTARなどは専用バンパーやオーバーフェンダーなど変更点も多いですが、それにしても車のイメージ自体はほとんど変わらないのでシャープな印象にはならないでしょう。
近年はボディやヘッドライト、バンパーの変更によって同じ車種でもシンプルなデザインとシャープなデザインを1車種の中で選べる車種も増えてきたのですが、フィットではそこまでの大きな変更はできません。
コンパクトカーというコストパフォーマンスが重要な車種においてこのような複雑なコンセプトを持たせたフィットは面白い車ではありますが、車全体の印象が4代目でガラっと変わったことでまだまだ馴染みがないのが微妙な点ですね。
とはいえまだフルモデルチェンジから1年程度ですので今後馴染みが出てくるとまた違った見え方はするでしょう。
フィットの値段
フィットの価格はガソリンエンジン車とハイブリッド車で価格が違うのですが、今回はそんなフィットの新車価格と中古車価格をご紹介します。
新車価格についてはフィットのデザインコンセプトそれぞれの価格を見ていきますが、中古車価格としてはすべてをまとめた形で見ていきます。
また現行フィットの中古車は台数がまだまだ少ないため、前型モデルの価格とともにご紹介します。
フィット | 新車価格 | 中古車本体価格相場 | ||
前型フィット(3代目) | 1,290,000円〜2,410,000円 | カーセンサー | 195,000円〜2,340,000円 | |
goo-net | 195,000円〜2,220,000円 | |||
現行フィット(4代目) | 全グレード | 1,557,600円〜2,591,600円 | カーセンサー | 1,090,000円〜2,759,000円 |
goo-net | 1,090,000円〜2,665,000円 | |||
BASIC | 1,557,600円〜2,195,600円 | ↑同上 | ||
HOME | 1,767,700円〜2,315,500円 | |||
NESS | 1,877,700円〜2,425,500円 | |||
CROSSTAR | 1,938,200円〜2,486,000円 | |||
LUXE | 2,076,800円〜2,591,600円 | |||
CASA | 1,917,300円〜2,465,100円 | |||
MAISON | 1,917,300円〜2,465,100円 |
3代目のフィットでは新車価格が1,290,000円からとなっていましたが、4代目の現行フィットでは最低価格は1,557,600円と300,000円近く上昇しています。
また最上位グレードでも200,000円近く高くなっているので全体的にフィットは高額化しており、最上位モデルのハイブリッド仕様が2,600,000円とコンパクトカーの最上位の価格帯にあります。
現行フィットのそれぞれの仕様で見るとBASICのみ大幅に価格帯が下がっていますが、そのほかの仕様ではおおよそ最低価格も最高価格も近い価格帯にありますので、満足感のある仕様にしようとするとおおよそ1,900,000円〜2,500,000円が実際の価格帯となるでしょう。
中古車価格としては3代目フィットは前型モデルということでかなり安価な価格から手に入れられるようになっていますが、条級グレードはまだ新車価格と同程度の価格のものもあります。
それに対して4代目フィットの中古車はまだまだ台数は少なく、中古車にしても1,000,000円超えたものからしか無く、現時点においては新車購入と並行して考えるぐらいで良いでしょう。
またデザイン的には前述でもあったように3代目フィットのほうがシャープでカッコイイと感じる方も少なくないので、フルモデルチェンジ直後の現在であれば3代目フィットの中古車のほうがデザイン的にも仕様的にもコストパフォーマンスは高いでしょう。
とはいえ現行フィットも柔らかなデザインやインテリアデザインの選択肢がとても広いこと、NESSやCROSSTARなどの派手なモデルがあるのはこの車の大きなメリットなことは間違いありません。
新車価格としてはコンパクトカーとして少し高めの価格設定ではありますが、その分の満足度は得られる車種でしょう。